EF-S17-55mm F2.8 IS USM:キヤノン(canon)

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EF-S17-55mm F2.8 IS USMのレビュー・撮影記

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Death White

カメラ: EOS 7D

レンズ: EF-S17-55mm F2.8 IS USM

EF-S17-55mm F2.8 IS USMのGANREFマガジン最新記事

Canon キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USM

文句なしの性能はあらゆるシーンに対応できる万能な標準ズームレンズ 

公開日: 2009年07月30日

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EF-S17-55mm F2.8 IS USMの新着写真

EF-S17-55mm F2.8 IS USMのマガジン記事

Canon キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USM

公開日: 2009年07月30日

キヤノン EOS 30D

文句なしの性能は
あらゆるシーンに対応できる
万能な標準ズームレンズ

EF-S最強レンズとして巷で評判のキヤノンのEF-S17-55mm。写りはLレンズ以上とのウワサだが、その実力は本当なのかを試してみた。

レポート:河田一規

 

高感度に強いEOSシリーズとの組み合わせはまさに最強

 キヤノンから発売されたEF-S17-55mm F2.8 IS USMは、EOS 30DやEOS Kiss Digital NといったAPS-Cサイズ専用の標準ズームだ。35mm判換算では27~88mm相当となり、常用するのにちょうどいい画角といえる。同じような焦点距離と明るさをもつレンズはシグマ、タムロンなどからすでに発売されているが、本レンズの場合は手ぶれ補正機構を内蔵しているのが特徴である。実際に使ってみていちばん感心したのもその手ぶれ補正機構の完成度の高さだった。
 キヤノンの場合、手ぶれ補正機構を搭載したレンズはすでに10本以上ラインアップされていて、その効果と実力のほどは十分に理解しているつもりだったが、このレンズの手ぶれ補正はいままで以上にすばらしい。とくにシャッターボタンを半押ししてから手ぶれ補正が効果を発揮するまでの時間がとっても短く、チャンスを逃さずシャッターを切れるのはありがたかった。資料によるとシャッターボタン半押し後、補正がかかるまでの時間は約0.5秒だそうだが、体感的には半押しとほぼ同時に力強く補正効果が発揮される感じで、初期のISレンズに見られた補正効果の待たされ感はまったくない。
 手ぶれ補正効果もかなり強力だ。公称補正効果はシャッター速度で約3段分だが、きちんとホールディングすれば、4段程度の効果も体感できた。高感度でもノイズが少ないEOS 30Dとの組み合わせでは、明るい夜景程度なら十分に手持ちでも撮れてしまうほどである。
 写りのほうも期待を裏切らないクオリティで、とくに偽色はかなり良好に補正されているため、光点ぼけのエッジなどもすこぶる自然に描写される。最広角側でも画面周辺の描写の乱れは少ないし、シャープネスもズーム全域でかなり高いレベルにある。円形絞りなので、少し絞ったときのぼけ形状もキレイである。すごくうるさいことをいえば、絞り開放で近接撮影したときの光点ぼけに、口径食が発生するが、これはさほど気になるレベルではなく、総じて画質はレンズ価格相応にハイレベルといってよいだろう。その一方でちょっと残念なのは、鏡胴の仕上げをはじめとする外観や質感がやや安っぽいことだ。外観のデザインやテクスチャはほかのEF-Sレンズと同じものなんだけれど、大口径でレンズそのものが大きいこともあり、ほかのEF-Sレンズに準拠した仕上げでは価格相応の質感が感じられないのだ。操作フィーリングも同様な印象で、とくにズーミングしたときのトルク感のなさは個人的には不満に感じた。もちろん、こういった部分は写りには関係ないし、実用品として少しでも安く提供したいというメーカーの考え方はわかるけれど、やはり10万円を超える高級レンズだけに、手にしたときの質感や操作感を、もうちょっとだけこだわってほしかったと思う。

キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USMとタムロン SP AF17-50mm F/2.8 XR Di Ⅱ LD Aspherical [IF]の描写比較

キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USM
キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USM

絞り優先AE(F2.8、1/640秒)

タムロン SP AF17-50mm F/2.8 XR Di Ⅱ LD Aspherical [IF]
タムロン SP AF17-50mm F/2.8 XR Di Ⅱ LD Aspherical [IF]

絞り優先AE(F2.8、1/640秒)

 

