デジカメエキスパート 虎の巻

テクニックを知る ― 写真撮影の基本的な考え方やよりよい写真を撮るためのテクニック

風景を撮る 1/2

同じ風景をとらえても、背景をどう処理するか、シャープさとぼけ具合、それをどう見せるかでまったく違った写真になる。ここでは、写真の基本「絞り」と「シャッタースピード」のうち、絞りを変えることで得られるその効果について学ぼう。

被写界深度

風景をきれいに、的確に撮影するためには、まずその風景の「何に目を奪われたのか」を明確にして、フレーミングすることが大切。余計なものを画面に入れないようにするのが、コツである。
そして大事なのは「絞り」の効果を活用すること。写真の明るさは基本的に「絞り」と「シャッタースピード」の組み合わせで決まるが(詳細は「メカニズムを知る」の「測光と露出モード」を参照)、このふたつの要素が作り出すのは、色彩や明るさだけではない。ここでは、絞りの効果について解説していこう。
絞り(F値)を変えるということは、「被写界深度」を変えるということだ。「被写界深度」とは、ピントを合わせた位置の前後の、ピントが合ったように見える範囲のこと。ピントが合って見える範囲が広いということは、被写界深度が深いということ。逆にピントが合って見える範囲が狭いということは、被写界深度が浅いということだ。
F値を小さくする(絞りを開ける)と、被写界深度は浅くなり、F値を大きくする(絞り込む)と、被写界深度は深くなる。これが基本の考え方だ。

F3.5で撮影 この写真はF3.5で撮影している。ピントを合わせたのは中央の木だが、被写界深度が浅いため、背景はぼけている

F22で撮影 同じ風景をF22まで絞って撮影。被写界深度が深いので、奥のほうもぼけずにピントがあったように見える

絞り優先AEモードを使う

撮影者が絞りを選択し、そのF値での適正露出のためのシャッタースピードをカメラが自動的に判断するモードが「絞り優先AEモード」である。
絞りを開けて背景をぼけさせるか、絞り込んでシャープに見せるかといった撮影者の意図を写真に盛り込み、使いこなしたい撮影モードである。
もちろん、F値が大きくなるほど、シャッタースピードは遅くなるので注意が必要だ。
また、被写界深度は、ピント位置の手前は浅く、ピント位置の奥に深いので、どこにピントを置くかで写真が変わってくる。

 

デジカメエキスパート虎の巻