EOS 60D:キヤノン(canon)

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EOS 60Dのレビュー・撮影記 [更新日順: 3/149件]

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合歓の花

カメラ: EOS 60D

レンズ: 18-200mm F/3.5-6.3 Di III VC

EOS 60DのGANREFマガジン最新記事

キヤノン EOS 60D 実写レポート

発売後しばらく経過して早くも値ごろ感が出てきた「EOS 60D」であるが、製品版の評価可能機が入手できたので作例を交えながら、フィールドでの操作感を含めた実写レポートをお送りする。

公開日: 2010年11月05日

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EOS 60Dの新着写真

EOS 60Dのマガジン記事

キヤノン EOS 60D 実写レポート

公開日: 2010年11月05日

 発売後しばらく経過して早くも値ごろ感が出てきた「EOS 60D」であるが、前回はボディデザインと操作感を中心にレポートした。製品版の評価可能機が入手できたので作例を交えながら、フィールドでの操作感を含めた実写レポートをお送りする。

「EOS 60D」実写画像

画像をクリックすると等倍サイズの画像(5.5~25MB)を開きます。

「EOS 60D」実写画像:1/10

カメラ:EOS 60D/レンズ:EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS(135mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/500秒/ISO感度:200/WB:太陽光/ピクチャースタイル:風景/JPEG(L/画質 FINE)
公園で見つけたシラサギ。ナチュラルでクリアな色再現だ。とっさの撮影だったので、高輝度側・階調優先機能は使用していないが、高輝度部分の階調が白飛びせずにかなり粘り強く残っていることがわかる。高輝度部分と背景の境界を見るとシャープネスの輪郭がかなり太めであることがわかる。

「EOS 60D」実写画像:2/10

カメラ:EOS 60D/レンズ:EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS(33mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/320秒/露出補正:-0.7EV/ISO感度:100/WB:太陽光/ピクチャースタイル:スタンダード/RAW(シャープネス:強さ2・細かさ0・しきい値2、NR:輝度ノイズ0・色ノイズ0、レンズ収差補正:色収差100・色にじみONにて現像)
緑の色の微妙な変化がよく再現されている。カメラ内で生成したJPEG画像のシャープネスの輪郭は低感度域では太すぎ、木の葉のディテールがつぶれてしまっていた。そこで、Digital Photo Professional(以下DPP)でアンシャープマスク、NR、レンズ収差補正の設定を行いRAW現像した。DPPと同様のアンシャープマスク機能をカメラにも望みたい。

「EOS 60D」実写画像:3/10

カメラ:EOS 60D/レンズ:EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS(42mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F9/シャッタースピード:1/800秒/露出補正:-0.7EV/ISO感度:400/WB:太陽光/ピクチャースタイル:スタンダード(撮影時)/RAW(シャープネス:強さ2・細かさ0・しきい値4、NR:輝度ノイズ0・色ノイズ0、レンズ収差補正:色収差100・色にじみONにて現像)
チカラシバの草むらの中で虫を追う少年。シャッターチャンスを狙うにはやはり、光学ファインダー撮影が圧倒的に有利だ。このカットも解像感が不足したためDPPでアンシャープマスク、NR、レンズ収差補正の設定を行いRAW現像した。そのため、非常にシャープでキレの良い画質が得られている。

「EOS 60D」実写画像:4/10

カメラ:EOS 60D/レンズ:EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS(18mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/1,250秒/露出補正:-0.7EV/ISO感度:800/WB:太陽光/ピクチャースタイル:スタンダード/JPEG(L/画質 FINE)
木立の中から空を望む。このような撮影条件では通常は空の雲は白飛びするが、高輝度側・階調優先を「する」にして撮影しているため、木の幹のシャドー部、葉の緑、青空、そして雲のハイライト部がバランス良く描写された。また、ISO 800で撮影しているが、感度を感じさせない高画質が得られている。

