EF50mm F1.2L USM:キヤノン(canon)

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EF50mm F1.2L USMのレビュー・撮影記

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かげろう

カメラ: EOS 5D Mark II

レンズ: EF50mm F1.2L USM

EF50mm F1.2L USMのGANREFマガジン最新記事

標準~中望遠単焦点&マクロレンズの「ぼけ」大全:キヤノン EFマウント編

レンズの性格を表現する言葉として「ぼけ」はあまりにも有名だ。英語圏に住む海外のカメラファンの間でも、原語に近い発音である「Bokeh」という言葉が広く使われている。 

公開日: 2010年03月05日

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EF50mm F1.2L USMの新着写真

EF50mm F1.2L USMのマガジン記事

標準~中望遠単焦点&マクロレンズの「ぼけ」大全:キヤノン EFマウント編

公開日: 2010年03月05日

イメージ  レンズの性格を表現する言葉として「ぼけ」はあまりにも有名だ。英語圏に住む海外のカメラファンの間でも、原語に近い発音である「Bokeh」という言葉が広く使われている。さてレンズにおけるぼけの定義にはさまざまな解釈があり、ぼけの感じ方も十人十色だ。光学的にはピントが合っている部分以外のすべての描写がぼけの対象となるが、一般的には主要被写体に対して最も大きくぼけている部分を「ぼけ」とする場合が多い。またぼけの発生についてのメカニズムも複雑であり、単に絞り値が小さいからといってすべてのレンズが美しいぼけを表現できるとは限らない。今回はそれらの現象を実際に目視できるよう、描写テストを実施。絞りによって変化するぼけの様子や、レンズごとに異なるぼけのテイストを探ってみることにした。使用カメラはAPS-C機専用レンズ:EOS 7D、フルサイズ対応レンズ:EOS 5D Mark II。絞り優先AEを使用し、1/3EVステップで、1クリックずつ絞り込みながら撮影した。

どこをどう見れば良いかを理解しよう

イメージ  ひとくちでぼけを見るといっても、ぼけのどの部分を見ればいいのかベテランでも迷うことだろう。ぼけにはその描写性によってさまざまな尺度が存在。ぼけそのものの大きさから、ぼけの形や周囲とのなじみ方までが評価基準となる。ぼけについてはMTF特性図のように性能を示すグラフはないが、光学設計時にはぼけの良しあしを判断できる光路図があり、そのグラフを見れば専門家であればぼけの性質を理解できる。しかしこれらのデータはメーカー門外不出であり、われわれは実写画像からぼけの性質を読み解くしかない。以下はぼけを評価する上で代表的な項目であるが、これですべてが決定されるわけではない。あくまでぼけの良しあしを判断する上でのアウトラインであると理解されたい。なお、下にある画像は、左の画像の各番号部分を拡大したもの。

① ぼけの大きさ

大きい 大きい 小さい 小さい  ぼけの大小を示す評価基準。特に大きさについての規定は存在しないが、ほかと比較する上で用いられる。絞り値と密接に関係しており、開放F値が小さいほどぼけの大きさは大きくなる傾向がある。背景に設置した点光源のぼけの大きさを比較対象物にするとわかりやすい。

② ぼけの柔らかさ

柔らかい 柔らかい 硬い 硬い  ぼけの柔らかさとは、ぼけの描写がいかにソフトであるかを示す評価基準。ぼけの中心をピークとした場合、なだらかに周囲に溶け込むぼけが理想的といえる。ぼけのエッジに硬さがあるとざわついたイメージとなり、直線で構成される被写体では二線ぼけにつながりやすい。また絞りの形が出てしまうことも硬軟に影響する。

③ 口径食の影響

口径食が少ない 口径食が少ない 口径食が多い 口径食が多い  口径食とは入射する光がレンズの鏡胴部などに遮られる現象であり、周辺光の現象を引き起こす。ぼけにおいては点光源のぼけが真円ではなくラグビーボール状にゆがむことから、イルミネーションの撮影や玉ぼけを生かす撮影でしばしば問題となる。程度の差こそあれ口径食は発生するが、いかに低レベルであるかがポイントだ。

