AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED:ニコン(nikon)

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AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-EDのGANREFマガジン最新記事

標準~中望遠単焦点&マクロレンズの「ぼけ」大全:ニコン Fマウント編

レンズの性格を表現する言葉として「ぼけ」はあまりにも有名だ。英語圏に住む海外のカメラファンの間でも、原語に近い発音である「Bokeh」という言葉が広く使われている。 

公開日: 2010年03月18日

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AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-EDの新着写真

AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-EDのマガジン記事

標準~中望遠単焦点&マクロレンズの「ぼけ」大全:ニコン Fマウント編

公開日: 2010年03月18日

イメージ  レンズの性格を表現する言葉として「ぼけ」はあまりにも有名だ。英語圏に住む海外のカメラファンの間でも、原語に近い発音である「Bokeh」という言葉が広く使われている。さてレンズにおけるぼけの定義にはさまざまな解釈があり、ぼけの感じ方も十人十色だ。光学的にはピントが合っている部分以外のすべての描写がぼけの対象となるが、一般的には主要被写体に対して最も大きくぼけている部分を「ぼけ」とする場合が多い。またぼけの発生についてのメカニズムも複雑であり、単に絞り値が小さいからといってすべてのレンズが美しいぼけを表現できるとは限らない。今回はそれらの現象を実際に目視できるよう、描写テストを実施。絞りにより変化するぼけの様子や、レンズごとに異なるぼけのテイストを探ってみることにした。使用カメラはAPS-C機専用レンズ:D300S、フルサイズ対応レンズ:D700。絞り優先AEを使用し、1/3EVステップで、1クリックずつ絞り込みながら撮影した。

どこをどう見れば良いかを理解しよう

イメージ  ひとくちでぼけを見るといっても、ぼけのどの部分を見ればいいのかベテランでも迷うことだろう。ぼけにはその描写性によってさまざまな尺度が存在。ぼけそのものの大きさから、ぼけの形や周囲とのなじみ方までが評価基準となる。ぼけについてはMTF特性図のように性能を示すグラフはないが、光学設計時にはぼけの良しあしを判断できる光路図があり、そのグラフを見れば専門家であればぼけの性質を理解できる。しかしこれらのデータはメーカー門外不出であり、われわれは実写画像からぼけの性質を読み解くしかない。以下はぼけを評価する上で代表的な項目であるが、これですべてが決定されるわけではない。あくまでぼけの良しあしを判断する上でのアウトラインであると理解されたい。なお、下にある画像は、左の画像の各番号部分を拡大したもの。

① ぼけの大きさ

大きい 大きい 小さい 小さい  ぼけの大小を示す評価基準。特に大きさについての規定は存在しないが、ほかと比較する上で用いられる。絞り値と密接に関係しており、開放F値が小さいほどぼけの大きさは大きくなる傾向がある。背景に設置した点光源のぼけの大きさを比較対象物にするとわかりやすい。

② ぼけの柔らかさ

柔らかい 柔らかい 硬い 硬い  ぼけの柔らかさとは、ぼけの描写がいかにソフトであるかを示す評価基準。ぼけの中心をピークとした場合、なだらかに周囲に溶け込むぼけが理想的といえる。ぼけのエッジに硬さがあるとざわついたイメージとなり、直線で構成される被写体では二線ぼけにつながりやすい。また絞りの形が出てしまうことも硬軟に影響する。

③ 口径食の影響

口径食が少ない 口径食が少ない 口径食が多い 口径食が多い  口径食とは入射する光がレンズの鏡胴部などに遮られる現象であり、周辺光の現象を引き起こす。ぼけにおいては点光源のぼけが真円ではなくラグビーボール状にゆがむことから、イルミネーションの撮影や玉ぼけを生かす撮影でしばしば問題となる。程度の差こそあれ口径食は発生するが、いかに低レベルであるかがポイントだ。

※以下の作例は絞り開放から3クリックごとの画像を掲載しています。
※ニコンのカメラでは、マクロレンズ使用時のF値は撮影倍率によって変動する実効F値が表示されます。そのため、例えば開放値がF2.8のレンズであっても、開放時の値がF2.8よりも大きい場合があります。このような時も、絞り自体は物理的には開放になっているので、ぼけの描写には影響しません。