「EOS 60D」実写画像:5/10

カメラ:EOS 60D/レンズ:EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS(75mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/400秒/露出補正:-0.7EV/ISO感度:1600/WB:太陽光/ピクチャースタイル:スタンダード/JPEG(L/画質 FINE)
お寺のちょうずの風景だが、表面の鉄のさび部分や、水の質感がよく表現できている。ISO 1600でもノイズ感はごくわずかで、なんの問題もなく常用可能な優秀な画質だ。シャープネスの設定もこの感度域くらいからマッチし始め、違和感はない。

「EOS 60D」実写画像:6/10

カメラ:EOS 60D/レンズ:EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS(135mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/1,000秒/露出補正:-1EV/ISO感度:3200/WB:太陽光/ピクチャースタイル:スタンダード/JPEG(L/画質 FINE)
針葉樹の根元に生えてきた広葉樹の幼木。明暗差の非常に大きい被写体だが、ハイライトからシャドーまでバランスの良い調子再現が得られている。ISO 3200で撮影しているが、背景のシャドー部分では多少ノイズが目立つ部分はあるものの、全体としては十分常用レベルの画質を確保しているといえる。

「EOS 60D」実写画像:7/10

カメラ:EOS 60D/レンズ:EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS(75mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/5,000秒/露出補正:-0.3EV/ISO感度:6400/WB:太陽光/ピクチャースタイル:風景/RAW(カメラ内RAW現像にて明るさ:-1/3、歪曲収差補正:ON)
扉の飾り金具。ISO 6400での撮影だが、明るい条件ということもあってノイズ感が目立たず解像感も維持されているのが素晴らしい。陰の部分もノイズ感は目立たず、この感度域までは違和感なく実用できるだろう。カメラ内RAW現像により露出調整と歪曲収差補正を行っている。

「EOS 60D」実写画像:8/10

カメラ:EOS 60D/レンズ:EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS(100mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/2,500秒/露出補正:-0.3EV/ISO感度:12800/WB:太陽光/ピクチャースタイル:スタンダード/JPEG(L/画質 FINE)
ISO 12800で撮影しているが、等倍観察時などアップで見るとさすがにアラは目立つが、ISO 12800としてはかなり良い方だろう。拡大率を下げればノイズ感もそれほど気にならず十分実用に供するといえるのではないだろうか。

「EOS 60D」実写画像:9/10

カメラ:EOS 60D/レンズ:EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS(126mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/3,200秒/ISO感度:800/WB:太陽光/ピクチャースタイル:スタンダード/JPEG(L/画質 FINE)
バリアングル液晶モニターを上に向けてローアングル撮影している。通常はこのようなアングルで撮影するには、頭を茂みの中に入れて無理な体勢をとる必要があるが、バリアングル液晶モニターを使えば無理な体勢をとることなく、簡単にローアングル撮影を楽しむことができる。

「EOS 60D」実写画像:10/10

カメラ:EOS 60D/レンズ:EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS(30mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/1,000秒/ISO感度:3200/WB:太陽光/ピクチャースタイル:スタンダード/JPEG(L/画質 FINE)
この場合も、バリアングル液晶モニターを上に向け、カメラはウエストレベルで撮影している。ファインダー撮影では、まるで狙撃手のようなスタイルで目立つが、ウエストレベル撮影では目立たずにスナップすることが可能だ。ただ、コントラストAFが遅めで、ややもたつき感があった。

周到な技術開発の礎があるからこそ成立する洗練された撮影機能

 「EOS 60D」をフィールドに持ち出すと、その感覚はやはり紛れもなく伝統のEOS 2桁シリーズの延長上にあり、機能面で「EOS 50D」までのモデルに見劣りする部分はなく、EOS Kissシリーズでは得られないワンランク上の上質感がある。これに加え、バリアングル液晶モニターの採用や右手だけでほとんどの操作がこなせるようになったシンプルな操作感、そして締まり感が出た小気味よいシャッター音など、ニューモデルの息吹をさまざまな角度から実感することができる。
 光学ファインダーをのぞいてフレーミングを整え、高速な位相差AFでピントを合わせて撮影する。このデジタル一眼レフカメラとして当たり前の機能が、「EOS 60D」ではなんの疑問もなく極めて軽快にこなすことができる。これは簡単なようで、実は長年の設計ノウハウの蓄積と要素技術の進化と時代への適応、使い手を考えた細部にわたる設計の熟慮・最適化など、奥の深い周到な技術開発の礎があって初めて成立するのだ。そういう意味で「EOS 60D」の光学ファインダーによる撮影機能は、このクラスとしては非常に洗練されており、ほぼ完成の域に達しているといえるだろう。また、特筆しておくべきはバッテリーの持ちの良さで、筆者のペースでは2日分以上の撮影が十分こなせるほどであった。