※以下の作例は絞り開放から3クリックごとの画像を掲載しています。

写真/レポート:高橋良輔(通称・カメ高)

APS-C機専用レンズ(使用ボディ:キヤノン EOS 7D)

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

F1.8以降点光源やや注意

F2.8 F2.8

F4 F4

F5.6 F5.6

点光源の描写も得意

F2 F2

F2.8 F2.8

F4 F4

90mm譲りの安定感

F2.8 F2.8

F4 F4

F5.6 F5.6

F3.2でベストなぼけ

フルサイズ対応レンズ(使用ボディ:EOS 5D Mark II)

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

開放時の柔らかさは必見

F2 F2

F2.8 F2.8

F4 F4

F2.5までが勝負どころ

F2 F2

F2.8 F2.8

F4 F4

ワイドだがぼけ味も良し

F2 F2

F2.8 F2.8

F4 F4

開放のぼけは50mmクラス

F1.2 F1.2

F1.8 F1.8

F2.5 F2.5

ぼけの重なりすら柔らか

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

開放で勝負して吉

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

ぼけの重なりに技アリ

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

F2まで幅広く使える

F1.8 F1.8

F2.5 F2.5

F3.5 F3.5

F2までで勝負を決めたい

F2 F2

F2.8 F2.8

F4 F4

F2.2で点光源が落ち着く

F2.5 F2.5

F3.5 F3.5

F5 F5

ぼけ狙いならば近接必要

F2.8 F2.8

F4 F4

F5.6 F5.6

絞っても点光源崩れず

F2.8 F2.8

F4 F4

F5.6 F5.6

ぼけ狙いなら近接せよ

F1.2 F1.2

F1.8 F1.8

F2.5 F2.5

大きさ、滑らかさ抜群

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

エッジの描写に自信アリ

F1.8 F1.8

F2.5 F2.5

F3.5 F3.5

開放で使って吉

F2.8 F2.8

F4 F4

F5.6 F5.6

絞ってもぼけ味良し

F2 F2

F2.8 F2.8

F4 F4

開放でさらに冴えるぼけ

F2 F2

F2.8 F2.8

F4 F4

絞っても点光源崩れず

F2.8 F2.8

F4 F4

F5.6 F5.6

絞っても点光源崩れず

F2.8 F2.8

F4 F4

F5.6 F5.6

ぼけの滑らかさはIS優位か

F2.8 F2.8

F4 F4

F5.6 F5.6

シャープだがぼけも美的

F2.8 F2.8

F4 F4

F5.6 F5.6

ぼけ狙いなら開放付近で

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この記事のURL:https://ganref.jp/items/lens/canon/71#imp_357

EF50mm F1.2L USMのマガジン記事

伝統のEF50mm単玉一本勝負!

公開日: 2009年07月10日

国内外のカメラショーも終わり、あとは発表された新製品の発売を待つだけとなった。しかしキヤノンユーザーの顔はさえない。期待のEOS-1D MarkⅢは発表されたものの、中級クラスの後継機の姿はなし……。ここは吉報を待ちながら、レンズを吟味するのが得策といえるかも。今回は写真家にとって定番の1本である50mmの単焦点レンズを真剣に考えてみよう。

写真・文:高橋良輔(通称:カメ高)
モデル:今村 愛(オスカープロモーション)

 

レンズグルメの行き着く先は50mmの単焦点レンズにアリ

 時代が移り変わっても、50mmレンズのぼけや描写の魅力は変わらない。35mm判フルサイズ撮像素子を搭載したカメラでは標準レンズの定番となり、APS-Cサイズ撮像素子を搭載したカメラでは中望遠にもなる便利さから、ズームレンズ全盛の現在でも人気を集めている。キヤノンからリリースされたEF50mm F1.2L USM(以下F1.2タイプ)はその代表ともいえる。キヤノンの50mmレンズにはそのほかにもEF50mm F1.4 USM以下F1.4タイプ)、EF50mm F1.8Ⅱの3本(マクロレンズをのぞく)があり、それぞれ際立つ個性を放っている。今回は前の2本を対決させるわけだが、ともにEFレンズの看板として君臨する王道レンズ。2本の違いはその開放F値にあり、F1.4とF1.2という明るさを競う。その差はわずかに0.3段分で、実勢価格差は約4倍。その差がなにを意味するのか、EOS 5Dで解き明かす。

