EOS Kiss X5:キヤノン(canon)

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EOS Kiss X5のレビュー・撮影記

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カメラ: EOS Kiss X5

レンズ: EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II

EOS Kiss X5のGANREFマガジン最新記事

キヤノン 「EOS Kiss X5」 実写レポート

EOS Kiss シリーズの2011年モデル「EOS Kiss X5」は、EOS Kissシリーズ伝統の小型軽量のコンセプトはそのままに、バリアングル液晶モニターの採用や「シーンインテリジェントオート」「ピクチャースタイルオート」など、進化した自動撮影機能の導入によって、撮る楽しさや作る楽しさを感じることができるのが特長だ。

公開日: 2011年04月07日

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EOS Kiss X5の新着写真

EOS Kiss X5のマガジン記事

キヤノン 「EOS Kiss X5」 実写レポート

公開日: 2011年04月07日

 EOS Kiss シリーズの2011年モデル「EOS Kiss X5」がリリースされた。今回のモデルチェンジでは、EOS Kissシリーズ伝統の小型軽量のコンセプトはそのままに、「楽しさ」といった部分に重点が置かれ、バリアングル液晶モニターの採用や「シーンインテリジェントオート」「ピクチャースタイルオート」など、進化した自動撮影機能の導入によって、撮る楽しさや作る楽しさを感じることができるのが特長だ。

「EOS Kiss X5」実写画像

画像をクリックすると等倍サイズの画像(4.1~11.9MB)を開きます。

「EOS Kiss X5」実写画像:1/13

カメラ:EOS Kiss X5/レンズ:EF24-70mm F2.8L USM(43mmで使用)/撮影モード:シーンインテリジェントオート/絞り:F7.1/シャッタースピード:1/400秒/ISO感度:100/WB:オート/ピクチャースタイル:オート/JPEG(L/画質 FINE)
シーンインテリジェントオートで梅を撮影してみた。従来の全自動なら、桜色がもう少しグレーっぽくなり、空の青もややおとなしい仕上がりになると思うが、オートホワイトバランスが桜色を生かす方向で最適化され、空の鮮やかさも強調されメリハリ感のある仕上がりが得られている。

「EOS Kiss X5」実写画像:2/13

カメラ:EOS Kiss X5/レンズ:EF24-70mm F2.8L USM(54mmで使用)/撮影モード:シーンインテリジェントオート/絞り:F3.5/シャッタースピード:1/125秒/ISO感度:100/WB:オート/ピクチャースタイル:オート/JPEG(L/画質 FINE)
「EOS Kiss X5」ではEOS Kissシリーズ初のバリアングル液晶モニターを搭載している。作例のような水面ぎりぎりのローアングルはファインダー撮影では困難だが、バリアングル液晶モニターなら簡単に撮影することができる。新しいアングルを発見できる喜びは他に替え難く、撮影が楽しくなる。

「EOS Kiss X5」実写画像:3/13

カメラ:EOS Kiss X5/レンズ:EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II(29mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F16/シャッタースピード:1.6秒/露出補正:-0.7EV/ISO感度:100/WB:太陽光/ピクチャースタイル:オート/JPEG(L/画質 FINE)
冬場の渓流が醸し出す、もの静かな重厚感がよく描写できている。パンフォーカスを得ることを優先してF16まで絞り込んでいるが、全体に解像感が若干低下しているのがわかる。このクラスの画素数になると、レンズの性能がつぶさに画質に反映される。

「EOS Kiss X5」実写画像:4/13

カメラ:EOS Kiss X5/レンズ:EF300mm F4L USM/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/1,000秒/露出補正:-1EV/ISO感度:200/WB:日陰/ピクチャースタイル:オート/高輝度側・階調優先:する/JPEG(L/画質 FINE)
有明海の干潟。日の沈む直前を狙っているが、海面に反射した夕日のオレンジと、潮が引いて顔を出した陸地部分のコントラストが美しい。ピクチャースタイルはオートで撮影しているが、鮮やかなオレンジ色が得られており、夕日撮影に適した結果になっている。

