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ワコム クリエイティブセミナー For Photography 開催されました!

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投稿日:2011/11/15

撮影期間 2011年11月13日 ~ 2011年11月13日
使用した機材 キヤノン EF24-105mm F4L IS USM
キヤノン EOS 5D Mark II
 去る11月13日に開催されたワコム クリエイティブセミナー for Photographyでは私もセミナー講師として参加させていただきました。今回のセミナーにおいて私が担当するテーマは、会場にて撮影したテーブルフォトをその場でレタッチして写真をブラッシュアップさせるというものでした。このセミナーはGANREFとも強力にタッグを組んで開催されたものです。もちろんGANREF会員の方も大勢参加されていましたね。
http://www.recre8.jp/wcs1113/

 会場ではライティングから撮影、さらにMac上でのレタッチまでと一連のワークフローをご覧いただきました。ライティングにはスタジオ用大型ストロボを、カメラには「EOS 5D Mark II」を使用。カメラとMacをUSBケーブルで接続してMac上からカメラリモートコントロールソフト「EOS Utiliy」を通じて撮影を行います。またレタッチソフトにはAdobe「PhotoshopCS5」を使用しました。これら一連のワークフロー内のMacの操作にはすべてワコムのペンタブレット「Intuos4」を使用して行いました。ペンタブレットに慣れてしまうともはやマウスに持ち変える必要はありません。


 ここからはセミナー会場にて講演させていただきました、撮影後のRAW現像からレタッチを施してのブラッシュアップまでの手順を中心にご紹介させていただきます。

 今回の撮影モチーフとして選んだものは往年のフィルムカメラ「オリンパス ペンFT」です。いわゆるクラッシックカメラとして金属製カメラボディのクローム質感がとてもカッコ良いカメラですので、その質感を重視した仕上がりを今回の最終目標とします。
 撮影画像はJPEG+RAW同時記録を行い、このうちのRAW画像を現像してPhotoshopにて仕上げていきます。RAW現像時にはホワイトバランスの調整を行って被写体であるカメラの正しい色を再現します。ここでとても便利なアイテムが、先日この撮影記でも取り上げた「Spyder CUBE」です。テスト撮影時に「Spyder CUBE」を被写体と一緒に撮影しておくことで正しいホワイトバランスに調整することができます。
http://ganref.jp/m/isopy_ganrefpage/reviews_and_diaries/diary/3583


被写体であるペンFTといっしょに「Spyder CUBE」を並べてテスト撮影。撮影した画像はPhotoshopと連携する画像一覧ソフトAdobe Bridgeに一覧表示させます。そこからテスト撮影したRAW画像をダブルクリックするとPhotoshopのRAW現像ソフトCameraRAWが立ち上がります。CameraRAWの画面に用意されたスポイト型のホワイトバランスツールで「Spyder CUBE」のグレー面をクリックすることでこの照明下での正しいホワイトバランスを得ることができます。ホワイトバランス設定を得ることができたらいったんCameraRAWを閉じAdobe Bridgeに戻ります。(上画像)

Adobe Bridgeのコンテンツパネルに表示されたテスト画像サムネールの上にポインターを重ねて右クリック。表示されたメニューのなかから[設定を作成]-[設定をコピー]でテスト画像のRAW現像設定をコピーします。続いて本番撮影用画像のサムネールの上にポインターを重ねて右クリック。表示されたメニューのなかから[設定を作成]-[設定をペースト]を行います。表示された[CameraRAW設定をペースト]画面にてプルダウンメニューから[ホワイトバランス]を選択して本番用画像にテスト用画像で得たホワイトバランス設定を付与することができます。(下画像)



ホワイトバランス設定が付与された本番用画像をCameraRAWで開きRAW現像を行います。ヒストグラムの上にある三角形ボタンを押すことで画像の白とびおよび黒つぶれの警告表示をさせることができます。黒つぶれは青で白飛びは赤で表示されますのでプレビュー画面を見ながら画像の明るさを調整します。ここでのポイントはカメラのシャドー部が黒つぶれしないように、ハイライト部は印象的に効果のある一部以外は白飛びしないように気をつけて明るさを決定しましょう。最後に[画像を開く]ボタンを押してRAW現像を実行します。(上画像)

