デジカメエキスパート 虎の巻

メカニズムを知る ― デジタルカメラやレンズのメカニズム、デジタル画像の知識を深める

レンズの遠近感

ズームレンズの焦点距離を変えると、画角が変わるだけでなく遠近感にも違いが出る。焦点距離が違う単焦点レンズを使っても、被写体とカメラとの撮影距離を変えれば被写体を同じ大きさに写すことは可能だが、背景との遠近感などはまったく別のものになってしまう。

焦点距離と遠近感の変化

レンズの焦点距離が変わると画角が変わり、結果的に写る範囲に違いが出てくることは「メカニズムを知る」の「レンズの画角」で説明した。だが、レンズの焦点距離による描写の違いはこれだけでなく、写真の遠近感にも違いが現れる。画角の広い広角レンズでは近くの被写体は大きく写り、遠くにあるものは小さく写る。このため遠近感が強調された写真になる。これに対し、望遠レンズでは近くにあるものと遠くにあるものが圧縮されたように見え、遠近感が弱くなるのである。
下の10枚の写真は、35mm判換算で、18mm相当から300mm相当の焦点距離のレンズを使い、メインとなる被写体(モデル)の写る大きさが同じとなるように撮影距離を調節したものである。18mm相当の広角レンズではモデルにかなり近づいて撮影し、望遠レンズになるほどモデルから離れて撮影している。これらの写真を見ると、広角レンズでは遠近感が強調されて見えることがわかるだろう。モデルとその背後にある植え込みの距離感を比べてみると、焦点距離による遠近感の違いがよくわかるはずだ。モデルの立ち位置はまったく変わっていないに、背後の植え込みが広角レンズでは遠くにあるように見え、望遠レンズではすぐ後ろにあるように見える。これが遠近感の違いである。
また、焦点距離の違いによって、背景の写る範囲が大きく違ってくることにも気づく。このようにレンズの焦点距離を変えることで、遠近感や背景の写り方の違いをコントロールし、画面構成に役立てることが可能となる。

掲載写真の撮影状況を上部から見た図
被写体を画面内で同じ大きさに配置するため、広角レンズでは接近し、望遠レンズでは遠ざかって撮影している

掲載写真の撮影状況を上部から見た図

18mm相当 18mm相当

22.5mm相当 22.5mm相当

30mm相当 30mm相当

36mm相当 36mm相当

42mm相当 42mm相当

52.5mm相当 52.5mm相当

75mm相当 75mm相当

127.5mm相当 127.5mm相当

157.5mm相当 157.5mm相当

300mm相当 300mm相当

 

 

 


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