「EOS Kiss X5」実写画像:5/13

カメラ:EOS Kiss X5/レンズ:EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II(55mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:15秒/露出補正:-2EV/ISO感度:200/WB:太陽光/ピクチャースタイル:オート/高輝度側・階調優先:する/JPEG(L/画質 FINE)
夜の熊本城の一角。三日月と城のシルエットがよく似合う。露光時間は15秒。ノイズリダクションは「しない」に設定しているが、長時間露光の影響はまったく見られない。手前の城部分の描写がやや甘く見えるのは、月にピントを合わせているためだ。

「EOS Kiss X5」実写画像:6/13

カメラ:EOS Kiss X5/レンズ:EF-S55-250mm F4-5.6 IS(79mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/400秒/ISO感度:400/WB:オート/ピクチャースタイル:オート/JPEG(L/画質 FINE)
渓谷からの帰り道、山里で見かけた梅の木。車から降りて手持ちでスナップした。EF-S55-250mm F4-5.6 ISは手ぶれ補正機構を内蔵しているので、そんな気軽な撮影スタイルにぴったりのレンズだ。描写性もこれだけ写れば申し分ない。

「EOS Kiss X5」実写画像:7/13

カメラ:EOS Kiss X5/レンズ:EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II(42mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F11/シャッタースピード:1/1,250秒/露出補正:-0.7EV/ISO感度:800/WB:日陰/ピクチャースタイル:オート/高感度ノイズ低減:標準/JPEG(L/画質 FINE)
使い込まれた小型船の舵。ディテール部分の調子再現や渋めの中間色がリアルに再現されており、非常にシャープで重厚感のある質感描写が得られている。こういった被写体を撮影すると一眼レフカメラの情報量の多さと、描写力の高さを実感する。

「EOS Kiss X5」実写画像:8/13

カメラ:EOS Kiss X5/レンズ:EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II(37mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/800秒/露出補正:-1.3EV/ISO感度:3200/WB:オート/ピクチャースタイル:オート/高感度ノイズ低減:標準/JPEG(L/画質 FINE)
全体にモノトーンの薄暗い室内の空気感やガラスの質感がよく再現されている。ISO 3200のノイズ感はシャドー部でやや粗めに感じるが、カラーノイズ成分が少なく、ハイライトから中間調にかけてはほとんど目立たない。これなら、ほぼ一般撮影で使える範囲といえるのではないだろうか。

「EOS Kiss X5」実写画像:9/13

カメラ:EOS Kiss X5/レンズ:EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II(39mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/160秒/露出補正:-1.3EV/ISO感度:6400/WB:オート/ピクチャースタイル:オート/高感度ノイズ低減:標準/JPEG(L/画質 FINE)
通常感度の上限ISO 6400で撮影。多少の粒状感は感じられるが、不快なノイズ感ではなく、表現によってはむしろプラスに働くだろう。総合的に見て十分実用範囲の描写といえる。この感度域が実用になると、室内の光量の少ない領域での撮影も可能となり、大幅に撮影可能範囲が広がる。

「EOS Kiss X5」実写画像:10/13

カメラ:EOS Kiss X5/レンズ:EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II(25mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/125秒/露出補正:-2EV/ISO感度:12800/WB:オート/ピクチャースタイル:オート/高感度ノイズ低減:標準/JPEG(L/画質 FINE)
拡張感度のISO 12800で撮影してみた。さすがに低感度域並みの高品位な描写は望めないが、その場の雰囲気を伝えるには十分な描写が得られている。細かな画質面より、撮影できていることが優先される場合は十分に実用になるといえるだろう。

