ズームレンズ1本だけでも十分にデジタル一眼レフカメラの楽しさを味わうことはできるが、本格的な撮影を行いたければ、交換レンズを用意したい。レンズを交換することによって広がる写真表現は、デジタル一眼レフカメラの大きな魅力のひとつだといえる。
デジタル一眼レフカメラの撮像素子はAPS-Cサイズのものが多い。最近は、デジタル一眼レフカメラの専用レンズとして、このAPS-Cサイズの撮像素子に最適化したイメージサークルをもつ製品が出てきた。35mm判フィルムに合わせた従来の一眼レフカメラ用レンズに比べ、コンパクトなのがメリットで、価格も比較的安く入手できる。デジタルカメラでの使用を前提にレンズコーティングなども行われているので、描写力も最適化されている。
デジタル一眼レフカメラのレンズは、カメラボディに採用されたレンズマウントに適合するものしか使用することができない。一般的にカメラメーカーは独自のレンズマウントを採用しているため、メーカーの違うレンズは装着することが不可能なのだ。また、レンズマウントが変更になったりしたために、同じメーカーのレンズでも古いレンズを装着できないこともある。これは純正ではないレンズも同じで、使用するカメラのマウントに合わせたレンズマウントのものをチョイスしなければならない。
逆に設計の古いレンズであっても、レンズマウントが合致していれば基本的にはデジタル一眼レフカメラで使用することができる。さらに、アクセサリーのレンズマウントアダプターを使用すれば、他メーカーのレンズを装着することもできるようになる。すべてのメーカーのレンズが使えるわけではないが、他社製レンズを使う楽しみも味わえるのが、デジタル一眼レフカメラのおもしろさなのだ。