 「EOS 60D」のもうひとつの特徴は、EOS DIGITALシリーズ初のバリアングル液晶モニターを採用している点だが、この機能があるだけで撮影は断然楽しくなる。例えば通常のファインダー撮影ではローアングルを撮影するとなると、地面に這いつくばったり、草むらに顔をうずめて撮影しなければならずおっくうになりがちだが、バリアングル液晶モニター+ライブビュー撮影では、楽々撮影をこなすことができるので、ついついローアングル撮影にチャレンジする機会が多くなる。また、スナップ撮影でもウエストレベルでカメラを構えバリアングル液晶モニター+ライブビュー撮影すれば、狙撃手のようなカメラマンスタイルで周囲に威圧感を与えることなく、より自然なスナップ撮影ができる。これらは、従来はあまりトライしなかった新しいアングルの発見や表現の模索につながり、写真表現の広がりを考える上で重要な働きをするはずだ。
 一方、EOS DIGITALシリーズではいち早くライブビュー機能に対応し、先幕電子シャッターによるレリーズタイムラグの短縮など機能面で常に他社をリードしてきた観がある。しかし、「EOS 60D」のライブビュー機能はあまり進化した部分がなかったのが残念だ。特にライブビュー時のコントラストAFのスピードは、以前よりは多少改善されてはいるものの、現時点ではかなり時間がかかる方であることは否めず、動体追従AFに対応していないなど最新鋭機としては機能的にやや物足りなさを感じてしまう。また、動画撮影についてもEOSシリーズはいち早くフルHD規格に対応してきたのだが、「EOS 60D」では動画撮影機能もあまり大きな進化がなかった。動画撮影中のAFについては、AFの作動音の問題もあるが、一般的に動画撮影には動体追従AFの機能は必須と感じる。また、モードダイヤルで動画モードに設定しないと動画撮影に移行できない点も、使う側にとっては面倒に感じてしまう。

 画質面については、クラス最多画素のイメージセンサーを搭載し、完成度の高い絵作りにより、「EOS 7D」同様に文句なく最高ランクの描写が得られる。また、高感度特性も「EOS 7D」同様に素晴らしく、ISO 3200は言うに及ばず筆者的にはISO 6400域も十分使用できる範囲と感じられ、申し分ない。唯一、細かな部分ではあるが「DIGIC 4」の搭載によるためか、輪郭の太いシャープネスや低感度域から強めにかかるノイズリダクションなど、筆者が考える「DIGIC 4」のマイナス面もそのまま引き継いでいるのが惜しい。
 シャープネスについては最近はISO 12800域の高感度撮影を可能にしたモデルが増え、高感度域でノイズを目立たなくするためか、他社を含めて明暗差の大きな部分で輪郭が太い強めのシャープネスがかかり、明暗比の小さな部分ではシャープネスを弱めに設定する傾向がある。そのため、最近のデジタルカメラでは高感度域では適切なシャープネスであっても、低感度域ではシャープネスの輪郭が太すぎたり、シャープネスが弱めでイメージセンサーの高い解像度を十分生かすことができていないと感じられることが多いのだ。この問題はRAWデータをDPPなどのRAW現像ソフトで現像すると解決可能で、DPPの最新バージョンではシャープネスの機能にアンシャープマスクが追加され「強さ」「細かさ」「しきい値」をそれぞれ0~10の11段階から細かく指定できるように機能強化された。カメラのシャープネスの機能も、これと同じになるのが理想だが、せめて輪郭の太さ(細かさ)だけでも選択できるようにしてほしい。

