EOS 40D:キヤノン(canon)

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EOS 40D
canon

発売日: 2007年08月31日
発表時参考価格: 150,000円

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キヤノンEOS 40D実写レポート:高輝度側・階調優先テスト

風雨にさらされた白い老木を被写体に「高輝度側・階調優先」機能を[する][しない]で比較撮影した。その結果ハイライト部分を比較すると、[しない]場合に白飛びを起こしていたハイライトの階調が、[する]に設定すると明らかに階調が戻っていることがわかる。

公開日: 2007年09月05日

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EOS 40Dの新着写真

EOS 40Dのマガジン記事

キヤノンEOS 40D実写レポート:高輝度側・階調優先テスト

公開日: 2007年09月05日

 風雨にさらされた白い老木を被写体に「高輝度側・階調優先」機能を[する][しない]で比較撮影した。その結果ハイライト部分を比較すると、[しない]場合に白飛びを起こしていたハイライトの階調が、[する]に設定すると明らかに階調が戻っていることがわかる。[する]にした場合、ハイライト付近の明るいグレーは多少濃度が乗るが、全体の調子再現に対する影響は最小限に抑えられている。しかし一方で、この作例の被写体ほどは輝度比が大きくない一般的な被写体では、ハイライトのキレを保つため普段の設定は[しない]にしておいたほうがベターであろう。

レポート:杉本利彦

■撮影データ(高輝度側・階調優先[しない]、高輝度側・階調優先[する]共通)
カメラ:EOS 40D/レンズ:EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS(40mmで使用)/露出モード:絞り優先AE(F11、1/160秒)/露出補正:+0.7EV/ISO感度:200/WB:太陽光/色空間:sRGB/RAW/現像:Raw Image Task、設定(ピクチャースタイル:スタンダード)

<作例>

高輝度側・階調優先/[しない]
高輝度側・階調優先/[しない]
高輝度側・階調優先/[する]
高輝度側・階調優先/[する]

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EOS 40Dのマガジン記事

キヤノンEOS 40D実写レポート:乗鞍岳でフィールドテスト〈自然風景〉

公開日: 2007年09月01日

EOS 40Dの実際の撮影シーンでの描写力は?
北アルプス・乗鞍岳の自然風景でフィールドテスト

 実写レポート第4弾は、EOS 40Dをいよいよフィールドに持ち出して風景撮影を行った。今回はロケ地として北アルプス(長野県・岐阜県)の乗鞍岳周辺を選択、早速出かけてみた。乗鞍岳は以前はマイカーで山頂近くの畳平まで行くことができたが、2003年夏から自然保護のためマイカー規制が始まり、長野県側の乗鞍高原・観光センター前駐車場または岐阜県側・高山市ほおのき平駐車場などからのバスを利用する。乗鞍岳といえば標高2,700mもの高地からの日の出(御来光)が有名だが、朝3時40分発の御来光バスも運行されていて、今回の試写も御来光バスを利用した。山頂まで行っても御来光を望める確率は3割程度という厳しい条件ながら、この日は幸いにもまずまずの朝焼けと御来光を見ることができた。さらに、珍しく畳平付近の天候も安定していて、のどかな高原の風景を撮影できた。

 今回の撮影では、やはり新しく発売されたキットレンズとの相性なども気になるので、朝焼けの空のアップ以外は手ぶれ補正機構が新搭載されたEF-S18-55mm F4-5.6 ISを使用している。また、作例はRAWデータで撮影して、カメラでの現像結果を踏襲する「Raw Image Task」によって現像しているのでJPEG撮影派の皆さんも参考にしやすいはずだ。

 さて肝心の撮影結果についてであるが、従来からのピクチャースタイルを継承しているので色再現の傾向はやはりEOS 30Dなどと非常によく似ている。しかしよく見ると、DIGIC IIIでは14bit処理を行っているためか、若干であるが色再現がクリアになっているようで、彩度の高い部分でのグラデーションも豊富になっているように見受けられた。作例では青空のカットが少ないが、山荘方面を撮影した絵柄ではやや赤みのあるクリアな青空の色が見られ、EOS 30Dとはわずかに空の青の発色の傾向が異なるようだ。これは、先にレポートしたカラーチャート撮影の結果ともリンクする。

 また、朝焼けの空のグラデーションなどを見ても、14bit化の効果であろうか、鮮やかな中にも確実にグラデーションの変化が見られ、美しい階調が得られているのがわかる。解像感については画素当たりの解像感はほぼ従来どおりであり、画素数が増えた結果、全体の解像度は確実に上がっているといえる。半面、レンズに対する要求度はよりシビアになるので、1,010万画素の実力を出しきるには、できれば描写性の優れた高性能レンズと組み合わせて使用したい。

 EF-S18-55mm F4-5.6 ISについては、全般にシャープな描写が得られており、マクロ撮影にも強く、価格を考慮すれば一般的な撮影は十分にこなしてくれる実力を持つことがわかった。もちろん、4段分の手ぶれ補正効果もいざというときには心強い味方となるはずだ。しかし、どの焦点域でも常に確実に周辺部までシャープな描写を要求するには実力的に多少無理がある。そのため、描写性を最優先するならばLレンズや単焦点レンズなど、より描写性に優れた高性能レンズの購入も視野に入れたほうがよいだろう。

レポート:杉本利彦

〈作例〉

朝焼けの空(1)

朝焼けの空(1) カメラ:EOS 40D/レンズ:EF-S18-55mm F4-5.6 IS(33mmで使用)/露出モード:絞り優先AE(F11、1/8秒)/露出補正:-1.0EV/ISO感度:100/WB:太陽光/色空間:sRGB/RAW/現像:Raw Image Task、設定(ピクチャースタイル:風景、色の濃さ+3)

 御来光前の朝焼け。天空の薄雲がマゼンタ色に染まった。彩度がやや不足気味であったため現像時に色の濃さを[+3]に設定しているが、水平線付近の高彩度な赤に染まった雲を見ても、階調はよく再現されており14bitデータからの処理の余裕を見ることができる。さすがにこれほど雄大な風景になると倍くらいの解像感が欲しくなってしまうが、そこは上位機のEOS-1Ds Mark IIIの領域というべきか。

朝焼けの空(2)

朝焼けの空(2) カメラ:EOS 40D/レンズ:EF70-200mm F4 USM(113mmで使用)/露出モード:絞り優先AE(F11、1/80秒)/露出補正:-0.7EV/ISO感度:100/WB:太陽光/色空間:sRGB/RAW/現像:Raw Image Task、設定(ピクチャースタイル:スタンダード、色の濃さ+1)

 御来光近くになると、日の出地点の上空の雲がさらに赤く染まった。この場合、ピクチャースタイル[風景]では、色調が赤方向にシフトしてしまうため[スタンダード]を選択している。雲の合間に見えるオレンジの微妙なグラデーションの表現力に注目してほしい。

ハクサンイチゲ(群生)

ハクサンイチゲ(群生) カメラ:EOS 40D/レンズ:EF-S18-55mm F4-5.6 IS(39mmで使用)/露出モード:絞り優先AE(F8、1/60秒)/ISO感度:200/WB:太陽光/色空間:sRGB/RAW/現像:Raw Image Task、設定(ピクチャースタイル:風景、色の濃さ+1)

 高山で見られるハクサンイチゲの群生だ。葉の緑と花びらの白のコントラストが美しい。手前の花の部分にピントを合わせているが、花びらのシワまでわかるほどの極めてシャープな描写が得られている。花びらの白の抜けも素晴らしく、鮮やかでクリアな色再現が得られている。

畳平・お花畑の大岩

畳平・お花畑の大岩 カメラ:EOS 40D/レンズ:EF-S18-55mm F4-5.6 IS(18mmで使用)/露出モード:絞り優先AE(F8、1/250秒)/ISO感度:200/WB:太陽光/色空間:sRGB/RAW/現像:Raw Image Task、設定(デジタル露出補正:-0.2、ピクチャースタイル:カスタム、色の濃さ+1)

 畳平駐車場のすぐ下にあるお花畑での風景。適用したピクチャースタイルは、EOS 40Dで初めて同梱された「Picture Style Editor」を使って、ピクチャースタイル[風景]をベースに筆者が独自に調整したカスタムピクチャースタイルを使用している。グリーンがあまり青っぽくならない方向でかつ空の色がより濃くなるように調整を加えている。EF-S18-55mm F4-5.6 ISの広角端の描写は、中央部はまずまずながら最周辺部でやや乱れが見られる。

道端の植物

道端の植物 カメラ:EOS 40D/レンズ:EF-S18-55mm F4-5.6 IS(41mmで使用)/露出モード:絞り優先AE(F8、1/100秒)/露出補正:-0.3EV/ISO感度:200/WB:太陽光/色空間:sRGB/RAW/現像:Raw Image Task、設定(デジタル露出補正:-0.2、ピクチャースタイル:風景)

 乗鞍高原でのひとコマ。道端の植生はさまざまで、まさに百花繚乱。夏を謳歌しているように見える。ピクチャースタイルは[風景]を選択しているが、この場合は各植物の色の分離が適切で美しい。EF-S18-55mmの描写も優秀で、41mm付近では画面周辺部までシャープな描写が得られている。

ウラギンスジヒョウモン

ウラギンスジヒョウモンカメラ:EOS 40D/レンズ:EF-S18-55mm F4-5.6 IS(55mmで使用)/露出モード:絞り優先AE(F5.6、1/500秒)/露出補正:+0.3EV/ISO感度:200/WB:太陽光/色空間:sRGB/RAW/現像:Raw Image Task、設定(ピクチャースタイル:風景)

 新しいEF-S18-55mm F4-5.6 ISでは、最短撮影距離が0.25mとマクロ域の撮影にも強くなったので昆虫を狙ってみた。茶色のチョウはウラギンスジヒョウモン。警戒心が強いためあまり近づけないが、開放絞り近くで使用すると背景が大きくぼけて背景から浮き上がらせることができる。背景のぼけ味もなかなか良好だ。

