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一期一会のシーンを写し取った大切な写真の消失を防ぐためにも、PCに保存するだけではなく、二重、三重のバックアップを取っておきたい。そこで活用したいのがNASだ。NASならデータを保存できるだけではなく、複数のPCやスマートフォンからもアクセスすることができるので、保存したデータを外出先で見たり、ダウンロードすることも可能。さまざまなシーンでその利便性を実感することができるだろう。ここではQNAPの新製品「TVS-682T」を紹介する。
TVS-682T
市場想定価格:358,000円(税込)
QNAPの「TVS-682T」は最大4基のHDDを搭載できるネットワーク接続型ストレージ機器だ。設定により4台のHDDとしても、またまとめて1台の大容量データ保存仮想領域として使用することもできる。このようなネットワーク接続型ストレージ機器のことを「Network Attached Storage」、略してNAS(ナス)と呼ぶ。NASは通常、会社や家庭のLAN(Local Area Network)に接続して同じLANにつながったPCからアクセスすることでデータの保存や閲覧を行う。たとえば家族共有のPCでNASに保存した画像を個人のプライベートPCから閲覧することも可能だ。PCルームのメインPCでNASに保存した画像を、リビングのPCで閲覧や編集を行うといった使い方ができる。
NASにはさまざまなメリットが!
現在一般的に販売されているHDDの容量は大きくても4TB程度である。もちろん4TBのHDDも容量としては大きなものではあるが、5,000万画素クラスのデジタルカメラの画像ともなると1画像のRAWで約70MB、JPEGで約30MBにもなるため、今後高解像度カメラでの撮影機会が増えていくと、気がつけばHDDの空き容量がわずかということにもなりかねない。私もこれまで実際に何台ものHDDを買い増しをしてきており、現在十数台のHDDがデスクを占拠してしまっている。当然、それらのHDDのすべてを常にPCにつないでおくほどUSBポートもないので、HDD内のデータを引き出すにはひとつひとつPCにつなぎ直さなければならない。この作業には結構な手間と時間がかかってしまうのだ。
このような状況を改善するにはLANケーブル一本で接続できるNASの大容量ストレージはうってつけだ。たとえば「TVS-682T」に4TBのHDDを4基搭載すれば、常に4TB×4基のHDDがPCにマウントされるようになる。またRAIDと呼ばれる設定を行うことで「TVS-682T」に搭載された複数のHDDをまとめてひとつのデータ保存領域とすることができる。これによりHDDの総容量を無駄なく使えるのもNASの特徴だ。
「TVS-682T」ではこのRAIDの特徴を活かして保存しているデータの保護を行うことも可能だ。RAIDにはその設定により1台のHDDが破損した場合でも、別のHDDに保存されたデータから復元できる機能がある。その場合は搭載されたHDDの総量よりは使用できるディスク容量が一定の割合で制限されてしまうが、万が一のときでも保存したデータの保護ができるという安心感がある。これはNASを導入する大きなメリットだ。
ストレスフリーな作業のためにも高性能モデルを選ぶべし
NASは一般的な外付けHDDとは異なり、PCと同様CPUやメモリーが搭載され、複雑なデータ管理を行っている。このCPUやメモリーなどが高性能なものの方が処理速度が速くなるという点もPCと同様で、結果、データの転送速度にも差が出てくる。CFカードやSDメモリーカードなどの記録メディアに例えれば、使用する記録メディアが高速なものほど連写時の書き込み速度が速く、撮影時にもストレスなく撮影できるのと同じだ。特にLAN越しにデータのやり取りを行うNASでは、トータルの処理速度の速さが如実に作業スピードの差に出てくるので、ストレスなく作業をするためにも高性能モデルをおすすめする。
「TVS-682T」は業務用ストレージメーカーとしても定評のあるQNAPの最新モデルで、高性能PCに匹敵するインテルのCPU「デュアルコア Intel Core i3-6100 3.7GHz プロセッサー」、システムメモリーにはDDR4対応の8GB(最大32GBまで拡張可能)が搭載されている。さらにSSDキャッシュを2基搭載可能と実に贅沢な構成だ。また、LAN接続に加え、直接Macに接続が可能なThunderbolt 2ポートも用意されている。これにより20Gb/sの超高速なデータ転送が可能。4Kムービーの動画ファイルなどもスムーズに再生することができる。デジタル一眼での4Kムービー撮影を始めた際にも安定した運用が見込めるほどの速度なので、もちろん高解像度の画像もストレスなく取り扱うことができる。
NASを導入する際に必要なものは?
