AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G:ニコン(nikon)

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AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gのレビュー・撮影記

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カメラ: D300

レンズ: AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G

AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8GのGANREFマガジン最新記事

標準~中望遠単焦点&マクロレンズの「ぼけ」大全:ニコン Fマウント編

レンズの性格を表現する言葉として「ぼけ」はあまりにも有名だ。英語圏に住む海外のカメラファンの間でも、原語に近い発音である「Bokeh」という言葉が広く使われている。 

公開日: 2010年03月18日

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AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gの新着写真

AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gのマガジン記事

標準~中望遠単焦点&マクロレンズの「ぼけ」大全:ニコン Fマウント編

公開日: 2010年03月18日

イメージ  レンズの性格を表現する言葉として「ぼけ」はあまりにも有名だ。英語圏に住む海外のカメラファンの間でも、原語に近い発音である「Bokeh」という言葉が広く使われている。さてレンズにおけるぼけの定義にはさまざまな解釈があり、ぼけの感じ方も十人十色だ。光学的にはピントが合っている部分以外のすべての描写がぼけの対象となるが、一般的には主要被写体に対して最も大きくぼけている部分を「ぼけ」とする場合が多い。またぼけの発生についてのメカニズムも複雑であり、単に絞り値が小さいからといってすべてのレンズが美しいぼけを表現できるとは限らない。今回はそれらの現象を実際に目視できるよう、描写テストを実施。絞りにより変化するぼけの様子や、レンズごとに異なるぼけのテイストを探ってみることにした。使用カメラはAPS-C機専用レンズ:D300S、フルサイズ対応レンズ:D700。絞り優先AEを使用し、1/3EVステップで、1クリックずつ絞り込みながら撮影した。

どこをどう見れば良いかを理解しよう

イメージ  ひとくちでぼけを見るといっても、ぼけのどの部分を見ればいいのかベテランでも迷うことだろう。ぼけにはその描写性によってさまざまな尺度が存在。ぼけそのものの大きさから、ぼけの形や周囲とのなじみ方までが評価基準となる。ぼけについてはMTF特性図のように性能を示すグラフはないが、光学設計時にはぼけの良しあしを判断できる光路図があり、そのグラフを見れば専門家であればぼけの性質を理解できる。しかしこれらのデータはメーカー門外不出であり、われわれは実写画像からぼけの性質を読み解くしかない。以下はぼけを評価する上で代表的な項目であるが、これですべてが決定されるわけではない。あくまでぼけの良しあしを判断する上でのアウトラインであると理解されたい。なお、下にある画像は、左の画像の各番号部分を拡大したもの。

① ぼけの大きさ

大きい 大きい 小さい 小さい  ぼけの大小を示す評価基準。特に大きさについての規定は存在しないが、ほかと比較する上で用いられる。絞り値と密接に関係しており、開放F値が小さいほどぼけの大きさは大きくなる傾向がある。背景に設置した点光源のぼけの大きさを比較対象物にするとわかりやすい。

② ぼけの柔らかさ

柔らかい 柔らかい 硬い 硬い  ぼけの柔らかさとは、ぼけの描写がいかにソフトであるかを示す評価基準。ぼけの中心をピークとした場合、なだらかに周囲に溶け込むぼけが理想的といえる。ぼけのエッジに硬さがあるとざわついたイメージとなり、直線で構成される被写体では二線ぼけにつながりやすい。また絞りの形が出てしまうことも硬軟に影響する。

③ 口径食の影響

口径食が少ない 口径食が少ない 口径食が多い 口径食が多い  口径食とは入射する光がレンズの鏡胴部などに遮られる現象であり、周辺光の現象を引き起こす。ぼけにおいては点光源のぼけが真円ではなくラグビーボール状にゆがむことから、イルミネーションの撮影や玉ぼけを生かす撮影でしばしば問題となる。程度の差こそあれ口径食は発生するが、いかに低レベルであるかがポイントだ。

※以下の作例は絞り開放から3クリックごとの画像を掲載しています。
※ニコンのカメラでは、マクロレンズ使用時のF値は撮影倍率によって変動する実効F値が表示されます。そのため、例えば開放値がF2.8のレンズであっても、開放時の値がF2.8よりも大きい場合があります。このような時も、絞り自体は物理的には開放になっているので、ぼけの描写には影響しません。

写真/レポート:高橋良輔(通称・カメ高)

APS-C機専用レンズ(使用ボディ:D300S)

