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アラスカ紀行 NO.2 クライマックスから衰退へ、1分弱のオーロラショー!

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投稿日:2019/04/14

撮影期間 2015年02月05日 ~  
使用した機材 タムロン SP AF28-75mm F/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO
ニコン D700
 はじめに

 初めてのオーロラ観賞は、2015年02月04日[Wed.]アラスカ州フェアバンクス市近傍の「スキーランド」で、実現することができました。日付が変わり、再度、次の観賞地を目指して オーロラ ハンティング にも出掛けました。この撮影記は、ハンティングで立ち寄った「Poker Flat Research Range (PFRR)」[1][2] で撮った写真をもとに、紹介いたします。
 全く地理の分からぬ状態で、しかも真っ暗な中で、バスに乗っての、まさにミステリーツアーです。最初に、バスが停車した所では、オーロラの活動がほとんど見られず、数分で他の場所を目指して再スタートです。次に止まったところが、結論から言うと「Poker Flat Research Range (以後、PFRRと言う)」[1][2] と言う所であり、後で調べた結果、分かったことです。
 本撮影記では、このPFRR で撮った短時間の現象をもとに、オーロラの「クライマックスから衰退へ」の、その「形状と色彩」の変化に注目したものです。更に、この静かなオーロラショーの終演を見収める間もなく、「アップロードした写真」、ロウソクの炎の形状をした、色濃い「緑色のオーロラ[3][4]」が発生したことにも驚かされました。珍しい光景に出会った瞬間でもありました。「オーロラ」と言う自然現象は、前触れも無く、突発的に現れた、躍動的な姿へと変身していく過程が、魅力的で、且つ神秘的と言われる所以なのでしょうか。これが、少年時代から、漠然と心の片隅で温めてきた憧れの自然現象である理由なのでしょうか。

待望のオーロラ観賞 NO.28 上空の異変、突然に!

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カメラ:
ニコン D700
レンズ:
タムロン SP AF28-75mm F/2.8 XR Di LD Aspherical [IF] MACRO
焦点距離:
28.0 mm
フラッシュ:
No Flash
撮影モード:
Manual
シャッタースピード:
3.1秒
絞り数値:
F2.8
ISO感度:
800
ホワイトバランス:
Auto


 この「撮影記」では、参考資料で勉強した、「オーロラ現象」が大気中での「励起現象[3][4]」に起因する発光現象であることをも考慮に入れ、「アップロードした写真」を含めて、今回観測した「オーロラショー」の変遷過程について、オーロラの形状、色彩等の変化について、考えて見ています。

 1.オーロラハンティングで立ち寄ったオーロラ鑑賞地、PFRR とは!

 スキーランドでのオーロラとの初見参を終え、日付の変わった02月05日[Thu.]の2時頃に オーロラハンティング へ、再度出発しました。最終的に立ち寄った所へは02時50分頃に到着です。真っ暗な中でバスを降りました。周囲には Photo.1 の様に、一本の電柱に1個の電灯の明かりがあるだけで、周りの風景は、全く何も見えません。カメラのセッティングを種々調整して撮った1枚です。

アップロード画像

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カメラ:
ニコン D700
焦点距離:
28.0 mm
フラッシュ:
No Flash
撮影モード:
Program AE
シャッタースピード:
1/10秒
絞り数値:
F10.0
露光補正量:
-2.7EV
ISO感度:
800
ホワイトバランス:
Auto


 1個の電灯が明るくついている電柱の周囲には、金網のフェンスが張り巡らされているらしく、仕切られた敷地が広がっているようです。この写真の中には、この場所を決定付けるものが写っていました。手前には、「観測用ロケット」の模型らしきものが上空を目指してセットされています。このロケットの左手前には、この場所の案内板が設置されていました。上部には、大文字で「Poker Flat Research Range (以降、PFRR と記す)」と書かれています。
 この「PFRR」は、フェアバンクス市街から「Steese Highway 6」を走り、北東方向へ約30[mile](ほぼ 48[km])の所[1]に位置しています。先の「スキーランド」から、更に奥へ入った所です。主に、オーロラ、気象、温室効果ガス、などの観測用ロケットの発射基地[2]ともなっており、日本は勿論、世界の国々の研究者も利用しているところだそうです。

 2 オーロラ、丘の稜線から躍動しながら現る!