キヤノン VS キヤノン

キヤノン EF50mm F1.2L USM
現在市販されているEF50mmレンズのなかではもっとも明るい。かつては各社から50mm F1.2が発売されており、キヤノンではF1.0という究極の1本があった。当時に比べると価格も手ごろになり、購入しやすくなった
◎標準価格:194,250円
◎実勢価格:165,000円台前半
◎発売時期:2007年1月
キヤノン EF50mm F1.4 USM
50mm標準レンズの定番レンズ。発売は1993年であり、もうすでに15年近くの年月が経っているが、その魅力は少しも衰えてはいない。フルサイズ、APS-Cともに使いやすい焦点域となることがその人気の秘密
◎標準価格:55,500円
◎実勢価格:43,000円台後半
◎発売時期:1993年6月

レンズ繰り出し時

キヤノン レンズ繰り出し時
内部で光学系がフローティングする設計であり、最短撮影時にも鏡胴部の長さの範囲内に収まっていて全長は変わらない。またLタイプレンズの掟を順守し、マウント基部にはゴムシーリングが施されている。レンズ構成は典型的なガウスタイプだ
キヤノン レンズ繰り出し時
繰り出し部分は非回転で、最短撮影距離時に鏡胴部が伸びるしくみ。しかし実写に影響が出るほどの伸縮量ではない。レンズ構成は6群7枚で、絞りを挟んで前後がほぼ対称だ。ズームレンズと比べてシンプルな光学系だ

レンズ構成図

キヤノン レンズ構成図
非球面レンズ
レンズ構成6群8枚
最短撮影距離0.45m
最大撮影倍率0.15倍
フィルター径φ72mm
最大径×全長φ85.8×65.5mm
重さ580g
キヤノン レンズ構成図

レンズ構成6群7枚
最短撮影距離0.45m
最大撮影倍率0.15倍
フィルター径φ58mm
最大径×全長φ73.8×50.5mm
重さ290g

MTF曲線

キヤノン MTF曲線
※S:放射方向、M:同心方向
※グラフの縦軸はコントラスト、横軸は画面中心からの距離(単位:mm)を表しています

開放時とF8時では性格がまったく異なるようだ。この特性がどのように実写に影響してくるかを各種テストで検証したい
キヤノン MTF曲線
※S:放射方向、M:同心方向
※グラフの縦軸はコントラスト、横軸は画面中心からの距離(単位:mm)を表しています

F1.2タイプと同様に、開放時とF8時では解像力に大きな差があることを示している。セオリーどおりの光学特性をもつようだ
 

レンズよもやま話

レンズのタイプとしてよく聞く「ガウスタイプ」とはヨハン・カール・フリードリヒ・ガウスという数学者の名前に由来している。ドイツ出身で、数学をはじめ天文学や物理学も修めた人物だ。

デジタルカメラマガジン2007年05月号掲載

解像力チャートテスト レンズの資質をテストチャートでひも解く

キヤノン EF50mm F1.2L USM キヤノン EF50mm F1.4 USM
キヤノン 解像力チャート 周辺光量の不足を回避するには、F2.8以上の絞り値が必要となる。また開放時の解像力不足は顕著に現れている。また周辺域との差もあるため、被写体をどこに配置させるかによって絞り値を決定する必要がある キヤノン 解像力チャート 開放ではもやがかかった描写となるが、よく見るとチャートの実線はしっかりと解像している。絞りとともにコントラストも上昇。F5.6ではまったく別のレンズともいっていいほどの変貌をとげる
F1.2 F1.2
F1.4 F1.4 F1.4 F1.4
F1.6 F1.6 F1.6 F1.6
F1.8 F1.8 F1.8 F1.8
F2.0 F2.0 F2.0 F2.0
F2.8 F2.8 F2.8 F2.8
F4.0 F4.0 F4.0 F4.0
F5.6 F5.6 F5.6 F5.6
F8.0 F8.0 F8.0 F8.0