ワイヤレスストロボ撮影機能

「EOS Kiss X5」の大きな特徴のひとつは、内蔵フラッシュに外部ストロボのトランスミッター機能が備わり、ワイヤレスフラッシュの設定がクイック設定(Qボタンを押すと表示される)画面から簡単に行えるようになっていることだ。E-TTL対応の外部ストロボをスレーブ設定にして、クイック設定画面から内蔵ストロボの機能設定に進み、「簡単ワイヤレス撮影」とするだけで外部ストロボをワイヤレスでコントロールできるようになる。「詳細ワイヤレス撮影」では内蔵フラッシュとの併用や配光比の設定もでき、プロ並みの本格的なライティングを楽しむことができる。E-TTL対応でスレーブ設定の可能なストロボであれば、古いモデルでも使うことができる。

クイック設定画面

クイック設定画面。この中の項目に内蔵ストロボの機能設定があり、ここで外部ストロボのみワイヤレス発光させる(簡単ワイヤレス撮影)か、内蔵ストロボと同時発光させる(詳細ワイヤレス撮影)かを選択できる。あとは、外部ストロボをスレーブモードにすれば準備完了だ。「詳細ワイヤレス撮影」でinfoボタンを押すと詳細画面に入る。複数のスピードライトがある場合は配光比なども設定することができる。

「EOS Kiss X5」実写画像:11/13

カメラ:EOS Kiss X5/レンズ:EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II(55mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F11/シャッタースピード:1/200秒/露出補正:-3EV/ISO感度:100/WB:オート/ピクチャースタイル:オート/JPEG(L/画質 FINE)
桜の花を逆光で撮影しているが、外部ストロボをスレーブモードにしてカメラから離し、左側から直接光を当てて撮影してみた。この条件では通常は、逆光の花びらが光って手前が暗くなるが、スピードライトが程よい補助光となっている。

「EOS Kiss X5」実写画像:12/13

カメラ:EOS Kiss X5/レンズ:EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM(85mmで使用)/露出モード:マニュアル露出/絞り:F8/シャッタースピード:1/200秒/ISO感度:100/WB:日陰/ピクチャースタイル:オート/JPEG(L/画質 FINE)
パスタの左側に白のスチレンボードを立て、料理のすぐ左横に置いた外部ストロボのヘッドをやや上向きにセットしてスチレンボードに光をバウンスさせて撮影している。白い壁のそばに料理を置いてバウンス撮影しても同じような効果が得られるはずだ。

「EOS Kiss X5」実写画像:13/13

カメラ:EOS Kiss X5/レンズ:EF100mm F2.8 マクロ USM/露出モード:マニュアル露出/絞り:F8/シャッタースピード:1/200秒/ISO感度:100/WB:オート/ピクチャースタイル:オート/JPEG(L/画質 FINE)
背景だけに光が当たるよう、ガラス製品の左右奥側にスレーブモードに設定した外部ストロボを1台ずつ置き、配光を1:1にセットして撮影した。通常なら露出測定の難しい条件なのだが、E-TTLによりカメラ任せで簡単に適正露出が得られている。

キヤノンの最新ストロボ

動きがスムーズで快適な操作感のバリアングル液晶モニター

 まずは、「EOS Kiss X5」と前モデルの「EOS Kiss X4」、「EOS 60D」を並べて撮影してみたのでご覧いただきたい。前方から見ると、「EOS Kiss X4」とほぼ同じかわずかに大きくなっているだけのように見えるが、後方から見るとバリアングル液晶モニターの採用でヒンジ部分が張り出し、やや大きくなった印象を受ける。上から見るとバリアングル液晶モニターの分、奥行が厚くなっていて、「EOS Kiss X4」と「EOS 60D」のほぼ中間くらいの大きさになった。このことから、ボディサイズが大きくなりがちなバリアングル液晶モニターを採用しながらも、従来の操作感を維持しつつできるだけ小型軽量にまとめられていることがわかる。

EOS製品比較(正面)

画面中央が「EOS Kiss X5」、左が「EOS Kiss X4」、右が「EOS 60D」だ。正面から見ると「EOS 60D」の大きさが目立つ。この写真で見ると「EOS Kiss X5」は「EOS Kiss X4」より若干大きく見えるが、実際にはそれほど大きくなったようには感じられない。