まとめ

 「EOS 60D」の印象をひと言で表現するとすれば、やはり「洗練」という言葉がぴったりだ。つまり「EOS D30」に始まったEOS 2桁シリーズで培われたカメラ作りのノウハウと、バリアングル液晶モニターなどの新しい技術が高度に洗練された上でこの1台に集約されているといえるのだ。「EOS 60D」を手にすると、各種設定からカメラ操作、撮影に至るすべての操作が非常に使いやすくスムーズに感じられるが、これも各機能や要素が十分に洗練され、バランス良くまとめられた結果だろう。またこのカメラは、かんたん撮影ゾーンで新たに表現セレクト機能を取り入れ、初心者に優しい機能の充実も図っている。その結果、従来からのEOS 2桁シリーズユーザーはもちろんだが、趣味に「本気」で取り組んでいるハイアマチュアにも、いい写真を撮りたいと考えている初心者にも、オールマイティに使いやすく、なじみやすく感じられるのではないだろうか。それゆえ「デジタル一眼レフで撮影するといい写真が撮れる」と期待しているすべての人におすすめできる標準機と結論づけておこう。

撮影/レポート:杉本利彦

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EOS 60Dの性能テスト比較(旧機種、ライバル機種)

キヤノン EOS 60D キヤノン EOS 50D ニコン D90
解像力

解像力

  • 解像度:2,994本
  • 画素数(短辺):3,456画素
  • 解像効率:0.866

解像力

  • 解像度:2,735本
  • 画素数(短辺):3,168画素
  • 解像効率:0.863

解像力

  • 解像度:2,603本
  • 画素数(短辺):2,848画素
  • 解像効率:0.914
ダイナミックレンジ

標準

標準

  • ハイライト側階調:3.2段
  • シャドウ側階調:5.5段
  • ダイナミックレンジ(合計):8.7段
  • 実効ISO感度:120

標準

標準

  • ハイライト側階調:3.3段
  • シャドウ側階調:5.9段
  • ダイナミックレンジ(合計):9.2段
  • 実効ISO感度:125

標準

標準

  • ハイライト側階調:3.8段
  • シャドウ側階調:5.3段
  • ダイナミックレンジ(合計):9.1段
  • 実効ISO感度:247
ISO感度

高感度NR:しない

100

高感度NR:しない

1600

高感度NR:しない

高感度NR:しない

100

高感度NR:しない

1600

高感度NR:しない

高感度NR:しない

100

高感度NR:しない

1600

高感度NR:しない

EOS 60Dの主要スペック比較(旧機種、ライバル機種)

キヤノン EOS 60D キヤノン EOS 50D ニコン D90
画素数 1800万画素 1510万画素 1230万画素
撮像素子 CMOS CMOS CMOS
記録メディア SDメモリーカード、SDHCメモリーカード、SDXCメモリーカード CFカード(UDMA対応) SDメモリーカード、SDHCメモリーカード
液晶モニター 3.0型 104万ドット 3.0型 約92万ドット 3.0型 約92万ドット
大きさ 144.5×105.8×78.6mm 145.5×107.8×73.5mm 132×103×77mm
重さ 約675g 約730g 約620g

EOS 60Dのマガジン記事

キヤノン EOS 60Dレビュー:ボディデザインと操作感

公開日: 2010年09月29日

 キヤノンから「EOS 50D」の後継機となるデジタル一眼レフカメラ「EOS 60D」が9月18日に発売された。今回のモデルチェンジでは「EOS 7D」と同等となる約1,800万画素のイメージセンサーを搭載し、「EOS 50D」にはなかった動画撮影機能を追加するなど、基本機能を最新レベルに引き上げてきているのに加え、バリアングル液晶モニターや、撮影後の画像に適用可能なアートフィルター、カメラ内RAW現像といったカメラ内部での画像処理機能をEOSシリーズとしては初めて搭載するなど、使いやすさに重点を置いた高機能モデルに仕上げられている。今回はこの「EOS 60D」のボディや操作体系をチェックしていく。次回公開予定の実写レポートと併せてご覧いただきたい。