写真/レポート:高橋良輔(通称・カメ高)

APS-C機専用レンズ(使用ボディ:D300S)

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

F1.6までが勝負どころ

F1.8 F1.8

F2.5 F2.5

F3.5 F3.5

絞っても点光源崩れず

F3 F3

F4 F4

F5.6 F5.6

近接すればさらに良し

F2.2 F2.2

F3.2 F3.2

F4.5 F4.5

90mmからの伝統を受け継ぐ滑らかさ

F3.5 F3.5

F5 F5

F7.1 F7.1

一般撮影ではぼけ小さめ

フルサイズ対応レンズ(使用ボディ:D700)

F2 F2

F2.8 F2.8

F4 F4

ややエッジが強め

F2 F2

F2.8 F2.8

F4 F4

絞っても点光源崩れず

F2 F2

F2.8 F2.8

F4 F4

開放ならば焦点距離以上

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

開放勝負でぼけを呼び込め

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

開放で使って吉

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

絞っても点光源崩れず

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

開放が最も美しい

F1.8 F1.8

F2.5 F2.5

F3.5 F3.5

多角絞りのクセを把握せよ

F2 F2

F2.8 F2.8

F4 F4

滑らかなぼけが続く

F3 F3

F4 F4

F5.6 F5.6

ぼけは小さいが描写は素直

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

点光源までも柔らかい

F3 F3

F4 F4

F5.6 F5.6

近接すればより大きなぼけも

F3 F3

F4 F4

F5.6 F5.6

開放で柔らかさを引き出せ

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

硬さは残るが大きさは十分

F1.4 F1.4

F2 F2

F2.8 F2.8

ぼけの重なりが芸術的

F1.8 F1.8

F2.5 F2.5

F3.5 F3.5

エッジの立ちは好み二分

F3.2 F3.2

F4.5 F4.5

F6.3 F6.3

絞り込みにも強い

F3.5 F3.5

F5 F5

F7.1 F7.1

柔らかいがぼけは小さめ

F2 F2

F2.8 F2.8

F4 F4

ぼけ足が滑らかになじむ

F3.2 F3.2

F4.5 F4.5

F6.3 F6.3

絞っても点光源崩れず

F2 F2

F2.8 F2.8

F4 F4

点光源の描写は必見なり

F3 F3

F4 F4

F5.6 F5.6

柔らかいが口径食やや多め

F3.2 F3.2

F4.5 F4.5

F6.3 F6.3

F3,5以降は点光源やや注意

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AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-EDのマガジン記事

Nikon ニコン AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G (IF)

公開日: 2009年07月13日

ニコン D200

待ち望んだだけのことはあった
手ぶれ補正、ナノクリスタルコートなど
最強の中望遠マクロレンズ

デジタル一眼レフ発売以降、ニコンではDXやVR搭載レンズが数多く発売されたが、なかなか出なかったマクロレンズ。それがついに登場した。その実力はいかに!

レポート:河田一規

 