シャープネスはどちらも十分に満足できるレベル。キヤノン EF-S17-55mmは背景の光点ぼけのエッジに色収差がまったく現れないのがすごい

 
撮影カメラ:キヤノン EOS 30D

キヤノン EOS 30D/絞り優先AE(F2.8、1/25秒)/露出補正:-0.7EV/ISO 320/WB:オート/焦点距離: 50mm
高感度でも低ノイズなボディに、手ぶれ補正機構付き大口径レンズというのは、まさに鬼に金棒状態であり、さまざまな光線状態にある被写体にチャレンジできる

 

レンズ構成図

レンズ構成図

スペック

レンズ構成 12群19枚
最短撮影距離 0.35m
フィルター径 φ77mm
大きさ φ83.5(最大径)×110.6(長さ)mm
重さ 645g
標準価格 150,150円
実勢価格 120,000円前後

MTF曲線

MTF曲線

17mm絞り開放時の画面周辺でやや解像力が低下することがわかる

デジタルカメラマガジン2006年9月号掲載

参考になった: 8

この記事のURL:https://ganref.jp/items/lens/canon/34#imp_270

EF-S17-55mm F2.8 IS USMのマガジン記事

IS付きズームレンズを賢く買おう!

公開日: 2009年06月18日

EOS Kissシリーズでデジタル一眼レフデビューを果たす予定のある人ならば、最初の1本としてキットレンズ以外のレンズも検討材料に入っていることだろう。とくにIS機能付標準ズームはチェックしておきたいアイテムのひとつだ。購入前にキットレンズにはない魅力をたたえた2本の性能をしっかりと見極めておこう。

写真・文:高橋良輔(通称:カメ高)

 

注目の2本はどこが違うのか? 納得してから店頭へGO!

 EF-Sレンズには焦点域が近似したIS(Image Stabilizer:手ぶれ補正機構)付きのレンズが標準域に2本もあり、EF-S17-55mm F2.8 IS USM(以下17-55mm)とEF-S17-85mm F4-5.6 IS USM(以下17-85mm)の違いをズバリといい切れる人は相当なEFレンズ通だろう。ほとんどのユーザーは「価格と、F値と、焦点距離が……」と口ごもってしまうに違いない。
 上位モデルが優れていることが多いのがレンズラインアップの定説だが、そこはさすがにキヤノン。焦点域をちょっと変えるなどして味付けを巧みに変えている。今回比較する2本の単純比較はなかなかむずかしい。かくいう筆者とて明快なアンサーをもっていたわけではなく、このテストで初めて納得できるいくつかのポイントが見いだせたほどだ。これがEFとEF-Sならば答えは明瞭なのだが、EF-Sレンズ同士ゆえに見えにくい点もまた多い。

キヤノン VS キヤノン

キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USM
EF-SにはL仕様のレンズはないが、その価格と装備からみてもEF-SのL仕様ともいえる。「プロの要求にも応える」というメーカーの一文にもそそられる。APS-Cサイズの撮像素子をもつカメラでは27~88mm相当をカバーする
◎標準価格:150,150円
◎実勢価格:120,000円前後
◎発売時期:2006年5月
http://canon.jp/
キヤノン EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM
EOS Kiss Digital Xなどで27~136mm相当の焦点域をカバー。やや望遠色が強い標準ズームだ。EOS 20Dとほぼ同時期にデビュー。便利さゆえに手放せないという声が多い。このズーム比でIS仕様という、超お買い得な1本
◎標準価格:91,350円
◎実勢価格:77,000円前後
◎発売時期:2004年9月
http://canon.jp/

レンズ繰り出し時

キヤノン レンズ繰り出し時
シンプルな1段式の繰り出し方式。望遠時には収納時の約1.3倍に伸びるが、鏡胴部が太いため、イメージはさほど変わらない。EF-Sレンズであるため、F2.8タイプとしてはコンパクトにまとめられている
キヤノン レンズ繰り出し時
まるで折りたたみの傘のように、2段式に繰り出されて複雑な動きを見せる。しかし約129mmと長い鏡筒をもちながら、17-55mmよりも短く仕上がっているのはすごい。EF-Sレンズの強みを存分に活かした設計だ

レンズ構成図

キヤノン レンズ構成図
非球面レンズUDレンズ
レンズ構成12群19枚
最短撮影距離0.35m
最大撮影倍率0.17倍
フィルター径φ77mm
最大径×全長φ83.5×110.6mm
重さ645g
キヤノン レンズ構成図
非球面レンズ
レンズ構成12群17枚
最短撮影距離0.35m
最大撮影倍率0.2倍
フィルター径φ67mm
最大径×全長φ78.5×92mm
重さ約475g

