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【注目製品レビュー ~ニコン D810 編~】 第8回 結局ニコンの肌色は黄色いのか?

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投稿日:2015/05/13

レビューした機材・用品 ニコン D810 ニコン D810
 第8回目は、肌色についてです。
 以前、AWBの傾向の際にもちょっとふれた、「ニコンの肌色は黄色みが強い」といわれるのが本当か、というところを検証してみました。

 …まぁ、正直に言ってしまうと、すでに同じレビューワーの闇夜の流離人さん(http://ganref.jp/m/sasuraibito/portfolios/)やsiraさん(http://ganref.jp/m/sirayuki/portfolios)が素敵なポートレートをアップされているので、それを見れば結論は出ているような気もするのですが^^;



【太陽光編】

 以前、「第2回 ニコンとキヤノンのAWBの傾向の違い?」で触れたように、ニコン機のAWBは、キヤノン機に比べて、照明の色被りを残す傾向にあります。
 そのため、蛍光灯や水銀灯などが光源の場合、緑色が残る傾向が強く、これが「ニコンの肌色が黄色い」といわれる所以の一つではないかと考えています。

 そういうわけで、今回は太陽光の下で撮影してみました。
 基本的に、D810も5D3も撮ってだしで、「AWB」と「太陽光」それぞれで撮影してみました。
 ピクチャースタイル、ピクチャーコントロールはともに標準、アクティブDライティング、オートライティングオプティマイザなどの補正系機能はすべてOFFです。
 撮影の合間の休憩のタイミングで撮ったので、構図等々は突っ込まないでください^^;(ご本人に掲載許可はいただいています)
 下は芝生ですが、服が白系なので芝生からの色被りはあまりないと思います。

 さて、顔のあたりは日陰、指や首筋部分で日向の肌色の傾向がある程度分かるかとは思いますが・・・いかがでしょうか。



 「AWB」では、背景の緑に引っ張られたのか、5D3の方は青みが強く、むしろ不健康に感じます。D810も同様の傾向はありますが、散々色被りが残りやすい、といっていた割には、ここではむしろ、青みは5D3よりも弱いですね。
 「太陽光」では、両者とも、青かぶりはほとんどない印象です。
 そのうえで、肝心の肌色を見比べてみると…むしろ、5D3が黄色みが強く、D810は、マゼンタが強い気がします。
 これは、この写真だけに限らず、当日撮った写真(といっても構図が違う中での比較ですが)の中でも、同様の傾向がある気がしました。

D810
アップロード画像

写真を拡大する

カメラ:
ニコン D810
焦点距離:
66.0 mm
フラッシュ:
Off
撮影モード:
Aperture-priority AE
シャッタースピード:
1/400秒
絞り数値:
F4.5
露光補正量:
+1EV
ISO感度:
64
ホワイトバランス:
Custom


5D3
アップロード画像

写真を拡大する

カメラ:
キヤノン EOS 5D Mark III
焦点距離:
135.0 mm
フラッシュ:
Off
撮影モード:
Aperture-priority AE
シャッタースピード:
1/1000秒
絞り数値:
F4.0
露光補正量:
-0.3EV
ISO感度:
100
ホワイトバランス:
Custom


 ただ、そうはいっても、5D3の絵が黄色みがかって不自然か、というとそうでもないし、D810の方もまた然り。
 いずれの場合も、「絵作りの差」というレベルであって、個人的には、「人物撮るならこっちのカメラじゃないといやだ」と思うような差はどちらも見られず、撮ってだしでも好みの差、RAW現像するなら、WBを微調整すればいくらでも変わってしまう程度だと感じました。
 JPG撮影の場合、AWBだと若干青白い感じはありますが、D810では、M、Bにそれぞれ+1ずつ微調整すると、個人的にはちょうどいいかなと感じています。

 同じくレビューワーで、元キヤノンユーザーのgreenさんも、第2回のレビュー(http://ganref.jp/m/greenhi/reviews_and_diaries/review/8142)で、同じくMとB側に+0.5~+2程度振っているようなので、少なくともキヤノンの絵を見慣れていると、このくらいの設定がちょうどよく感じるところなのかもしれません。