考えられる機能をすべて詰め込んだニコンファン待望の新型マクロレンズ

 手ぶれしやすいという点において、マクロ撮影というのは超望遠撮影に匹敵するほどキケンである。そして、マクロレンズにこそ手ぶれ補正を搭載すべきだと考えている人も大勢いる。ところが、望遠レンズには次々と搭載されている手ぶれ補正機構は、なぜかマクロレンズには一向に搭載される気配がなくここまで来てしまった。世界初の手ぶれ補正機構付き一眼レフ用交換レンズであるキヤノン EF75-300mm F4-5.6 IS USMが発売されたのは1995年のことだから、なんと手ぶれ補正が世に出て10年以上経っても手ぶれ補正付きマクロレンズは実現されなかったことになる。しかし、ついにニコンから待望の手ぶれ補正機構付きマクロレンズが登場する。AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G (IF)(以下VRマイクロ 105mm)である。
 手ぶれの危険度がきわめて高いマクロ撮影では、できればなるべく三脚を使用すべきなのはいうまでもないことだけど、被写体が昆虫などの場合は脚を立てる時間的余裕がないことのほうが多いし、温室の花などにしても、最近は温室内三脚禁止であることがほとんどである。というわけで、マクロ域における手ぶれ補正機構の有効性はいまさら説明するまでもない。今回のVRマイクロ 105mmに搭載された手ぶれ補正は先に発売された同社のVR 18-200mmと同じくVRⅡと呼ばれる最新型で、補正段数は約4段分。補正が可能な方向は従来のVRレンズと同様に2軸方向だけであり、マクロ域で起こりやすい光軸方向(つまりは被写体とカメラ間の距離)までは面倒を見てくれない。理想的には、この光軸方向の手ぶれも補正されるとなおけっこうなのだが、これを実現するには加速度センサーが必要など、しくみが大がかりになってしまい、現状ではむずかしそうだ。そうはいっても2軸方向だけでも手ぶれが軽減されることの意義は大きく、それは撮影結果に確実に反映されることが今回の試用でもわかった。
 同じニコンの従来からあるAi AF Micro Nikkor 105mm F2.8Dとの比較撮影では、どちらもピントの鋭さやシャープさでは甲乙つけがたいものの、画面周辺部で発生しているフレアの収束はわずかだが新しいVRマイクロ 105mmのほうがよい。このあたりは新搭載されたナノクリスタルコートの威力だろう。光点ぼけの形状も従来型よりカクカクせずにやわらかく描写されるが、口径食の影響か、周辺部では光点ぼけが真円ではなく楕円になってしまうのはマイナスポイントといえる。
 ただし、インナーフォーカスの採用でレンズが前方に繰り出されないのはワーキングディスタンスの点で有利であり、昆虫などを不用意に驚かしてしまうことを避けられるほか、レフなどのライティング面でも好ましい。マクロ派にとっては待ちに待ったレンズの登場だ。

ニコン新旧Micro 105mm描写比較

(新)AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G (IF)
(新)AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G (IF)
(旧)Ai AF Micro Nikkor 105mm F2.8D
(旧)Ai AF Micro Nikkor 105mm F2.8D
 

ニコン D200/マニュアル露出(F4、1/4秒)/ISO 100/WB:オート
新しいVRマイクロ 105mmは、このように光点ぼけ(右上の丸部分)が多い場合は周辺部でぼけ形状が楕円になってしまうのがちょっと気になるけれど、円形絞りの採用で従来型よりぼけ味はやわらかいのはいい

 
撮影カメラ:ニコン D200

ニコン D200/絞り優先AE(F5.6、1/60秒)/露出補正:-0.3EV/ISO 160/WB:オート/RAW
マクロの場合、手ぶれ補正が付いたからといっても油断は禁物だが、補正なしと比べると安心感は格段に高まる。ぼけのやわらかさやピントのシャープさは最新レンズとして申し分ない

 

レンズ構成図

レンズ構成図

スペック

レンズ構成 12群14枚
最短撮影距離 0.314m
フィルター径 φ62mm
大きさ φ83(最大径)×116(長さ)mm
重さ 790g
標準価格 124,950円
実勢価格 99,000円前後

MTF曲線

MTF曲線

デジタルカメラマガジン2006年4月号掲載

参考になった: 14

この記事のURL:https://ganref.jp/items/lens/nikon/134#imp_255

AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-EDのマガジン記事

VR対ノンVRのマクロレンズ一本勝負

公開日: 2009年05月07日

ついにニッコールマクロの直接対決が実現した。最新技術を搭載したVRレンズと伝統のAi AF。その性格の違いから新旧それぞれにファンがいる。今回は双方の特徴を勉強していこう。ちなみに撮影はニコン D200で行った。

写真・文:高橋良輔(通称:カメ高)

 

