AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-ED:ニコン(nikon)

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AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-EDのレビュー・撮影記

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AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-EDのGANREFマガジン最新記事

Nikon ニコン AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)

ニコンユーザー待望の手ぶれ補正機構搭載で安い望遠ズームレンズ 

公開日: 2009年08月17日

AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-EDの掲示板

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AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-EDの新着写真

AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-EDのマガジン記事

Nikon ニコン AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)

公開日: 2009年08月17日

ニコン D80

ニコンユーザー待望の
手ぶれ補正機構搭載で安い
望遠ズームレンズ

ニコンから待望の普及価格帯のVR付きの望遠ズームが登場した。この焦点距離は20万円を超えるVR 70-200mmしかなかったので超期待のレンズである。

レポート:河田一規

 

多少不満なところもあるが、値段を考えると非常によくできている

 ニコンから新登場のAF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)をはじめて見たときは思わず「ムムムッ!」とうなってしまった。なぜなら想像していたよりかなりボディが大きかったからである。いくら手ぶれ補正機構が内蔵されているとはいえ、昨今の70-300mmズームとしては明らかに大きいのだ。ちなみに、同じように手ぶれ補正機構を搭載するキヤノンのEF70-300mm F4-5.6 IS USMと比較すると、全長は同じようなものの、ひとまわりほど太く、100g以上も重いのである。今回はたまたま発売時期が近かったD40と組み合わせて試用したが、これは明らかにレンズヘビーで使いやすいとはいえない。このレンズを使うのであればD80以上のボディでないと良好なホールディングバランスは得られないだろう。
 ちなみにこのVR 70-300mmはデジタル専用ではなくフィルムとデジタルの両対応。望遠レンズにおいては、APS-Cサイズ撮像素子向けにイメージサークルを小さく設計しても、鏡胴はほとんど小さくすることができないため、デジタル専用にしなかったことは納得できるが、それでもここまで大きいと、「もしかしてフルサイズデジタルを意識しているのか?」などと邪推してしまう。
 もっとも、大きいからといって使い勝手がとくに悪いわけではない。超音波モーターによるAF駆動は非常にクイックだし、超幅広なズームリングの操作性もとっても良好。AFから瞬時にMFへ移行できるM/Aモードを搭載してるなど、操作面はほぼ完璧である。次世代手ぶれ補正と呼ばれるVR Ⅱの効きも強力で、1/30秒のシャッター速度が確保できれば300mmでもほとんど手ぶれをしないのは驚きであった。
 ただし、幅広のズームリングに場所をとられる形でえらく手前側へ追いやられてしまったフォーカスリングの操作性だけはエクセレントとはいいがたいのも事実。レンズ全長が長いのに、フォーカスリングが手前すぎて、手持ちでMF撮影をしようとすると非常にバランスがよくないのである。これはやはりもう少し前方にフォーカスリングをもってきたほうがよかったのではないだろうか。
 実際に撮影してみるとこのレンズが伊達に大きいわけではないことはよくわかった。ズーム全域で周辺光量はタップリと充ち満ちているし、レンズのシャープさも十分に高い。参考までに同じくニコンのAF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G(IF)と同一絞りで比較撮影をしてみたところ、70-200mmのほうがシャープネス、ヌケのよさ、ぼけ味の自然さなど描写性能全般で70-300mmを上回った。価格差を考えるとこれは当然である。決して70-300mmの性能が悪いのではなく、70-200mmの性能がスゴすぎるのだ。

AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)とAF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G(IF)の画質比較

AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)
AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)
AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G(IF)
AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G(IF)

ニコン D200/マニュアル露出(F8、1/60秒)/ISO 100/WB:晴天
ともにF8、1/60秒でストロボを使った撮影だが、透過効率の関係か70-300mmのほうがやや明るくなった。シャープさやぼけ味の自然さはやはり70-200mmのほうが上だが、70-300mmも十分にハイレベルな描写である

撮影カメラ:ニコン D40

ニコン D40/絞り優先AE(F7.1、1/500秒)/ISO 200/WB:オート
明快で力強い描写であり、細部までその描写力に不満は感じられない。コントラストも十分に高く、非常にメリハリのある描写だ

 

レンズ構成図

レンズ構成図

スペック

レンズ構成 12群17枚
最短撮影距離 1.5m
フィルター径 φ67mm
大きさ φ80(最大径)×143.5(長さ)mm
重さ 745g
標準価格 81,900円
実勢価格 65,500円前後

MTF曲線

MTF曲線

MTFは70-200mmと比べると解像感は少し落ちるが、コントラストはむしろ高い部分もある

デジタルカメラマガジン2007年1月号掲載

参考になった: 15

この記事のURL:http://ganref.jp/items/lens/nikon/119#imp_285

AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-EDのマガジン記事

ニコンユーザー必見のVRズーム対決!