モンシロチョウ

モンシロチョウ カメラ:EOS 40D/レンズ:EF-S18-55mm F4-5.6 IS(55mmで使用)/露出モード:絞り優先AE(F5.6、1/500秒)/露出補正:+0.3EV/ISO感度:200/WB:太陽光/色空間:sRGB/RAW/現像:Raw Image Task、設定(デジタル露出補正:-0.2、ピクチャースタイル:スタンダード)

 同じくモンシロチョウをマクロ域で狙ってみた。こちらは警戒心が弱く、最短撮影距離いっぱいまで近づくことが可能だ。撮影距離0.25mなら小さなチョウもここまでアップにすることができる。これ以上のマクロ域はさすがにマクロレンズが必要になる。背景のぼけ味もなかなかだ。

ハチとオオハンゴンソウ

ハチとオオハンゴンソウ カメラ:EOS 40D/レンズ:EF-S18-55mm F4-5.6 IS(55mmで使用)/露出モード:シャッター優先AE(F9.0、1/500秒)/ISO感度:200/WB:太陽光/色空間:sRGB/RAW/現像:Raw Image Task、設定(デジタル露出補正:-0.5、ピクチャースタイル:スタンダード)

 オオハンゴンソウはスキー場の夏場の花として植えられ、群生している場合がよく見られ、ハチやチョウが集まってくる。この花の黄色は色再現が鮮やかすぎるとレモン色に転びがちで再現が難しい色であるが、ピクチャースタイルの[スタンダード]では記憶色に近い再現色が得られた。

植物

植物 カメラ:EOS 40D/レンズ:EF-S18-55mm F4-5.6 IS(47mmで使用)/露出モード:絞り優先AE(F11、1/6秒)/露出補正:-0.3EV/ISO感度:100/WB:太陽光/色空間:sRGB/RAW/現像:Raw Image Task、設定(ピクチャースタイル:風景、色の濃さ:+1)

 林が開けて明るくなったところの山の植物だ。光を求めてできるだけ明るい方向にすき間なく葉を向けている。ピクチャースタイルは[風景]を選択。色の濃さを[+1]にしてやや彩度を上げている。緑がやや青方向にシフトしているようにも感じるが、鮮やかな色再現が得られている。

シシウド

シシウド カメラ:EOS 40D/レンズ:EF-S18-55mm F4-5.6 IS(35mmで使用)/露出モード:絞り優先AE(F11、1/10秒)/露出補正:+0.3EV/ISO感度:100/WB:太陽光/色空間:sRGB/RAW/現像:Raw Image Task、設定(ピクチャースタイル:風景、色の濃さ:+1)

 シシウドの花。花の非常に微細な花弁や雄しべなどが克明に記録されている。調子再現や色再現も記憶色に極めて近く、撮影時の雰囲気をそのまま伝えているといえるだろう。

滝

カメラ:EOS 40D/レンズ:EF-S18-55mm F4-5.6 IS(55mmで使用)/露出モード:絞り優先AE(F11、0.6秒)/ISO感度:100/WB:太陽光/色空間:sRGB/RAW/現像:Raw Image Task、設定(ピクチャースタイル:風景、色の濃さ:+1)

 EF-S18-55mm F4-5.6 ISとの組み合わせでの解像感を見るため、やや引きの風景写真も見ておこう。滝の左右の木の葉がよく解像されており、そのままでも解像感は高いが、フォトレタッチソフトなどで若干シャープネスを上げると、さらに切れ味の鋭い描写が得られるだろう。望遠側のレンズの描写性はまずまずで、周辺部までシャープな描写が得られている。このレベルの解像感が得られれば風景写真でも十分活用できるといえる。

畳平・山荘方面を望む

畳平・山荘方面を望むカメラ:EOS 40D/レンズ:EF-S18-55mm F4-5.6 IS(27mmで使用)/露出モード:絞り優先AE(F8、1/400秒)/ISO感度:200/WB:太陽光/色空間:sRGB/RAW/現像:Raw Image Task、設定(ピクチャースタイル:風景)

 青空が顔を出したので、山荘方面を撮影してみた。青空の発色は、従来はやや緑方向に振れた発色であったが、同じピクチャースタイルを使用してもわずかに赤みのあるクリアな発色の青空に見え、テストチャートでのテスト傾向を踏襲しているといえる。レンズの描写性の方は、この焦点域では中央部の描写性はまずまずながら、周辺部の描写性はあまり良いとはいえない。

 

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EOS 40Dのマガジン記事

キヤノンEOS 40D実写レポート:旧機種との比較〈色再現〉

公開日: 2007年08月31日

〈色再現比較〉
カラーチャート撮影とICCプロファイル比較からわかった
ピクチャースタイルを継承したEOS 40Dの絵作りの方向性

 色再現は一般的な被写体での実写比較が望ましいが、現実にはあらゆる色を含む被写体はないので評価は偏りがちになる。そこで今回は、多くの色を含み、デジタル一眼レフカメラのICCプロファイル作成にも利用できるX-Rite社(GretagMacbeth社)の「Munsell Digital ColorChecker SG」をsRGBの色空間設定で撮影。色再現傾向を見ると同時に、このチャートを利用した場合のICCプロファイルを作成、色空間を比較してみた。

 この結果、目視による観察では、同じピクチャースタイルを採用しているEOS 40DとEOS 30Dでは色再現傾向はほぼ同様であるが、チャート上C-3やF-3、E-4あたりの青から紫にかけての青で若干赤味を帯びる傾向が見られた。EOS 20DとEOS 30Dでは現像パラメータとピクチャースタイルの違いがあるが、EOS 20DよりもEOS 30Dの明度が若干上がっているようにも見える。しかし色再現の傾向はほぼ同じといえる。そのためEOS 40DとEOS 20Dの違いも同じ傾向にある。EOS 10Dは、EOS 20Dが現像パラメータ2の鮮やか目の色再現であるのに対して、現像パラメータ1の素材重視の色再現傾向である。そのため、4機種の中では最もソフトな調子再現だ。色再現傾向も青から紫にかけてがEOS 20Dよりも若干赤味を帯びていて、この部分はむしろEOS 40Dに近いといえるだろう。

 色空間比較については、EOS 10D/20Dが4機種では比較的広めでほぼ同様の色空間をもっていて、EOS 30DとEOS 40Dがやはり同じ傾向で色空間がやや狭い印象だ。これはできるだけsRGBの特性の範囲内に色空間を押さえ込んでいるようにも見える。

レポート:杉本利彦

■色再現比較方法
 GretagMacbeth社の「Digital ColorChecker SG」(現行名称はX-Rite社 Munsell Digital ColorChecker SG)をターゲットにして実効感度にて標準露出を行う。目視観察とX-Rite社「i1 Match 3.6」にてICCプロファイルを作成、「MonacoGamutWorks 1.1」上で比較している。

■共通の光源データ
光源はタングステン光(3,200K)を、フジフイルム製LBB12アセテートフィルターでデーライト(5,500K)に変換。銀一シルクグレーカードにてホワイトバランスをマニュアル設定、ISO100(EOS 40Dの高輝度階調優先時はISO200)で撮影している。

カラーチャート比較

EOS 40D

EOS 40D

EOS 30D

EOS 30D

EOS 20D

EOS 20D

EOS 10D

EOS 10D

ICCプロファイルによる色空間比較

色空間比較 L=25 色空間比較 L=50 色空間比較 L=75
色空間比較 L=25 色空間比較 L=50 色空間比較 L=75
 

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EOS 40Dのマガジン記事

キヤノンEOS 40D実写レポート:旧機種との比較〈ダイナミックレンジ〉

公開日: 2007年08月30日

〈ダイナミックレンジ測定〉
EOS 40Dの明暗表現は旧機種に比べてどこまで進化したか?
新搭載「高輝度側階調優先モード」の実力も見る

 デジタルカメラのダイナミックレンジは、白飛びや黒つぶれを防ぐ意味で重要な特性だ。一般にデジタル一眼レフでは、シャドー側のダイナミックレンジは非常に広く、ハイライト側は狭い傾向がある。特にハイライト側では階調が255となって飽和してしまうと、いわゆる白飛び状態となってその部分の階調は取り戻すことはできない。シャドー側もデータが0付近で変化がなくなると、いくらトーンを持ち上げても階調は現われない。一方で、ダイナミックレンジが広いといっても、中間調の調子再現が軟調になってしまってはこんどは眠い画像になってしまう。そのため中間調はコントラストを確保したままハイライトやシャドー部で階調が豊富になる特性が理想といえるだろう。

 今回は、濃度ステップがほぼ0.1きざみで安定しているコダックのグレースケールを利用してダイナミックレンジを測定した。その結果、EOS 10Dがハイライト側2.3段シャドー側7.0段の計9.3段(シャドー側出力2を基準で8.7段)、EOS 20Dがハイライト側2.7段シャドー側7.0段の計9.7段(シャドー側出力2を基準で9.0段)、EOS 30Dがハイライト側2.7段シャドー側7.0段の計9.7段(シャドー側出力2を基準で9.0段)、EOS 40D標準がハイライト側3.0段シャドー側7.0段の計10.0段(シャドー側出力2を基準で9.3段)、EOS 40D高輝度側階調優先がハイライト側4.0段シャドー側7.0段の計11.0段(シャドー側出力2を基準で10.3段)というものだった。

  EOS 10D EOS 20D EOS 30D EOS 40D EOS 40D
高輝度側階調優先
ダイナミックレンジ
(ハイライト+シャドー)
9.3段 9.7段 9.7段 10.0段 11.0段
ハイライト側 2.3段 2.7段 2.7段 3.0段 4.0段
シャドー側 7.0段 7.0段 7.0段 7.0段 7.0段

 EOS 40Dは、標準設定でもEOS 30Dと比較してハイライト側が0.3段程度、高輝度側階調優先モードではこれに加えて1.0段分ダイナミックレンジが広がっている。ただしEOS 10D、EOS 20D、EOS 30Dでは実効感度が1/3段ほど高めであることを考慮すれば、ハイライト側のダイナミックレンジはもう1/3段分広く、シャドー側のダイナミックレンジは1/3段分狭くなると見ることもできる。またEOS 40Dの高輝度側階調優先のありなしでは、ハイライト側のダイナミックレンジがちょうど1段分広がっているが、中間調にはあまり影響を与えずにハイエストライトの部分が粘り強く伸びているイメージで、ある意味理想に近い特性が得られているといえるのではないだろうか。