 オーロラハンティングで探し当てた二番目の観賞地へ着いたようです。バスを降り、この場所の説明をしてくれているようですが、うわの空で周囲の写真を撮り、天空を仰いでいます。上空を見渡しても、オーロラの発生する気配は見当たりません。時間の経過と共に、寒さも手伝って、この場から一人減り、二人減り、気付くと多くの人達は、暖を取るべくバスに乗り込んで行きます。三脚を立てて、周囲を見渡している人たちは、まばらです。
 待つこと20分程が経過したころ、ようやく、待望のオーロラらしい現象が現れたのです。早速、シャターを切り、薄緑色のオーロラとこの場所の風景の一部が見えてきました。、枯葉を付けた木の枝らしいものが、丘の稜線の上に伸びているらしく、この上空から薄い黄緑色のオーロラを発見したのが、ここでの最初です。
 Photo.2 は、最初に発見した薄黄緑色のオーロラの直ぐ横で発生した、躍動感溢れる、「昇竜」の様に天を目指すオーロラです。カメラに記録されている撮影時刻からは、最初にオーロラを確認したときと同じ時刻であり、前触れもなく、突然に現れたのです。

アップロード画像

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カメラ:
ニコン D700
焦点距離:
28.0 mm
フラッシュ:
No Flash
撮影モード:
Manual
シャッタースピード:
3.6秒
絞り数値:
F2.8
ISO感度:
800
ホワイトバランス:
Auto


 濃い黄緑色の力強い、カーテン状のオーロラが、丘の稜線上の木陰から発生したのです。右に左に、大きく、曲がりくねり、上昇するにつれて、その色は薄くなっています。発生場所のオーロラの先端は「ピンク色」であり、カーテン状の下層部分も「ピンク色」に彩られています。その上部の曲がりくねったカーテン状の中間部分では、「斑点状の白色」に抜けた部分もあります。濃いカーテン状部分が右へ大きく曲がり、色が薄くなっているカーテン状オーロラの下層部分はと言えば、先程とは異なり、薄く「紫色」に輝いています。「ピンプ色」から「紫色」に変わったことに気付きました。また、この濃い緑色のオーロラの左横には、薄青色のほぼ相似形のオーロラが寄り沿っています。更に、稜線上の近くでは、薄い青色のオーロラが、薄く広がっており、上空をベールで覆い包む様に揺らいでいます。
 緑色のオーロラは、高さ(100-200)[km]の領域で酸素の励起現象で発生することが報告[3][4]されています。一方、青や紫色のオーロラは、高さが前者よりも低い(90-120)[km]の領域において、高密度で存在している窒素分子イオンの励起現象に起因している[3]ことも知られています。オーロラ現象が、この様に考えられていることから、この章のオーロラ発生時の現象は、これらの考え[3][4]をサポートするものであり、納得できる現象であることが分かりました。
 突然、上空に現れたオーロラは、形を変え、色を変え、「昇竜」の如き躍動するオーロラと、ベール状の静寂なオーロラとを取り交ぜ、その色彩も変えながら、変幻自在に舞い始めています。

 3.オーロラの形、色、変化を続けながら!

 Photo.3 は、Photo.2 の撮影からわずかに10秒程しか経過していません。天空を目指す「昇竜」の如きオーロラは、更に節くれだった、力強い躍動的な全身の姿を現しています。濃い黄緑色のカーテン状オーロラの下層部分は、更に「ピンク色」に「紫色」が加わり、濃い色となてその姿をより一層艶やかにし、存在感を明確としています。右に折れ曲がり、色が少し薄くなったオーロラの下層部分は、ここでは「紫色」に少し赤みを帯びた「赤紫色」が目を引いています。黄緑色のカーテン状オーロラの上層部のヒダ部分と言えば、ベール状に薄く引き伸ばされて、オーロラの領域面積を大きく広げています。もともとの、ベール状の薄青色に見えるオーロラの領域も、その面積を増やし、天空を覆い包み始めています。

アップロード画像

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カメラ:
ニコン D700
焦点距離:
28.0 mm
フラッシュ:
No Flash
撮影モード:
Manual
シャッタースピード:
2.9秒
絞り数値:
F2.8
ISO感度:
800
ホワイトバランス:
Auto


 この時点では、Photo.3 の全領域が、形状の異なる、色彩も違うオーロラで覆われています。この結果、天空で輝いていた星タチも、種々のオーロラで覆われ始め、その輝き、姿が、少なくなっている様に見えます。

 4.オーロラショー 、クライマックスに!