公開日: 2009年07月16日

現在、ニコン D40、D40XのダブルズームキットにはAF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G(IF)が付属する。しかし、ニコンには手ごろな価格の手ぶれ補正機構付き望遠ズームのAF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)も存在する。今回は好調にセールスを伸ばすニコン D40Xでこの2本を対決させる!

写真・文:高橋良輔(通称:カメ高)

 

どちらもVR機構付き!! ニコンユーザーのぜいたくな悩み

 一般的に、手ごろな望遠ズームといえば、暗いF値で手ぶれが起きやすいというのがこれまでの通例だったが、ニコンはダブルズームキットレンズをVR化した。それがAF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G(IF)(以下55-200mm)だ。しかしそこで迷うのがAF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)(以下70-300mm)の存在。ともに手ぶれ補正のVR機構を搭載し、焦点距離も似ている。レンズボディの大きさこそ違えども、ニコンユーザーはどちらを買ったらよいかおおいに悩むところだろう。とくに、モーター内蔵のAF-S、AF-IレンズでなくてはAFを使用することができず、多くのサードパーティ製レンズではAFでの撮影ができないD40Xユーザーは気になるのではないか。手ぶれ補正の効果を含め、どちらを買えばお得なのか。2本を対決させて、真相に切り込んでみたい。

ニコン VS ニコン

ニコン AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G(IF)
手ぶれ補正機構を搭載したデジタル一眼レフカメラ用望遠ズームレンズで、クラス最小で最軽量。従来モデルのAF-S DX Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G(以下VRなし55-200mm)にVR機構を搭載したモデル
◎標準価格:47,250円
◎実勢価格:37,000円台後半
◎発売時期:2007年3月
ニコン AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)
発売以来人気高の本格望遠ズーム。手ぶれ補正機構にはVRの進化型である最新のVR Ⅱを搭載。そこが55-200mmとの大きな違いだ。手ぶれ補正値はメーカー公称値で約4段分と、従来のVRよりもさらに1段分補正効果がある
◎標準価格:78,000円
◎実勢価格:65,000円半ば
◎発売時期:2006年12月

レンズ繰り出し時

ニコン レンズ繰り出し時
収納時のサイズはVRなし55-200mmより大きくなったが、逆に繰り出し量は減少。3段式の鏡胴部も簡素化され、繰り出し部は1段式となっている。また鏡胴はすべて非回転式となり、操作感も大きく向上し、繰り出し時の重量バランスの変化は少ない設計になった
ニコン レンズ繰り出し時
堂々としていて、大きい。数値的には55-200mmと全長62mmの差だが、鏡胴部が太いために数値以上の差を感じる。D40Xとのバランスを考えるとややフロント側がヘビーだが、まったく扱えない大きさではない。鏡胴部はすべて非回転で操作感は上々だ

レンズ構成図

ニコン レンズ構成図
EDガラス
レンズ構成11群15枚
最短撮影距離1.1m
最大撮影倍率1/4.4倍
フィルター径φ52mm
最大径×全長φ73×99.5mm
重さ335g
ニコン レンズ構成図
EDガラス
レンズ構成12群17枚
最短撮影距離1.5m
最大撮影倍率1/4.0倍
フィルター径φ67mm
最大径×全長φ80×143.5mm
重さ745g

MTF曲線

ニコン MTF曲線
※S:放射方向、M:同心方向
※グラフの縦軸はコントラスト、横軸は画面中心からの距離(単位:mm)を表しています

定評のあるVRなし55-200mmから光学性能は大きく変化していないようだが、望遠側での安定感がさらに増しているようだ
ニコン MTF曲線
※S:放射方向、M:同心方向
※グラフの縦軸はコントラスト、横軸は画面中心からの距離(単位:mm)を表しています

画面中心では高い解像力を示しているが、30本/mmのラインが周辺部にいくにつれて波をうつ。ここはやや気になるところだ
 

レンズよもやま話

ニコンの望遠ズームのルーツといえるレンズは、1959年発売の「オートニッコール テレフォトズーム 8.5cm F4-25cm F4.5」だ。標準価格は当時の大卒初任給の約9倍相当だった。

デジタルカメラマガジン2007年07月号掲載

解像力チャートテスト レンズの資質をテストチャートでひも解く

AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G(IF) AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)
ニコン 解像力チャート 広角・望遠側ともゴリッとしたイメージはあるがコントラストは高く、満足できる解像感がある。VR機構付きとはいえ、けっしてF値が明るいレンズではないだけに、開放時の性能のよさはありがたい ニコン 解像力チャート MTF曲線で予想できたように、望遠側での解像力にはやや疑問も残るところ。開放時にはややもやっとしたイメージがあり、球面収差などなんらかの収差が残存しているよう。200mmあたりがよい画質のピークとみていいだろう
55mm F4 55mm F4 70mm F4.5 70mm F4.5
55mm F8 55mm F8 70mm F8 70mm F8
200mm F5.6 200mm F5.6 200mm F5.3 200mm F5.3
200mm F8 200mm F8 200mm F8 200mm F8
300mm F5.6 300mm F5.6
300mm F8 300mm F8