バリアングル液晶モニターが特徴的なボディ

「EOS 60D」(液晶モニター展開時)「EOS 60D」(液晶モニター展開時)  「EOS 60D」を手にしてすぐにわかる変化は、バリアングル液晶モニターを採用している点だ。アングルの自由度の点でやはり大きなアドバンテージがあり、EOSユーザーとしては待望の機能である。液晶パネルは可動式としては最大級となるアスペクト比3:2のワイド3型・約104万ドットのクリアビュー液晶を採用。カバーと液晶パネル表面の3面に反射防止コートを施すことで屋外での視認性を向上させているのに加え、カバー表面には汚れを防止するフッ素コートも付加している。横開き方式を採用しているため三脚やバッテリーグリップ装着時も操作性は変わらず、縦位置でも操作しやすい。可動部分の強度や動き、クリック感などもよく考えられていて、EOSシリーズ初ながら完成度は高い。
 また、可動式液晶モニターを採用しながらも、ボディ外装をエンジニアリングプラスチックに変更して全体が小型軽量化されているため剛性感があり、凝縮感はむしろアップしているように感じられる。なお「EOS 7D」や「EOS 5D Mark II」などと同等の防塵・防滴性能を持っている。
 記録メディアは、SDメモリーカードに変更された。もちろんSDHC、SDXC規格にも対応する。従来機種で使用していたCFカードを使用したいユーザーもいるだろうが、SDメモリーカードの採用は昨今の記録メディアのシェアや入手性、ボディの小型化へのメリットを考えれば致し方ない部分だろう。

大幅変更された背面操作部

「EOS 60D」(背面)「EOS 60D」(背面)  操作体系については、バリアングル液晶モニターの採用によって背面のボタン類のレイアウトが大幅に変更され、ほとんどの操作を右手でこなせるようになっている。またサブ電子ダイヤルとマルチコントローラーが合体してマルチサブ電子ダイヤルとなったほか、上面の設定ボタンも右手だけで操作できるように単機能化された。これらは、従来両手で行っていたカメラ操作を基本的にすべて右手で行い、左手はレンズ操作などに集中させるという操作体系を強く意図しているようだ。
 このほか、ボディ上面のモードダイヤルには中央部にロックボタンが設けられ不意に回転することがないようになったのが目新しい。モードダイヤルは年々項目数が増え、また動画モードが一番端にあるので、大きめの指の筆者的にはやや操作がしにくく感じられた。ロックの要否は各自の使い方や指の大きさなどにもよるので、意見が分かれそうだ。

上位機種と同等のイメージセンサーを採用

「EOS 60D」のイメージセンサー「EOS 60D」のイメージセンサー  イメージセンサーには有効画素数約1,800万画素のCMOSセンサーを採用。その外観の画像から、「EOS Kiss X4」に搭載されているものとは異なり、「EOS 7D」のイメージセンサーとほぼ同等と思われる。つまりクラス最高レベルの画質を実現してきたわけだ。  ISO感度は、常用域がISO 100~6400と「EOS 50D」よりも1段分広がり、ISO感度拡張によりISO 12800の設定が可能になっているのも「EOS 7D」と同じだ。しかし、コスト面や消費電力なども考慮して映像エンジンは「DIGIC 4」1基としている。この影響で、連写速度は画素数アップのため「EOS 50D」よりもやや落ちて約5.3コマ/秒となり、連続撮影可能枚数も若干少なくなったが、実際の操作感では大きな違いは感じられず、機能面とコスト面をうまく両立させている。  画質面について詳しくは、実写レポートでお届けしたい。