EOS製品比較(背面)

背面から見ると「EOS Kiss X5」は、バリアングル液晶モニターのヒンジ部分が張り出していて、「EOS Kiss X4」のファインダー接眼部の下にあるアイセンサーが省略されていることがわかる。背面から見ると「EOS Kiss X5」は、ひと回り大きく見える。

EOS製品比較(上部)

上部から見ると、バリアングル液晶モニターの厚さの分ボディの奥行が増していることがわかる。大きさはこの角度から見ると「EOS Kiss X5」は「EOS Kiss X4」と「EOS 60D」の中間くらいに見える。また、DISP.ボタンが上面ISOボタンの横に移動してきているのがわかる。

 バリアングル液晶モニターはEOS Kissシリーズ初採用であるが、使い勝手については、開閉時のクリック感や操作感が非常によく考えられており、動きがスムーズでかつ快適であった。このあたりには、先行導入された「EOS 60D」でのノウハウも生かされているのだろう。また、横開き式のため三脚装着もまったく問題なく可能だし、縦位置での操作時も手が邪魔になってしまうこともない。小型軽量なボディもアングルを探すような動作での取り回しが楽でバランスもいい。撮影に実戦投入すると、普段はあまりチャレンジしないローアングルやハイアングルが簡単に撮影できてしまうので、撮影が思いのほか楽しくなってくる。そしてこの楽しさが、新たなアングルの発見につながり、撮影領域を広げる手助けをしてくれる。

「ピクチャースタイルオート」の色再現性をチェック

モードダイヤルモードダイヤルにある「グリーンマーク」が「A+」に変更され、「シーンインテリジェントオート」にアップグレードされた。  次に、一眼レフカメラ初心者でもより気軽に撮影の楽しさを感じられるようにと新規に採用された「シーンインテリジェントオート」について説明しよう。これは従来、簡単撮影モードにあった全自動モードに替わる機能だが、これまでの全自動では「AF(自動焦点)」「AE(自動露出)」「AWB(オートホワイトバランス)」「ALO(オートライティングオプティマイザー)」の4つの項目を自動調整していたのに対し、新たにピクチャースタイルが自動化された「PSA(ピクチャースタイルオート)」が加わり、合計5つの調整項目が自動化されたのが大きな特徴だ。これと同時に、各センサーから得られた情報を総合的に判断することで被写体がどんなシーンであるかを認識する「EOSシーン解析システム」が新たに導入され、被写体の状況に応じたより精度の高い自動撮影を実現している。

「EOSシーン解析システム」解説図

各センサーからの情報を総合的に分析する「EOSシーン解析システム」の導入により被写体の状況を解析できるようになり、ピクチャースタイルが自動化された。これにより「シーンインテリジェントオート」では従来の「AF」「AE」「AWB」「ALO」4項目に「PSA(ピクチャースタイルオート)」を加えた計5項目の操作を相互に連携させながら自動調整する。

ピクチャースタイルの設定画面ピクチャースタイルの設定画面。ピクチャースタイルの項目に「オート」が追加されている。今後の機種ではデフォルト設定は「オート」となるようだ。  ところで、GANREFユーザーの皆さんにとって今回最も気になる機能は、今後EOS全機種で導入されるであろう「ピクチャースタイルオート」ではないだろうか。「ピクチャースタイルオート」は、「EOSシーン解析システム」で解析した被写体の状況に応じて、ピクチャースタイルを自動調節する機能であるが、その調整方法は風景やポートレートなど既存のピクチャースタイルを解析結果から自動選択するというものではなく、被写体の状況に応じて細かくパラメーターが調整される。例えるならピクチャースタイルの編集ソフト「ピクチャースタイルエディター」で各パラメーターを被写体ごと調整する感覚に近いといえるのではないだろうか。

