デジカメエキスパート 虎の巻

テクニックを知る ― 写真撮影の基本的な考え方やよりよい写真を撮るためのテクニック

よくある失敗とその対策 2/2

レンズやフィルターのくもり

フレアやゴーストが発生したのではないのに、画像の一部が白っぽく写ったり、シャープさのない画像になってしまうことがある。単純にレンズやフィルターに水滴がついていたとか、汚れていたといった場合もあるが、意外な落とし穴はくもりや結露だ。撮影時には、現場の湿度や気温差に無関心ではいられないということである。
下の比較写真は、渓谷で水流を撮影したもの。左のように写るはずの画像が、右の写真では画面全体に白いもやのようなものが写っている。レンズ前面をきれいにして撮り直しても、よくならない。これはレンズ内に結露が起きた結果である。
カメラザックのなかから取り出したカメラには、ザック内と涼しい渓谷の気温差で、結露が起きてしまうのだ。こうした事例は、意外に多いもの。暑いところで撮影したあと、クーラーの効いた車に乗り込んだりしても、くもったり結露したりするので気をつけたい。

通常

レンズ内に結露が発生

しっかりと撮れれば左のような画像になる。ザックから取り出したカメラは、涼しい外気にふれたことで、レンズ内に結露が発生。それが右のように、白いもやのように画像の全体に写ってしまった

レンズの手ぶれ補正機構

意図した場合を除いて失敗写真の大きな要因として、ピンぼけ、露出のオーバー・アンダー、ぶれの3つがあげられる。じつはこの3つはデジタル処理のレタッチでも解決できない大きな問題である。
ぶれに対しては、高めのISO感度設定で高速シャッターの常用を可能にして、手ぶれと被写体ぶれの両方を防ぐ方法もあるが、手ぶれを検出して光学的に手ぶれを補正する技術もかなり有効だ。この光学式手ぶれ補正の方法にも大きくふたつの方法がある。手ぶれを検知し、レンズの光軸で補正する手ぶれ補正レンズ方式と撮像素子を動かすことで補正する撮像素子シフト方式がある。レンズ側で手ぶれを補正する方式は、フィルム時代からあった技術で、撮像素子を動かすことで解決する方法はデジタルカメラならではといえる。
これらの光学式手ぶれ補正の効果は、メーカーによって多少差はあるものの、手ぶれを起こす限界シャッタースピードから約2~3段の効果が期待できる。手ぶれしない限界のシャッタースピードが1/60秒の条件だとすると、1/15秒~1/8秒まで限界が広がるということだ。ただし、被写体ぶれは防げないので、これには注意が必要だ。

手ぶれ補正なし 手ぶれ補正なし

手ぶれ補正あり 手ぶれ補正あり