デジカメエキスパート 虎の巻

メカニズムを知る ― デジタルカメラやレンズのメカニズム、デジタル画像の知識を深める

測光と露出モード 1/2

写真の明るさを決めるのが「露出」だ。露出は絞りとシャッタースピード、ISO感度の組み合わせによって決定する。各種露出モードや測光方式など、デジタルカメラに搭載される多くの露出機能を知っておこう。

TTL測光

写真の明るさを決めるのが露出だ。この露出を決定するためには、被写体の明るさを測る露出計が必要となるが、昔のフィルムカメラは露出計機能を持たなかった。現在のデジタルカメラではすべての機種に露出計が内蔵されているため、カメラを被写体に向けることで露出を測ることができる。カメラに内蔵される露出計はほとんどが「TTL測光」と呼ばれる方式である。このTTLとは「Through The Lens」の略。レンズを通った光をカメラ内部のセンサーで測定する。このTTL測光は、被写体に反射した光をとらえる「反射式露出計」特有の弱点をもち、被写体の色や反射率などに左右されることがあるので注意したい。なお、デジタル一眼レフカメラでは測光専用のセンサーで露出を決定しているが、コンパクトデジタルカメラでは撮影に使用するCCDなどの撮像素子が測光用のセンサーとしても使用されている。

測光方式

測光方式とは画面のどの部分の明るさを測定して露出を決定するかを設定する各種モードのことだ。多くのデジタルカメラには複数の測光方式が搭載され、大きく3種類のモードがある。まず、もっとも一般的な多分割測光。これは画面全体の明るさを測りながら、画面内の明るさ分布や被写体までの距離情報などを加味したうえで露出決定をするもの。なるべく露出補正をせずに最適な露出が得られるように設計されている。また、中央部重点測光は画面の中央にある被写体の明るさを重点的に測光し、中央だけでなくその周囲の明るさも考慮に入れられる。一方、画面の一部分の狭い範囲だけを測光するものを部分測光と呼び、そのなかでもとくに狭い範囲をピンポイントに測るものをスポット測光という。スポット測光はカメラの構図をほんの少し変えただけでも露出値が変わるなど、上級者向けのモードといえる。

多分割測光 多分割測光
現在のデジタルカメラの基本測光方式。画面を複数のエリアに分割して測光する。分割方式は各社さまざまだ。各部の明るさを解析して最適の明るさとなるように露出が決定される。逆光時や明暗差の大きな撮影条件でも、安定した露出を得られる

中央部重点測光 中央部重点測光
古くから一眼レフカメラに搭載されていた測光モードで、画面の中央部を重点的に測光する。メインとなる被写体が画面の中央にある場合に有効。部分測光に比べると広い範囲を測光するため、中央部以外に極端に明るさの違うものがあると、露出値に影響が出る

スポット測光 スポット測光
画面内のごく狭い部分を測光する。中央で測光し、AEロックで構図を決めるのが基本だが、フォーカスエリアに連動し、ピントを合わせた部分を測れる機種もある。スポット測光はとくに狭い範囲をピンポイント的に測光するため、強い逆光などにも左右されにくい

Note シーンモードについて

コンパクトデジタルカメラの多くやデジタル一眼レフカメラの一部のモデルには「シーンモード」と呼ばれる撮影モードが搭載されている。これは撮影するシーンにモードを合わせるだけで、最適なカメラ設定で撮影できるというものだ。具体的にはシャッタースピードや絞り、ISO感度などおもに露出の制御を被写体に最適化させるようになっている。
たとえば、ポートレートモードでは絞りを開けぎみにして、背景をきれいにぼかすようにする、できるだけノイズを抑えるようにISO感度は低めに設定するなどといったぐあいだ。シャッタースピード、絞り値などを自分でコントロールする自信のない初心者なら、まずこのシーンモードを使いこなすようにしたい。