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

F1.6までが勝負どころ

F1.8 F1.8

F2.5 F2.5

F3.5 F3.5

絞っても点光源崩れず

F3 F3

F4 F4

F5.6 F5.6

近接すればさらに良し

F2.2 F2.2

F3.2 F3.2

F4.5 F4.5

90mmからの伝統を受け継ぐ滑らかさ

F3.5 F3.5

F5 F5

F7.1 F7.1

一般撮影ではぼけ小さめ

フルサイズ対応レンズ(使用ボディ:D700)

F2 F2

F2.8 F2.8

F4 F4

ややエッジが強め

F2 F2

F2.8 F2.8

F4 F4

絞っても点光源崩れず

F2 F2

F2.8 F2.8

F4 F4

開放ならば焦点距離以上

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

開放勝負でぼけを呼び込め

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

開放で使って吉

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

絞っても点光源崩れず

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

開放が最も美しい

F1.8 F1.8

F2.5 F2.5

F3.5 F3.5

多角絞りのクセを把握せよ

F2 F2

F2.8 F2.8

F4 F4

滑らかなぼけが続く

F3 F3

F4 F4

F5.6 F5.6

ぼけは小さいが描写は素直

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

点光源までも柔らかい

F3 F3

F4 F4

F5.6 F5.6

近接すればより大きなぼけも

F3 F3

F4 F4

F5.6 F5.6

開放で柔らかさを引き出せ

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

硬さは残るが大きさは十分

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

ぼけの重なりが芸術的

F1.8 F1.8

F2.5 F2.5

F3.5 F3.5

エッジの立ちは好み二分

F3.2 F3.2

F4.5 F4.5

F6.3 F6.3

絞り込みにも強い

F3.5 F3.5

F5 F5

F7.1 F7.1

柔らかいがぼけは小さめ

F2 F2

F2.8 F2.8

F4 F4

ぼけ足が滑らかになじむ

F3.2 F3.2

F4.5 F4.5

F6.3 F6.3

絞っても点光源崩れず

F2 F2

F2.8 F2.8

F4 F4

点光源の描写は必見なり

F3 F3

F4 F4

F5.6 F5.6

柔らかいが口径食やや多め

F3.2 F3.2

F4.5 F4.5

F6.3 F6.3

F3,5以降は点光源やや注意

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この記事のURL:http://ganref.jp/items/lens/nikon/996#imp_358

AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gのマガジン記事

単焦点レンズの魅力:ニコン AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8G

公開日: 2009年07月16日

ニコン AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8G 今回から始まった「カメ高レンズアカデミー」。話題のレンズを核にしてほかのレンズとの違いや、そのレンズの使いこなしなどを多角的に考えていくコーナーである。ご好評いただければ「GANREF情報局」から独立し、勢いも増していく予定だ。さて、1回目に取り上げるレンズは、軽くて安くてよく写ると評判の、ニコン AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8G。単焦点レンズの味と素晴らしさを再確認してみたい。

普段使いに便利な標準ズームレンズと高倍率ズームレンズ

 国産交換レンズにおける標準ズームレンズの起源は、ニコンが1963年に発売したZoom-NIKKOR Auto 43~86mm F3.5だ。それから約46年、ズーム比は当時の2倍から大きく拡大し、高倍率ズームレンズを含めると10倍以上にまで高められている。画質も時代を経て大きく向上。かつてのZoom-NIKKOR Auto 43~86mm F3.5ではズーミングによって色収差とコマ収差が発生しやすいなどの問題もあったが、現在では約11倍のズーム比を持つAF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)であってもまったく問題ないほどに技術が進化している。

 ニコンのデジタル一眼レフのズームレンズ環境は、フルサイズのFXフォーマットよりも、APS-CサイズのDXフォーマット用レンズの方が多彩。普段使いに適したレンズとしては、D300をはじめ、D90、D5000の3機種のラインアップがあるDXフォーマットのデジタル一眼レフに対して、現行の標準ズームレンズだけで7本、高倍率ズームレンズ・AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)を合わせると、なんと計8本もあるのだ。ニコンのズームレンズ環境は他社と比較しても恵まれている。普段使いのレンズとしては、これらの中から自分の好みに合う1本を選んで便利に使いこなしたい。

用語解説

色収差
入射してくる光の波長の違いによる色のズレ。それに伴いシャープネスも低下する。広角側では画面周辺の色ズレとして発生し、また望遠レンズでは色のにじみとして表れやすい。
コマ収差
画面周辺部のシャープネス低下に関わる収差。点が点として結像しない現象(球面収差)が周辺部でゆがみ、彗星(コメット)のようになることからこう呼ばれる。
ニコン(DXフォーマット用)の主な標準ズームレンズ、高倍率ズームレンズ
  • AF-S DX NIKKOR 18-105mm F3.5-5.6G ED VRAF-S DX NIKKOR 18-105mm F3.5-5.6G ED VR
  • AF-S DX NIKKOR 16-85mm F3.5-5.6G ED VRAF-S DX NIKKOR 16-85mm F3.5-5.6G ED VR
  • AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)

便利なズームレンズに対する単焦点レンズの利点とは?