ついに旧型のAi AFが絶版に! 白黒をつけるのはいましかない

 しばらく新製品の発売がなかったニコンのマクロレンズ。個性的な商品はすでにラインアップされ、もう新製品のつけいる隙はないかに思えたほどだ。マクロに欠けているものは手ぶれ補正機構くらいだったが、その必要性と実効性についての論議もあり、製品化されることはなく時間は過ぎていた。そこに登場したのが、ニコン AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G(IF)(以下VR105mm)だ。それと同時にしばらく併売されていた旧型のニコン Ai AF Micro Nikkor 105mm F2.8D(以下Ai AF105mm)は、4月にメーカー在庫の終了が発表され、現在入手可能な新品は店頭在庫分のみとなった。なくなってしまうとなれば、Ai AF105mmに興味がわくのが人情だ。シャープさは? 逆光特性は? といろいろ気になりだしてくる。また、2本のレンズの標準価格はやや開きがあり、124,950円のVR105mmと90,300円のAi AF105mmでは購入する際の心構えも変わって当然だ。旧型の市場在庫がなくなる前に、どちらを買うとおトクなのか白黒をつけたいところだ。

ニコン VS ニコン

ニコン AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G(IF)
レンズ駆動方式がレンズ内モーター式のAF-S仕様となった。また、新世代の手ぶれ補正機構「VR Ⅱ」を搭載。シャッタースピードで約4段分相当の手ぶれ軽減を生み出す。ただし約4段分の効果は約3m~無限遠までの撮影時のみ
◎標準価格:124,950円
◎実勢価格:99,000円前後
◎発売時期:2006年3月
http://www.nikon-image.com/
ニコン Ai AF Micro Nikkor 105mm F2.8D
絶版となった伝統の1本。登場は1993年で、ライバルが超音波モーターを搭載するなか、シンプルな作りでマイクロニッコールの屋台骨を支える。いまとなっては古めかしいが、AF/MFの切り替えスイッチは当時としては斬新だった
◎標準価格:90,300円
◎実勢価格:販売終了
◎発売時期:1993年12月
http://www.nikon-image.com/

レンズ繰り出し時

ニコン レンズ繰り出し時
インナーフォーカス方式を採用したため、撮影距離や倍率による全長の変化はない。最短撮影距離時のF値は可変式だが、F4.8と、旧型より明るめだ
ニコン レンズ繰り出し時
等倍撮影時がもっとも繰り出し量が多くなる位置。マウント面までの実測で約133mm。開放F値は可変式であり、最大繰り出し時の絞りはF5

レンズ構成図

ニコン レンズ構成図
ナノクリスタルコートEDガラス
レンズ構成12群14枚
最短撮影距離0.314m
最大撮影倍率1:1(等倍)
フィルター径φ62mm
最大径×全長φ83×116mm
重さ約790g
ニコン レンズ構成図
レンズ構成8群9枚
最短撮影距離0.314m
最大撮影倍率1:1(等倍)
フィルター径φ52mm
最大径×全長φ75×104.5mm
重さ約560g

MTF曲線

ニコン MTF曲線
※S:放射方向、M:同心方向
※グラフの縦軸はコントラスト、横軸は画面中心からの距離(単位:mm)を表しています

10本/mmの周波数は高いが、30本/mmの数値のグラフがやや波打つ。印象ではゴリッとした力強い描写かもしれない
ニコン MTF曲線
※S:放射方向、M:同心方向
※グラフの縦軸はコントラスト、横軸は画面中心からの距離(単位:mm)を表しています

10本/mm、30本/mmとも新型より平均値は悪いものの、グラフの落ち着きは良好だ。画面周辺の落ち込みも少ない
 

レンズよもやま話

マクロレンズの起源は文書を複写することからはじまった。その当時の解像力の基準としてはアルファベット小文字でeとcの判別が可能であることだったという。

デジタルカメラマガジン2006年06月号掲載

解像力チャートテスト レンズの資質をテストチャートでひも解く

ニコン AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G(IF) ニコン Ai AF Micro Nikkor 105mm F2.8D
ニコン 解像力チャート ともに絞り優先AE、ISO 100で撮影したが、開放ではAi AF105mmよりやや露出アンダー。また色収差はセンサーの解像力に関連がある可能性も否定できない ニコン 解像力チャート F2.8でもF8でもNo.4ターゲットまでを解像したが、No.3ターゲットの解像にはいたっていない。これはマクロレンズとしてややもの足りない数値でもある
105mm F2.8(開放) 105mm F2.8(開放) 105mm F2.8(開放) 105mm F2.8(開放)
105mm F8 105mm F8 105mm F8 105mm F8