やや甘めの300mm望遠をどうとらえるかがポイント

 ズームレンズであるがゆえに、焦点域によって画質がある程度低下するのはやむを得ないところだ。ズーム比によってはその差も気にならないケースもあるが、ズーム比が大きくなるにつれて、どこかにウィークポイントは存在しやすい。その意味において、70-300mmはやはり望遠側がやや鬼門。この傾向は以前実施したD40でのテストでも確認できたが、やはりD40X画像でも望遠端の開放にはやや甘さが残っている。こうしてみると、画質的なピークは広角側~200mm近辺までにあると考えられる。対する55-200mmは、広角・望遠ともに比較的安定しているのが特徴で、70-300mmのような落ち込みは少ない。またVR機構のない55-200mmより全体の安定度はよく、色収差も良好に補正されていて実勢価格以上の画質があるといえる。この結果を見るかぎりは、55-200mmをVR化したことによる弊害はないとみていい。

チャートの読み方

レンズの歪みはそれぞれの水平・垂直線で、また解像力は全13カ所の四角いテストパターンで読み解く。テストパターンは斜め方向45度に傾きがつけられており、ローパスフィルターの角度を考慮しているため、目視しやすいほうをそれぞれ選ぶ。テストパターンの大きさはもっとも大きなもので600万画素の平均的な解像力を、またもっとも小さいものが2,000万画素での解像力限界を示す。ただしレンズ評価の場合にはあくまで客観的な指標として使用している。

チャート制作:小山壮二

逆光での実写テスト 激しい光にどこまで耐えられるのか

AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G(IF) AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)
撮影:AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G(IF) 110mm付近F8で撮影
光源は画面の左上にある。画面にさえ入らなければ比較的安定はするものの、フレアスポットは確実に存在する。広角側ではゴーストがやや盛大に出る傾向がある
撮影:AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF) 110mm付近F8で撮影
逆光特性は55-200mmと似ているが、同じ条件下では光源付近と対角線上に軽いフレアを発生させている。踏ん張りという点ではわずかながら55-200mmのほうが強い印象を受ける。しかし実用上で危惧すべき材料は少ない

上位レンズに追いついた55-200mmの逆光性能

 55-200mm、70-300mmともにレンズフードを装着して撮影した。2本とも逆光に対しては似た特性があり、直接光源を入れるような条件ではゴーストがやや発生しやすい。以前の対決ではVRなしの55-200mmの逆光性能が少し劣り、70-300mmが大きくリードした経緯があるが、今回は55-200mmも万全の対策を行っているようで、両者の差はほぼなくなっている。以前の対決では、逆光においては70-300mmがイチ押しと言い切れたが、今回の2本はほぼイーブンであり、その観点ではどちらを選んでも損はない。ただし雑な使い方は禁物であり、レンズフードはしっかりと付けて撮影したい。

レンズよもやま話

ニコンの手ぶれ補正機構はすべて光学式を採用している。初代の手ぶれ補正機構は35mm用レンズではなく、コンパクトカメラに内蔵する形式で搭載されていた。1994年発売の「ニコンズーム700VRQD」のレンズが栄えある第1号。

デジタルカメラマガジン2007年07月号掲載

ぼけぐあいテスト きれいに背景をぼかす資質を探る

AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G(IF) AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)
撮影:AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G(IF) かなり顕著に口径食の影響が出ている。点光源をテーマとした撮影は回避するのが無難だろう。絞り込むと円に近づいていくが、もともと開放F値が暗いタイプであり、絞り込みによる口径食の回避は撮影環境への影響が大きすぎる 撮影:AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF) 周辺域の点光源はやや歪むが、実用を考えると文句ない結果だ。また、絞りも円形絞りを採用しているため、絞り込んでも角張った雰囲気にならないところがいい。F値が変動する望遠ズームレンズとしては上々のできだ

口径食の発生度合いで大きく差がつく2本のレンズ

ぼけのテイストを比較してみると、両者には大きな差があった。とくに55-200mmでは口径食の発生が顕著であり、中心付近をのぞいて画面全域の点光源に歪みが生じている。対する70-300mmには口径食の影響はあるものの、その発生箇所は限定的。そのために作品性を損ねてしまうことは少ないだろう。口径食による光源の歪みが、単純にぼけのきれいさにストレートにつながるわけではないが、55-200mmは夜景ポートレートのように、イルミネーションをぼかして写すシーンを得意とはしない。このレンズでぼけを十分生かすならば、小さな被写体をマクロ的に使う場合にのみ有効である。

手ぶれ補正度合いテスト VR機構の性能はどちらが高いか?