MTF曲線

キヤノン MTF曲線
※S:放射方向、M:同心方向
※グラフの縦軸はコントラスト、横軸は画面中心からの距離(単位:mm)を表しています

TELE側の曲線分布と比較して、WIDE側の開放での数値にもの足りなさが残る。しかしS/Mとも特性は似ており、ぼけ味に関しては期待できそうだ
キヤノン MTF曲線
※S:放射方向、M:同心方向
※グラフの縦軸はコントラスト、横軸は画面中心からの距離(単位:mm)を表しています

WIDEではやや複雑な曲線を描く。とくに空間周波数30本/mmにおいて、解像力、コントラストともにやや低い印象だ。実写に注目したい
 

レンズよもやま話

手ぶれ補正機構を搭載したキヤノンEFレンズの第1号は、1995年9月に発売されたEF70-300mm F4-5.6 IS USMだ。現在発売されているEF70-300mm F4-5.6 IS USMの前身にあたる。

デジタルカメラマガジン2006年12月号掲載

解像力チャートテスト レンズの資質をテストチャートでひも解く

キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USM キヤノン EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM
キヤノン 解像力チャート 広角時には樽型に歪み、望遠時には糸巻き型に歪むが、広角時の補正力は17-85mmより良好だ。よって、正確な描写に向いている。解像力の変化はセオリーどおりなので、レンズのクセをつかんで撮影すれば高い仕上がりが得られるだろう キヤノン 解像力チャート 広角側より望遠側に相対的な解像力のピークがある。よりパーフェクトな撮影スタイルを望むのであれば、EF-S10-22mm F3.5-4.5 USMとの組み合わせがベストかもしれない。広角側の周辺画質は絞り込みによっても大きくは改善されない
17mm F2.8 17mm F2.8 17mm F4 17mm F4
55mm F2.8 55mm F2.8 55mm F5.6 55mm F5.6
85mm F5.6 85mm F5.6
17mm F8 17mm F8 17mm F8 17mm F8
55mm F8 55mm F8 55mm F8 55mm F8
85mm F8 85mm F8

想定ユーザーに合わせた画質ピークのセッティング

 各レンズを焦点域ごとに観察してみると、それぞれの特性がハッキリと浮き彫りとなった。解像力比較では、17mmの開放なら17-85mm、F8時には17-55mmの数値がよい。また55mm域での開放の描写でも17-85mmが先行してリードするものの、F8時には17-55mmが逆転している。この17-55mmの描写特性は、大口径レンズで見られる開放時の残存する諸収差が影響しているものと考えられる。総じていうならば、17-85mmはプログラムAEなどの露出モードを使うことを想定している。解像力のピークを開放側付近に集中させている様子であり、絞りの値とともに画質が向上する17-55mmとは、画質に根本的な違いがある。
 単独での検証となる17-85mmの85mm側は、開放でも十分満足できる画質をもち、全体の安定度からみても広角側よりできがいい印象もある。またF8時より、むしろF5.6開放時での実写に好感をもった。

チャートの読み方

レンズの歪みはそれぞれの水平・垂直線で、また解像力は全13カ所の四角いテストパターンで読み解く。テストパターンは斜め方向45度に傾きがつけられており、ローパスフィルターの角度を考慮しているため、目視しやすいほうをそれぞれ選ぶ。テストパターンの大きさはもっとも大きなもので600万画素の平均的な解像力を、またもっとも小さいものが2,000万画素での解像力限界を示す。ただしレンズ評価の場合にはあくまで客観的な指標として使用している。

チャート制作:小山壮二

逆光での実写テスト 激しい光にどこまで耐えられるのか

キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USM キヤノン EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM
撮影:キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USM 55mm F9で撮影
全体のフレアっぽさよりも、光源と対角線上にある赤いゴーストが大きな失点。ファインダーをのぞけば気づくものだが、光源の位置には必要以上にシビアになりたい
撮影:キヤノン EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM 55mm付近F9で撮影
パーフェクトとはいえないまでも、手ぶれ補正機構がついたズームレンズとしては、相対的な成績はいい。しかし無理は禁物であり、ラフな撮影はつつしみたい

単純比較では17-85mmが圧勝。17-55mmは使い手を選ぶ?