 「ニコンの肌色は黄色い」というのは、少なくとも、自然光の下での撮影では、当てはまらないと考えていいと思いのではないでしょうか。

【室内ノーストロボ編】

 じゃぁ、やっぱりAWBのせいなのか、というところで、こちらも比較しました。
 (こちらは顔だしNGのため、手のみで^^;)
 室内での撮影で、ホワイトバランスは「AWB」、証明は、天井の照明+RIFA2灯です。
 JPG撮って出しと、LightroomでRAWを読み込み、そのままストレート現像したものになります。



 背景が白いので、撮って出しだとD810が蛍光灯の緑被りを一番残しているのがわかります。その他3枚は、ほとんど差がないように感じます。
 こうしてみると、やはりD810の撮って出しが若干黄色みが強いように感じます。
 とはいえ、これまた、そこまで不自然でもないように感じます(全体の写真を見ても)

 こうして検証してみると、「ニコンの肌が黄色い」というのは、少なくともD810には当てはまらないように感じます。
 もしかしたら、以前はこのAWBの色かぶり残しや、絵作りの関係で黄色みが強かった時代もあったのかもしれませんが、D810ではもう改善されているようですね。
 (実際、ネットで見ても、「昔より良くなった」という意見は多く見られます)

 AWBでの室内撮影では、肌色以前に色かぶりが気になる時もありますが、マニュアルホワイトバランスを活用するか、家であれば、自宅用WB設定を作るなど、ホワイトバランスを微調整することで、ある程度どうにかなりそうだと感じました。
 もちろん、手間を惜しまないのであれば、RAWで撮影して現像時に微調整するのが一番確実ですが^^;


 個人的には、この点にD810と5D3で、(差はあるものの)機種選択において大きなアドバンテージになる差はない、と感じました。


【室内ストロボ撮影】

 さて、上記の検証をしていて、1点面白いことに気付きました。
 室内撮影で、ノンストロボの場合、先に挙げたように、ニコンは色かぶりを残す傾向にあります。
 ところが、不思議な事に、ストロボを使った場合、ニコンの方が正確な色を出してくれる傾向が強いと感じます。

 実際に、効果がわかりやすいように、かなり意地悪な条件で比較してみました。
 天井が真っ白ではなく、木目調の茶色い天井になっている部屋で、真上にストロボをバウンスさせて撮影してみました。
 当然、そんな天井のスタジオや撮影会なんてそうそうないので、今回は小物での比較です。



 こうしてみると、差は明らかで、ニコンの方が明らかに色かぶりなく忠実な色を再現しています。

 さらにおまけで、本来の使い方とはちょっと違いますが、グリーンのカラーフィルターを付けて、グリーンの光を赤味の強い天井にバウンスさせたところ、さらにニュートラルな発色になりました。
 このカラーフィルターは、SB-910にデフォルトでついていたもので、本来は、ストロボ光を環境光(白熱電灯なら赤系、水銀灯、蛍光灯なら緑系)の色に近づけるものなのですが、自宅での撮影なんかでは、こういう使い方もありかもしれません。 

 greenさんも、第22回(http://ganref.jp/m/greenhi/reviews_and_diaries/review/8419)で、<子供撮影における、AWBでの肌色の再現性、諧調と立体感のバランス>について、ストロボ非発行だとキヤノン、ストロボ使用だとニコンの方が好みと書かれていますが、この辺もこれが理由なのかなと思います。

 これも、肌色同様、RAW撮影なら問題ないですが、JPG派の人にとっては使いこなすうえで問題になってくるかもしれませんね。とはいえ、天井が白ければ、ここまで差は出ないので、どこまで気になるかは難しいところですが^^;

 
 以上、太陽光、室内ストロボ有無の3パターンでD810と5D3を試してみましたが、差はあるものの、いずれも、撮って出しでも、D810の絵が黄色みが強くて変、ということはありませんでした。
 「ニコンの黄色みが強い」というのは、少なくともD810に関しては、気にする必要がない、と感じました。