1/125秒 1/60秒 1/30秒 1/15秒 1/8秒
55-200mm 100% 80% 70% 60% 0%
70-300mm 100% 100% 90% 60% 20%

※ 135mmを使用し、シャッター速度優先AEで撮影した。
 約2.5mの距離から文字のみのカレンダーを各シャッタースピードで10回撮影し、ぶれていない画像の割合を計測。

次世代手ぶれ補正機構VR Ⅱはカタログどおりの強さを発揮

ともにニコン独自の光学式手ぶれ補正機構VRを搭載したレンズだが、最新の技術「VR Ⅱ」を採用しているのが70-300mm。公称値では約1段分相当の差があるとされているが、今回実施したテストでも1/8秒でのデータに大きな差が生じている。また各シャッター速度域においてもVR Ⅱの効果が確認できる。

AFスピードテスト どちらが早くピントを合わせられるか

AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G(IF) 0.99秒
AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF) 0.92秒

どちらもレンズ駆動は超音波式のレンズ内モーターを使用しているが、レンズ構成などの影響もあり、数値的には70-300mmのデータがやや速い。しかし実測値ほど体感的な差は少なく、55-200mmのVR化はおおいに成功しているといえよう。

計測方法

秒針がなめらかに動く時計を利用。135mmを使い、秒針が12時の位置に到達したと同時にAFを駆動させて実写。その1枚目が記録されるまでの時間を計測し、10回の平均値を出した。

質感・使用感テスト 実際に手にとって気になる各部をチェックする

質感・使用感テスト
ピントリング MFでの使用感では大きく性格が異なる2本。55-200mmのピントリングは鏡胴部の前にごく薄いものが設置されているが、70-300mmにはレンズ手前に約1.3cm幅のリングがしっかりと確保されている。また距離指標も55-200mmでは大胆にも省略されており、随所で割り切った設計であることがわかる。全体の作り込みでは70-300mmが明らかに格上だ。
フィット感 VRなし55-200mmと比較してやや大きくなった55-200mmだが、それでも70-300mmと比較するとまだまだ小型だ。ボディとの重量バランスという点ではやはり55-200mmに軍配があがる。しかし70-300mmでもレンズを主軸にするようにホールドすると、思う以上にバランスはくずれない。
フォーカス切り替え どちらもAF-S方式であるため、動力をカメラボディ側に依存していない。そのためフォーカスの切り替えはレンズ横のスイッチで実施できる。スイッチの突起は55-200mmのほうが大きく操作感重視。対する70-300mmは誤作動防止の目的からか、鏡胴部に対してフラットになるよう設置されている点が対照的だ。これもある意味設計思想の差なのだろう。

レンズよもやま話

現在のズームレンズはほとんどが回転式のズーム操作を基本とするが、かつては直進式がポピュラーだった。この方式はズームを瞬時に変えられるという点において優れた操作感がある。

デジタルカメラマガジン2007年07月号掲載

カメ高のオレならこう使う!

AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G(IF)

撮影:AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G(IF)

撮影の主題にぶらさずピントを合わせて確実に一枚をモノにせよ

 遠くのものを引き寄せるというより、日常的に出くわす被写体をより引き立たせることが、55-200mmクラスを使うおもしろさだ。ぼけも被写体に寄ってしまえばきれいであり、よりシンプルな背景を選択すればまったく問題はない。どんな被写体にでも基本的にVR機構はオンで。クローズアップぎみの撮影でも手ぶれ補正の効果ととともに、構図の安定化に役立つ。フットワークの軽さを活かして、手持ち撮影で気楽に使って吉だ。

◆撮影データ
撮影地千葉県君津市
使用カメラニコン D40X
絞りF5.6
シャッター速度1/320秒
ISO感度100
ホワイトバランス晴天
撮影画質JPEG/L
 

AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)

撮影:AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)

背景を計算できる余裕ある焦点距離で写真の仕上がりを変える

 望遠レンズのもつ引き寄せ効果に期待するなら、200mmと300mmの100mmの差はやはり大きい。動物園などでもこの差が表現をがらりと変えてしまうほどだ。たんなるスナップ写真になってしまうか立派な動物写真となるかは、ここで決まるといってもいいだろう。動物園は余計なものが写り込みやすい環境でもあり、余力のある望遠側で構図をトリミングできることが仕上がりを決める要素となってくる。また動きの速い小動物を止めるには高感度を使うといい。

◆撮影データ
撮影地東京都台東区
使用カメラニコン D40X
絞りF5.6
シャッター速度1/800秒
ISO感度800
ホワイトバランス晴天
撮影画質JPEG/L
 