 さて今回の本題である、単焦点レンズの話に入ろう。単焦点レンズとは撮影レンズの原点であり、ひとつの焦点距離のみに対応したレンズだ。ズームレンズのように自在に画角を変化させることはできないが、そのレンズ構成から多くの利点がある。
 まず第一にレンズ構成がシンプルであり、入射光の透過効率が圧倒的に良い。そのため明るいレンズを作りやすく、かつコンパクトにまとめられるのだ。ズームレンズの場合にはレンズ構成がどうしても複雑になるため、明るく作るためにはレンズの大口径化が必須。そして大口径化に伴い各種の収差がさらに発生しやすくなり、特殊レンズを用いてこれらを補正しなくてはならない。また焦点距離が変化するため、全域で一定の解像力を確保しなくてはならず、結果として解像力のムラがどこかに発生するのはやむを得ないところとなる。その点、単焦点レンズではレンズを小さく設計できるので、各種の収差が比較的起こりにくい環境がもとより整っている。

 今回取り上げるニコン AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8Gは、伝統的なレンズ構成である「ダブルガウスタイプ」に現代的なアレンジを加えたもの。その特性から像面湾曲やディストーションを、前後のレンズがお互いに打ち消し合うという根本的な利点がある。また第7レンズに使われている非球面レンズで、広角レンズ独特の光軸補正を行っている。ぼけに関しても単焦点レンズは元来美しく、ここでもベースとなっている「ダブルガウスタイプ」のレンズ構成がストレートにきいてくる。一般的にぼけの大きさは絞り値で支配される傾向が高いが、ぼけの質に関してはレンズ構成によるところが大きい。
 このように単焦点レンズの、構成がシンプルであるがゆえのメリットは計り知れない。ズームレンズではできない表現力をカバーしてくれるのだ。これらを理解した上でズームレンズと単焦点レンズの両方を持ち歩き、用途によって使い分けるといいだろう。

ニコンの主な標準域の単焦点レンズ
  • AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8GAF-S DX NIKKOR 35mm F1.8G
  • AF-S NIKKOR 50mm F1.4GAF-S NIKKOR 50mm F1.4G

ズームレンズと単焦点レンズの描写特性の違いを見る

解像力チャート解像力チャート 解像力チャート中心部解像力チャート中心部 テストで使用した解像力チャート。このチャートを撮影し、解像力のほか、レンズのゆがみなど、各種収差をチェックしている。(チャート作成:小山壮二)  右にある解像力チャートを使用して、解像力テストを行った。今回のテストでは、GANREFメンバーのニコンDXフォーマットデジタル一眼レフユーザーで、最も所持率の高いAF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)(以下18-200mm)の35mm付近と、AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8G(以下35mm F1.8)を比較。18-200mmは大人気のレンズであり、小生の経験則でもこれまで大きな不満は感じてはいないが、35mm域だけを単焦点レンズと完全比較をするのは初めてであり、その結果に大いに興味がわく。なお、ボディはD90を使用している。

 まず35mm F1.8だが、伝統的なレンズ形式を継承していることもあり、F1.8の開放ではやや球面収差が残存。ぼかしがかかったようなテイストになる。しかし画面全域での安定度は定説どおり優秀で、中心部との差は少ない。またわずかに樽型に歪曲するが軽微であり、直線の被写体でない限りそれを見抜くことは困難だ。F2から解像力が上昇し始めて、F4でほぼ完全に解像する。
 対する18-200mmの35mm域だが、やや大きく糸巻き型にゆがむのが目につく。風景などで水平線を入れるときには、ある程度注意が必要なレベルにあるだろう。画面中央の解像力は開放絞りのF4.2でも良好な描写を示し、なかなかどうしてシャープに切れる。しかし周辺部の流れは大きめなので、風景などを撮る場合にはF8程度まで絞り込む方が安全だろう。ポートレートのように画面中心に被写体があるのか、あるいは風景などで画面全域をシャープにするのかにより、絞りの選択は大きく変わってくる。