 とはいえ、撮影するシーンに高輝度部分がない場合は、できるだけ切れの良いハイライトを得るために、高輝度側階調優先は[なし]に設定しておいたほうが良いだろう。

レポート:杉本利彦

■ダイナミックレンジ比較方法
 コダックのグレースケールチャート Q-14は、グレー濃度がおおよそ0.1ステップ(シャッタースピードまたは絞り換算で1/3段に相当)、20段階のグレーが再現されており、ダイナミックレンジのテストに適している。しかしデジタル一眼レフのダイナミックレンジはスケールの範囲を超えているので、スケールを標準露出、+2段露出、-4段露出の3種類の露出で撮影し、これらを露出を基準にしてつなぎ、測定可能範囲を広げている。スケールのつなぎ方は、+2段のスケールのMポジションは標準スケールの1番の位置に、-4段のスケールのMポジションは標準スケールの19番の位置に合わせている。シャドー側では微妙にスケール間の濃度が異なる場合もあるが、スケール自体の誤差やカメラの露出の誤差を含むことを考慮して露出を優先してスケールを合成した。測定は各露出で撮影したスケールを合成後、RGB出力の平均化のためにグレースケール化した画像を作成。ハイライト側はチャートが飽和し、255となる直前のステップを上端とし、シャドー側は出力レベルが1で階調の変化がなくなったステップを下端としている。ただ、シャドー側については出力レベル2前後で濃度変化が極端に少なくなり、ここを黒つぶれと判断すればシャドー側のダイナミックレンジは0.7段程度少なくなる。

EOS 40D

40D ダイナミックレンジ 40D 標準露出

【標準露出】

40D +2段露出

【+2段露出】

40D -4段露出

【-4段露出】

EOS 40D 高輝度側階調優先モード

40D 高輝度側階調優先モード ダイナミックレンジ 40D 高輝度側階調優先モード 標準露出

【標準露出】

40D 高輝度側階調優先モード +2段露出

【+2段露出】

40D 高輝度側階調優先モード -4段露出

【-4段露出】

EOS 30D

30D ダイナミックレンジ 30D 標準露出

【標準露出】

30D +2段露出

【+2段露出】

30D -4段露出

【-4段露出】

EOS 20D

20D ダイナミックレンジ 20D 標準露出

【標準露出】

20D +2段露出

【+2段露出】

20D -4段露出

【-4段露出】

EOS 10D

10D ダイナミックレンジ 10D 標準露出

【標準露出】

10D +2段露出

【+2段露出】

10D -4段露出

【-4段露出】

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EOS 40Dのマガジン記事

キヤノンEOS 40D実写レポート:旧機種との比較〈解像度〉

公開日: 2007年08月28日

〈解像度測定〉
新機種EOS 40Dの性能はどう変わったか?
歴代EOS 10D/EOS 20D/EOS 30Dと解像度を比較

 APS-Cサイズの撮像素子サイズながら1,010万画素のEOS 40Dの描写性の実力は、旧機種のEOS 10D/20D/30Dと性能面でどう違うかも気になるところである。そこで、まずは多画素化で期待が持てる解像度について比較テストしてみた。

 EOS 40Dでは画素数が1,010万画素に多画素化しているが、実写比較を行っても像は大きく見えるが実際の解像度の増加はあまり実感できない場合も多い。「同じ解像度で像が大きい=解像度が高い」と納得すれば良いが、やはり数字で示せればそれに越したことはないだろう。

 そこで、CIPAで配布されている解像度測定ソフト「HYRes 3.1」とISO12233解像度チャートを利用して、EOS 40Dと旧3機種の解像度を実測してみた。その結果EOS 10Dでは1,809本、EOS 20Dで2,075本、EOS 30Dが2,058本、そしてEOS 40Dが2,179本を解像するという結果になった。この数値は画像の高さ方向(短辺)の分解能を示している。これをそれぞれの機種の実際の高さ方向(短辺)の画素数で割った解像効率でみると、画素数がいかに解像度に貢献しているかを見ることができる。誤差を考慮すると、EOS 10D/20D/30Dはほぼ同等の0.88前後の解像効率であるが、EOS 40Dでは0.841とわずかに解像効率が落ちていることがわかる。

レポート:杉本利彦

CIPA解像度測定ソフトによるテスト結果

  EOS 10D EOS 20D EOS 30D EOS 40D
解像度 1,809本 2,075本 2,058本 2,179本
縦画素数(短辺) 2,048画素 2,336画素 2,336画素 2,592画素
解像効率 0.883 0.888 0.881 0.841

■解像度測定方法
デジタルカメラの解像度測定の基準となる「ISO12233解像度チャート」の像高が標準の約1/2倍になるように撮影。中央部のクサビ型チャート(縦)を切り出し、CIPAにて公開されている解像度測定ソフト「HYRes3.1」にて測定している。目視による計測に比べて個人差はなく、比較的客観的なデータとなっているはずだ。

ISO12233解像度チャート
EOS 10D

【EOS 10D】

EOS 30D

【EOS 30D】

EOS 20D

【EOS 20D】

EOS 40D

【EOS 40D】

中央部のクサビ型チャート(原寸)
EOS 10D
【EOS 10D】
EOS 20D
【EOS 20D】
EOS 30D
【EOS 30D】
EOS 40D
【EOS 40D】

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キヤノンEOS 40D実写レポート:ISO感度ごとの画質

公開日: 2007年08月24日

新設計のCMOSイメージセンサーは
EOS Kiss Digital Xよりも高感度ノイズ特性が向上
ISO3200を実用域にする「高感度撮影時のノイズ低減」機能

 EOS 40Dに搭載されたイメージセンサーは、スペック的にはEOS Kiss Digital Xのものと変わりなく見えるが、じつはまったく新規に作られたセンサーであり、最新の半導体技術が投入され、EOS Kiss Digital Xに搭載されたイメージセンサーよりも高感度ノイズ特性を向上させていることがわかった。この技術的進化によって、ISO感度設定の「H」ポジション(ISO3200相当)を可能にしている。また今回、EOS-1D Mark IIIと同様に「高感度撮影時のノイズ低減」機能が可能になり、その効果のほども気になるところだ。

 そこで実写レポートの第1弾として、EOS 40Dの高感度特性を見てみることにした。作例は、オーバービュー編の記事中でライブビュー機能の説明でも使用した花の静物写真である。撮影条件は、写真撮影用のタングステン電球(3,200K)で照明、マニュアルでホワイトバランスをとって撮影している。絞りはF11固定でシャッタースピードによって露出を調整している。

 まずはNRなしの結果を見てみよう。ISO800まではまったく問題なく使用可能で、十分常用範囲と判断できる。ISO1600ではシャドー部にカラーノイズが見られるようになり、シャープネスも若干低下するが、まだまだ十分使用可能であろう。Hポジション(ISO3200)ではさすがに中間調付近までカラーノイズが乗って来るし、シャープネスの低下もはっきりとわかるようになる。

 NRをありにした場合は、ISO400まではその効果はないが、ISO800ではシャドー部にわずかに乗ったカラーノイズが低減される。ISO1600ではNRの効果がはっきりと表れ、シャドー部のカラーノイズがほとんど除去されて、ISO感度800並みのノイズレベルとなる。シャープネスについてはISO1600まではNRなしと同等でほとんど違いがわからない。Hポジション(ISO3200)でもやはりシャドー部のカラーノイズが大幅に低減され、なんとか実用になるレベルの画質を得ることができる。シャープネスと彩度が若干落ちるようにも見えるが、その違いはわずかである。

レポート:杉本利彦

■撮影データ(NRなし・NRあり共通)
カメラ:EOS 40D/レンズ:EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS(55mmで使用)/露出モード:絞り優先AE(F11)/露出補正:+0.7EV/ホワイトバランス:マニュアル(タングステン照明使用)/ピクチャースタイル:スタンダード/画質:JPEG/L/Fine

ISO100

NRなし
ISO100 NRなし オリジナルデータ

オリジナルデータ

ISO100 NRなし 拡大図1

【拡大図1】

ISO100 NRなし 拡大図2

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NRあり
ISO100 NRあり オリジナルデータ

オリジナルデータ

ISO100 NRあり 拡大図1

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ISO100 NRあり 拡大図2

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ISO200

NRなし
ISO200 NRなし オリジナルデータ

オリジナルデータ

ISO200 NRなし 拡大図1

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ISO200 NRなし 拡大図2

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NRあり
ISO200 NRあり オリジナルデータ

オリジナルデータ

ISO200 NRあり 拡大図1

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ISO200 NRあり 拡大図2

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ISO400

NRなし
ISO400 NRなし オリジナルデータ

オリジナルデータ

ISO400 NRなし 拡大図1

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ISO400 NRなし 拡大図2

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NRあり
ISO400 NRあり オリジナルデータ

オリジナルデータ

ISO400 NRあり 拡大図1

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ISO400 NRあり 拡大図2

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ISO800

NRなし
ISO800 NRなし オリジナルデータ

オリジナルデータ

ISO800 NRなし 拡大図1

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ISO800 NRなし 拡大図2

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NRあり
ISO800 NRあり オリジナルデータ

オリジナルデータ

ISO800 NRあり 拡大図1

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ISO800 NRあり 拡大図2

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ISO1600

NRなし
ISO1600 NRなし オリジナルデータ

オリジナルデータ

ISO1600 NRなし 拡大図1

【拡大図1】

ISO1600 NRなし 拡大図2

【拡大図2】

NRあり
ISO1600 NRあり オリジナルデータ

オリジナルデータ

ISO1600 NRあり 拡大図1

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ISO1600 NRあり 拡大図2

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ISO3200 (ISO感度拡張)