結論!オレならここは55-200mmを選ぶ

懸案だった手ぶれの弱点を克服した最強の上位レンズキラー

 さまざまなテストと検証を実施して得られた結論としてはD40Xとのバランス、そして安定した性能という面において、以前に引き続き、廉価版である55-200mmに軍配があがった。以前の対決では手ぶれ補正機構の有無が最後まで筆者を悩ませたのだが、今回はその点はクリアになった。振り返ってみればそれなりに納得できるレースであったように思う。勝因は機能と性能の上質なバランスにあり、ぼけ比較では失点したものの、そのほかの項目では70-300mmと同等、もしくはそれ以上という性能が好結果をもたらした。最大の差ともいえる望遠側の焦点距離差も、日常の使用において思うほどの違いはなく、むしろすべての焦点域でシャープに結像する55-200mmのほうが、単純に使いやすいと判断した。しかし撮影条件が過酷な環境下では、より手ぶれ補正能力の高い70-300mmの潜在能力は高く、最望遠側のちょっとした画質特性だけで判断できないことは確か。またレンズそのものの作り込みのよさ=タフさという点においては70-300mmのほうが格上であることは間違いない。
 しかしD40Xで使うレンズ選びとしては55-200mm以外に気楽に使えるパートナーを探すのはむずかしい。AFが使えるレンズの選択肢が狭いこともあるのだが、このレンズにはそれ以上の安定した性能がある。D40Xのダブルズームキットとしても発売されているレンズだが、おまけ的な要素が強い各社の組み合わせ例において、単体のレンズとしても高い評価を下せる数少ない1本ともいえるだろう。これが実売で3万円台の後半で手に入るというのはなかなか感慨深いものがある。安くていいものは幻ではなく、いつでも手の届くところにある。

今月のWinner

AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G(IF)

AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G(IF)

VRなしだったウィークポイントを克服し、確実に戦力アップした。価格的にもお財布にやさしく、D40やD40X、D80に最適。F値はやや暗いが、高感度と組み合わせれば、被写体ぶれにも強い

 

レンズよもやま話

ニコンのCPU方式のレンズは1986年にまでさかのぼり、10年ごとに大きな進化を遂げて1996年に超音波モーターが初搭載された。そのまた約10年後にあたる2007年に、超音波モーター内蔵レンズと駆動モーター内蔵レンズでAFが作動するD40Xが登場した。

デジタルカメラマガジン2007年07月号掲載

参考になった: 29

この記事のURL:http://ganref.jp/items/lens/nikon/119#imp_260

AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-EDのマガジン記事

ニコン D40に合う望遠ズームレンズはどっち?

公開日: 2009年07月07日

標準ズームキットの次に欲しくなるのは、なんといっても望遠ズームレンズ。スポーツ撮影やネイチャーなど、その守備範囲は幅広く、いつでもどこでも持ち出したいものだ。ニコンのDXレンズには性能・人気とも甲乙をつけがたい2本が存在。その選択には誰しもが熟慮する。そこで今回は人気レンズたちを徹底テスト。カメ高がその性能を見極める!!

写真・文:高橋良輔(通称:カメ高)

 

カタログ表記の性能をどう使い切るかが分水嶺

 ニコン D40のレンズキットを購入したユーザーにとって、次に選ぶ望遠レンズは悩みのタネだ。ニコン純正レンズではAF-S専用のレンズでなくてはいけない。そして、超音波モーターを内蔵したレンズ以外ではAFが作動しない。また、価格を見ながら使えるレンズを探すと、ダブルズームキットの片翼であるAF-S DX Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G(以下55-200mm)か、手ぶれ補正機構搭載のAF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)(以下70-300mm)の2本に限定されるといっていい。そもそも、D40のボディの実勢価格が安いだけに20万円オーバーの高級レンズは問題外になるだろう。価格も、ボディに付けたときの大きさを考えても70-300mmが限界といえる。そこで気になるのが両者の性能差。実勢で32,000円の価格差を念頭におきながら、テストを行っていきたい。

ニコン VS ニコン

ニコン AF-S DX Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G
D40ダブルズームキットとして発売されている小型望遠のズームレンズ。約255gと軽く作られており実勢価格も安価だ。ニコン D50と同時期に発売され、D50のダブルズームキットにも採用されている
◎標準価格:42,000円
◎実勢価格:33,000円前後
◎発売時期:2005年6月発売
ニコン AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)
ニコンファン待望の手ぶれ補正機構が搭載された中堅クラスの望遠ズーム。長らくAIAF方式の旧型でこのクラスをしのいできたが、満を持して発売された。手ぶれ補正機構には動体に対応するアクティブモードも搭載する
◎標準価格:81,900円
◎実勢価格:65,000円前後
◎発売時期:2006年12月発売