CameraRAWにてRAW現像を行った画像はPhotoshopで開かれますのでこの後はPhotoshop上にてレタッチを進めます。まずはカメラに付いているキズやホコリを丁寧に消して行きましょう。商品撮影などの物撮りでは被写体となる「ブツ」の汚れやホコリは撮影前に取り除いておくことが前提です。しかしクラッシックカメラであるだけに多少のキズはやむを得ません。また撮影準備中にふたたびホコリが取り付くこともあります。そこでここではカメラについているホコリやキズをひとつひとつスポット修復ブラシツールやコピースタンプツールで丁寧に消して行きます。地道な作業ではありますがここでの作業が写真の仕上がりの良さに直結すると言ってよいでしょう。(下画像)



丁寧にゴミやキズを消したら[イメージ]-[色調補正]-[トーンカーブ]を調整して画像全体のコントラストを若干あげます。これによってカメラのシルバーとボディの革張りやレンズ周りの黒い部分とのメリハリを付けることができます。ただしこのままではカメラ上面部が極端に暗く落ち込んでいるのが気になります。実は画像には写らない位置にレフ板をおいてストロボの光を反射させてはいるのですが、カメラ上面部は背景の黒い天板が映り込んでいるのでライティングのみではこれ以上明るくはなりません。そこでレタッチによってカメラ上面部のみを選択して明るくすることにします。
 この画像ではカメラ上面部だけを選択範囲とする方法として、私はライトで明るく照らされているカメラ前面との輝度差を利用する方法を選ぶことにしました。ただしこのままでは上面部と背景天板に落ちる影とが同じく暗いので差がでません。そこで画像を別レイヤーとして複製して極端な輝度差の画像をつくりそこから上面部のみを選択することにします。

まずはレイヤーパレットで「背景レイヤー」を選択し、[レイヤー]-[レイヤーを複製]で「背景のコピーレイヤー」をつくります。この「背景のコピーレイヤー」を選択して[イメージ]-[色調補正]-[レベル補正]にてスライダーを左にスライドさせてカメラ上面部と背景の天板の影の明るさが異なるようにしてしまいます。これによってカメラ上面部のみを周囲との輝度差によって分離させます。(左画像)
次に[選択範囲]-[色域指定]をひらいてスポイトツールでカメラ上面部をクリックしたうえで許容量スライダーを右にスライドさせます。選択された部分が赤くなりますが、できるだけカメラ上面部だけが選択されるような位置にスライダーを調整します。最後にOKボタンを押すと選択範囲が表示された状態で「背景のコピーレイヤー」が表示されます。(右画像)



[選択範囲]-[クイックマスクモードで編集]を選ぶと選択された部分のみ赤く表示されるので、不要な箇所のクイックマスクを消しゴムツールで丁寧に消して行きます。ここできれいにカメラ上面部のみにクイックマスクを残せたら「背景のコピーレイヤー」を非表示にして「背景レイヤー」を表示させます。そうすると先ほど作成した選択範囲がそのまま適用されますので、レイヤーパレットで「背景レイヤー」を選択後に[イメージ]-[色調補正]-[レベル補正]にてカメラ上面部だけを違和感が出ない範囲で明るくします。