NRなし
ISO3200 NRなし オリジナルデータ

オリジナルデータ

ISO3200 NRなし 拡大図1

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ISO3200 NRなし 拡大図2

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NRあり
ISO3200 NRあり オリジナルデータ

オリジナルデータ

ISO3200 NRあり 拡大図1

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ISO3200 NRあり 拡大図2

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EOS 40Dのマガジン記事

キヤノンEOS 40D緊急レビュー(1/6):カメラボディ

公開日: 2007年08月21日

EOS 40D
 
キヤノン
EOS 40D ボディー
◎発売日 : 2007年8月31日
◎標準価格 : オープンプライス
◎予想実勢価格 :15万円前後

EOS 40D・EF-S17-85 IS U レンズキット
◎発売日 : 2007年8月31日
◎標準価格 : オープンプライス
◎予想実勢価格 :20万円前後

EOS 40D・EF-S18-55 IS U レンズキット
◎発売日 : 2007年9月下旬
◎標準価格 : オープンプライス
◎予想実勢価格 :17万円前後
 
杉本利彦

杉本利彦

1961年大阪府生まれ。千葉大学工学部画像工学科卒。現在は建築写真を中心としたコマーシャルフォトに携わっているが、デジタルカメラやフィルムカメラに造詣が深く、関連書籍の執筆活動も精力的に行っている。
 

 各メーカーからデジタル一眼レフの新製品ラッシュが予想される2007年秋冬シーズンであるが、まずはその先陣を切って8月20日キヤノンのミドルレンジ・デジタル一眼レフ「EOS 40D」が発表された。
  大方の予想通りEOS 30Dの登場(2006年3月)からちょうど1年半のサイクルでのモデルチェンジとなったが、前モデルのEOS 30DがEOS 20Dの改良モデルの印象が強かったのに対して、今回の「EOS 40D」では1,010万画素のCMOSイメージセンサーの採用、クラス最高となる6.5コマ/秒のコマ速を実現、ライブビュー機能の搭載、ファインダー倍率0.95倍の大きくて見やすいファインダーの採用、全点クロスセンサー採用の新型9点測距AFセンサー、EOS I.C.S. によるゴミ除去機能の搭載、3.0型大型液晶モニタ-の搭載、EOS-1D Mark III 同様の操作体系の導入など、先日発売された最上位機種の EOS-1D Mark III で実現された最新技術を大幅にフィードバック、あらゆる部分で全面的な刷新が行われている。
  また待望の廉価版手ぶれ補正レンズである、EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS、EF-S 55-200mm F4-5.6 ISなども同時に発表され、ボディー内手ぶれ補正(イメージセンサーシフト式)を採用している他社機への対策をいち早く行って来た。それでは早速詳細をレポートしよう。

精悍でより高級なイメージを演出したボディーデザイン
従来よりも防塵防滴性に配慮

 EOS D30、D60、10D、20D、30Dと進化して来たEOSデジタルの中級機もEOS 40Dではや6機種目となる。今回はこれから写真に入門したいと考えている熟年層をメインターゲットに設定。目の肥えた熟年層にもアピールする、より高級感のある多機能で本格派のデジタル一眼レフが開発のコンセプトとなった。そのため新しい「EOS 40D」では、EOS 10DからEOS 30Dに至る一連の基本デザインのテイストを受け継ぎながら、従来のように曲線重視よりも面構成重視にシフトしたシッカリ感のあるより精悍なイメージのボディーデザインを採用してきた。またモードダイヤルやボディー左側側面の革張り調仕上げ・側面インターフェース部はEOS 5Dから、アクセサリーシューや背面の3.0型大型液晶モニタ-、操作体系などは EOS-1D Mark III から取り入れるなど、上位機種のデザインテイストを随所にフィードバックさせることで従来よりも質感を向上させ、より高級なイメージを演出している。加えて内蔵ストロボからCanonロゴの刻印部分にかけてコーナーが面取りされたボディーラインなどは、今までにない斬新なデザイン的アプローチのひとつとして評価されるであろう。さらに従来モデルのウリのひとつであったマグネシウムボディーによる堅牢な外装構造は継承された。しかしながら、サンドペーパーのような細かな梨地塗装に変更はなく、外部塗装には斬新さは感じられない。従来からの継承性も必要かと思うが、外部の塗装も質感を決める上で大きな要素であり、個人的にはEOS-1系や最近の交換レンズで採用しているようなもう少し荒目で艶のある塗装のほうがより高級感を高めることができたのではないかと思う。そのほか細かな部分では、ストロボなどのアクセサリーを装着するアクセサリーシューが EOS-1D Mark III 同様の防塵防滴対応になったり、ボディー底面に縦位置グリップ機能を兼ねたワイヤレストランスミッターWFT-E3との通信端子が設けられたこと、AF-ONボタンとピクチャースタイルボタンの新設などが主な外観上の改善点である。
  そして今回はスペックとして特に防塵防滴機能をうたっているわけではないが、カードスロットやバッテリー室などの開口部がモルトプレーン(遮光・防塵防滴用のウレタンフォーム)でシールドされるなど、従来より一段と防塵防滴性を考慮したボディーに仕上げられている点は特筆しておきたい。これは同時発表された、バッテリーグリップBG-E2Nや専用ワイヤレストランスミッターWFT-E3などにも共通していて、システムでの防塵防滴性能の向上がはかられている。

■[キヤノン デジタル一眼レフカメラ]のページ
http://cweb.canon.jp/camera/eosd/index.html

ボディー正面

ボディー正面 EOS 20D/30D系の基本デザインのテイストを残しながらも、直線的なラインや面構成を多用してより精悍なイメージになった。ボディー右肩(表示パネル付近)のラインがやや上がったことで迫力も感じられる。

内蔵ストロボ・ロゴ部分

内蔵ストロボ・ロゴ部分 ロゴ部分のコーナーが面取りされたことで、最近の自動車のデザインにも似たデザイン上のアクセントになっている。ずんぐりとした印象もあるが、精悍さも感じられる。

内蔵ストロボ ポップアップ

内蔵ストロボ ポップアップ E-TTL II 対応、GN13、充電時間約3秒、17mm相当の画角に対応の基本スペックに変更はない。高さは十分でEF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS(レンズフードなし)装着時の広角端で撮影距離約50cm(レンズ先端から約37cm)くらいまではケラレは生じなかった。

マグネシウムボディ

マグネシウムボディー EOS 20D/30Dと同様にボディー外装にはマグネシウム合金が使用され、シッカリ感や剛性感を感じることができる。

外部塗装

外部塗装 目の細かな梨地塗装が継承されたが、個人的には汚れやすく感じるので、EOS-1系や最近のレンズで採用されているような艶のある荒目の塗装のほうがより高級なイメージを演出できたのではないかと思われた。

ボディー背面

ボディー背面 クラス最大となる3.0型の液晶モニタ-が目立つ。操作ボタン類はやや窮屈にも見えるが上下にうまく分散させ、ピクチャースタイルボタンが追加されている。しかし、下段のボタン類はボディー単体で使用する際は不意に押されてしまうこともあるので気をつけたい。バッテリーグリップ装着時はそのようなことはなく逆に使いやすく感じる。また右上の操作部には上位機種と同様のAF-ONボタンが追加されている。

3.0型液晶モニタ-

3.0型液晶モニタ- EOS-1D Mark III 同様のクラス最大の23万画素・3.0型液晶モニタ-が採用された。EOS 30Dでは日中戸外でのモニタ-の明るさが不足していたが、視野角を約140度に絞ることで日中戸外でも十分な明るさを確保している。

AF-ONボタン

AF-ONボタン フラグシップ機以外では初搭載となるAF-ONボタンが装備された。AF-ONボタンを押すとシャッターボタン半押しすることなくピントを合わせることができ、上位機種でこの操作になれている場合は便利である。またライブビュー中にAF-ONボタンを押すことによってライブビュー中のAFが可能になった(カスタムファンクションで設定が必要)。

ピクチャースタイルボタン

ピクチャースタイルボタン EOS 30Dではピクチャースタイルを変更する場合、メニュー項目から行なうしかなかったが、専用のボタンが設けられたことでわかりやすく、より素早い設定変更が可能になった。

ボディー左側面

ボディー左側面 EOS 5D同様にボディー左側面にも革調のラバーが張られ、高級感を演出している。インターフェース端子類のカバーもEOS 5Dを踏襲していて安っぽさは感じられなくなった。

ボディー上面

ボディー上面 ダイヤル類やボタン類のレイアウトには変更はないが、モードダイヤルにC1、C2、C3のカメラユーザー設定が追加されているのと、外部ストロボなどを装着するアクセサリーシューが EOS-1D Mark III 同様の防塵防滴対応タイプに変更されている。また表示パネルもISO感度表示が追加されるなど、改良が加えられている。

モードダイヤル

モードダイヤル 従来からの全自動からストロボ発光禁止までのかんたん撮影ゾーン、P(プログラムAE)からA-DEP(自動深度優先AE)までの応用撮影ゾーンに加え、C1、C2、C3のカメラユーザー設定が追加された。カメラユーザー設定はメニュー項目の同設定項目で現在撮影中のほとんどの設定内容を登録が可能だ。一度登録しておけば好みの設定を簡単に呼び出すことができて便利である。

アクセサリーシュー

アクセサリーシュー EOS-1D Mark III 同様の防塵防滴対応タイプのアクセサリーシュー。防塵防滴タイプのスピードライト 580EX II やオフカメラシューコード OC-E3などに対応できる。
もちろん従来のアクセサリー類も装着可能だ。

表示パネル

表示パネル ISO感度が常時表示されるようになったほか、セルフタイマー2秒の設定がようやく可能になった。しかし、露出レベル表示は今回も±2段にとどまり、他社機と比較するとどうしても見劣りしてしまう。

メモリーカードスロット

メモリーカードスロット メモリーカードスロットはCFカードスロット1基のみで変化はない。最近ではますますSDカードの比重が高まって来ているので、次期機種ではぜひSDカードとのダブルスロットを望みたいところだ。

バッテリー室

バッテリー室 バッテリー室の内側には随所にモルトプレーンが張り込まれており、従来より防塵防滴性を向上させている。蓋の取り外し方は変更され、閉じた状態から斜め45度ほど開いた状態で引っ張るだけで取り外しができる。バッテリーは伝統のBP-511Aが採用され今回も旧機種との互換性を確保して来た。CIPA基準によるテスト方法でストロボ発光なしで約1,100コマ(30Dに同じ)、50%ストロボ使用で約800コマ(30Dの約750コマ)の撮影が可能。

底面通信端子

底面通信端子 縦位置グリップ機能を兼ねたワイヤレストランスミッターWFT-E3との専用通信端子。端子の周りにはゴム張りが見られ防塵防滴性を確保しているようだ。

 