 筆者が使用した実感では、スタンダードのピクチャースタイルを基本に、パラメーターを通常より広めの範囲で自動調整したイメージで、例えば青空を撮影した場合は、ピクチャースタイル「風景」のような極端な色調となることはないが青空の鮮やかさがかなり強調される。またピクチャースタイル「風景」では赤っぽくなりやすい夕日のオレンジなども、より自然なイメージでオレンジ色が強調されているように感じられた。今回の試写では、ピクチャースタイルはすべて「オート」で撮影したが、いずれも適切な色再現が得られており、普段はピクチャースタイルを「オート」のままにしていてもほとんど問題ないだろう。

表現セレクトの選択画面表現セレクトの選択画面。簡単なキーワードを選択するだけで、キーワードのイメージに合った設定が自動的に行われる。  絵を作る楽しさを演出する機能としては「EOS 60D」で初採用され、今回「EOS Kiss X5」にも搭載された、「表現セレクト」と「クリエイティブフィルター」がある。「表現セレクト」は、初心者には難しく感じられる一眼レフカメラの各設定を、簡単撮影ゾーンを使用しながら簡易的にコントロールできるようにした機能だ。従来、簡単撮影ゾーンでは仕上がりはすべてカメラ任せであったが、「表現セレクト」機能が追加されたことで「ふんわりやわらかく」とか「ほの暗くひっそりと」などのわかりやすいキーワードを選択するだけで、言葉のイメージに合った仕上がりとするための各種設定を自動で行ってくれるのだ。つまり、モードダイヤルで大まかな被写体を選び、「表現セレクト」でニュアンスを選択するだけで、かなりクリエイティブな撮影ができるというわけだ。

 一方、「クリエイティブフィルター」は撮影後に画像を加工して、より表現のニュアンスを強調できる機能だ。これは、「EOS 60D」で「アートフィルター」と呼んでいた機能だが、「EOS Kiss X5」からは海外モデルと同じ「クリエイティブフィルター」という名称で統一されている。これまでの「ラフモノクロ」「ソフトフォーカス」「トイカメラ風」「ジオラマ風」に、「魚眼風」が追加された。

誰でも簡単にショートムービーを作れるビデオスナップ機能

 動画撮影機能で新たに導入されたユニークな機能は、ビデオスナップ機能だ。これはもともとビデオカメラの「iVIS」シリーズで搭載されていた機能だが、手軽にテンポの良いショートムービーを誰でも簡単に作れる便利機能としてEOSシリーズでも初めて搭載された。2、4、8秒の短時間のスナップ感覚で撮影した短い動画をスライドショーのようにつなげて、音楽(好きな音楽を付属ソフト経由でメモリーカードに登録可能)に合わせて再生すると簡単にそれなりに見栄えのするショートムービーができあがる。

 動画撮影機能におけるもうひとつの注目すべき機能はデジタルズームだ。EOSシリーズではこれまでイメージセンサーの真ん中のSD画質(600×480画素)に相当する部分を等倍でクロップ読み出しして、約7倍の焦点距離効果を得る動画クロップ機能を実現していたが、「EOS Kiss X5」ではこれを発展させて、フルHD画質で3~10倍のズームを可能にした動画デジタルズームを導入した。通常のデジタルズームでは光学ズームの望遠端以上の領域で、望遠端の画像を拡大補間することにより作り出している場合が多く画質が落ちるが、「EOS Kiss X5」ではもともとイメージセンサーの画素数が圧倒的に多いためか、画質低下はほとんど感じられない。最大倍率の10倍付近ではさすがにやや画質が低下するように見えるが、これは等倍の読み出し範囲を超えているからだと思われるので致し方ない。ズーミングは、電子的に行っているだけあって、EFレンズでメカ的にズーミングするのとは比べ物にならないほどスムーズであった。

