三脚はぶれを防ぐだけじゃない! feat.ベルボン
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なんのために三脚を使うのか
「写真上達のコツはなんですか?」というご質問をいただくことがよくあります。そういったとき私は、まず良い三脚を使うことをおすすめするようにしています。新しいカメラやレンズのことは皆さんよくご存じなのですが、三脚の選び方がよくわからないという声もよく耳にします。そこで今回はいくつかの作例を挙げながら、最適な三脚選びを考えていきましょう。
まず三脚を使用するメリットですが、誰しも最初に思いつくのが「ぶれ」を抑えることができる点になるでしょう。あまり明るくない場所や夜景の撮影などで手持ちで撮影すると、全体がぶれた写真となってしまいます。これではどんなに良いシーンを撮影したとしてもまったく意味がありません。このような場合ではカメラを三脚に据えて静かにシャッターを切ることでぶれのない写真を撮影することができます。
またぶれる恐れのないシーンであっても、画面の隅々まで確認して構図をしっかりと整えて撮影するためには三脚が必要になります。例えば風景撮影では、余計なものを写り込ませないことと、太陽の位置の変化による光の差し方や空の色など刻一刻と変わっていく表情をとらえることがとても大切です。三脚があれば構図を固定したまま最適な瞬間を待つこともできます。さらに風景写真の基本ともいえる、画面の水平をしっかりと合わせるためにも三脚の使用はとても有効です。手持ちでの撮影では、自分では画面の水平を合わせたつもりでも実際には傾いて撮影していたということがよくあるからです。
もうひとつ、マクロ撮影の際にも非常に有効です。花や昆虫のような小さなものを大きく撮影するマクロ撮影では、その特性からピントの合う範囲がとても狭くなります。そのため、少しの体の揺れだけでもピント位置が前後してしまう恐れがあるのです。これを防ぐためにも三脚にカメラを固定して撮影するようにしましょう。ライブビュー撮影などで、ピント位置を拡大表示させてピント合わせを行う場合にも三脚の使用は欠かせません。
実例で見る三脚の効果
ぶれを防ぐ
三脚を使用した写真 手ぶれした写真 夜景などの撮影ではシャッタースピードが遅くなり手ぶれを起こしがちですが、三脚にカメラを据え付ければぶれのないクリアな撮影が可能になります。不必要にISO感度を上げずに済むので、画質低下の原因となる高感度ノイズを避けることもできます。また夜景に限らず望遠レンズを使用しての撮影の際のぶれ抑止にも効果的です。
水平を出す
水平が合っている写真 傾いてしまった写真 風景や建物の撮影では画面の水平をしっかりと合わせるようにしましょう。画面が傾いていると不安定な写真になってしまいます。手持ち撮影では難しい水平合わせもカメラを三脚に据えて、ファインダー内やライブビュー画面の格子線、水準器などを使用して慎重に調整することで画面を正しく水平に合わせることができます。
ピントをシビアに合わせる
ピント位置が適切な写真 ピント位置がずれた写真 被写体に極端に接近して撮影するマクロ撮影では、被写界深度がとても浅くなるのでピント合わせを慎重に行う必要があります。そのためにはカメラを三脚でしっかりと固定しておくことをおすすめします。手持ち撮影では微妙な体の動きによって、合わせたピント位置とずれてしまう恐れがあるからです。
この被写体を撮るなら三脚は必需品!
しっかりとした構図作りのための便利アイテム
デジタル水準器 アクションレベル サウンド
カメラの水平を合わせるのに欠かせないのが水準器です。カメラ用水準器にはいくつかの製品がありますが、水平レベルを光と音で教えてくれるのが電子水準器「アクションレベル サウンド」です。このアクションレベル サウンドをカメラのアクセサリーシューに取り付けて電源を入れれば、LEDライトが光ってカメラの傾き度合いを教えてくれます。水平になると、中央のLEDライトが緑に光ると同時に「ピッ」と電子音が鳴るので、夜景撮影など暗い場所の使用でも水準器が見えずに困ることもありません。