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EOS 40Dのマガジン記事

キヤノンEOS 40D緊急レビュー(2/6):CMOS、画像処理エンジン

公開日: 2007年08月21日

APS-Cサイズ・1,010万画素のCMOSイメージセンサーを採用
EOS I.C.S.はEOS-1D Mark IIIと同様タイプに

 次に撮影機能面ではまず、APS-CサイズのCMOSイメージセンサーがEOS 20D/30Dで2世代続いた820万画素から1,010万画素へとパワーアップされたことがあげられる。今回採用されたイメージセンサーは、画素数的にはEOS Kiss Digital Xで採用されたイメージセンサーと同様であるが、Kiss Digital Xでは2ch読み出しであったのに対し4ch読み出し方式を採用、読み出しの高速化を可能にした。またオンチップマイクロレンズの集光率の改善などで画素ピッチが5.7μm(30Dでは6.4μm)と小さくなりながらもEOS 30D同等の高感度特性を確保している。ISO感度設定はISO100~1600と拡張設定によってHポジションでISO3200の撮影が可能な部分は前モデルと変わりない。一部1,200万画素やAPS-Hサイズのイメージセンサーを予想する向きもあったが、画素数と画質のバランスやセンサーサイズの継承性を考えればごく順当な選択であったといえるだろう。ただ、同じ画素数のイメージセンサーを搭載したEOS Kiss Digital Xが既に1年前にリリースされていることを考えると、読み出しチャンネルが増えたとはいえ実質的にはこの1年の間で大きな進化が見られなかったのは少々残念ではある。
  イメージセンサー周辺技術としてはEOS Kiss Digital X以降の機種で採用されている総合的なイメージセンサーダスト対策であるEOS I.C.S.が本機にも搭載されている。メカニズムは、EOS-1D Mark III のものとほぼ同タイプのセルフクリーニングセンサーユニットが採用されており、Kiss Digital X以上のゴミ取り効果が期待できそうだ。

1,010万画素・APS-CサイズのCMOSイメージセンサー

1,010万画素・APS-CサイズのCMOSイメージセンサー 画素ピッチがEOS 30Dの6.4μmから5.7μmと小さくなっているが、オンチップマイクロレンズの集光率の改善などによってEOS 30D同等の高感度特性を確保している。ISO感度設定はISO100~1600と拡張設定によってHポジションでISO3200の撮影が可能な部分もEOS 30Dと変わらない。

セルフクリーニングセンサーユニット

セルフクリーニングセンサーユニット 圧電素子によって先頭の水晶製ローパスフィルターを振動させてゴミを落とす仕組みだ。これらと赤外吸収フィルター、CMOSイメージセンサーを一体化させセルフクリーニングユニットを構成している。

 

「DIGIC III」の採用とメカニズムの高速化で6.5コマ/秒を実現
14bit/AD変換による高精細な階調表現

 一方、映像エンジンやメカニズムの面ではこの1年で大幅な進化を遂げた。まず映像エンジンは従来の DIGIC II の約2倍の処理能力を持つといわれる「DIGIC III」へと進化した。「DIGIC III」では、処理能力の向上によって大容量のデータを高速に処理できるため、イメージセンサーからのアナログデータのデジタル化にはより高精細な階調表現の可能な14bit・AD変換処理(30Dでは12bit・AD変換)が採用され、画像処理も14bitベースで行われている。また、DIGIC III の採用とメカ駆動部分の高速化(2モーター化)によって、約6.5コマ/秒の高速連写(30Dでは5コマ/秒)を実現している。同時にバッファメモリーの増強も行われているようで、連続撮影枚数はJPEG/ラージ/ファイン時でフィルム2本分を余裕でカバーする75枚(30Dでは30枚)、RAW時でも17枚(30Dでは11枚)まで伸ばし、ストレスフリーの撮影環境をさらに充実させている。
  記録画素はRAW(3,888×2,592画素)、JPEG/ラージ(3,888×2,592画素)、JPEG/ミドル(2,816×1,880画素)、JPEG/スモール(1,936×1,288画素)、に加えて新たにEOS-1D Mark III 同様JPEG/スモールと同サイズのRAWデータであるsRAW(1,936×1,288画素)での記録も可能になっている。これらの中からRAWまたはsRAW+JPEGのいずれかを組み合わせた同時記録も可能にしている。データサイズはRAW時で約12.4MB、sRAW時約7.1MB、ラージ/ファイン時で約3.5MBとなっていて同じ画素数のKiss Digital Xと比べるとRAWデータは14bit化された影響で大きく、逆にJPEGでは小さめの画像サイズになっている。
  また新たに EOS-1D Mark III で導入された高感度撮影時のノイズ低減機能や白飛びを起きにくくする高輝度側・階調優先機能も追加され、補助機能も充実させている。

新映像エンジン「DIGIC III」

新映像エンジン「DIGIC III」 処理能力はDIGIC II の約2倍といわれ、1,010万画素・14bitの膨大な画像データを高速処理可能で、6.5コマ/秒のコマ速を実現している。

連写作例 運動会の徒競走を想定して、走って来る子どもを正面から撮影した。AIサーボAFで撮影しているので通常は連写スピードが落ちるはずであるが、おおむね6コマ/秒以上の結果が得られている。AIサーボAFはコマ速がアップしながらも、ほとんどのカットで合焦できており、かなり優秀であった。この結果、運動会などの撮影に対しても十分対応できる撮影能力を備えていることがわかる。

連写作例:1/24 連写作例:2/24 連写作例:3/24 連写作例:4/24
連写作例:5/24 連写作例:6/24 連写作例:7/24 連写作例:8/24
連写作例:9/24 連写作例:10/24 連写作例:11/24 連写作例:12/24
連写作例:13/24 連写作例:14/24 連写作例:15/24 連写作例:16/24
連写作例:17/24 連写作例:18/24 連写作例:19/24 連写作例:20/24
連写作例:21/24 連写作例:22/24 連写作例:23/24 連写作例:24/24
記録画質選択画面

記録画質選択画面 EOS-1D Mark III 同様JPEG/スモールと同サイズのRAWデータであるsRAW(1,936×1,288画素)記録が可能な点が目新しい。JPEG各サイズとの同時記録が可能なので組み合わせは2倍に増えた。

高感度撮影時のノイズ低減

高感度撮影時のノイズ低減 EOS-1D Mark III に続き「高感度撮影時のノイズ低減機能」が加えられた。デフォルトではこの機能は「しない」になっていて、他社機に比べればノイズ低減を行わなくても十分低ノイズといえる。「する」にすると特にISO1600以上の設定でカラーのランダムノイズが低減され、ざらつきを抑えることができる。解像感もはっきりわかるほどの低下は感じられずかなり有効であると思われた。

高輝度側・階調優先

高輝度側・階調優先 こちらもEOS-1D Mark III からフィードバックされた機能で、「する」に設定するとハイライト側のダイナミックレンジが約1段分広がり、白飛びを抑えることができる。しかしISO感度設定は、最低感度がISO200でそれ以上の感度設定しか選べないので注意する必要がある。

 

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EOS 40Dのマガジン記事

キヤノンEOS 40D緊急レビュー(3/6):ファインダー、AF、操作体系

公開日: 2007年08月21日

クラス最大のファインダー倍率0.95倍を達成
フォーカシングスクリーンは交換可能に
全点クロスセンサーの採用でAF精度を大幅に向上

 撮影の基本機能についても、改善は随所に見られる。まずファインダー倍率がクラストップの0.95倍となり大きくて見やすいファインダー表示が実現された。ファインダー内情報表示もISO感度表記やモノクロ(B/W)警告表示が追加されるなどより充実している。また、フォーカシングスクリーンは今回初めて交換式となった。従来のプレシジョンマットをさらに改善し明るくヌケの良い表示が得られる「標準タイプ」のほか、水平垂直の確認に便利な「方眼タイプ」、F2.8よりも明るいレンズでよりピントの山がつかみやすい「スーパープレシジョンタイプ」の3タイプから選ぶことができる。
  AF機能については9点測距のレイアウトには変更がないが、今回は9点全てがF5.6対応のクロスセンサーとなり、中央部にはEOSシステム初となるX状に配置されたF2.8対応クロスセンサーが併用されている。これによって全体のAF精度が大幅に向上したのに加え、特に中央部ではF2.8よりも明るいレンズでのAF精度を高めたほか、X配置と十字配置を組み合わせたことで従来はAFが苦手としていた被写体にも対応できるようになっている。
 また中央上/中/下の横線検知センサーを2ライン、千鳥配置とする事で大きくピントが外れている大デフォーカス状態からも高速でピント合わせを可能にしている。

ファインダー光学系クラス最大のファインダー倍率0.95倍を実現したファインダー光学系。EOS 30D(ファインダー倍率0.9倍)と比較するとかなり表示が大きくなっている。またフォーカシングスクリーンの改善で、やや明るく抜けの良い表示となった。

40Dファインダー
40D 倍率:約0.95倍
視野率:約95%
30Dファインダー
30D 倍率:約0.9倍
視野率:約95%
20Dファインダー
20D 倍率:約0.9倍
視野率:約95%
10Dファインダー
10D 倍率:約0.88倍
視野率:約95%

交換可能になったフォーカシングスクリーン このシリーズでは初めてフォーカシングスクリーンの交換が可能になり「標準タイプ」「方眼タイプ」「スーパープレシジョンタイプ」の3タイプが用意されている。「方眼タイプ」は水平垂直を確認したり構図を決める上で大変便利である。「スーパープレシジョンタイプ」はF2.8より明るいレンズでMFする際にピントの山がつかみやすくなる。

フォーカシングスクリーン:標準タイプ

標準タイプ

フォーカシングスクリーン:方眼タイプ

方眼タイプ

フォーカシングスクリーン:スーパープレシジョンタイプ

スーパープレシジョンタイプ

AFセンサー

AFセンサー X状に配置されたセンサーがEOSシリーズ初となる中央F2.8対応クロスセンサーだ。そのほかのセンサーはすべてF5.6対応センサーとなるが、9点すべてがクロスセンサーとなり合焦精度を向上させている。