注目製品レビュー ~ニコン D810編~

http://ganref.jp/common/monitor/nikon/d810/

コメント(1,000文字以内)

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藍川 水月
>siraさん

 そうですね。以前、D7000を借りた時には基本的に風景ばかりで、太陽光下だったのでさほど気になりませんでしたが、室内ポートレートなんかだと気になりますね。
 とはいえ、あくまでキヤノンに慣れているから気になるのであって、逆に、ニコンユーザーがキヤノン機使ったら、「補正しすぎ」って思うのかもしれませんね。
 小さな癖といったレベルではありますが、把握しておいた方がいい癖だなと感じました

2015年05月14日 14:52

sira
僕の方の実験でもAWBでの両者の違いは明らかでした。これは光源だけでなく構図の中の背景のバランスにも引っ張られるので仕方がないことなのかなあと考えていましたが・・・。光源による違いは、NIKONはより忠実に光源の色を残しているという感じでしたね。いずれにしても自分の機材の癖を知っておく必要はありますよね。

2015年05月14日 06:09

藍川 水月
>モノクロ。さん

 コメントありがとうございます。
 すみません。ちょっと誤解されてしまう書き方でしたね^^;
 ニコンのAWBだと、「白が白に写らない」というわけではないと思います^^;
 ただ、並べてみると、キヤノンよりは色かぶりを若干残す傾向がある、くらいだと思っています。

2015年05月14日 02:00

藍川 水月
>ウェザー・リポートさん

 たびたびコメントありがとうございます。
 そうですね。
 私も、知り合いでニコン機で人物を撮影されている方がいて、その肩の写真を見ても、昔から違和感はなかったので、そこまでひどいものではなかったのかもしれません。
 人種や日焼けの度合い、さらには好みと、色々な要素がある中で、万人に受け入れられる色って難しいんでしょうね。
 キャノンとニコン併用されていたんですね。そこで色をある程度共通化しようとすると大変そうですよね^^;

2015年05月14日 01:56

モノクロ。
こんばんは。
私は室内スポーツ撮影で何回かAWBで撮影しましたがの色合いに違和感がなかったのでそのまま使いました。色かぶりは気にならず、「白が白として」表現されていたように思います。

2015年05月14日 00:37

ウェザー・リポート
>藍川 水月さん
レスありがとうございます!僕自身は、NIKONの前の色が悪いとは思っていなかったのですが、やはりD800までは黄色かったのかもしれませんね。ヨーロッパのカメラマンはそれがむしろ好きだったようです。日本人は、ピンクがかった白い肌が好きな人が多くて、批判も多いから変えてきたのでしょうか。副産物として植物の葉などの緑がきれいになったような気もします。僕は、以前は、5D3とD800の両方を使っていたので、色の調整に苦労しましたが、現像の勉強にはなりました(笑)。

2015年05月13日 16:27

藍川 水月
>greenさん

 ありがとうございます。
 やはり、ストロボに関しては、いずれのメーカーも純正がいいとよく言われますね。
 特にニコンのSB-910の場合、カラーフィルターがついているだけでなく、フィルターが付いているかどうかも認識しているあたり、素晴らしいと思いました。

2015年05月13日 14:30

藍川 水月
>ウェザー・リポートさん

 コメントありがとうございます。
 画像処理エンジンの代替わり等のタイミングで、絵作りがガラッと変わってしまう事がありますよね^^;
 それはそれで、メーカーとしてよりいいと考える方向に舵を切っているのでしょうが、やはり、JPG撮って出し派の既存ユーザーからすると、違和感があったりするんでしょうね。

 仰るタイミングで、黄色いといわれる傾向が変わったんですかね。

2015年05月13日 14:28

ウェザー・リポート
D4がD4sになり、D800がD810になったころ、NIKONの色は、JPEGでみると別のメーカーのように変わってしまいました。私は、現像で色を調整してしまいますので、あまり関係なかったのですが、純粋にメーカーの考え方がかなり変わったのだということを感じました。

2015年05月13日 10:47

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藍川 水月

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243940
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6060
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EOS 5D Mark III

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 2007年末にデジイチデビューしました。人物(ポートレート、コスプレ)、...

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