 ともに手ぶれ補正機構を有するため、やや複雑なレンズ構成をもつ。しかし両者の差はある意味歴然としたものがあり、単純に補正光学系が存在するからといって、それが逆光耐性とは結びつかないことを証明する結果となった。ともにややフレアが発生しやすいものの、17-85mmの描写はほぼ及第点といえ、大きなゴーストをともなった17-55mmの描写を大きく上回る。それぞれ赤系(17-55mm)、青系(17-85mm)のフレアによる色かぶりを生じるが、その差はコーティングの違いによるものだ。プロ仕様ともいえる17-55mmの成績が振るわないが、光源を直接入れないよう撮影時に工夫をすれば画質はグンとよくなる。解像力テスト同様に17-55mmは使い手を選ぶ性格がある。

レンズよもやま話

数ある手ぶれ補正機構でユニークなのが、2005年にコニカミノルタが発表したレンズユニットスイング方式だ。カメラ本体の回転をレンズユニットの逆回転で打ち消すことによって、手ぶれを低減した。

デジタルカメラマガジン2006年12月号掲載

ぼけぐあいテスト きれいに背景をぼかす資質を探る

キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USM キヤノン EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM
撮影:キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USM 55mm開放で撮影
やや口径食は発生するものの、輪郭がやわらかく、ぼけの雰囲気はいい。とくに光源が重なった部分の描写は自然であり、大口径レンズならではの描写が期待できる。標準ズームレンズとしては上出来の描写だ
撮影:キヤノン EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM 55mm付近開放で撮影
ぼけ量そのものが小さく、同一の距離では17-55mmの描写にはかなわない。また輪郭がややハッキリとする傾向があり、ぼけのなめらかさが失われている。ぼけ重視ならばやはり17-55mmがオススメだ

開放F値の数値で決まるぼけそのもののテイストは?

 ぼけの美しさは歪みの少なさと、ぼけのカタチや大きさで決定されるが、それらに強い影響を与えるのは開放絞り値だ。今回は2本とも55mm付近で実写したものだが、F2.8通しの17-55mmと比較して、55mm時に開放F値がF5.6となる17-85mmのぼけ量は小さい。また描写にもやわらかさがなく、輪郭がハッキリとするために光源の重なりの部分で描写がややうるさくなる。この傾向は屋外撮影にも影響があり、背景の描写などに二線ぼけの現象が表れてくると考えられる。17-85mmでぼけを活かすには、85mm側を使ってより被写体に近づいて、焦点距離によるぼけの効果を最大限に利用する必要があるだろう。

最短撮影距離テスト 実写比較で最大撮影倍率を比較する

キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USM キヤノン EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM
撮影:キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USM 55mm F9で撮影 撮影:キヤノン EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM 85mm F9で撮影

望遠側の焦点距離差で最大撮影倍率が異なる

 ともに最短撮影距離は0.35mとスペックは同一だが、望遠側の焦点距離差によって、17-55mmは0.17倍、17-85mmは0.2倍と最大撮影倍率に差が生じる。55mmで比較すれば写しとれる範囲はまったく同一となるが、望遠端で比較すると、実写作例のように17-85mmのほうの画像がひとまわり大きくなる。

AFスピードテスト どちらが早くピントを合わせられるか

キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USM 約0.42秒
キヤノン EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM 約0.54秒

 どちらのレンズも超音波式のUSMモーターを内蔵しているが、実写テストでの感触・数値ともに17-55mmの動きは俊敏で、いち早くピントを合わせることができた。シャッターボタンを半押しすると同時にピントが確定する17-55mmと比較して、17-85mmではやや”待ち”の時間を要する。数値的には大きな差に感じられないが、実写での差は想像以上にある。

計測方法

秒針がなめらかに動く時計を利用。ともに55mm付近で、秒針が12時の位置に到達したと同時にAFを駆動させて実写。その1枚目が記録されるまでの時間を計測し、10回の平均値を出した。

質感・使用感テスト 実際に手にとって気になる各部をチェックする

質感・使用感テスト
ピントリング ピントリングの幅は、ほんの少しながら17-55mmのほうが広い。ともにもとよりリングは細いため、少しの差であっても幅広な17-55mmの操作感がいい。また減速ギヤとフォーカス群の連動も17-55mmがスムーズで、動き全体にしっとりとした高級感がただよう。また、ヘリコイドの移動量は17-85mmのほうがやや大きい。
フィット感 平均的な成人男性であれば、鏡胴がやや細めの17-85mmの手触りを良好と感じることだろう。77mmのフィルター径をもつ17-55mmはその重さと太さで、もてあましぎみとなる場合がある。またズームによる繰り出しで、重心が微妙に移動する17-55mmと比較して、17-85mmではズーム全域で重心位置の変化が少ない。
フォーカス切り替え 切り替え動作・機構とも同一だが、スイッチの形状は17-55mmでは鏡胴に対しフラットなのに対して、17-85mmでは大きく突起している。確実な操作をするという考えから突起を大きくしたのだろう。17-55mmは誤動作を防止するという意味もあり、フラットにしたと考えられる。どちらがいいかは好みによるだろう。

レンズよもやま話

手ぶれの検出に使われているのは振動ジャイロセンサーだが、それを製作しているメーカーのひとつにセイコーエプソンがある。同社は時計製造で培った水晶振動子の技術を応用し、業界をリードしている。

デジタルカメラマガジン2006年12月号掲載

カメ高のオレならこう使う!

キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USM

撮影:キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USM

プロの期待に応える極限での性能となめらかな作画表現がいい

 17-55mm最大の強みは開放F値の明るさだ。F2.8とIS機構の組み合わせならば、本来三脚が必要なシーンですら手持ちで撮影が可能となる。作例ではISO感度を400に上げてはいるものの、1/6秒のシャッター速度で問題なく撮影が可能であった。またぼけのきれいさにより、ピント部分からぼけていく部分までの質感がなめらかだ。

◆撮影データ
撮影地東京都江東区
使用カメラキヤノン EOS Kiss Digital X
撮影モード絞り優先AE
絞りF2.8
シャッター速度1/6秒
ISO感度400
ホワイトバランスオート
撮影画質RAW
 

キヤノン EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM

撮影:キヤノン EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM

アウトドアで強い85mmの望遠域を徹底して使いこなせ

 17-55mmでは表現できない引き寄せの効果が17-85mmの最大の強みだろう。開放F値の暗さもあり、17-55mmのように室内撮影は得意とはしないが、光量が稼げるアウトドアではその実力が開花する。またぼけに関しても望遠側を用いることで多少なりとも改善され、被写体を浮かび上がらせることも可能だ。屋外などでアクティブに使うなら、そのほどよい大きさも好印象となろう。

◆撮影データ
撮影地東京都台東区
使用カメラキヤノン EOS Kiss Digital X
撮影モード絞り優先AE
絞りF5.6
シャッター速度1/15秒
ISO感度100
ホワイトバランスオート
撮影画質RAW
 

結論!オレならここは17-55mmを選ぶ

テスト結果では互角だが描写力で17-55mmを推す

 2本を比較したいちばんの印象としては、比較的安定した性能を維持する17-85mmに対して、17-55mmはややクセがあるじゃじゃ馬的な性格といえる。しかし、ぼけの美しさや高い解像感など、プロの要求に応える実力を数多く秘めており、混戦となった対決は、17-55mmに軍配があがった。もちろん17-55mmには逆光にやや弱いというウィークポイントが存在するが、明るい開放F値による恩恵には捨てがたい魅力がある。
 一方17-85mmはというと、ぼけぐあいのテストとAF速度以外は大きな失点はなく、トータルにみた使い勝手のよさでは17-55mmを上回る。とくに明るい開放F値があまり必要とはされないアウトドアならば、その焦点距離の長さも強い味方になるだろう。旅行などに連れ出すのならば17-85mmの機動性は魅力的であり、望遠時に手ぶれが心配なら、ISO感度を高めにして乗り切れば不満も少ない。しかしレンズの味という部分においては17-55mmにやはりおよばないという印象だ。
 2本の価格には開きがあり、常識的にいって17-55mmが有利だろうと予想したものの、17-85mmの追い上げはみごとであり、価格を考慮した比較なら17-85mmに軍配があがっても不思議はない。しかし1,000万画素オーバーが一般的となったいま、高い解像力はなにより大きな要素のひとつ。そう考えると、せっかくのボーナスで買うのならば、筆者のオススメはやはり本命の17-55mmだ。しかしEOS Kiss Digital Xにはサイズがやや大きいのが難点であり、EOS 30Dなどへの買い替えステップアップも考慮に入れたレンズチョイスだと考えていただきたい。また言い換えるならば、しばらくEOS Kiss Digital Xから浮気はする予定はないのならば、17-85mmでもオーケーだ。ここは各自のお財布とご相談されたし。

今月のWinner

キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USM

キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USM

EFレンズのL仕様にも匹敵する高い光学性能をもつ。少々価格は高いが資産価値もある。上位機種への買い替えを考えるという意味でも、選んで間違いのない名玉といえるだろう

 

レンズよもやま話

ソニーが採用しているCCDシフト方式に使われているアクチュエーターの素材は「ピエゾ素子」。ピエゾ(piezo)とはギリシャ語で「圧力を加える」という意味がある。

デジタルカメラマガジン2006年12月号掲載

参考になった: 24

この記事のURL:https://ganref.jp/items/lens/canon/34#imp_232

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