測光センサーが「EOS 7D」と同じ63分割デュアルレイヤー測光センサーに

アスペクト比選択画面アスペクト比選択画面  メカニズム部分は、おおむね「EOS 50D」を踏襲しているが、測光システムを「EOS 7D」と同じ63分割デュアルレイヤー測光センサーによる「iFCL測光」システムとしたのをはじめ、ファインダー視野率がさらに改善され約96%となり、また露出補正幅が±5段まで拡張され、電子水準器(水平方向のみ)も装備されるなど基本機能を充実させている。バッテリーは「EOS 7D」と同じ「LP-E6」となり、容量アップと省電力化により撮影可能枚数が約1,100枚(「EOS 50D」は約640枚)と大幅アップした部分も改良点のひとつだ。これなら筆者のペースでは1泊2日くらいの撮影にも十分対応できる。
 このほか、撮影機能としては簡単撮影ゾーンでの画像調整機能として、新たに感覚的なキーワードで好みのイメージが指定できる「表現セレクト」機能、アスペクト比が選べるマルチアスペクト機能(3:2、4:3、16:9、1:1から選択可能)などが追加されている。

EOSシリーズ初となる画像処理機能

 EOSシリーズ初となる「アートフィルター」とカメラ内RAW現像の機能に対応してきたことにも注目したい。いずれも撮影後の後処理としての機能である。
 「アートフィルター」は撮影後の画像にさまざまな画像処理効果を適用して新しいファイルとして保存する機能だ。「ラフモノクロ」「ソフトフォーカス」「トイカメラ風」「ジオラマ風」の4種類が用意され、効果の強さやイメージの違いなどを選択できる。各フィルターで処理した後に別のフィルターをかければ、重ねがけすることも可能だ。
 また、カメラ内RAW現像では、「明るさ」「ホワイトバランス」「ピクチャースタイル」「オートライティングオプティマイザ」「高感度ノイズ低減」「記録画質」「色空間」「周辺光量補正」「歪曲補正」「色収差補正」の計10項目に及ぶ設定が可能で、本格的なRAW現像をカメラ内で済ませることができる。
 そのほか、撮影画像にレーティングを付けることも可能になり、撮影帰りなどの空いた時間に写真をセレクトしたりRAW現像などを行ったりしておけば、帰宅後の作業を楽にすることができるだろう。

まとめ

 「EOS 60D」は、「EOS 50D」の撮影機能を継承しつつも、画質面では「EOS 7D」と同等のイメージセンサーを搭載し、それに加えてEOSシリーズでは採用されていなかったバリアングル液晶モニターやアートフィルター、カメラ内RAW現像などを搭載することによって、使いやすさもレベルアップしてきている。特に、新機能の操作感や使い勝手は、初導入とは思えないレベルに達している。また、ほとんどの操作を右手で行う操作体系は、初心者にもわかりやすく、従来からのユーザーにも違和感なく受け入れられるだろう。それゆえ「EOS 60D」は、登場時のインパクトこそあまり強烈ではなかったものの、「EOS 7D」ほどの高機能は必要ないが「EOS Kiss X4」ではちょっと物足りないと考えるユーザーの間で支持を集めるに違いない。そういう意味でEOS 60Dは、機能的にもクラス的にもこれからのキヤノンのデジタル一眼レフを代表する標準機になったといえるのではないだろうか。

レポート:杉本利彦

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EOS 60Dのマガジン記事

2010年8月新型デジタル一眼カメラ 発表直後アンケートのまとめ

公開日: 2010年09月02日

2010年8月新型デジタル一眼カメラ 発表直後アンケートのまとめ ~ α55が高評価、EOS 60Dは苦戦か? ~

2010年8月に発表されたニコン「D3100」、ソニー「α55」、キヤノン「EOS 60D」の3機種で、発表直後アンケートを実施しました。それぞれで多数の回答をいただきましたので、ここで3機種のアンケート結果をまとめてみます。

まずは、アンケート回答者のメインカメラのメーカー別割合です。

同じメーカーのカメラを持っている人の割合が増えるのが特徴ですが、今回は新製品の発表がなかったペンタックスユーザーの割合があまり変動しないのもおもしろいデータです。

次は、機種に魅力を感じるか?という質問です。

この機種に魅力は?

「α55」に魅力を感じる方が多い一方、「EOS 60D」では「感じない」という回答をした方が「感じる」の2倍以上という結果になりました。

価格についてどう感じるか?という質問では以下のような結果になりました。

価格は?

