デジカメエキスパート 虎の巻

テクニックを知る ― 写真撮影の基本的な考え方やよりよい写真を撮るためのテクニック

基本の構図を知る 2/2

黄金分割を知る

古代ギリシャ以来、美しい比率の基準とされ、一般に好まれていた黄金比「1対1.618」。画面構成するときに、多くの人が無意識のうちにこの黄金比を多用して撮影している。短辺と長辺が「1対1.618」というこの比率を利用した黄金分割は、変化と安定のほどよい調和を生み、見るものにとって心地よいバランスの画面になるのだ。

黄金分割を利用した写真 黄金分割を利用した写真。植物、窓の配置が、いいバランスにあるといえる

黄金分割法 黄金分割法
画面の四隅から対角線を引くと交わる点、それが画面の中心点である。その対角線と別の角から延びた垂線が交わる点、この4点の位置に画面のポイントを置く構図が黄金分割構図だ

三分割法 三分割法
同じような効果が得られる「三分割法」というのもある。縦・横双方を3分割した交点をポイントにする構図がそれだ

S字型構図 S字型構図
S字の曲線が、流れるような丸みのあるイメージを生み、風景や人物写真の背景に用いると奥行きが出る「S字型構図」の例。前ページのタテ位置の写真もこの構図である。緩やかだが、この写真では船の並びのラインが遠近感を出している

シンメトリー シンメトリー
左右あるいは上下に対称な構図。整然とした印象を作り出したり、奥行きを出して立体的に見せる効果がある

水平線構図 水平線構図
雲、地平線、その下の緑が層を描いている。水平線を印象的に見せることによって、安定感や左右への広がりを感じさせる効果が出せる。これが垂直線になると上下へ広がる構図「垂直線構図」になる

放射線構図 放射線構図
水平・垂直な線が持つ静的な感じに対して、動感や緊張感を作り出すのが斜めの線だ。この写真は、夕焼けの雲が中心点から外に広がる放射線状に構成され、画面に変化をつけた例だ

三角形構図 三角形構図
静かで安定した画面を作るのがこの構図。山の写真を撮ったときなどによく見られる。なかでもピラミッド型は、あらゆる三角形のなかでいちばんどっしりとして安定した印象を与える。この三角形を逆にすると「逆三角形構図」と呼ばれるものになる

さまざまな構図

これらのほかにも、「L字型構図」や「斜線構図」などさまざまな構図がある。もっともストレートな表現で安定した画面を作る「日の丸構図」は、中心点に主題を置く構図で、基本のスタイルともいえる。
これらを組み合わせて使うことも多く、すべての写真がこれらのセオリーにあてはまるわけではない。構図の種類を知ることは必要だが、これらにとらわれすぎることなく、個々の感性で撮影することがもっとも大切なのだ。新しい感覚が表現を広げるということも意識しておきたい。