解像力では互角だが、色収差比較で違いが発生

 両者の解像力をチャートでつぶさに検証する。開放とF8のそれぞれのデータでは、解像力は互角。しいていえばAi AF105mmがシャープに感じるが、中心部での解像限界はNo.4ターゲットまでだ。両者とも開放とF8ではあまり差がなく、F8でややコントラストが上がってくる印象だ。画面周辺でもその傾向はまったく同じと見ていい。テストでもっとも差がある部分は色収差と思われる色のズレだ。ほとんどその発生を確認できないAi AF105mmに対し、VR105mmでは黒線に青色のふちどりが見えた。絞り込みで改善がほぼないことを考えると倍率色収差かとも思われるが、原因は不明。惜しまれつつ、生産終了となったAi AF105mmのほうが現時点ではやや上の印象。ただし、レンズは解像力がすべてではないのだ。次のガチンコ勝負へいってみよう。

チャートの読み方

レンズの歪みはそれぞれの水平・垂直線で。また解像力は全13カ所の四角いテストパターンで読み解く。テストパターンは斜め方向45度に傾きがつけられており、ローパスフィルターの角度を考慮しているため、目視しやすいほうをそれぞれ選ぶ。テストパターンの大きさはもっとも大きなもので600万画素の平均的な解像力を、またもっとも小さいものが2,000万画素での解像力限界を示す。ただしレンズ評価の場合にはあくまで客観的な指標として使用している。

チャート制作:小山壮二

逆光での実写テスト 激しい光にどこまで耐えられるのか

ニコン AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G(IF) ニコン Ai AF Micro Nikkor 105mm F2.8D
撮影:ニコン AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G(IF) 新開発のナノクリスタルコートの効果もあり、まったく逆光による影響はない。驚異的な耐光性能だ 撮影:ニコン Ai AF Micro Nikkor 105mm F2.8D VR105mmと同一条件で撮影したが、緑色の大きなゴーストが生じている。光源を直接画面に入れるのは危険だ

新型コートがさっそく実力発揮。新旧の差が、ここでは歴然

 逆光でのフレアやゴーストの出現を見るために、カメラの内蔵ストロボをコマンダーに設定し、SB-600をワイヤレス発光させて逆光を作りだした。さすがに新旧の性能差は歴然であり、新開発のナノクリスタルコートの実力が早くも実証された。この技術は同社の半導体露光装置ステッパー「NSR(Nikon Step and Repeat System)」で使用されるコーティング技術をベースにしているもので、すでにAF-S VR Nikkor ED 300mm F2.8G(IF)へも導入済みだ。コーティングの密度が高く、入射角度の対応が従来技術よりさらに広いという。参考までにVR105mmに対し、さまざまな角度からストロボを照射してみたが、掲載したテストと同様に満足する結果が得られた。新旧対決の逆光テストは新型VR105mmの完勝であり、もし、逆光での撮影が多いユーザーならばこの時点で決定してもいい。逆光を使う機会がもっとも多いことが考えられるレンズだけに、光耐性だけでも買いだ。解像力のチャートテストの雪辱を果たしたVR105mmの今後のテスト結果に注目。

レンズよもやま話

ナノクリスタルコート(Nano Crystal Coat)の「ナノ」とは大きさを表す単位で、1ナノメーターは1/1,000,000mm。超微細な結晶粒子をコーティングしたということを意味している。

デジタルカメラマガジン2006年06月号掲載

ぼけぐあいテスト きれいに背景をぼかす資質を探る

ニコン AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G(IF) ニコン Ai AF Micro Nikkor 105mm F2.8D
撮影:ニコン AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G(IF) 絞り優先オート、F3.2で撮影。口径食の影響から、本来真円にならなくてはいけない光源のぼけが、ラグビーボール状となっている 撮影:ニコン Ai AF Micro Nikkor 105mm F2.8D 絞り優先オート、F3.3で撮影。わずかに光源のカタチに歪みはあるが許容範囲内であり、開放でのぼけ味はキレイな部類に属する