まとめ

 「EOS Kiss X5」のターゲットユーザーは初心者やファミリー層がメインと思われがちだが、基本性能は上位機種に並ぶ部分も多く、小型軽量なデジタル一眼レフを求めるベテランユーザーの場合にも十分選択肢に入ってくるだろう。そんなベテランユーザーが今回のモデルチェンジで注目すべきポイントは、やはりバリアングル液晶モニターの搭載と、「ピクチャースタイルオート」の搭載である。バリアングル液晶モニターは実際に使ってみると、工夫によって新しいアングルが発見できる場合も多く、筆者的には最も導入効果の大きい機能だと思えた。新しい機能である「ピクチャースタイルオート」については、今回の試写ではおおむね適切に調整されており、特に不満点は感じられなかった。
 EOSのラインアップにおいては、同じくバリアングル液晶モニターを搭載する「EOS 60D」との違いが気になるが、「EOS 60D」とはファインダー性能や連続撮影枚数などの基本性能・機能面で差別化されており、選択の基準は従来の「EOS 50D」と「EOS Kiss X4」の関係のように、基本性能・機能面の充実をとる場合は「EOS 60D」、小型軽量や気軽さを優先する場合は「EOS Kiss X5」という構図に変わりない。
 総合的には、「EOS Kiss X5」 は「EOS Kiss X4」の基本機能を踏襲しながらも、初心者向けのアシスト機能や、付加的な機能を充実させ、気軽な一眼レフカメラを求めるあらゆるユーザーのニーズに応えられる懐の深さを身につけた。かねてから絶大な人気を集めている歴代EOS Kissシリーズのなかでも、ひときわ機能面の充実が光る存在と結論づけておこう。

写真/レポート:杉本利彦

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この記事のURL:http://ganref.jp/items/camera/canon/2061#imp_404

EOS Kiss X5の性能テスト比較(旧機種、ライバル機種)

キヤノン EOS Kiss X5 キヤノン EOS Kiss X50 キヤノン EOS Kiss X4
解像力

解像力

  • 解像度:2,899本
  • 画素数(短辺):3,456画素
  • 解像効率:0.839

解像力

  • 解像度:2,464本
  • 画素数(短辺):2,848画素
  • 解像効率:0.865

解像力

  • 解像度:2,882本
  • 画素数(短辺):3,456画素
  • 解像効率:0.833
ダイナミックレンジ

標準

標準

  • ハイライト側階調:3.3段
  • シャドウ側階調:6.0段
  • ダイナミックレンジ(合計):9.3段
  • 実効ISO感度:116

標準

標準

  • ハイライト側階調:3.3段
  • シャドウ側階調:6.0段
  • ダイナミックレンジ(合計):9.3段
  • 実効ISO感度:120

標準

標準

  • ハイライト側階調:3.2段
  • シャドウ側階調:5.9段
  • ダイナミックレンジ(合計):9.1段
  • 実効ISO感度:125
ISO感度

高感度NR:しない

100

高感度NR:しない

1600

高感度NR:しない

高感度NR:しない

100

高感度NR:しない

1600

高感度NR:しない

高感度NR:しない

100

高感度NR:しない

1600

高感度NR:しない

EOS Kiss X5の主要スペック比較(旧機種、ライバル機種)

キヤノン EOS Kiss X5 キヤノン EOS Kiss X50 キヤノン EOS Kiss X4
画素数 1800万画素 1220万画素 1800万画素
撮像素子 CMOS CMOS CMOS
記録メディア SDメモリーカード、SDHCメモリーカード、SDXCメモリーカード SDメモリーカード、SDHCメモリーカード、SDXCメモリーカード SDメモリーカード、SDHCメモリーカード、SDXCメモリーカード
液晶モニター 3.0型 104万ドット 2.7型 23万ドット 3.0型 104万ドット
大きさ 133.1×99.5×79.7mm 129.9×99.7×77.9mm 128.8×97.5×75.3mm
重さ 約515g 約450g 約475g

EOS Kiss X5のマガジン記事

キヤノン、デジタル一眼レフカメラ「EOS Kiss X5」「EOS Kiss X50」などを発表

公開日: 2011年02月07日

「EOS Kiss X5」(EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II装着時)

「EOS Kiss X5」(EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II装着時)

「EOS Kiss X50」(ブラック、EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II装着時)

「EOS Kiss X50」(ブラック、EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II装着時)

