デジカメエキスパート 虎の巻

テクニックを知る ― 写真撮影の基本的な考え方やよりよい写真を撮るためのテクニック

撮影モードを選ぶ 2/3

絞り優先AEモード

絞り優先AEモード(A、AVなどと表記される)は、レンズの絞り値を撮影者が選択すると、適正な露出で撮影できるようにカメラがシャッタースピードを決定してくれる。ISO感度が変化する機種もあるので、この点は必ずチェックしよう。
このモードは、絞り値を撮影者が決めることによって、シャープさやぼけ具合をコントロールすることができる。たとえば、絞り値を大きくすれば、全体にピントが合ったかのようなシャープな風景を撮影することができる。一方、小さな絞り値を選択してぼけの美しい人物撮影をするときにも使える。
実際には、多くのプロカメラマンが常用のモードとして使用していることが多い。

絞り優先AEモードで撮影 強い日差しをきりりと表現したかったので、絞り値をF22にして撮影した。絞りを開放にすると、このような筋状の光にはならない

マニュアル露出モード

ほかのすべてのモードと違い、レンズの絞り値、シャッタースピード、ISO感度のすべてを撮影者が自分で決定できるモード。撮影者の意図をもっとも反映しやすいが、使いこなすのがむずかしい。プロカメラマンなどは、単体露出計を使用して適正な露出を測定、意図と表現を加味して、設定を行っている。
たしかに一定以上の経験と技術がないとむずかしい。ただし、単体露出計がなくても、機種によってはそれぞれの値を組み合わせながらファインダーをのぞくとインジケーターに露出のアンダー・オーバー、適正といった値が表示される。これを参考に思い切ってシャッターを切り、撮影後に液晶モニターで画像をチェックして再度撮影するといった手法がとれるのも、デジタルならではの楽しみ方といえる。

マニュアル露出モードで撮影 新緑の緑が輝いていた。さわやかな緑色を表現したかったので、マニュアル露出モードで、インジケーターを見ながら適正露出にして撮影。思いどおりに仕上がった

シャッター速度優先AEモード

シャッター速度優先AEモード(S、TVと表記される)では、任意のシャッタースピードに設定すると、カメラが適正な露出になるようにレンズの絞り値を設定してくれる。ただし、このモードでも機種によっては、ISO感度が自動で変更されることがあるのでチェックしておきたい。
動きの速い被写体(スポーツなど)を撮影するモードのように思われているシャッター速度優先AEモードだが、被写体の速度に関係なく、写真に動感を与えるのに向いたモードである。速いシャッタースピードを選択して被写体をしっかり写し止める、逆に遅いシャッタースピードで被写体をぶらして動きを表現するといった場合に活用したい。

シャッター速度優先AEモードで撮影 チョウの動きを写し止めるため、シャッター速度優先AEモードで1/1,000秒に設定して撮影した。このモードも、暗い場所での撮影では、機種や設定によってISO感度が自動で上がることもあるので、しっかり設定を確かめておこう