ラグビーボール型にぼけが歪む。新型VR105mmのウィークポイント

 ぼけのきれいさはマクロレンズにとって重要な要素のひとつだ。近接撮影ではぼけそのものを活かして作風に取り入れることは日常であり、光源などもよく使われる手段だ。その観点で見るとAi AF105mmが比較的素直な描写であるのに対して、VR105mmはぼけのカタチが美しくない。大口径レンズに見られる口径食であり、鏡胴部に遮られて光が欠けてしまう現象が起きている。VR機能を搭載しながら、これまでの性能を維持するためには入射光を増やさなくてはならないわけだが、そのための太い鏡胴がむしろマイナスになってしまったのだろう。標準レンズならまだしも、マクロレンズでは痛い。

最短撮影距離テスト 実写で被写体の大きさを確認する

ニコン AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G(IF) ニコン Ai AF Micro Nikkor 105mm F2.8D
撮影:ニコン AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G(IF) 撮影:ニコン Ai AF Micro Nikkor 105mm F2.8D

スペック上では同じだが実測ではわずかに差が

 スペック上での最短撮影距離は2本とも0.314mであり、VR105mmとAi AF105mmはまったく同一だ。しかし実写をするまでは納得がいかず、同一の被写体で試してみた。結果としては、ほんのわずかであるがVR105mmのほうが被写体に寄って撮影できる。被写体の文字を比べるてみると、やや大きく写っていることがわかるだろう。

AFスピードテスト 旧型の欠点は克服したか

ニコン AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G(IF) 約1.1秒
ニコン Ai AF Micro Nikkor 105mm F2.8D 約1.9秒

VR105mmは超音波モーターによるレンズ駆動に変更された。Ai AF105mmは途方もなく遅いAFだったが、今回はどのように改善されたのだろうか。時計を使い、実測したところAi AF105mmは約1.9秒、VR105mmで約1.1秒と約半分に近い時間短縮が確認できた。

計測方法

秒針がなめらかに動く時計を利用。秒針が12時の位置に到達したと同時に、アウトフォーカス位置からAFを駆動させて実写。その1枚目が記録されるまでの時間を計測し、10回の平均値を出した。

質感・使用感テスト 実際に手にとって気になる各部をチェックする

質感・使用感テスト
ピントリング ここが新型になってもっとも変わった部分だ。ジージーと動作音がして操作が重いAi AF105mmと比較して、AF-SとなったVR105mmのピントリングは軽くてスムーズ。また鏡胴部が繰り出さないためトルクの変動もない。リングも幅広で操作感は向上した。
フォーカス切り替え Ai AF105mmでは回転式のフォーカスクラッチ式。対するVR105mmは常時AF/MFへの移動が可能なAF-S方式だ。切り替えそのものもスライドスイッチ式となった。この点ではVR105mmの操作感はよく、撮影のリズムをさまたげることはない。
フィット感 見違えるほど立派になったVR105mmだが、大きさと重さは増加。数値的には直径で8mm、重さで230gの差だが、印象的には1.5~2倍程度にも感じる。そのためフィット感は後退したといわざるを得ず、携帯性という面でもむしろマイナスに。

レンズよもやま話

レンズ末尾につくIFという文字は「Internal Focusing」の略称。レンズを前・中間・後群に分割し、中間のレンズ群のみを移動させてピントを合わせる方式をいう。

デジタルカメラマガジン2006年06月号掲載

カメ高のオレならこう使う!