レンズ繰り出し時

ニコン レンズ繰り出し時
3段式に繰り出される鏡胴部。前玉は非回転だが、フォーカシングによって太いほうから2段目までが回転する設計。またピント合わせの最中にはもっとも細い鏡胴が伸縮する。廉価版としては一般的なレンズ設計だ
ニコン レンズ繰り出し時
フォーカシングによる鏡胴の伸びはないが、望遠時には約200mmまで繰り出される。またフードを装着した姿は本格派望遠レンズであり、小型のD40にはいささかアンバランスな感も。55-200mmよりふたまわりほど大きい

レンズ構成図

ニコン レンズ構成図
EDガラス
レンズ構成9群13枚
最短撮影距離0.95m
最大撮影倍率約0.29倍
フィルター径φ52mm
最大径×全長φ68×79mm
重さ255g
ニコン レンズ構成図
EDガラスVRシステム
レンズ構成12群17枚
最短撮影距離1.5m
最大撮影倍率0.25倍
フィルター径φ67mm
最大径×全長φ80×143.5mm
重さ745g

MTF曲線

ニコン MTF曲線
※S:放射方向、M:同心方向
※グラフの縦軸はコントラスト、横軸は画面中心からの距離(単位:mm)を表しています

望遠側より広角側の数値が安定するのは、廉価版望遠ズームの定説どおり。しかし望遠側でもコントラストは比較的確保されている
ニコン MTF曲線
※S:放射方向、M:同心方向
※グラフの縦軸はコントラスト、横軸は画面中心からの距離(単位:mm)を表しています

広角・望遠側とも画面中心での数値は良好だが、周辺部へいくにしたがい、やや解像力が低下していくよう。実写で再確認したい
 

レンズよもやま話

AF-S仕様のAF専用機となったD40だが、ニコンとAFレンズの歴史は1983年発売のF3AFまでさかのぼる。一代限りではあったが、専用のAFレンズはすでにレンズ内モーターを搭載していた。

デジタルカメラマガジン2007年03月号掲載

解像力チャートテスト レンズの資質をテストチャートでひも解く

ニコン AF-S DX Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G ニコン AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)
ニコン 解像力チャート もっとも解像力があるのは広角端の55mmで、すでに開放で満足できる描写力が発揮されている。また望遠側でも開放時の描写はすでに実用域に入っており、絞り値を暗くしてまで画質保持を行う必要性を感じない ニコン 解像力チャート 焦点距離が長くなるにしたがって、解像力はゆるやかなカーブを描きながら低下していく。200mmまでは大きく画質は低下しないが、300mm側では細部の描写に甘さが目立つ。実際の被写体ではどう描写されるか気になる
55mm F4 55mm F4 70mm F4.5 70mm F4.5
55mm F8 55mm F8 70mm F8 70mm F8
200mm F5.6 200mm F5.6 200mm F5.3 200mm F5.3
200mm F8 200mm F8 200mm F8 200mm F8
300mm F5.6 300mm F5.6
300mm F8 300mm F8

広角側性能>望遠側性能という少々寂しいテスト結果

 両者の解像力を比較すると、どちらも望遠側より広角側での画質が上回った。とくに70-300mmの70mm側では偽色はあるものの開放から単焦点レンズに匹敵するほどのキレがあり、画面周辺域での安定感もある。対して55-200mmは色収差がやや多めながらも、広角側では安心して開放で使えるだけの実力があった。さて期待される望遠側だが、ともに広角側で見せたシャープさはややトーンダウンしている。55-200mmはそれでも両端での差は大きくないが、70-300mmは70mm側のキレがすさまじくよいだけに、その落ち込みが顕著に感じられる。また70-300mmでは焦点距離が長くなるにつれ、解像力はカーブを描いて低下する傾向がある。300mm側ではF5.6、F8とも200mm時の解像力を残念ながら保つことはできない。600万画素というセンサー側の分解能を割り引いて比較しても、広角域>望遠域という図式に変化はないと考えられる。

チャートの読み方

レンズの歪みはそれぞれの水平・垂直線で、また解像力は全13カ所の四角いテストパターンで読み解く。テストパターンは斜め方向45度に傾きがつけられており、ローパスフィルターの角度を考慮しているため、目視しやすいほうをそれぞれ選ぶ。テストパターンの大きさはもっとも大きなもので600万画素の平均的な解像力を、またもっとも小さいものが2,000万画素での解像力限界を示す。ただしレンズ評価の場合にはあくまで客観的な指標として使用している。

チャート制作:小山壮二

逆光での実写テスト 激しい光にどこまで耐えられるのか

ニコン AF-S DX Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G ニコン AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)
撮影:ニコン AF-S DX Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G 105mm付近F8で撮影
フレアによって画面全体が白っぽく見えるが、実際の撮影では逆光の影響で露出はアンダーになりやすく、テストほどフレアは目立たないはずだ
撮影:ニコン AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF) 105mm付近F8で撮影
ゴーストは光源の対角線上に発生した。画面に現われている陣笠状のものがそれだ。発生の度合いは比較的軽微ではあるが、形がはっきりしているため要注意

