プリンター前面には液晶パネルがあり、前面給紙の方法などをわかりやすく表示してくれる。無線LANにも対応していて便利
3種類の濃度のブラックインク「K3インク」を採用しているPX-5V。僕は美しい階調と色精度を実現できるこのインクが気に入っていて、ずっとK3インクのプリンターを使ってきたが、新機種になるごとに、より簡単にプリンターまかせで理想の色を出せるようになったのは喜ばしい。今回このPX-5Vでプリントしたのは、早朝に撮影した「ひたちなか海浜鉄道」のシルエット写真。光沢用紙が似合いそうな写真だが、微妙な朝焼けのグラデーションをしっとりと表現したかったので、あえてマット系の「UltraSmooth Fine Art Paper」をチョイスした。やさしい風合いが魅力のこの紙は黒を締めるのがむずかしかったが、PX-5Vでプリントすると、締まった気持ちいい黒を再現できた。PX-5Vは操作性も格段によくなっている。インクカートリッジの大型化によりインク交換の回数が減り、めんどうだったマットブラックとフォトブラックのカートリッジ交換の手間もなくなった。また、マット系の厚い用紙も前面から給紙できるので、背面トレイをいちいち操作しなくていいので便利だ。
中井精也(なかいせいや)
マゼンタインクのみの色域
ライトグレー、グレー、ブラックの濃度違いのブラックインク3種類「K3インク」を採用している。トーンジャンプのない暗部の階調を表現する


シアンだけでなくブルーインクを採用している
プリント表面を平滑化して光の乱反射を抑えるグロスオプティマイザが進化。顔料インクの溶剤組織の変更で、光沢性が大きく向上した
PX-7Vは「ブルーインク」と「オレンジインク」をはじめとした8色インクを採用している
カラーリバーサルフィルムのような鮮やかさを再現できる


PX-5V
PX-7V