ニコン AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G(IF)

撮影:ニコン AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G(IF)

ライトボックスを活用し透過光でガラスの質感をみずみずしく撮る

 圧倒的に強い逆光耐性を使わない手はない。これまでフレアが起きやすかった透過光での撮影などでは絶大な安心感がある。日常的なシーンでの撮影条件ならば気を使う必要はほぼない。作例では、フィルム用のライトボックスを光源にして、切子ガラスの古い酒器を撮影してみた。フレアもなくキレがいい。

VR機構
もしVRの効果により、画面構成が決定しにくい場合にはVR機構を[OFF]にする

◆撮影データ
撮影地東京都区内
使用カメラニコン D200
撮影モード絞り優先AE
絞りF5
シャッター速度1/80秒
ISO感度100
ホワイトバランスオート
撮影画質RAW
 

ニコン Ai AF Micro Nikkor 105mm F2.8D

撮影:ニコン Ai AF Micro Nikkor 105mm F2.8D

高い解像力を活かし開放から積極的にぼけ味を楽しむ

 フォーカス環境とコーティング、VR機構を除けば、新型と変わるところはないAi AF105mm。ぼけが複雑になっても描写を気にすることなく撮影できる。絞って使うと絞り羽根の枚数のせいもあり、ややぼけが硬い印象になる場合もあるが、作例のように開放で使うならば描写はきれいだ。いまとなってはとりたてて大きな特徴のないレンズだが、実写性能は信頼できる。現役引退は残念だ。

◆撮影データ
撮影地東京都区内
使用カメラニコン D200
撮影モード絞り優先AE
絞りF3.8
シャッター速度1/30秒
ISO感度100
ホワイトバランスオート
撮影画質RAW
 

結論!オレならここはVR105mmを選ぶ

万能単焦点レンズとして魅力と可能性を秘めている

 マクロレンズの比較はほかのジャンルのレンズと比べて差がつきにくい。そもそも一定レベル以上の解像力があるのがマクロレンズであり、かんたんにはその違いは見つからない。そのためテストもいつにも増して粘着質にならざるを得なかった。
 この2本のレンズを比較するとまったく異なる性格であることがわかる。旧型であるAi AF105mmはマイクロニッコール時代の伝統を受け継ぎ、ややソフトになったとはいえ、解像力を第一とする考えだ。対するVR105mmはマクロとしての平均レベルの解像力を保ちながら、むしろ便利な望遠レンズという性格を強調したものだ。マクロとして使うだけならば大型で、重量も増したぶんのデメリットもある。しかし高画質な望遠レンズとして考えるならば容認もできる。
 いざ選ぶとなるとそのジャッジはむずかしい。プラス面、マイナス面ともそれぞれに存在するからだ。しかし「とんがりぐあい」という意味ではVR105mmの個性はある意味強烈であり、おもしろみという点からも評価できる。手ぶれ補正に関してはカタログなどでの表記に「シャッタースピード約4段分相当※の手ぶれ軽減効果を実現(約3m~無限遠[撮影倍率:1/30倍]までの撮影時)」とあり、この書き方では3m以内では手ぶれ補正機構が動かないような印象を受ける。しかし※の注釈部分が重要で、「※当社測定条件によります。また、手ぶれ補正効果は、撮影者や撮影条件によって異なります」との脚注がある。つまり効果は落ちるが、機能は働くのだ。実際に使うとさすがに近接時には動きの鈍さはわかるものの、補正はたしかに機能する。これまで三脚がなければ絶対にぶれていたシーンでも、開放+ISO 200+VR Ⅱでなんとか乗り切れるだろう。手ぶれ補正効果が近接撮影時に低いことは、大きなマイナスとは感じない。近接撮影時にファインダー画像が補正の効果により、動きすぎることのほうが問題があろう。

今月のWinner

ニコン AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G(IF)

ニコン AF-S VR Micro-Nikkor ED 105mm F2.8G(IF)

常備レンズの1本としては大きさと重さが気になるところ。ほかのレンズとの組み合わせを再考する必要がある。これと合わせる標準ズームは軽量のものを用意したい

 

レンズよもやま話

長期で使用していると、レンズにも経年変化が起きる。その代表例が、空気中の炭酸ガスや亜硫酸ガスなどでレンズ表面が劣化し、ケイ酸の薄い膜ができる「レンズ焼け」だ。しかし、撮影には支障はない。

デジタルカメラマガジン2006年06月号掲載

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この記事のURL:https://ganref.jp/items/lens/nikon/134#imp_198


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