測距センサーの配置

測距センサーの配置 やはり中央のX配置されたF2.8対応センサーが特徴的だ。また、F5.6センサーもT字配置したりと、被写体をよりとらえやすくするためセンサーの配置を工夫していることがわかる。

 

EOS-1D Mark III と統一された使いやすい操作体系

 また今回メニュー項目の操作など、デジタル部の操作体系も大きく変更され、EOS-1D Mark IIIで採用された操作体系に統一された。メニュー項目は従来は上下のスクロールのみで移動していたが、本機ではEOS-1D Mark III同様、撮影メニュー2ページ、再生メニュー2ページ、カメラ設定3ページ、カスタムファンクション1ページ、マイページ1ページの合計9ページで構成され、コマンドダイヤルでページを移動、サブコマンドダイヤルで項目の移動、SETボタンで決定といった手順で操作を行う。ページや項目の移動はマルチコントローラーでも可能だが、ダイヤルを使用するほうがより高速に目的の項目に移動可能だ。これによって、新しい操作体系を採用したカメラ間ではカメラを持ち替えてもまったく違和感がなくなり、非常に使いやすくなっている。
  メニュー項目の内容については、ライブビュー機能設定や高感度撮影時のノイズ低減機能や高輝度側・階調優先機能などEOS-1D Mark IIIで採用された機能の多くがフィードバックされているが、ピント位置を個々のレンズごとに微調整するAFマイクロアジャストメントやAF関連の細かな機能設定などは見送られている。

メニュー画面

メニュー画面 メニュー項目はEOS-1D Mark IIIで採用された操作体系をそのままフィードバックして来た。コマンドダイヤルでページを移動、サブコマンドダイヤルで項目を移動することで、素早く目的の項目にたどり着けるようになっている。赤のタグは撮影設定、青のタグは再生設定、黄色はカメラの基本設定、オレンジはカスタムファンクション、一番右のグリーンのタグはマイメニューで、各自がよく使用する項目を6項目まで登録できる。

 

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EOS 40Dのマガジン記事

キヤノンEOS 40D緊急レビュー(4/6):ライブビュー

公開日: 2007年08月21日

EOS-1D Mark IIIのライブビュー機能をさらに改善
ライブビュー中のAF、静音撮影などが可能に

 今回の目玉機能の一つは、EOS-1D Mark III で初めて本格導入された使いやすいライブビュー機能に対応したことであろう。しかも本機ではレリーズタイムラグが短くなった点や、AF-ONボタンを押すことでライブビュー中のAFも可能になったこと(カスタムファンクションで設定必要)、静音撮影モードの導入によって通常撮影時よりも作動音を抑えることができたりとその機能をさらに強化している。
  一眼レフカメラには、ライブビュー機能は必要ないと思っておられる方も多いと思うが、確かに動体撮影やスナップなどではそれほど必要性を感じない。しかしこのライブビュー機能は、コンパクトデジタルカメラのように手持ち撮影時に使うというよりは、風景撮影や静物撮影などでカメラを三脚に据えた場合に本来の威力を発揮する。まずグリッド表示が可能なので水準器がなくても画面上で水平垂直をとることが可能であるし、5倍と10倍の拡大表示が可能なので極めて正確なピント合わせができる。拡大表示と同時にプレビューボタンを押せば画面が暗くなることはなく、絞り込んだ状態でのピント確認が可能なので被写界深度も画面上で容易に確認できる。またヒストグラム表示や露出のシミュレーション(カスタムファンクションで設定必要)などにも対応しているので、仕上がり状態を撮影前に事前に確認でき非常に便利である。
  特にグリッドを表示させた場合は3.0型の大型液晶モニタ-があたかも進化したビューカメラのピントグラスのようにも感じられ、大型カメラファンも納得の操作感が得られるはずだ。ただしカメラが高温になった場合や、ライブビューの時間が30分を超えると警告が表示され、自動的にライブビューが終了するのでそのような場合はしばらくカメラを休ませてあげよう。あらかじめオートパワーオフ機能を設定しておくと、不意にライブビューモードになった場合も自動的に電源が切れるので安心だ。またライブビュー時は消費電力が大きくフル充電時の撮影可能枚数は常温で約170枚(CIPA測定法による。通常時の撮影可能枚数はストロボなし時で約1,100枚。)となるので、ライブビューを多用する場合は予備のバッテリーを用意したい。

ライブビュー機能設定

ライブビュー機能設定 ライブビューを行うには、まずメニュー項目のライブビュー機能設定でラブビュー撮影を「する」に設定する必要がある。同じ画面で、グリッド表示や静音モードの設定も可能だ。しかし、ライブビュー中のAF設定や露出のシミュレーション設定はカスタムファンクションの項目に分類されていてややこしいので、できればこれらの項目ももこの欄にひとまとめにしてほしいものだ。

ライブビュー撮影中のAF

ライブビュー撮影中のAF EOS 40Dではカスタムファンクションのライブビュー撮影中のAF設定を「する」に設定することで、AF-ONボタンによるAF動作が可能になる。ライブビュー中にAF-ONボタンを押すとミラーがいったんダウンしてAF動作が行われ再びミラーアップしてライブビューに復帰する。

ライブビュー基本画面

ライブビュー基本画面 撮影待機中にSETボタンを押すとライブビューに移行、もう一度SETボタンを押すとファインダー表示に戻る。基本画面には露出値や露出補正値、撮影可能枚数、ISO感度、ピクチャースタイル、バッテリー情報、露出のシュミレーションの有無などが表示される。中央の白い枠は拡大表示のエリアを示していて、マルチコントローラーで画面上の任意の位置に移動できる。

グリッド表示

グリッド表示 ライブビュー画面にはグリッドを表示できるので、水平を合わせる必要がある場合や建築物など縦の線の曲がりが気になる撮影などで非常に便利である。またこのようにして使用していると背面液晶モニタ-が、進化した大型カメラのピントグラスのようにも見えて来るのが不思議だ。

ヒストグラム表示

ヒストグラム表示 ライブビュー中にINFOボタンを押すと、情報表示、ヒストグラム表示、情報表示なし、などの画面に切替えができる。ヒストグラム表示では、露出やホワイトバランスの傾向が事前に確認できるので大変便利である。

拡大表示X5

拡大表示X5 ライブビュー中に拡大ボタンを押すと、通常画面の白枠の部分が拡大表示される。

拡大表示X10 X5表示時にもう一度拡大ボタンを押すと、画面はさらに拡大されX10表示となる。これだけの倍率になると、正確なピント合わせも非常に容易だ。

 

被写界深度確認 ライブビュー中に絞り込みボタンを押すと実際に絞りが動作した状態で拡大表示もできるため、ぼけ具合の確認や被写界深度の確認が容易に可能だ。この場合画面左の花にピントを合わせているが、拡大箇所を移動して右後ろの花の部分を拡大表示すると開放絞りでは大きくぼけている。しかし、F32まで絞り込むと右上奥の花までおおむねピントがきていることが確認できる。

被写界深度確認:拡大箇所の移動

拡大箇所の移動

被写界深度確認:絞り解放時

絞り開放時

被写界深度確認:絞り込み時

絞り込み時

露出のシミュレーション カスタムファンクションでライブビュー露出のシミュレーションを「する」にすると、露出補正を加えた場合の補正量のイメージを液晶モニタ-に反映することができる。しかしカスタムファンクションの設定の階層がわかりにくいのでAF機能共々ライブビュー関連機能はひとつにまとめてほしいものだ。

露出のシミュレーション:設定

設定

露出のシミュレーション:露出アンダー

露出アンダー

露出のシミュレーション:露出オーバー

露出オーバー

静音撮影モード

静音撮影モード モード1、モード2、なしの3モードがあり、モード1は通常の設定でライブビュー中はミラーアップ動作がないため動作音が自然と静かになる。モード2は、レリーズ後いったん動作が止まりシャッターボタンから指を離すとシャッターチャージが行われる仕様でさらに動作音を低めると同時に動作音のタイミングをとることも可能だ。なしはTS-Eレンズやエクステンションチューブを使用した際に露出が合わない場合に使用する。この場合の動作を見ると2回レリーズしているようだ。

EOS Utility2.0を介したリモートライブビュー

EOS Utility2.0を介したリモートライブビュー パソコンと接続すればライブビュー画面を見ながらパソコン上で撮影操作が可能だ。スタジオでの静物撮影など大きな画面でピントや構図モアレの出方などの確認などができるので大変便利だ。

 

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EOS 40Dのマガジン記事

キヤノンEOS 40D緊急レビュー(5/6):撮影機能、アクセサリー

公開日: 2007年08月21日

三脚使用時に便利な撮影機能表示が可能に
2秒セルフタイマーの採用でレリーズを忘れても安心

 そのほかの機能としては再生画像の消去時にチェックマークを付けた画像を一括消去できる画像消去設定、液晶モニタ-に撮影情報などを表示する機能、ストロボの制御を内蔵ストロボ、外部ストロボを別々に細かく設定できる機能などが追加されたほか、セルフタイマーに2秒モードが追加されるなど、細かな部分に至るまで確実にユーザーの声を反映してより使いやすさを充実させているといえる。

画像消去設定

画像消去設定 メニュー項目の画像消去設定で「選択して消去」を選ぶと、再生画面にチェック項目が現われ選択画像を一括消去できるようになった。SETボタンを押すだけでどんどんチェックして行けるので大量の画像を消去する場合は非常に便利であり、誤消去も防止できて便利である。通常の消去画面からも選択画面に移行できるとさらに便利になるだろう。

撮影機能の表示

撮影機能の表示 メニュー項目の「INFOボタン表示」では、撮影待機時にINFOボタンを押した場合の画面を選択できる。通常はボタンを押すごとにカメラ設定と撮影機能表示を交互に切り替えるが、どちらかに固定することができる。この場合撮影機能表示を選択しておくと、三脚にカメラを据えた場合など撮影機能が一目で確認できて大変便利である。できればカスタムファンクションなどで常時撮影機能表示ができると良いと思う。