フレアとゴースト、どちらを許容するべきか

 逆光での実写テストを見ると、どちらもやや軽微なゴーストを発生させていることがわかる。また、発生したフレアの大きさは55-200mmがやや大きく、暗部の締まりが不足しているのと同時に、コーティング色のひとつである赤系の色かぶりを併発した。70-300mmではフレアによる弊害はほぼなく、ゴーストの発生にさえ気をつければ、ある意味、使いこなすのは簡単だろう。その点においては、撮影時にはファインダーで確認しにくい白っぽいフレアが発生した55-200mmのほうが取り扱いには気をつける必要があるが、被写体や背景が黒っぽくなければ、見落としてしまうケースも考えられる。ともにズーム比を考慮すれば及第点に達しているだろう。

レンズよもやま話

市販品でのAFレンズ搭載の第1号カメラは、旧コニカ製の「C35AF」。ジャスピンコニカの愛称で大ヒットした。発売は一眼レフカメラより早く、1977年であった。

デジタルカメラマガジン2007年03月号掲載

ぼけぐあいテスト きれいに背景をぼかす資質を探る

ニコン AF-S DX Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G ニコン AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)
撮影:ニコン AF-S DX Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G 200mmで撮影
ぼけの大きさが比較的小さいこともあり、相対的に硬く感じられる。口径食の影響はあるが、完全なラグビーボール状にまで変形していない。口径食は絞り込むことで解消するが、同時にぼけも小さくなる
撮影:ニコン AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF) 200mm付近で撮影
ぼけの大きさ、描写とも55-200mmよりも望遠レンズらしい。周辺域の光源はやや歪む傾向があるが、ぼけの大きさが描写性をカバーしており、点光源以外では問題となることは少ないだろう

歪み度合いは互角だが描写テイストに差がある

 どちらも口径食の影響が見られ、周辺部で点光源が歪む。しかし200mm付近で比較した場合には、開放F値がやや明るい70-300mmのぼけが大きくなる。開放F値はともに焦点距離の長さとともに暗くなっていく。また絞り羽根の枚数はどちらも9枚だ。しかし結果論としてぼけのやわらかさという点でも、点光源が大きくぼける70-300mmの描写が相対的にソフトな印象となっている。ともに点光源の歪みは画面周辺部で発生しているが、画面の中心付近ではきれいな円形となり、角ばった雰囲気はない。背景をうまく考慮して撮影すれば、F2.8クラスには及ばないものの、相応のぼけを表現することはできる。

最短撮影距離テスト 実写で最大撮影倍率を比較する

ニコン AF-S DX Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G ニコン AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)
撮影:ニコン AF-S DX Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G 撮影:ニコン AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)

マクロ的にも使える55-200mmの近接性能

 スペックを見ると、最短撮影距離は55-200mmが0.95m、70-300mmが1.5mとなっている。実写テストでは両者とも望遠端で撮影し、被写体の大きさを比較した。結果としては100mmの焦点距離の差をはねのけて、0.95mの最短撮影距離をもつ55-200mmが勝利。小型軽量は筐体を活かせば、マクロレンズにもなる接写性能をもっている。

AFスピードテスト どちらが早くピントを合わせられるか

ニコン AF-S DX Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G 約1.03秒
ニコン AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF) 約0.99秒

実測値では55-200mmの平均約1.03秒とくらべて、平均約0.99秒を出した70-300mmの動作は俊敏だ。数値ではほんのわずかな差ではあるが、実際の動作の体感的な差は数値以上にある。いったんピントを外してしまったときのリカバリー性という点でも、70-300mmの性能には高いものがある。

計測方法

秒針がなめらかに動く時計を利用。ともに200mm付近で、秒針が12時の位置に到達したと同時にAFを駆動させて実写。その1枚目が記録されるまでの時間を計測し、10回の平均値を出した。

質感・使用感テスト 実際に手にとって気になる各部をチェックする

質感・使用感テスト
ピントリング 55-200mmでは距離指標も省かれて、ピントリングはズームリングの縁にわずか数mmの幅だけある。対する70-300mmではしっかりとしたピントリングがあり、距離指標もある。55-200mmはMFでの使用を前提としてはいないようで、AF専用と割り切って使うことが要求される。両者の設計思想はまるで違う。
フィット感 フィット感を左右するのは、ボディに装着したときの重さと鏡胴部の太さだ。カメラとのマッチングという点では、70-300mmはアンバランスであり、D40ならば55-200mmとベストバランスだろう。70-300mmは重さもさることながら鏡胴部が太く、女性の小さな手では扱いきれない。その点では55-200mmの取り回しはラク。
フォーカス切り替え ともにAF-Sレンズであるためボディ側からの操作は必要なく、フォーカスの切り替えはレンズ横のスイッチで実施する。AF-S専用ボディのD40には、ボディの横にフォーカス切り替え用のレバーはなく、マウント部にもボディからの動力を伝えるカップリングは省略されている。徹底したオート化がされているのが印象的。

レンズよもやま話

ニコンのAFレンズシステムをリードしたボディ内モーターは、1986年に登場した「F-501」がその原点。レンズを駆動する直流モーターの大きさからボディ内蔵式となった。

デジタルカメラマガジン2007年03月号掲載

カメ高のオレならこう使う!