 今回は逆光によるテストも実施したのだが、フレア・ゴーストとも35mm F1.8がやはり有利。軽微なフレアは発生はするものの、大きなゴーストもなく画質は安定している。対する18-200mmは絞りによるゴーストの変化が激しく、F8以降ではやや大きなゴーストが画面内に発生。その影響は決して少なくはない。35mm F1.8は、最新の「ナノクリスタルコート」は採用されていないものの、レンズ構成のシンプルさがテストの好結果に結びついているようだ。

 トータルに見るとやはりその焦点域に特化した単焦点レンズの性能は素晴らしく、いかに高性能なズームレンズでもこれを追い抜くことはかなり難しい。もちろん解像力や逆光への耐性だけがレンズの価値ではないが、テストによる勝負でいえば、35mm F1.8が制したといっても過言ではなかろう。

レンズ構成の違い

AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF) AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8GAF-S DX NIKKOR 35mm F1.8G AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8Gは非球面レンズ1枚を含む、6群8枚。AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)はEDレンズ2枚、非球面レンズ3枚を含む12群16枚だ。18-200mmでは望遠時の色収差を補正するためにEDレンズを2枚使っている。ズーム比が高くなるほど各種収差の補整が高度になるため、レンズの構成枚数は増す。これに対して単焦点レンズはすでに光学的に完成されていることもあり、極めてシンプルである。

収差による影響

光学レンズは、いかなる製品でも大なり小なり収差は発生するが、レンズの特性によって目立つものとそうでないものが存在する。また発生箇所もレンズにより大きく異なる。右の画像は、絞り数値を開放にしてチャートを撮影した画像の右下部分だ。これらを見比べてみると、画面周辺に発生するコマ収差の影響からか、画質がまったく異なっている。18-200mmの画像がぼんやりと見えるのは、主にコマ収差を含めた複合的な収差が影響していると考えられる。

AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8GAF-S DX NIKKOR 35mm F1.8G
AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)

明るい単焦点レンズの特徴と使用上の注意点

 開放絞りが明るい単焦点レンズにはさまざまな利点がある。最も代表的な効果がピント位置の前後に広がるぼけの美しさだろう。どれだけ高級なズームレンズでもF1.8の明るさを実現しているものはなく、ここは単焦点レンズの独壇場といっていい。また開放絞りが明るいことでレンズから撮像素子に入る光量も増大。より速いシャッタースピードを選択することができる。
 しかしここで考えておきたいのが、ピント位置と被写界深度の関係だ。絞りとピントは密接に関連。絞りを絞るとピントが合って見える範囲が広くなり、また絞りを開けていくに従いピントが合って見える範囲は狭くなる。絞りを開けて撮影する場合には、より慎重なピント合わせが必要であることは言うまでもない。またF1.8クラスになると、カメラの機種によっては、AFセンサーの誤差許容範囲を超える。そのためピント位置が不安定になりやすいことがあるので注意が必要だ。より厳密なピント合わせを行うにはライブビュー機能を使い、撮像素子面で直接合わせる方法をおすすめする。

 ぼけが美しいからといって、背景をいたずらにぼかせばいいというわけではなく、被写体の形状や写真の意図を考えて、必要な絞り値を選択することが大切。また円形絞りの効果によりふわりとしたぼけが得られるのは、開放値から2段程度までということも覚えておきたい。それ以上絞ってくると被写界深度が加わり、ぼけの質・量ともに変化してしまう。これらの現象をよく理解し、写真の意図に合った適切な絞りを選択しよう。
 また、直射日光が当たる場所など明るいシーンで、絞り開放で撮影すると、適正露出を得るためのシャッタースピードが、カメラの高速側のシャッタースピード限界を超えてしまい、下のF1.8の画像のように、白飛びしてしまうことがある。特にD90など、ベースISO感度が200の機種では注意が必要だ。

F1.8で撮影F1.8で撮影

F8で撮影F8で撮影

F16で撮影F16で撮影

高倍率ズームと比較して、背景のぼけや写り方はどう違う?