開放付近のもやもや感と周辺光量不足の読み解きがカギ

 ともに開放付近では大きく周辺光量が不足するため、チャート上でも黒い陰が生じていることがわかる。しかしその影響はどちらもF2.8前後で解消し、その後は安定域に入っていく。解像力も絞りともに高まっていく特性があり、ともにF2~2.8程度では実用上問題のない解像力が画面全域で得られる。開放時には周辺光量不足とともに、球面収差の残存などにより、一見するとネムい描写となるのがこれらのレンズの特徴。このクセを把握しておくことが使いこなしのポイントともいえ、使い手によって評価が分かれるー因にもなっている。両者を比較するとF1.4タイプのほうが早期に解像力が高まり、中心部だけならばF1.6程度ですでに実用域に入ってくる。対するF1.2タイプで同様の描写となるのはF1.8以降で、使いこなしという点ではややクセがあるともいえる。ともにやや樽型の歪みが確認できるが、F1.4タイプと比較してF1.2タイプのほうが発生度合いは軽微だ。

チャートの読み方

レンズの歪みはそれぞれの水平・垂直線で、また解像力は全13カ所の四角いテストパターンで読み解く。テストパターンは斜め方向45度に傾きがつけられており、ローパスフィルターの角度を考慮しているため、目視しやすいほうをそれぞれ選ぶ。テストパターンの大きさはもっとも大きなもので600万画素の平均的な解像力を、またもっとも小さいものが2,000万画素での解像力限界を示す。ただしレンズ評価の場合にはあくまで客観的な指標として使用している。

チャート制作:小山壮二

逆光での実写テスト 激しい光にどこまで耐えられるのか

キヤノン EF50mm F1.2L USM キヤノン EF50mm F1.4 USM
撮影:キヤノン EF50mm F1.2L USM 1/80秒、F8で撮影 フード装着
やや大柄なゴーストが発生しているが、その影響は軽微だ。レンズコーティングの最適化とともに、鏡胴内部の反射防止対策も万全で、鏡胴後部の内面にも植毛が施されている
撮影:キヤノン EF50mm F1.4 USM 1/80秒、F8で撮影 フード装着
実写比較ではF1.2タイプより良好な結果が得られた。ゴーストそのものはシーンによっては見落とす程度のものだ。高い評価の一端がここにも垣間見られる

レンズの常識をくつがえす優れた逆光耐性の2本

 ともに大口径レンズに属するために逆光には弱いかと思いきや、どちらも激しい光を入射しても実用域で満足できる描写特性を示した。付属しているフードの内部もていねいに植毛されており、とくにF1.2タイプのものは十分な深さもある。逆光時に発生する弊害は軽微ではあるが、ともに軽いゴーストが見られる。その程度はF1.2タイプのほうがやや大きい。しかし画面全域にフレアが盛大に発生することはなく、黒い背景の締まりぐあいも良好だといえるだろう。だが、フードを取りはずした状態ではともに満足できる結果は得られにくかった。しっかりとした逆光対策を忘れずに。

レンズよもやま話

ガウスタイプのレンズはカール ツァィスのパウル・ルドルフによって設計された「プラナー」で実用化されて世界中に広まった。大口径化と像面の平坦化が容易なことが特徴だ。

デジタルカメラマガジン2007年05月号掲載

ぼけぐあいテスト きれいに背景をぼかす資質を探る

キヤノン EF50mm F1.2L USM キヤノン EF50mm F1.4 USM
撮影:キヤノン EF50mm F1.2L USM ぼけの大きさは開放F値に比例している。わずか数mmの点光源が大きく描写された。しかし口径食の影響は大きく、ラグビーボール状に歪む様子がハッキリとわかる。周辺部になるほど、この傾向は顕著になってくる 撮影:キヤノン EF50mm F1.4 USM 口径食の影響はF1.2タイプと同様だが、F2程度でほぼ解消されてくる。しかしそれと同時に点光源は八角形となりやすく、ぼけに硬さが感じられてくる。光源を被写体のアクセントとして使う場合には注意したい