2秒セルフタイマー

2秒セルフタイマー 従来もセルフタイマーとミラーアップを併用すると2秒間開けてシャッターが切れたが、設定のわかりにくさと煩雑さが問題であった。今回ようやくユーザーの意見が取り入れられ2秒セルフタイマーが新設された。これによりミラーアップの有無にかかわらず10秒と2秒のセルフタイマーを選択できるようになり、レリーズを忘れた場合などでも格段に使いやすくなったといえる。

今回も±2段にとどまった露出レベル表示

今回も±2段にとどまった露出レベル表示 それほど難しい機能ではないはずだが、EOS-1系以外のEOSでは露出レベル表示は伝統的に±2段しか表示できない。輝度比の大きな被写体をオートで撮影する場合やマニュアル露出時など2段を超える露出補正を加える場合もあるがこのクラスのEOSではそれができない。他社機ではエントリー機でも±5段程度の補正が可能な場合があり、基本機能面で大きく見劣りする部分である。

ストロボ制御

ストロボ制御 新しく加わったストロボ制御機能。内蔵・外部ストロボを別々に、E-TTL II 設定、調光補正、シンクロのタイミングなどの詳細設定できる。外部ストロボのフル機能が設定できるのは最新の580EX II など最新機種に限られる。

 

防塵防滴性を向上させたBG-E2N、BG-E2との互換性も確保
縦位置グリップを兼ねたワイヤレストランスミッターWFT-E3

 同時発売のアクセサリーとしては、まずEOS 20D/30D用のバッテリーグリップBG-E2と同じ仕様ながら防塵防滴性を向上させたBG-E2Nがあげられる。基本形状はBG-E2と同じため互換性が確保され、EOS 20D/30DユーザーはBG-E2をそのままEOS D40に使用可能である。しかし防塵防滴性はEOS 40DとBG-E2Nの組み合わせの場合のみ効果を発揮する。
  次にEOSの中級機では初めて専用のワイヤレストランスミッターWFT-E3が用意された。従来もボディー底部に装着可能なWFT-E1が使用可能であったが、かさばることとデザインのフィット性はお世辞にも良いとはいえなかった。またEOS-1D Mark III と同時発表のWFT-E2は専用仕様のためEOS 40Dでは使用できない。そこでバッテリーグリップのような一体感のあるWFT-E3が開発された。機能的には有線・無線LANの双方を使用可能で、外部ストレージへのデータ保存やGPS機器との接続が可能など、WFT-E2の機能を踏襲している。WFT-E3がユニークなのは、縦位置グリップの機能も兼ねている部分であるが、EOS D40本体のバッテリーをはずす必要はなく接続端子カバーをはずすだけで装着できる。電源は本体と同じバッテリーBP-511Aを使用するが、本体への電源供給機能は行なない。

専用バッテリーグリップBG-E2N

専用バッテリーグリップBG-E2N 仕様はBG-E2とほぼ同じであるが防塵防滴性が考慮されている。価格は20,000円に据え置かれたのでお買い得感が高い。

BG-E2とBG-E2Nの互換表

BG-E2とBG-E2Nの互換表 EOS 40Dには新旧どちらのバッテリーグリップも使用可能であるが、防塵防滴性はEOS 40DとBG-E2Nの組合わせの場合のみ効果を発揮する。

専用ワイヤレストランスミッターWFT-E3

専用ワイヤレストランスミッターWFT-E3 中級機として初めての専用ワイヤレストランスミッターが用意され、従来はプロ用のイメージが強かった機能が一気に身近な存在になった。外部ストレージを接続してバックアップができるのはもちろん、内部メモリーにJPEGデータ、外部ストレージにRAWデータを振り分けて保存するような使い方もできる。またGPS機器を接続すれば撮影地の正確な位置情報をExifデータとして記録できる。価格は定価100,000円とさすがに高価でまだまだ高嶺の花のイメージだ。一般に幅広く普及するには思い切った低価格化が必要であろう。

 

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EOS 40Dのマガジン記事

キヤノンEOS 40D緊急レビュー(6/6):レンズ、手ぶれ補正テスト

公開日: 2007年08月21日

4段分の手ぶれ補正を実現したEF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS
35ミリ判換算400mmまで伸びたEF-S 55-250mm F4-5.6 IS

EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS

EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS◎発売日 : 9月下旬発売予定
◎標準価格 : 3万4,650円(税込み)

EF-S 55-250mm F4-5.6 IS

EF-S 55-250mm F4-5.6 IS◎発売日 : 10月下旬発売予定
◎標準価格 : 4万7,250円(税込み)

 

 EOS D40の発表に合わせてついにIS化されたキットズーム、EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS と EF-S 55-250mm F4-5.6 IS の2本が発表された。他社で採用の進むボディー内手ぶれ補正に対抗するため安価なISレンズの開発が急務であったが、予想以上に早い対応であった。両レンズとも最新のIS技術を搭載したレンズだけあって手ぶれ補正効果は約4段分と高性能だ。また、流し撮りなどへの対応も自動認識するのでスイッチの切替えなどが必要ないのがうれしい。最短撮影距離もEF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS は従来の0.28mから0.25mへ、EF-S 55-250mm F4-5.6 IS は従来の1.2mから1.1mへとそれぞれ短縮され、よりマクロ撮影に強くなっている。これだけの機能を盛り込みながらサイズと重量の増加はわずかで、これらのレンズの中にシャッタースピード4段分の手ぶれ補正機構が入っているとはいわれなければまったく気づかないほどだ。
  EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS のほうはは一足先に試写する機会を得たが、その結果従来モデルの EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IIと同等以上のシャープな描写が得られていて、安価なレンズながら侮れない性能を示すことがわかった。注目の価格は、IS機能が追加されたのにもかかわらず前モデルから3,000円アップに抑えられた。これによって、少なくともキットレンズで使う限りはボディー内手ぶれ補正方式のカメラと比較しても価格面でのハンディはなくなったといえるだろう。9月下旬発売予定。
  EF-S 55-250mm F4-5.6 IS は、従来のEF 55-200mm F4.5-5.6 IIが35mmフルサイズ対応であったのに対し、APS-Cサイズのイメージセンサーに特化したEF-Sレンズとすることでより高性能化を実現している。まず望遠端の焦点距離が50mm伸ばされ、250mm(35mm判換算400mm相当)となったことでより本格的な望遠効果が得られるようになったほか、UDレンズの採用で色収差を大幅に改善するなど基本性能の底上げが行われている。こちらはまだ試写できていないが従来のEF 55-200mm F4.5-5.6 IIも価格の割に高性能であったことを考えると、EF-S 55-250mm F4-5.6 ISでは本格的な望遠ズーム並みの性能が期待できそうだ。価格は標準価格で47,250円と前機種から5,000円の割り増しになるが、内容を考えれば納得できるものである。これによって、夢のダブルISズームキットが実現する。こちらはやや遅れて10月下旬発売予定。

EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS の手ぶれ補正テスト [55mm、1/5秒で撮影]

  ○ △ × 良像率
手ぶれ補正ON 7 7 6 52.5%
手ぶれ補正OFF 0 2 18 5%

望遠端55mm(35mm判換算88mm相当)の手ぶれ基準となる1/80秒から4段分に相当する1/5秒でテストチャートを20回撮影し、モニタ-上で100%表示で観察。ぶれのないものを○、明らかにぶれているものを×、わずかにぶれているが実用上問題のないものを△として分類。△の数の半数を手ぶれなしと見なして良像率 (○+△/2)/20 を算出した。

テストの結果、手ぶれ補正OFFでは良像率5%という厳しい条件であったが、手ぶれ補正をONにすると手ぶれが激減し良像率も50%を超えて来たのには驚かされる。ファインダーで直接見たイメージよりも実写結果のほうが歩留まりが良いように感じられる。また、このテストは望遠端で行ったが、フィールドでの実写では広角になるに従って手ぶれ補正効果が小さくなる傾向があるように思われた。

 

ピクチャースタイルの独自編集が可能なPictureStyleEditor 1.0

同梱ソフトウエアの中で今回最も気になるのは、新規開発されたPictureStyleEditor 1.0だ。従来ピクチャースタイルはカメラに標準搭載されたのものかメーカーのホームページからダウンロードする個別のピクチャースタイルファイルを使うしかなかったが、今回初めてファイルを各自で編集することが可能になった。ホワイトバランスを整えたRAWデータを開き、色相の範囲を自由に設定しながら彩度や明度、色相をコントロールできる。例えば既存のピクチャースタイルを使っていてある方向の色だけ派手すぎると感じる場合は、その色の範囲を選択し、彩度を落としたり色相を微妙に変えたりして好みのピクチャースタイルを作ることができる。また、編集したファイルはカメラに転送することができ、自分で作ったピクチャースタイルで撮影することもできる。また当然、他の人とピクチャースタイルを共有することも可能になるというわけだ。

PictureStyleEditor 1.0

PictureStyleEditor 1.0 ピクチャースタイルを編集したいRAWデータ(ホワイトバランスが取れたもの)を開き、まずベースとなるピクチャースタイルを選択しこれを好みに合わせて調整するのが基本だ。スポイトツールで開いた画像上の編集したい色の部分を選択すると、カラーホイールに色の範囲が表示されるので、変換したい色の範囲を調整し、H(色相)、S(彩度)、L(明度)のスライダーを動かして好みの発色を導き出す。編集したピクチャースタイルは任意の名前を付けて保存可能なので、いったん保存する。別の絵柄を保存したピクチャースタイルで開き、さらに編集を加えてこれを繰り返すことで自分の好みのピクチャースタイルを見いだすというのが手順である。

 

