無線LAN機能搭載SDHCメモリーカードで広がる写真の楽しみ方
デジタルカメラの楽しみのひとつにはインターネットを通して友人に写真を送ったり、ネット上のアルバムなどに写真を公開できたりすることが挙げられる。もちろんデータを送るにはインターネットに接続したパソコンやスマートフォンを経由して送信する必要があるが、最近ではカメラから直接、無線LAN機能を利用して画像データをパソコンやスマートフォンに転送することができる製品や、メモリーカードに無線LAN機能を搭載した製品も発売されている。今回はそのなかからSDHCメモリーカードに対応したデジタルカメラであればほとんどの製品で使用できる無線LAN機能搭載SDHCメモリーカード・東芝「FlashAir」についてレポートしていこう。
容量 | 8GB |
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SDスピードクラス | CLASS6 |
無線対応規格仕様 | IEEE802.11b/g/n(2.4GHz SISO、20MHz) |
実勢価格 | 7,000円前後(税込) |
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「FlashAir」は簡単にいえばSDHCメモリーカードのなかに無線LANに接続するためのアクセスポイントを組み込んだものだ。みなさんが自宅などで使用されている無線LANはほとんどがWi-Fiという規格に沿った無線機器を使用してインターネットモデムなどとパソコンやスマートフォン、タブレット端末を接続している。それによってインターネットに接続することができ、また同じアクセスポイントに接続された機器同士でのデータのやり取りが可能となっている。
FlashAirに搭載されている無線LAN機能もこのWi-Fiに対応しているので、パソコンやスマートフォンなどからワイヤレスで繋げることができるわけだ。これによりデジタルカメラで撮影してFlashAirに記録された画像データに、FlashAirとワイヤレスで接続されたパソコンやスマートフォンから直接アクセスすることができるのだ。カメラ内のメモリーカードのなかを覗きにいくイメージといったらわかりやすいだろうか。画像を表示させるのはアクセスする機器のWebブラウザを使用して、FlashAir内のフォルダ階層を開いていくと画像のサムネイルがWebブラウザに表示される。見たい画像のサムネイルをクリック(またはタップ)すれば画面いっぱいに拡大することができるし、画像を保存したい場合には、右クリックや画面長押しなどで表示されるメニューから保存を選べばよい。ちなみにFlashAirへは複数の機器からも同時にアクセスすることができるので、1台のデジタルカメラ内のFlashAirに記録された画像を同時に複数のデバイスから見ることもできるのだ。
デジタルカメラで撮影した画像を、パソコンやスマートフォンからワイヤレスで直接見に行くことができるFlashAirは、P2Pに対応した機器同士であれば直接データを受け渡しすることもできる。たとえばFlashAirを挿入したデジタル一眼カメラで撮影した画像をFlashAirに対応したデジタルフォトフレームにワイヤレスで飛ばすといったことも可能なのだ。またインターネット上に用意されたストレージサーバーなどに無線LAN経由で直接画像をバックアップするというサービスも出てくる可能性がある。ただしこれらのサービスに対応した機器はまだ発売されていないので、対応機器の発売やサービスがスタートするまでもう少し待つ必要がある。FlashAirの発売元の東芝ではこれらの対応をさまざまな機器メーカーやサービス提供企業に働き掛けているという話なので、近い将来にはこれらのサービスも実現することだろう。なかなか面白そうな機能やサービスなので今から楽しみだ。