ともに口径食の影響はあるが絞り羽根が作る絞りの形状で差がつく

 解像力テストである程度わかっていたことだが、口径食の影響をともに大きく受けて、点光源がラグビーボール状に歪んでいる。この現象は絞りを絞ると改善されていくが、ぼけの大きさも小さくなるために、この傾向をどう考えるかがポイントとなる。また絞り込むことによって、絞りの形状が点光源に反映されることはレンズの常識ともいえるが、F1.2タイプのものがより円に近い描写となり、F1.4タイプは同じ絞りでもやや角が立つ傾向がある。ともに絞り羽根は8枚式ではあるがその構造はやや異なり、F1.2タイプの絞りのほうが絞った際にもなめらかな円に近くなる。口径食とともに絞りの形状そのものも、ぼけに与える影響は大きい。

最短撮影距離テスト 実写比較で最大撮影倍率を比較する

キヤノン EF50mm F1.2L USM キヤノン EF50mm F1.4 USM
撮影:キヤノン EF50mm F1.2L USM 撮影:キヤノン EF50mm F1.4 USM

F1.2タイプがわずかに大きく写せるが両者の差は実用撮影では同等

 カタログ上での数値の最短撮影距離は、ともに0.45mと同一だ。しかし実写で比較してみるとF1.2タイプのほうが被写体をほんのわずかだが大きくとらえることができた。とはいえ、接写はそれほど得意な分野ではなく、とくにフルサイズで使う場合には、表記数値よりも寄れない印象を受けるだろう。

AFスピードテスト どちらが早くピントを合わせられるか

キヤノン EF50mm F1.2L USM 0.71秒
キヤノン EF50mm F1.4 USM 0.52秒

かつて発売されていたEF50mm F1.0L USMと比較して、そのリメイク版ともいえるF1.2タイプでは大幅にAF速度が改善された。しかしF1.4タイプと比較すると差はやや顕著であり、大型のレンズユニットを動かすことのむずかしさが伝わってくる。その点でF1.4タイプの動きは俊敏であり、被写体の種類を選ばないだろう。

計測方法

秒針がなめらかに動く時計を利用。ともに開放で、秒針が12時の位置に到達したと同時にAFを駆動させて実写。その1枚目が記録されるまでの時間を計測し、10回の平均値を出した。

質感・使用感テスト 実際に手にとって気になる各部をチェックする

質感・使用感テスト
ピントリング ピントリングのタッチはF1.2タイプのほうがやや重めだが、フォーカス群とのダイレクト感がある。ピントリングのゴム幅はほぼ同一であるものの、口径の大きなF1.2タイプでもピント合わせに支障はない。またF1.2タイプは85mmの旧型のようにMFでも内蔵モーターを使う方式ではなく、機械的にフォーカス群を移動させる。
フィット感 ともに大口径レンズだが、やはりF1.2の鏡胴部は大きく重さもそれ相応だ。レンズ単体での重量差は約290gで、ちょうどF1.4タイプの2倍となる。F1.2タイプは開放F値のわりに軽くも感じるが、いざボディに取り付けた状態ではそれなりの重量となり、スナップ感覚で使うにはもてあますこともあるだろう。
フォーカス切り替え どちらも超音波モーターによるAF駆動を採用し、AFからMFへとシームレスに操作できる。また切り替えスイッチも同様の場所にあり、瞬時に片手で切り替えることができる。スイッチの形状はF1.2タイプのほうが突起が少なく誤操作がおこりにくい設計。対するF1.4タイプはスイッチが突起しており、切り替えはスムーズ。

レンズよもやま話

レンズの色を定義づける指数をCCIといい、ISO規格で定められている。代表的なレンズメーカーの標準レンズがその推薦基準値を満たすとされる。日本が提案して作られた企画だ。

デジタルカメラマガジン2007年05月号掲載

カメ高のオレならこう使う!

