顔料も染料も選べる!! 創作意欲が湧き上がる!! 最新A3ノビプリンター キヤノンPIXUS PRO-10S/100S わたしが選ぶならこっち!! ~GANREFユーザー小川幸二さんの場合~
キヤノンのインクジェットプリンター PIXUS PRO LINEの新商品として、A3ノビ対応モデル「PIXUS PRO-10S」「PIXUS PRO-100S」の2機種が発売された。「顔料」「染料」どちらのインクを採用するかがプリンターの特性を決めるといってもよいが、 PIXUS PRO LINEはどちらも選べるラインアップを誇る。ではどちらを選ぶか?がカギになる。デジタルカメラマガジン記事と連動したこの記事では、実際にGANREFユーザーにPIXUS PRO LINEを集中使用してもらい、ユーザーが感じたリアルな評価を写真家・小澤太一がインタビューして浮き彫りにしたい。
わたしが選んだのはこれ!
キヤノン「PIXUS PRO-100S」
>>製品詳細ページ
これまで複合機を使っていて、何枚に1枚かは「あれっ?」って思うような、色転びしたように感じるプリントが出てきました。たとえば夕焼けのオレンジがあっさり抜けてしまったり、空の青がシアン寄りになったりと。でもこのPRO-100Sでカラーで印刷して、わたしの使い方だとラスターの紙を使って印刷した場合、9割9分はボタンを押すだけで思い通りのプリントが出てきて、プロ機はこんなに打率が高いんだなぁと。プラチナグレードの紙でも、想像通りの色味のものが出てきますね。8色もインクがあることで、その色の安定性を感じることができました。PRO-100Sは、色の偏りについてお世辞抜きになんの気も遣わなかったし、難しいこともなく、イメージどおりのプリントばかりでした。
光沢系の紙などで再現できる、鏡みたいなツヤツヤ感。これ、見ているだけで気持ちがいいですね。手に取って光を当ててみると、その表面の色の鮮やかさの見え方はすごいです。それとわたしの作品でも重要な、黒い部分もよく締まって見えて、とても満足感がありました。今回よく使ったプラチナグレードの紙と組み合わせると、すごいキラッキラでツヤッツヤッという印象で、作品の内容とうまくマッチしたときには、思わず「わぁ!」ってなったほどの感動です。今までもちろん光沢の紙でプリントをしたことはあるのですが、今回は大きなサイズの紙で印刷したこともあって、より強く、このツヤツヤ感の良さを体験することができました。
PRO-100Sは動作音そのものがとても静かでジェントルですよね。複合機のプリンターだと、印刷するときの音がカッサカッサって大きく感じられたりしていましたが、シャーシががっしりしていて揺れが少ないなぁと。プリントヘッド部分の剛性感もとてもある感じです。プリントヘッドといえば、無くなったインクカートリッジを交換するときに、どれが無くなったのか示す点滅……あれ、とてもおしゃれですね。インクの交換作業も、蓋を開けてパコンとやるだけのワンタッチで簡単なのもいいですね。
最高解像度 | 横4,800×縦2,400dpi |
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インク滴サイズ | 全弾3pl |
インク色数 | 染料8色(C/M/Y/PC/PM/BK/GY/LGY) |
使用可能用紙サイズ | A3ノビ、A3、A4、2L判、L判ほか多数 |
外形寸法 | 約689×385×215(mm) |
質量 | 約19.7kg |
自分の写真の特徴は、その色の使い方だと思っています。印象的な色をどう表現の中に入れていくのか……それを大事にしていますが、このような色にこだわりのある表現をしていくときには、染料機の鮮やかさは必要不可欠と言ってもいいでしょう。プロとして活動していく中で、仕事的にも作家活動的にも、染料機と顔料機のそれぞれの良さがあるのはわかっているので、どちらの機種も用意していますが、実際に僕のメインプリンターと言えるのは、この染料機のPRO-100Sです。DPP&Print Studio Proとの連携で使いやすく色の管理もしやすいし、仕事の上でのワークフローでも写真展などの本格的な作品プリントを作り込んでいく上でも重宝しています。僕にとっては、カメラやレンズ以上に、より個性を出すことにおいて重要なアイテムのひとつ、それがこのプリンターPRO-100Sだと感じています……えぇ、これからも頼りにしていますよ!
色の再現性に優れている染料機のPRO-100Sには8色のインクを搭載。その中でもブラック、グレー、ライトグレーの3色の黒系インクを採用することで、カラーだけでなく、モノクロの階調表現においても、より強くなっています。カラーも発色もよく、より鮮やかに……時にはモノクロもプリントしたい人にも、安心して印刷できるプリンターに仕上がっています。
プリントの待ち時間ってけっこう長く感じるものです。特に仕事で大量にプリントしないといけないときにはこの時間が死活問題(笑)。紙の種類や、カラーかモノクロかなどによっても違いますが、顔料機に比べて、1/2~1/3の速さで印刷することができます。時間がない中でたくさんプリントしたい人や、快適なプリントライフを過ごしたい人にもおすすめです。
キヤノン純正用紙はもちろん、サードパーティーの紙についても、ICCプロファイルを選ぶだけでキレイに印刷できます。キヤノンのサイトから、サードパーティーのICCプロファイルもダウンロードすることが可能。インクが紙に染み込む染料機であるPRO-100Sでは紙の違いやニュアンスも出やすいので、多くのICCプロファイルが提供されていると安心できますね。
鮮やかでキレイな発色のカラープリント、暗部の階調も豊富でなめらかなトーンのモノクロプリント、おまけに紙の種類もいろいろ使ってみたい……そんな欲張りな人(笑)にも最適なプリンターがPRO-100Sです。操作性においてもシンプルで、印刷スピードも速くて、ストレスなくプリントできます。オールマイティで使い勝手のいいプリンターなので、大きなA3ノビプリンターは初めてという人にも安心して使ってもらえる機種に仕上がっています。
キヤノン PIXUS PRO-1
キヤノンPIXUS PRO LINEの最上位機種。顔料系12色インク搭載のA3ノビ対応インクジェットプリンター。5色の黒系インクの組み合わせによる高画質モノクロプリントも魅力。
» PIXUS PRO-1製品紹介ページ
キヤノン PIXUS PRO-10S
キヤノンPIXUS PRO LINEの顔料系10色インク搭載のA3ノビ対応インクジェットプリンター。「クロマオプティマイザー」による光沢均一性/黒濃度の向上が魅力。
» PIXUS PRO-10S製品紹介ページ
キヤノン PIXUS PRO-100S
キヤノンPIXUS PRO LINEの染料系8色インク搭載のA3ノビ対応インクジェットプリンター。染料系インクならではの高発色・高光沢と暗部の色再現性の向上が魅力。
» PIXUS PRO-100S製品紹介ページ
デジタルカメラマガジン2015年3月号(2/20発売)にはGANREFユーザー 小川幸二さんも登場するキヤノン PIXUS PRO-10S/100Sの連動記事が掲載されている。人気写真家が顔料10S・染料100Sをそれぞれが選んだ理由を徹底解説。またフォトコン選者の岡嶋和幸先生によるプリントアドバイスなど盛りだくさんな内容。要チェック!
» https://ganref.jp/dcm/