 ここでは35mm F1.8でのぼけと、18-200mmの35mm域でのぼけとの違いを検証した。結果はやはり開放F値の違いがストレートにきき、F1.8とF4.2の差はかくのごとく大きい。またレンズ構成そのものの違いもそれに加わるため、ぼけやすいレンズ構成を持つ35mm F1.8の描写は抜きん出てきれいだ。もちろん35mm F1.8も、18-200mmの35mm域での開放値まで絞り込めば、被写界深度の法則によりぼけ量は少なくなる。しかしレンズ構成の違いもあり、同じ絞り値であっても35mm F1.8のぼけの方が柔らかいテイストとなる。
 また18-200mmの望遠端でもテストを実施したが、ここでは焦点距離の長さが支配的となり、たとえ絞りがF5.6であっても、ぼけの量はさすがに大きい。しかし引き寄せ効果によって背景の写り込み方が大きく変わるので、背景とする場所を上手に選択しないと、うるさく感じられてしまうこともある。
 このようにぼけの見え具合はレンズの開放F値、レンズの焦点距離、さらに被写体との距離感などの要素が複雑に絡む。そのためたったひとつの要素だけでぼけの良しあしを語ることはできない。

AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8G 開放値(F1.8)で撮影AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8G
開放値(F1.8)で撮影

AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF) 焦点距離35mmの開放値(F4.2)で撮影AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)
焦点距離35mmの開放値(F4.2)で撮影

AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF) 焦点距離200mmの開放値(F5.6)で撮影AF-S DX VR Zoom-Nikkor ED 18-200mm F3.5-5.6G(IF)
焦点距離200mmの開放値(F5.6)で撮影

カメ高推薦!! AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8Gはこう使え

 ここまでの各種のテストで明らかになったように、AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8Gの利点は、均一で高い解像力、逆光特性の高さ、そしてぼけのきれいさなど多岐にわたる。ズームレンズと比較をすると焦点距離が変えられないために不器用に見えてしまうがその実力は高く、シーンによっては高級なズームレンズを凌駕することもある。ここでは実戦に即した状況を想定し、AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8Gの使いこなしを考えてみた。また他メーカーの同等の単焦点レンズにも通じるところがあるため、ニコンユーザー以外の方も参考にしていただければ幸いだ。

表現その1:ぼけを生かして幻想的に撮れ!!

カメラ:D90/レンズ:AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8G

カメラ:D90/レンズ:AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8G/露出モード:絞り優先オート/絞り:F1.8/シャッタースピード:1/13秒/露出補正:+0.7EV/ISO感度:200/WB:晴天/ピクチャーコントロール:スタンダード/撮影地:博物館 明治村・聖ザビエル天主堂

ぼけを最重視するなら“寄って開ける”が原則。被写体との距離をより短くしながら、積極的に開放絞りを使っていきたい。被写体と接近してぼけを誘発しやすい距離感を保ち、絞り値は“開け開け”で撮るのが必勝パターンだ。

表現その2:高いコントラストを作風に生かせ!!

カメラ:D90/レンズ:AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8G

カメラ:D90/レンズ:AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8G/露出モード:絞り優先オート/絞り:F1.8/シャッタースピード:1/125秒/ISO感度:200/WB:オート/ピクチャーコントロール:スタンダード/撮影地:博物館 明治村・西郷從道邸

高いコントラストを生かし、写真のヌケを良くしていくと、このレンズはさらに化ける。逆光にはもとより強いものの、さらに手のひらをレンズにかざすなどしてハレーションの原因となる光をカット。徹底的に追い込んでいこう。撮影時に気をつけていれば120%の実力が引き出せる。

表現その3:絞りを工夫して解像力を導き出せ!!

カメラ:D90/レンズ:AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8G

カメラ:D90/レンズ:AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8G/露出モード:絞り優先オート/絞り:F8/シャッタースピード:2秒/露出補正:-0.3EV/ISO感度:200/WB:オート/ピクチャーコントロール:スタンダード/撮影地:博物館 明治村・シアトル日系福音教会

絞りと解像力の関係はすでに解説したとおり。ここでは深い被写界深度を得ながらも、かつ高い解像力でアンティークピアノの質感を再現してみた。質感の表現にはさまざまな方法があるが、ここでは時代を経た被写体の細部を写し取っている。

表現その4:収差の少なさを利用して緻密な夜景を撮れ!!

カメラ:D90/レンズ:AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8G

カメラ:D90/レンズ:AF-S DX NIKKOR 35mm F1.8G/露出モード:絞り優先オート/絞り:F8/シャッタースピード:1秒/露出補正:-0.3EV/ISO感度:200/WB:オート/ピクチャーコントロール:スタンダード/撮影地:神奈川県横浜市

点光源を点として表現できる能力があるため、このレンズは夜景撮影にもってこい。また繊細な表現ができる解像力があるため、無限遠の景色がまるですぐそこにあるかのように写る。レンズの力が最も問われるシーンだが、見事に夜景を見た目以上に表現してくれた。

写真/レポート:高橋良輔(通称・カメ高)
撮影協力:博物館 明治村
〒484-0000 愛知県犬山市内山1番地

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この記事のURL:http://ganref.jp/items/lens/nikon/996#imp_259


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