デジカメエキスパート 虎の巻

テクニックを知る ― 写真撮影の基本的な考え方やよりよい写真を撮るためのテクニック

上級テクニック(1)フィルターの効果 1/2

レンズの前面にフィルターを装着することで可能になるさまざまな表現がある。そんなフィルターのなかでも活用頻度の高いのがPLフィルターとNDフィルターだ。その効果と使い方をマスターすれば、一歩進んだ写真を撮ることができる。

PLフィルター

PLフィルターは偏光フィルターとも呼ばれ、光の波長を一定方向のみに限定する機能をもっている。それにより、不要な反射を除去することができる。光学的にコントラストを調整できる特徴的なフィルターでもある。空気中の水分の乱反射を抑え、空の青さをクリアーにとらえたり、葉に注いだ光が反射して起きる、てかりを抑えたりしてくれる。
PLフィルターには、PLとC-PL(円偏光)があるが、今日一般的にPLフィルターといった場合、C-PLを指している。それは、ほとんどの一眼レフカメラがTTL測光というシステムを採用しており、それにはこのC-PLが適しているからである。
PLフィルター(C-PLフィルター)は、リング部分を回転させ、その効果を確認しながら使用する。一眼レフカメラのファインダーをのぞきながら、リングをゆっくり回転させると、反射していた部分が少しずつ消えていくのがわかる。反射が除去されて本来の色が見えてくるのだ。どこで回転を止め、どの程度その効果を効かせるかは、撮影者の意図次第だ。
ただし、PLフィルターを装着したことで、光量は少なくなり、シャッタースピードが遅くなるので注意が必要だ。

さまざまなフィルター 左上がC-PLフィルター、その下がNDフィルター。右上は角形のハーフNDフィルター、右下もNDフィルターだ。左下はUVフィルターといい、紫外線を除去するものだ

PLフィルターなしで撮影

PLフィルターを装着、反射を少し残して撮影

PLフィルターを装着、反射を除去して撮影

逆光でスイレンの葉を撮影した。いちばん左はPLフィルターを使用せずに撮影したので、葉の表面が光って葉の色が見えない。中央の写真は、PLを装着しゆっくり回転させて、その効果が半分ほど効いたところ、つまり反射を少し残したところで撮影した。こうしたことで、画面に立体感が出ている。右の写真は、PLを装着し、完全に反射を除去して撮影。平面的な写真になったが、本来のスイレンの葉の色を引き出せた。このように、その効果をどう活用するかは、求める表現しだいだ

Note こんなときもPLフィルター

ショーウィンドウなどを撮影するときは、ガラスの映り込みが気になるもの。この反射を除去するのにもPLフィルターが有効だ。撮影者がガラス面に対して正面に立たず、角度をつけることも必要。また、ポートレートの撮影時に、顔のてかりなどを抑えるために使うこともできる。

フィルターなし フィルターなし

PLフィルター使用 PLフィルター使用
PLフィルターを使って映り込みを除去することができた