「D3100」と「α55」は約半数が「ちょうどよい」という回答でしたが、「EOS 60D」では「高い」という答えが約7割となりました。上位機種の「EOS 7D」の実勢価格と差がないことが影響しているのかもしれません。

最後に“買い”かどうかという質問です。

この機種は“買い”か?

「D3100」と「EOS 60D」では購入意思のない方が約7割となった一方、「α55」は、「即買う」と「検討する」を合計した数字が5割を超える結果となりました。透過ミラーやGPSユニットなど新機能が多数盛り込まれ、興味を持たれる方が多かったようです。

このほか、どの機能に興味を持ったか?という質問の結果なども個別の集計結果でご覧いただけます。興味のある方はぜひご覧ください。

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EOS 60Dのマガジン記事

キヤノン、デジタル一眼レフカメラ「EOS 60D」、新レンズ4本を発表

公開日: 2010年08月26日

「EOS 60D」(EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS装着時)

「EOS 60D」(EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS装着時)

「EOS 60D」(液晶モニター展開時)

「EOS 60D」(液晶モニター展開時)

EF70-300mm F4-5.6L IS USM

EF70-300mm F4-5.6L IS USM

EOS初となるバリアングルクリアビュー液晶モニターを搭載

 キヤノン株式会社は、8月26日、バリアングルクリアビュー液晶モニターを搭載したデジタル一眼レフカメラ「EOS 60D」と、「EF70-300mm F4-5.6L IS USM」「EF8-15mm F4L フィッシュアイ USM」「EF300mm F2.8L IS II USM」「EF400mm F2.8L IS II USM」の4本のレンズ、および「EXTENDER EF2×III」「EXTENDER EF1.4×III」の2種類のエクステンダーを発表した。

 「EOS 60D」は、三脚設置時やバッテリーグリップ装着時もアングルの自由度が損なわれない、バリアングルクリアビュー液晶モニターを搭載したデジタル一眼レフカメラだ。
 センサーは有効画素数約1,800万画素CMOSセンサー(APS-Cサイズ)を搭載。常用ISO感度は100~6400で、感度拡張による最高ISO感度は12800相当。連写速度は最高約5.3コマ/秒、AFは全点クロスセンサーの9点AF、動画撮影はフルHDでの撮影が可能となっている。

 「EOS 60D」の機能・性能面の特長は、ミドルクラスのユーザーが満足できる画質、性能を誇ると同時に、エントリーユーザーでも簡単に、思い描いているイメージの写真を撮るための撮影設定に変更できる「表現セレクト機能」が搭載された点だ。
 「表現セレクト機能」は、ポートレートモードや風景モードなど、モードダイヤルの「かんたん撮影ゾーン」の撮影モードに設定しているときに使用できる機能である。「かんたん撮影ゾーン」にある各モード使用時は、カメラが自動で被写体に適した設定にしてくれるが、従来機ではその被写体をどんなイメージで、どんな状況下で撮影しているかまでは指定できなかった。しかし「表現セレクト機能」を使用すれば、「くっきり鮮やかに」「ふんわりやわらかく」などの雰囲気や、「日なた」「日かげ」などの状況を具体的に指定することができる。ライブビュー撮影時には、設定の効果を背面液晶モニターで確認しながら撮影することが可能である。

 「表現セレクト機能」以外にも、さまざまな表現を楽しむための機能として、「ソフトフォーカス」「トイカメラ風」などの特殊効果を加えられる「アートフィルター」や、「1:1」「16:9」などアスペクト比を設定できる「マルチアスペクト」などが備えられている。

 そのほか、背面液晶モニター画面、ファインダー内、表示パネルの3カ所にカメラの傾きが表示される電子水準器や、ワイヤレス制御対応のEXシリーズスピードライトをカメラ側でリモート制御できる内蔵スピードライトトランスミッター、RAW画像をカメラで現像できるカメラ内RAW現像、撮影画像をレーティングできるレーティング機能などが搭載されている。