「TVS-682T」は使用者の環境に合わせてHDDやSSDを選択し組み込むことできるが、やはりここは高速かつ信頼性の高いドライブを選びたい。一般的なPCに内蔵するHDDよりも厳しい耐久性と、RAID環境で最大のパフォーマンスを発揮するように設計された「WD Red NASハードディスクドライブ」がおすすめだ。
そのほかにも「TVS-682T」には10GBase-T対応のLANポートやHDMIポート、USB3.0ポートなどが用意されている。接続する機器にあわせて最適な接続方法を選ぶようにしよう。また導入する際にはできるだけ新しいルーターを組み合わせることで最高のパフォーマンスを発揮することができる。このように業務使用にも十分に対応できる本格的なNASだけに、導入には少しハードルが高く感じることもあるかもしれないが、一度失ってしまうと二度と取り戻せない大切な撮影データを守るためにも、信頼性の高いNASの導入は何よりも安心感につながることだろう。撮影を仕事にしているプロだけでなく、作品制作を積極的に進めている方はいちど導入を検討してみてはいかがだろうか。
注文SKU | TVS-682T-i3-8G |
CPU | デュアルコア Intel Core i3-6100 3.7GHz プロセッサー |
メモリー | 合計DIMMスロット:4 システムメモリー:8GB DDR4 RAM 内蔵メモリーモジュール:4GB×2 最大メモリー:32GB(8GB×4) ※メモリーを24GB以上に拡張する場合、内蔵メモリーモジュールを交換する必要があります。 |
フラッシュメモリー | 512MB DOM |
M.2スロット | 2×M.2 2242/2260/2280/22110 SATA 6Gb/s SSD ※M.2 SSDは製品パッケージに含まれません。 |
ドライブトレイ | 2×2.5" SSD 4×2.5"/3.5" ハードドライブまたはSSD |
ドライブインターフェイス | SATA 6Gbps/3Gbps |
Thunderbolt 2ポート | 2×Thunderbolt 2 高速ポート |
USB | 前面:1×USB 3.0ポート/背面:4×USB 3.0ポート |
イーサネット | 2×10GbEポート、B4×GbEポート |
動画出力 | 3(HDMI 1.4b×2, HDMI 2.0×1) |
オーディオ入力 | 2×6.3mm マイクロホンジャック |
オーディオ出力 | 1×内蔵スピーカー、1×3.5mm ライン出力ジャック ※上記のオーディオ出力は一度にひとつだけ動作します。スピーカーが接続されている場合、音はそのスピーカーから出力されます。 |
LEDインジケーター | システムステータス、2.5" SSD、M.2 SSD、3.5" HDD/SSD |
サイズ | H 231.9×W 224.9×D 319.8mm |
重量 | NASのみ:7.7kg 総重量(アクセサリー等含む):9.5kg |
音レベル(dB) | 音圧(LpAm)(バイスタンダー位置) 20.5dB (4×Seagate ST2000VN000-1HJ164 HDDを取り付け) |
電源装置 | 入力:100-240V~、3-1.5A、60-50Hz、出力:250W |
PCIe 拡張スロット | 2(1* PCIe Gen3 x16; 1* PCIe Gen3 x4) ※両方のPCIeスロットがThunderbolt 2カードと10GbEアダプターに占有されています。 |
ファン | システム:1×8cm 静音冷却ファン CPU:1×9cm ファン |