「EOS Kiss X50」(レッド、EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II装着時)

「EOS Kiss X50」(レッド、EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II装着時)

シーンを解析して最適な絵作りを行う「シーンインテリジェントオート」

 キヤノン株式会社は、2月7日、EOS初となる「シーンインテリジェントオート」を搭載したデジタル一眼レフカメラ「EOS Kiss X5」、コンパクトデジタルカメラからのステップアップユーザーをターゲットとした「EOS Kiss X50」、これら2機種のキットレンズとなる「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II」、および「EF500mm F4L IS II USM」「EF600mm F4L IS II USM」の3本のレンズ、「スピードライト270EX II」「スピードライト320EX」の2機種のストロボを発表した。

 「EOS Kiss X5」の注目機能は「シーンインテリジェントオート」だ。従来の全自動モードでは露出、フォーカス、ホワイトバランス、オートライティングオプティマイザーを自動制御していたが、「シーンインテリジェントオート」ではこれらに加え、ピクチャースタイルも自動制御される。これにより、撮影シーンに応じた絵作りが行われるという。

 撮影した画像に特殊効果を加える「クリエイティブフィルター」には、新たに「魚眼風」を追加。多彩な表現が楽しめる「表現セレクト」や「マルチアスペクト機能」も搭載されている。
 また、設定画面などで撮影モードや機能についての説明が表示される「機能ガイド」により、初心者でも簡単に撮影設定を行うことができる。

 センサーは有効画素数約1,800万画素CMOSセンサー(APS-Cサイズ)を搭載。常用ISO感度は100~6400で、感度拡張による最高ISO感度は12800相当。連写速度は最高約3.7コマ/秒となっている。
 動画撮影についてはフルHDでの撮影が可能。動画撮影の機能としては、フルHD撮影時に画面の中心部を約3~10倍まで拡大して撮影ができる「動画デジタルズーム」や、動画撮影ボタンを押すと設定した秒数だけを録画し、撮影した複数のシーンを連続再生することで動画をショートムービーのように楽しめる「ビデオスナップ」が搭載された。

 背面液晶モニターにはワイド3型バリアングル・クリアビュー液晶モニター(104万ドット)を採用。ボディサイズは133.1×99.5×79.7mm(W×H×D)、重さは本体のみで570gとなっている。ラインアップはボディ単体のほか、「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II」が付属する「レンズキット」、「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II」「EF-S55-250mm F4-5.6 IS」が付属する「ダブルズームキット」が用意される。

 「EOS Kiss X50」には「表現セレクト機能」「機能ガイド」など、コンパクトデジタルカメラからのステップアップユーザーでも簡単にさまざまな表現を楽しむことができる機能が搭載されている。また「EOS Kiss X5」と同内容の「レンズキット」「ダブルズームキット」のほか、明るいレンズならではのぼけを味わうことができるよう、「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II」と「EF50mm F1.8 II」が付属する「こだわりスナップキット」が用意される。
 センサーは有効画素数約1,220万画素CMOSセンサー(APS-Cサイズ)を搭載。常用ISO感度は100~6400、連写速度は最高約3コマ/秒、動画撮影についてはHDでの撮影が可能だ。
 ボディサイズは129.9×99.7×77.9mm(W×H×D)、重さは本体のみで495g。ボディカラーはブラック、レッドの2バリエーションとなっている。

手軽にさまざまなライティングを楽しめる「リモートレリーズ機能」搭載ストロボ

 同時に発表されたレンズは「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II」「EF500mm F4L IS II USM」「EF600mm F4L IS II USM」の3本。「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II」は「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS」のデザイン変更モデルで、光学設計は旧機種と同様となっている。「EF500mm F4L IS II USM」と「EF600mm F4L IS II USM」は超望遠Lレンズのバージョンアップモデルで、軽量化をメインに、AF精度、耐久性、堅牢性、操作性の向上が図られている。
 なお、EFレンズは累計生産台数6,000万本を達成した。