オーバービュー編まとめ

 今回のEOS 40Dは、トータルで見れば EOS-1D Mark III の最新技術の多くがフィードバックされ EOS-1D Mark III の弟分的なポジションに位置づけられた格好であるが、その結果従来機よりも質感が高く、より高機能を備えた中級機にまとめられた。それゆえ目の肥えた熟年層にもアピールするという当初の開発コンセプトは十分クリアできているといえるだろう。また機能的にはイメージセンサーの1,000万画素化、6.5コマ/秒の高速連写をはじめ、先進のライブビュー機能と大きくて明るく見やすい3.0型大型液晶モニタ-、全点クロスセンサーの採用で精度が大きく向上したAFシステム、ゴミ対策のEOS I.C.Sの搭載など、最新機能が目白押しで、この秋に発表されるであろう他社機にも十分対応できる先進の機能を備えている。これだけ機能アップをはかりながら実勢価格はEOS 30Dより約1万円安い15万円前後に抑えられたことは大きく、値ごろ感もかなり高いといえる。
  前モデルのEOS 30DはEOS 20Dの実質的なマイナーチェンジのイメージが強かったため、EOS 30Dの購入を見送っていたという方も今回はアップグレードを躊躇する理由はもはやなくなったはずだ。そのためEOS 20D以前の旧機種からはもちろん、前モデルのEOS 30Dからであってもアップグレードすれば数多くの最新機能を堪能する幸せを手に入れることができる。もちろんEOS Kiss Digital Xではカメラとしての質感に物足りなさを感じるという初心者ユーザーのための入門機として、撮影パフォーマンスや細かな設定にまでこだわるベテランユーザーのための標準機として、またEOS-1D Mark IIIユーザーのためのサブカメラとしても利用価値が高く、EOS 40Dは幅広い層を満足させることができるミドルレンジ・デジタル一眼レフであると結論付けできそうだ。

コラム

 EOS 40Dでは、今回もAPS-Cサイズのイメージセンサーが堅持されたのは歓迎されるが、このクラスのデジタル一眼レフの画素数が近い将来1,200万画素クラス以上に底上げされることが容易に予想される中で画素数が1年前にリリースされたEOS Kiss Digital Xと同じ1,010万画素に据え置かれたのは少々気になる部分ではある。別の見方をすればセンサーサイズと画素ピッチ、画質のバランスを考える上でキヤノンの画質基準を満たすには現状ではAPS-Cサイズでは1,000万画素が限界であることを暗に示しているともとることができる。他社のように多少の画質劣化を伴う後処理的な高感度ノイズの除去処理を行なってまで画素数を優先するか、これまで通り基本的には後処理でのノイズ除去処理は行なわない方針を堅持するかは難しい選択であるが、今回はあえて後者を選択したところにキヤノンの良識を見ることができる。イメージセンサーの技術的なブレークスルーがない限り、単に画素ピッチを小さくして画素数を増やしただけでは高感度域のSN比が悪化して、コンパクトデジタルカメラと同じ道を歩むことになりかねないことは明白だからだ。デジタル一眼レフの素晴らしさは、高度な撮影機能や豊富な交換レンズによるレンズワークを楽しむことができる部分だけでなく、コンパクトデジタルカメラでは得られない高品位な画質が得られる部分にもあることを、メーカーサイドには決して忘れてほしくない。

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EOS 40Dのマガジン記事

キヤノン、他社に先駆けて秋の新製品デジタル一眼レフを2機種発表!

公開日: 2007年08月20日

8/20、デジタル一眼レフ新製品2機種を含むキヤノンの発表会が行われた 「EOS-1Ds Mark III」 「EOS 40D」
8/20、デジタル一眼レフ新製品2機種を含むキヤノンの発表会が行われた 「EOS-1Ds Mark III」 「EOS 40D」
 

「EOS 40D」を8/31発売、「EOS-1Ds Mark III」を11月下旬発売

 キヤノン株式会社は、8月20日、35mm判タイプのデジタル一眼レフとしては世界最多画素となる2,110万画素の35mmフルサイズ・CMOSイメージセンサーを搭載したプロ用デジタル一眼レフカメラ「EOS-1Ds Mark III」および、6.5コマ/秒・連続75枚の高速連続撮影を可能にしたミドルレンジ・デジタル一眼レフカメラ「EOS 40D」、1,210万画素CCDを採用したコンパクトデジタルカメラ「Power Shot G9」ほか6機種など、合計9機種のデジタルカメラ、交換レンズなどを発表した。東京・品川のキヤノンSタワーで行われた発表会では、まずキヤノン株式会社・取締役・イメージコミュニケーション事業本部長の真栄田雅也氏から新製品の特徴と新技術の詳細について、続いてキヤノンマーケティングジャパン株式会社・コンスーマイメージングカンパニープレジデントの葦澤光二氏から新製品の国内マーケティング戦略について発表があり、合わせてデジタル一眼レフカメラ「EOS 40D」の新コミュニケーションパートナーとして俳優の渡辺謙氏が紹介された。

 「EOS-1Ds Mark III」は、同社から5月に発売されたEOS-1D Mark IIIとほぼ共通のボディに35mmフルサイズ・2,110万画素のCMOSイメージセンサーを搭載、新映像エンジン「DIGIC III」を2基搭載したデュアルDIGIC III構成の採用によって、約5コマ/秒の連続撮影とJPEG(Large)で約56枚、RAWで12枚の連続撮影可能枚数を達成している。また、ファインダーも新設計され、視野率100%、クラス最高となる倍率0.76倍の非常に大きくて見やすいファインダー表示が実現された。そのほかのスペックや機能については先に発売されたEOS-1D Mark IIIを踏襲している。

 「EOS 40D」はハイアマチュアから高品質なボディを求める初心者まで幅広いユーザーを対象としたミドルレンジ・デジタル一眼レフで、「EOS 30D」の後継モデルとなる。注目のイメージセンサーにはAPS-Cサイズ・1,010万画素のCMOSイメージセンサーが搭載され、新映像エンジン「DIGIC III」を1基搭載、ミラーおよびシャッターの駆動系の2モーター化などによって、約6.5コマ/秒で連続約75枚(JPEG/Large)の高速連写を実現している。ファインダーにはクラス最高となる倍率0.95倍の大きくて見やすいファインダーを採用、スクリーンも交換式(3種)となったほか、AFシステムも新規に設計され9点全点がクロス測距となったのに加え、中央部ではF2.8クロスセンサーを採用するなど、AF精度も大幅に強化している。そのほか、EOS-1D Mark IIIで本格採用されたものをさらに強化したライブビュー機能、総合的なセンサーダスト対策の「EOS Integrated Cleaning System」、防塵防滴性を向上させたマグネシウムボディ、3.0型大型液晶モニタ-の採用など、新機能のラッシュとなった。

 同時に、新交換レンズとして「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS」「EF-S55-250mm F5-5.6 IS」「EF14mm F2.8 L II USM」の3本も発表されている。「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS」「EF-S55-250mm F5-5.6 IS」の2本は廉価ズームレンズながらISを搭載したもので、いずれも新開発の超小型軽量ISユニットによって、サイズや重量の増加を最小限に抑えた上で、シャッタースピード約4段分の手ぶれ補正効果を実現しすると同時に、価格もメーカー希望小売価格ベースで10%増程度に抑えられ、優れたコストパフォーマンスを実現している。「EF14mm F2.8 L II USM」は1991年発売の「EF14mm F2.8 L USM」の後継で、防塵防滴性を持たせると同時に、2枚の高精度ガラスモールド非球面レンズの採用で歪曲収差を抑え、2枚のUDレンズによって倍率色収差を抑えることによって画面周辺まで高解像力と高コントラストを維持し「L」レンズにふさわしい性能を得ている。

 「PowerShot G9」は、2006年秋発売の「PowerShot G7」の後継モデルで6倍の高倍率ズームを継承しながら、新たに1,210万画素の超高精細CCDを搭載したほか、RAWデータ記録にも対応するなど、一眼レフ並みの機能を備えた高機能モデルだ。このほかにも「PowerShot」シリーズ4機種、「IXY DIGITAL」シリーズ2機種が同時発表されている。

 発売はそれぞれ「EOS-1Ds Mark III」が11月下旬、「EOS 40D」が8月31日、コンパクトデジタルカメラは8月30日から順次発売を予定していて、価格はいずれもオープンプライス。市場予想価格は税込みで、「EOS-1Ds Mark III」が「EOS-1Ds Mark II」と同程度、「EOS 40D」が15万円前後、「PowerShot G9」が6万円前後となる予定。交換レンズは「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS」と「EF14mm F2.8 L II USM」が9月下旬、「EF-S55-250mm F5-5.6 IS」は10月下旬の発売予定で、メーカー希望小売価格は「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS」が33,000円、「EF-S55-250mm F5-5.6 IS」が45,000円、「EF14mm F2.8 L II USM」が307,000円(いずれも税別)となっている。

レポート:杉本利彦

 

新製品の特徴と新技術の詳細のプレゼンテーション

新製品の特徴と新技術の詳細のプレゼンテーション:1/12

キヤノン株式会社・取締役・イメージコミュニケーション事業本部長の真栄田雅也氏

新製品の特徴と新技術の詳細のプレゼンテーション:2/12 新製品の特徴と新技術の詳細のプレゼンテーション:3/12 新製品の特徴と新技術の詳細のプレゼンテーション:4/12
新製品の特徴と新技術の詳細のプレゼンテーション:5/12 新製品の特徴と新技術の詳細のプレゼンテーション:6/12 新製品の特徴と新技術の詳細のプレゼンテーション:7/12
新製品の特徴と新技術の詳細のプレゼンテーション:8/12 新製品の特徴と新技術の詳細のプレゼンテーション:9/12 新製品の特徴と新技術の詳細のプレゼンテーション:10/12
新製品の特徴と新技術の詳細のプレゼンテーション:11/12 新製品の特徴と新技術の詳細のプレゼンテーション:12/12  

新製品の国内マーケティング戦略のプレゼンテーション

新製品の国内マーケティング戦略のプレゼンテーション:1/7

キヤノンマーケティングジャパン株式会社・コンスーマイメージングカンパニープレジデントの葦澤光二氏

新製品の国内マーケティング戦略のプレゼンテーション:2/7 新製品の国内マーケティング戦略のプレゼンテーション:3/7 新製品の国内マーケティング戦略のプレゼンテーション:4/7
新製品の国内マーケティング戦略のプレゼンテーション:5/7 新製品の国内マーケティング戦略のプレゼンテーション:6/7 新製品の国内マーケティング戦略のプレゼンテーション:7/7

コミュニケーションパートナーの俳優・渡辺謙氏

パートナーの俳優・渡辺謙氏:1/3 パートナーの俳優・渡辺謙氏:2/3 パートナーの俳優・渡辺謙氏:3/3

■[キヤノン デジタル一眼レフカメラ]のページ
http://cweb.canon.jp/camera/eosd/index.html

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