 Photo.4 は、この「撮影記」を書き始めたオーロラの発生時刻から、約 30 秒が経過した時のオーロラショーです。天を目指す「昇竜」は、色彩も鮮やかとなり、その躍動感はクライマックスに達している様です。丘の稜線から発生したオーロラの出発地点近くでは、カーテン状のオーロラが、力強く渦を巻いています。(カーテン状+渦巻き状)オーロラの誕生です。更に、この「昇竜」の如きオーロラの先端部分でも、薄い緑色で、半径の大きな渦巻きが発生しているらしく、しかもその中をスパイク状のシャープなオーロラが突き抜けている様に見えます。正に、天空を目指す「昇竜」が、勢いを増し、躍動的に上昇を続けている様です。丘の山稜に生えている枝越しに、右上に伸びるオーロラの色は、「ピンク色」と言うよりは「紫色」に変わっています。この部分が左側へ折れ曲がった節の部分は、斑点状に「白色」となっています。これらのオーロラの色は、基本的な色の発生する領域が高さに依存[3][4}していることに加え、補色、混色など [5] によって、表現しにくい不思議な色合いの領域も存在しています。

アップロード画像

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カメラ:
ニコン D700
焦点距離:
28.0 mm
フラッシュ:
No Flash
撮影モード:
Manual
シャッタースピード:
5.5秒
絞り数値:
F2.8
ISO感度:
800
ホワイトバランス:
Auto


 「昇竜」の出発点周辺の領域では、相変わらず、薄い青色のベール状オーロラが、周囲の上空を覆い包むように揺らいでいます。この時点では、幾分、天空の高い部分では霧が晴れた様に、ダークブルーの空が回復し、満点の星たちが顔を出し、輝いています。

 5.オーロラ、衰微へ! 
                 
 Photo.5 は、この「撮影記」を書き始めたオーロラの発生時刻から、わずかに50 秒後に撮ったものです。「昇竜」の如く、勢いよく、躍動的に天空を目指していたオーロラの姿・形状が、薄くなり、消え失せようとしています。濃い黄緑色のカーテン状オーロラの「姿・形状、色彩」は、その周囲を取り巻いている薄い青色のベール状オーロラのそれと同化しようとしています。一つのオーロラショーが、今終わろうとしています。

アップロード画像

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カメラ:
ニコン D700
焦点距離:
28.0 mm
フラッシュ:
No Flash
撮影モード:
Manual
シャッタースピード:
6.6秒
絞り数値:
F2.8
ISO感度:
800
ホワイトバランス:
Auto


 今、「撮影記」を書き終えようとしているとき、一つ気付いたことがあります。濃い黄緑色のカーテン状オーロラの左横で、目立たぬように寄り添っていた相似形をした薄青色のオーロラ(Photo.2)の存在を思い出しました。この部分は、Photo.5の中では、薄青色の「払子(ホッス)形」をした、独立してオーロラの片鱗として写っているのです。「払子(ホッス)形」の穂先は、天空を向いて写っています。

 あとがき

 この「撮影記」は、連続的に連なり、一つの形を作り出していた躍動的なオーロラが、発生から、躍動的なクライマックスを経て、衰微へと、時々刻々とその形状と色彩を変えていく一つの例として紹介したものです。
 今回のオーロラショーは、実に1分弱と言う非常に短い時間で、その過程を終えようとしていることに驚いています。
 天空を覆うオーロラの色には、緑色、黄緑色、青色、紫色と、更に白色と存在していることも知りました。光の基本的な色、更に補色も加えて、混色などによって、表現しにくい不思議な色にも出会っていたような気がします。
 この「撮影記」の「portfolio」として利用した「アップロードした写真」の様に、突発的に、独立的で、単独に発生するオーロラの存在を知りました。
                   
                     20190414[Sun.] Hideaki K 記

 参考資料:
  [1] 例えば、Poker Flat Research Range
  [2] 例えば、PFRRフラックス観測スーパーサイト
  [3] 例えば、オーロラと低緯度オーロラの解説 - 宇宙電磁観測 - 名古屋大学
  [4] 例えば、オーロラ 国立極地研究所            
  [5] 例えば、加法混色 - かほうこんしょく | 武蔵野美術大学 造形ファイル 

コメント(1,000文字以内)

3件中 1〜3件目

元単身赴任
オーロラ是非この目で見てみたいですね。
しかし私雨男ですから・・・・・。
撮影データだけは忘れないように頭に叩き込んでおきます。

2019年04月16日 18:12

あるてな
こんばんわ、オーロラはたぶんいけないけれど
撮影記が詳しく書かれているので楽しかったです。

2019年04月15日 21:12

星空ハンター
オーロラ撮影は1度行くと病みつきになりますね。

2019年04月15日 10:07

3件中 1〜3件目

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Hideaki K

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 「四季」が織り成す山川草木の変化を求めて、自然の中を歩くように努めている...

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