 ストロボについては「スピードライト270EX II」「スピードライト320EX」の2機種を発表。「スピードライト270EX II」は「スピードライト270EX」の後継、「スピードライト320EX」は新規ラインアップで、キヤノンのストロボは4ラインアップとなる。
 これらの特徴的な機能として「リモートレリーズ機能」が挙げられる。これはストロボ側のボタン操作でカメラのレリーズができる機能で、つまりストロボとしての機能とリモコンとしての機能を併せ持つことになる。ワイヤレスでのライティングによる撮影は従来機種でも行えたが、レリーズはカメラで行うため、ストロボを三脚に固定するなどの大掛かりなセッティングが必要であった。「リモートレリーズ機能」を活用すれば、ストロボを手に持ってライティングを変えながらすぐに撮影ができるので、1人のときもワイヤレスでのライティングによる撮影が簡単に行える。

 今回発表された各製品の発売予定日と価格は下にある表のとおりとなっている。

レポート:GANREF編集部

カメラ
製品名 希望小売価格
(予想実勢価格)
発売予定日
EOS Kiss X5 ボディ オープン価格
(90,000円前後)
2011年3月3日
EOS Kiss X5 レンズキット
(「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II」付属)
オープン価格
(100,000円前後)
2011年3月3日
EOS Kiss X5 ダブルズームキット
(「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II」「EF-S55-250mm F4-5.6 IS」付属)
オープン価格
(130,000円前後)
2011年3月3日
EOS Kiss X50 ボディ
(ブラック/レッド)
オープン価格
(50,000円前後)
2011年3月下旬
EOS Kiss X50 レンズキット
(「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II」付属)
オープン価格
(60,000円前後)
2011年3月下旬
EOS Kiss X50 ダブルズームキット
(「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II」「EF-S55-250mm F4-5.6 IS」付属)
オープン価格
(90,000円前後)
2011年3月下旬
EOS Kiss X50 こだわりスナップキット
(「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II」「EF50mm F1.8 II」付属)
オープン価格
(70,000円前後)
2011年3月下旬
レンズ・ストロボ
製品名 希望小売価格
(予定)
発売予定日
EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II 34,650円 2011年3月
EF500mm F4L IS II USM 1,134,000円 2011年5月
EF600mm F4L IS II USM 1,438,500円 2011年6月
スピードライト270EX II 26,250円 2011年3月
スピードライト320EX 17,850円 2011年3月
「EOS Kiss X5」(正面)

「EOS Kiss X5」(正面)

「EOS Kiss X5」(背面)

「EOS Kiss X5」(背面)

「EOS Kiss X5」(上面)

「EOS Kiss X5」(上面)

「EOS Kiss X5」(グリップ側側面)

「EOS Kiss X5」(グリップ側側面)

「EOS Kiss X5」(端子カバー側側面)

「EOS Kiss X5」(端子カバー側側面)

「EOS Kiss X5」(背面液晶モニター展開時)

「EOS Kiss X5」(背面液晶モニター展開時)

「EOS Kiss X50」(ブラック、正面)

「EOS Kiss X50」(ブラック、正面)

「EOS Kiss X50」(ブラック、背面)

「EOS Kiss X50」(ブラック、背面)

「EOS Kiss X50」(ブラック、上面)

「EOS Kiss X50」(ブラック、上面)

「EOS Kiss X50」(ブラック、グリップ側側面)

「EOS Kiss X50」(ブラック、グリップ側側面)

「EOS Kiss X50」(ブラック、端子カバー側側面)

「EOS Kiss X50」(ブラック、端子カバー側側面)

「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II」

「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS II」

「EF500mm F4L IS II USM」

「EF500mm F4L IS II USM」

「EF600mm F4L IS II USM」

「EF600mm F4L IS II USM」

「スピードライト270EX II」

「スピードライト270EX II」

「スピードライト320EX」

「スピードライト320EX」

   

※製品写真(上面)に誤りがありましたので、訂正いたしました。(2011年3月23日)

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