キヤノン EF50mm F1.2L USM

撮影:キヤノン EF50mm F1.2L USM

ピント合わせには腕もいれば運もいる。撮影は心してかかるべし

 カメラ側のAFの精度を超える浅い被写界深度となるため、ピント合わせはAF/MFともに細心の注意が必要だ。極端にいえば、念のために数カ所で合わせて撮っておくくらいの心構えは必須。しかしズバッと決まったときの空気感は格別だ。このレンズだけがもつ独特の味が最大限に活かせる。ただし、上級者向きのレンズとはっきり断言できることは確かだ。

◆撮影データ
撮影地東京都千代田区
使用カメラキヤノン EOS 5D
撮影モード絞り優先AE
絞りF1.2
シャッター速度1/60秒
ISO感度100
ホワイトバランスオート
撮影画質RAW
 

キヤノン EF50mm F1.4 USM

撮影:キヤノン EF50mm F1.4 USM

絞りで変わる画質特性を被写体に応じて組み立てる知的な写真表現も楽しい

 まるで絵画のように遠くの風景までもが鮮明だ。夜景はとりわけレンズの性能が大切なジャンルでもあり、その性能いかんによって描写はまるで違うものとなる。高い資質をもったボディを使うならば、絞りによって画質をコントロールして、ベストなパフォーマンスを引き出してみたい。シャープにもソフトにもなる万能レンズだが、ここでは解像力重視のセッティングで撮った。

◆撮影データ
撮影地神奈川県横浜市
使用カメラキヤノン EOS 5D
撮影モード絞り優先AE
絞りF8
シャッター速度2秒
ISO感度100
ホワイトバランスオート
撮影画質RAW
 

結論!オレならここはF1.4タイプを選ぶ

誰でも使いこなせる優れた設計。必要以上の気遣いは無用!

 テストの結果ではほぼ互角の性能だが、今回はF1.4タイプを勝者に選んだ。その理由は価格が安いことだけではなく、扱いやすい画質特性によるところが大きい。ともに開放時には球面収差などの残存によって、解像感が低下することはテスト結果でお伝えしたとおりであり、絞りを閉じるにしたがい両者とも画質は飛躍的に向上していく。しかしその過程において、F1.4タイプのほうが画質の変化がよりわかりやすい傾向があり、F1.2タイプではF1.4タイプに見られるような、画質向上の分水嶺がやや見定めにくい傾向があった。また、開放での描写においても、ピントに芯がありながらもガウスぼかしのような効果があるF1.4タイプに対して、F1.2タイプはピントの芯がややとらえにくい。大きさや重さといった面でもF1.4タイプのもつフットワークのよさは格別であり、描写特性・大きさ・価格ともにバランスがとれた1本であるといえるだろう。
 対するF1.2タイプは使い手を選ぶ傾向があるのは事実であり、たとえAFで撮影していても、撮影者の力量の差が写真にはっきりと出る。しかし腕に自信のある撮影者が使えば、膨大なぼけ量や独特のシャープ感によって、幻想的な絵を作り出せるのは事実だ。表現力の豊かさという点においては、優等生的な存在のF1.4タイプより、ある意味上手でもあるだろうか。しかしながら確実性という意味ではF1.4タイプのもつストレートな描写特性は便利であり、開放から一段絞りまでの範囲ならば、残存収差などを利用したソフトな表現も可能で、ただの優等生ではなく芸術性に富んだ一面も楽しめる。
 ズームレンズ全盛の時代だが、単焦点レンズのもつ個性は、多画素時代になってさらに楽しめるようになった。これらのレンズにおいては絞りは光の調節弁という役割だけではなく、描写テイストを決める重要な役割も果たしているのだ。

今月のWinner

キヤノン EF50mm F1.4 USM

キヤノン EF50mm F1.4 USM

価格、性能ともに高次元でバランスするキヤノンユーザーの決め玉。新鮮みはないが、その高い実力はすでに多くのユーザーも認めるところ。中古での流通量も多く、お財布と相談しやすい点もいい。

 

レンズよもやま話

フォーカシングによるレンズ移動は大別すると5種類といわれる。標準系の単焦点レンズでは光学系全体が前後に直進する「全体直進繰り出し方式」が主流だ。

デジタルカメラマガジン2007年05月号掲載

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