同じシーンをファインダーにおさめて撮影したとしても、その写真がどの部分を基準にして露出が測られたかで、写真の色はがらりと変わる。その基準を撮影者が設定する方法のひとつが、測光モードを選ぶことなのである。
光をどのようにとらえるか、それが写真のおもしろさだが、ファインダーのなかのどの部分を測光の基準にするか、つまりどこで光を測るかでも、写真が変わってくる。
多くのデジタル一眼レフカメラに内蔵されている露出計には、おもに以下の3種類の測光モードが入っている。
測光モードのなかでも、一般的にいちばんよく使われる多分割測光(マルチパターン測光)は、画面全体を何分割かして測光するモード。マルチパターン測光、評価測光などともいわれる。ほかに画面の中央部を重点的に測光し、同時に画面全体の明るさも均等に測って露出を決める中央部重点測光、そして画面の中心部の一部分だけを測光するスポット測光がある。
それぞれを使い分けることができると、表現の幅がぐっと広がってくる。