 ボディについては、ボタンやダイヤルの配置を見直すことで操作性の向上が図られている。
 まず、従来機では独立配置していたマルチコントローラーとサブ電子ダイヤルを集約させることで、バッテリーグリップを装着して縦位置に構えたときなどにも、マルチコントローラーに指が届きやすいように改善された。
 また、ボディ上面のボタンは、従来機では1ボタン2ファンクションだったが、1ボタン1ファンクションにすることでわかりやすい操作系とし、さらにクイック設定ボタンを右手の親指で押せる位置に配置することで、撮影中でも片手で撮影機能の変更を行えるようになったという。

 大きさは約144.5×105.8×78.6mm(W×H×T)、重さは本体のみで約675g。背面液晶モニターはワイド3型、約104万ドットとなっている。

 ラインアップはボディ単体のほか、「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS」が付属する「EF-S18-55ISレンズキット」、「EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS」が付属する「EF-S18-135ISレンズキット」が用意される。

汚れが付きやすい面にフッ素コーティング処理を施した新レンズ4本

 「EF70-300mm F4-5.6L IS USM」は、旧型では1枚だったUDレンズを2枚採用、また約4段分の手ぶれ補正効果を持つIS機構を搭載(旧型は約3段分)するなど、より高い性能になっているという。
 「EF8-15mm F4L フィッシュアイ USM」は、フルサイズ機で全周180度から対角線180度まで撮影可能な魚眼ズームだ。APS-C/H機でも、対角線180度の撮影が可能。ただし、APS-C機の場合広角端では四隅でケラレが生じ、10mm付近で対角線魚眼となる。
 「EF300mm F2.8L IS II USM」「EF400mm F2.8L IS II USM」も含めた4本のレンズ、および「EXTENDER EF2×III」「EXTENDER EF1.4×III」の2つのエクステンダーすべて、レンズ最前面と最後面に、ゴミ付着の軽減、防止効果のあるフッ素コーティング処理が施されている。

 今回発表された各製品の発売予定日と価格は下にある表のとおりとなっている。

レポート:GANREF編集部

カメラ
製品名 希望小売価格
(予想実勢価格)
発売予定日
EOS 60D ボディ オープン価格
(130,000円前後)
2010年9月中旬
EF-S18-55ISレンズキット オープン価格
(140,000円前後)
2010年9月中旬
EF-S18-135ISレンズキット オープン価格
(170,000円前後)
2010年9月中旬
レンズ・レンズ関連機材
製品名 希望小売価格
(予定)
発売予定日
EF70-300mm F4-5.6L IS USM 165,900円 2010年11月下旬
EF8-15mm F4L フィッシュアイ USM 157,500円 2011年1月予定
EF300mm F2.8L IS II USM 787,500円 2010年12月予定
EF400mm F2.8L IS II USM 1,312,500円 2010年12月予定
EXTENDER EF2×III 57,750円 2010年12月予定
EXTENDER EF1.4×III 57,750円 2010年12月予定
「EOS 60D」(正面)

「EOS 60D」(正面)

「EOS 60D」(背面)

「EOS 60D」(背面)

「EOS 60D」(上面)

「EOS 60D」(上面)

「EOS 60D」(液晶モニター展開時)

「EOS 60D」(液晶モニター展開時)

「EOS 60D」(液晶モニター展開時)

「EOS 60D」(液晶モニター展開時)

「EOS 60D」(バッテリーグリップ BG-E9装着時)

「EOS 60D」(バッテリーグリップ BG-E9装着時)

「EF70-300mm F4-5.6L IS USM」

「EF70-300mm F4-5.6L IS USM」

「EF8-15mm F4L フィッシュアイ USM」

「EF8-15mm F4L フィッシュアイ USM」

「EF300mm F2.8L IS II USM」

「EF300mm F2.8L IS II USM」

「EF400mm F2.8L IS II USM」

「EF400mm F2.8L IS II USM」

「EXTENDER EF1.4×III」

「EXTENDER EF1.4×III」

「EXTENDER EF2×III」

「EXTENDER EF2×III」

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