ニコン AF-S DX Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G

撮影:ニコン AF-S DX Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G

望遠側の最短撮影距離でマクロ的に植物を表現

 このレンズの魅力は、なんといってもその身軽さだ。これからの季節、花畑を散策するのならば、大きく重いAF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G (IF)よりも使える。望遠レンズの楽しみ方はいろいろあるが、マクロ的にも使える55-200mmの汎用性には高いものがある。単焦点レンズとは異なり、ズームによって焦点距離を自由に調節できるため、背景をある程度説明しながらの描写もできるのがよい。

◆撮影データ
撮影地千葉県館山市
使用カメラニコン D40
撮影モード絞り優先AE
絞りF5
シャッター速度1/1,250秒
ISO感度200
ホワイトバランスAWB
撮影画質RAW
 

ニコン AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)

撮影:ニコン AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G (IF)

瞬間の動きを制する圧倒的な機動力で動物園で迫真の絵を撮る

 このレンズの持ち味はVR機構と俊敏なAFにある。動物園の飼育動物とて小型のものはすばしっこい。そんなときにはやはり70-300mmの出番であり、シャッターボタンを押した瞬間に「撮れた!」という確信がもてるのは、高い基本性能があればこそだ。気になる解像力は左の作例のように被写体が大きく写っている場合にはまったく問題がない。マクロ的な表現より望遠レンズの王道で勝負することをおすすめする。

◆撮影データ
撮影地千葉県館山市
使用カメラニコン D40
撮影モード絞り優先AE
絞りF5.6
シャッター速度1/500秒
ISO感度200
ホワイトバランスAWB
撮影画質RAW
 

結論!オレならここは55-200mmを選ぶ

違和感なく使えてこそD40の軽快さが活きてくる

 レンズの尺度は解像力などの数値だけではなく、ボディとのマッチングや携帯性も大きな要素だ。その観点で見ると、今回の対決はVR機構の有無や焦点距離の余裕では圧倒的に有利なはずの70-300mmが、55-200mmに負けた番狂わせの結果になった。勝敗を決めたのは各テストでの数値もさることながら、D40というカメラとの一体感であり、楽しく使えるという視点に評価のポイントをおいている。数値的な部分でもけっして負けてはおらず、最短撮影距離では勝利し、解像力テストも互角以上だった。55-200mmはフィーリングだけで勝者となったわけではないのだが、大型ボディとの組み合わせであれば、たぶん結果は逆転していただろう。レンズはそれを支えるボディとのマッチングが大切であり、55-200mmがもつ軽快感がマイナス要因を帳消しにしたことによる、いわば暫定的な勝利でもある。
 70-300mmがもつ高い性能は55-200mmよりもはるかに上であり、ピント合わせの速さやVR機構の優位性はゆらぐことはない。繰り出し時にも重量バランスの変化はなく、数ある70-300mmクラスのなかでも一級品の実力をもっている。しかしD40では600万画素というピクセル数でもあり、性能のすべてが発揮されるとはいいがたい。撮像素子の分解能にも限界があり、その結果として解像力では55-200mmと大差がつくことはなかった。その傾向は広角側から中間域にあり、70-300mmのもつ解像力より、カメラの撮像素子の分解能が追いついていない印象を受けた。
 D40というカメラはある意味使ってなんぼの道具だ。そういった意味では持ち出すことに楽しさがあり、日常使用で苦とならないレンズを選ぶことが大切だ。価格の安い55-200mmはベストマッチといえ、ダブルズームキットの意味の裏付けが各種のテストでもとれたと感じている。

今月のWinner

ニコン AF-S DX Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G

ニコン AF-S DX Zoom-Nikkor ED 55-200mm F4-5.6G

価格よし、大きさよし、そして写りもよし。最強のライバルを相手に互角に戦った。このレンズでもの足りなくなったら、上位にステップアップすればよい。割り切って使うのが吉!

 

レンズよもやま話

本格的に超音波モーターが主流となったニッコールレンズだが、AF-S方式の開発途上では、短い焦点距離のレンズのみボディ内モーターを残す案も一部で検討されていたといわれる。

デジタルカメラマガジン2007年03月号掲載

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この記事のURL:http://ganref.jp/items/lens/nikon/119#imp_251

関連写真

このレンズで撮影された写真


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