ここまでで写真全体の雰囲気を整えることができました。ここでもうひとつワンポイントレタッチを施します。経年劣化により色褪せてしまっているレンズのピント位置指標、距離指標、レンズ取り外しボタンに刻印された赤文字の赤味を強調させます。「なげなわツール」を使用してそれぞれの文字部分を複数選択したうえで[イメージ]-[色調補正]-[色相・彩度]を開きプルダウンメニューからレッド系を選択、彩度のスライダーを右に動かすと赤い文字のみの彩度が上がって赤が強調されます。これを行うことでモノトーンで構成されているカメラのなかで赤くポイントが強調されるので、カメラが本来持つ色気を取り戻してあげることが出来ます。最後に全てのレイヤーを統合させて完成画像とします。必要に応じて[フィルター]-[シャープ]-[アンシャープマスク]をかけて画像全体のエッジを立たせるとよりカメラが持つ金属感を引き立たせることができます。ただしシャープフィルターはかけすぎると画像が劣化しますので注意しましょう。


PEN FT

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カメラ:
キヤノン EOS 5D Mark II
レンズ:
キヤノン EF24-105mm F4L IS USM
焦点距離:
105.0 mm
フラッシュ:
Off Did not fire
撮影モード:
Manual
シャッタースピード:
1/125秒
絞り数値:
F8.0
ISO感度:
100
ホワイトバランス:
Custom

これで撮影後の画像をブラッシュアップさせることができました。今回は金属製のカメラをモチーフとしましたが、それ以外の被写体でも基本的には同じワークフローでブラッシュアップさせることができます。大事なのは最終的な仕上がりのイメージをしっかりと持ってそれに合わせたライティング、撮影、レタッチを行うことです。

尚、今回のセミナーの様子はUstreamにてLive配信されました。この様子は録画画像としてご覧いただくこともできます。私のセミナーは開始から約50分間ですが、おなじくこの日に開催された写真家 重本氏のポートレイトレタッチ、佐藤氏の風景レタッチセミナーもご覧いただけます。こちらも必見ですよ!
http://www.ustream.tv/recorded/18488634



今回使用したワコムのペンタブレット「Intuos4」はレタッチ作業には最適なインプットデバイスです。マウスと比較すると細かい部分のブラシ作業も格段に早く、確実に行うことができます。また「Intuos4」に用意されたファンクションキーには好みのキーや機能を割り当てることができるので、本来Macのキーボードで行うショートカットも1ボタンで実行することができます。さらに「Intuos4」から新たに採用されたタッチホイールを使用することでブラシサイズも即座に変更することができます。私はずっと前モデル「Intuos3」を使用していましたが、いちど「Intuos4」を使用してしまうともう戻れません。レタッチを頻繁に行う方には絶対オススメですね! 興味のある方は店頭などで一度試してみてはいかがでしょうか!
http://intuos.jp/

コメント(1,000文字以内)

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礒村浩一
mura_fotoさん コメントありがとうございます。
またセミナーにもご参加いただきありがとうございました。
セミナーでは限られた時間内での大勢の方へ向けての説明なので、どうしても駆け足になりがちなので補足する意味合いもありレポートさせていただきました。参考にしていただけますと幸いです。ただこの撮影記も掲載できる画像に限りがあるので、まだまだ至らない感じもありますが、、、。


syotaさん コメントありがとうございます。
出来るだけ判りやすく解説できるように心がけてはいるのですが、レタッチテクニックを文章で理解するのってなかなか難しいですよね。
ペンタブレットを使いこなすコツは、やはりファンクションキーに自分の好みのキーアクションを登録することにあります。ペンでの操作と組み合わせるとほとんどの作業がキーボード無しで行えますので、作業効率UP間違い無しです!

2011年11月17日 11:48

長瀬 正太
むぅ、文で読んでいくと自分がしたことのないレタッチって理解するのが
難しいですね^^;
丁寧に写真とコメント付なのでなんとか理解出来・・・ました><。

僕もガンレフさんのセミナーからペンタブを使ってのレタッチを始めました
けれど、まだまだショートカットなど上手く使えてません。
本当に一度使い始めると手放せない便利ツールですけれども、まだまだ勉強
不足だなぁと思いました。
これからもお勉強になるレビューを楽しみにしております!

2011年11月16日 23:02

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礒村浩一

メインカメラ
OLYMPUS OM-D E-M1 MarkII

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