PENTAX 645D:ペンタックス(pentax)

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PENTAX 645Dのレビュー・撮影記

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月光妖宴

カメラ: PENTAX 645D

レンズ: FA645 35mmF3.5AL[IF]

PENTAX 645DのGANREFマガジン最新記事

PENTAX 645Dレビュー:杉本流レンズシステム構築計画・実写編

「杉本流レンズシステム構築計画・購入編」で入手した中古のペンタックス645交換レンズを実戦投入してみた。現行FAレンズ3本とMF時代のAレンズ3本の計6本だがそれぞれの描写性は気になるところだ。 

公開日: 2010年06月14日

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PENTAX 645Dの新着写真

PENTAX 645Dのマガジン記事

PENTAX 645Dレビュー:杉本流レンズシステム構築計画・実写編

公開日: 2010年06月14日

 「杉本流レンズシステム構築計画・購入編」で入手した中古のペンタックス645交換レンズを実戦投入してみた。現行FAレンズ3本とMF時代のAレンズ3本の計6本だがそれぞれの描写性は気になるところだ。また、レンズの構築計画によって構成したレンズシステムが実際の撮影ではどのように感じられたかもレポートしておこう。

杉本利彦
杉本利彦
最近では主にカメラ雑誌・書籍などで写真家、カメラ評論家として活動。GANREFでは性能テスト、新機種の実写レポートなどを担当する。ペンタックスの645シリーズはアマチュアの風景写真家に圧倒的支持を得たカメラシステムであり、満を持して登場した「645D」には、アマチュアの世界にかつてない高画質をもたらす実力機として大きな期待を寄せている。

「PENTAX 645D」実写画像

作例画像をクリックすると15~51MBの画像を開きます
撮影データは撮影時のものです

A645 35mmF3.5A645 35mmF3.5

「PENTAX 645D」+「A645 35mmF3.5」作例

カメラ:PENTAX 645D/レンズ:A645 35mmF3.5/露出モード:絞り優先AE/絞り:F14/シャッタースピード:1/15秒/ISO感度:200/WB:太陽光/カスタムイメージ:鮮やか/RAW(DNG/Adobe Camera Rawにて現像)
今回の試写では「FA645 35mmF3.5AL[IF]」も使用した。結果としては逆光特性や色収差の面ではわずかながら「FA645 35mmF3.5AL[IF]」が有利と判断したが、周辺での解像感は「A645 35mmF3.5」がやや上回ると感じられ、トータルの描写では「A645 35mmF3.5」は勝りこそすれ決して負けていないと思われた。「FA645 35mmF3.5AL[IF]」とはだいぶ描写性に開きがあるのではないかと考えていたのでこれは意外な結果であった。

FA645 45-85mmF4.5FA645 45-85mmF4.5

「PENTAX 645D」+「FA645 45-85mmF4.5」作例

カメラ:PENTAX 645D/レンズ:FA645 45-85mmF4.5(70mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F16/シャッタースピード:1/4秒/露出補正:-0.7EV/ISO感度:200/WB:太陽光/カスタムイメージ:鮮やか/RAW(DNG/Adobe Camera Rawにて現像)
どの焦点域でも非常に優秀な描写が得られており、このレンズの選択は正解であった。実際の撮影時の使用頻度も80~160mmと並ぶほどで、645Dと組み合わせるのに最適な標準ズームと考えてよいだろう。645D用交換レンズの最初の1本としてはいち押しである。中古で入手した個体だが描写性はまったく問題なく、良い買い物であった。

A645 80-160mmF4.5A645 80-160mmF4.5

「PENTAX 645D」+「A645 80-160mmF4.5」作例

カメラ:PENTAX 645D/レンズ:A645 80-160mmF4.5(160mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F16/シャッタースピード:1/25秒/ISO感度:100(拡張感度)/WB:太陽光/カスタムイメージ:鮮やか/RAW(DNG/Adobe Camera Rawにて現像)
絞り開放付近ではやや描写に甘さも見られたが、F8以上に絞り込むと十分な画質が得られる。MFのためフォーカシングとズーミングの2つの操作が必要でやや面倒だが、これは慣れの問題だ。この個体ではズームリングがやや固かったが、持ち運びの際に自重で鏡筒が伸びてしまうようなことはなかった。鏡筒のガタツキは皆無で機械精度は非常に高く、その点での信頼感はかえって高い。中古市場では格安で売られているが程度の良いものなら十分使用可能と判断した。

A645 200mmF4A645 200mmF4

「PENTAX 645D」+「A645 200mmF4」作例

カメラ:PENTAX 645D/レンズ:A645 200mmF4/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/100秒/露出補正:-0.3EV/ISO感度:200/WB:太陽光/カスタムイメージ:鮮やか/RAW(DNG/Adobe Camera Rawにて現像)
破格の値段で入手した割には、描写はまずまずといったところ。アウトフォーカス部分での色収差がやや目立つが、ピントの合った部分の描写は良好だ。35mm判換算で約160mmの焦点距離はあまり登場の機会はなかったが、小型軽量なので荷物としてもそれほど気にならなかった。望遠でのピント合わせもフォーカスエイドが働くためまったく問題ない。ただ、ズーミングで構図の微調整をしたい焦点域なのでやはり「FA645 150-300mmF5.6ED[IF]」が欲しいと感じたのも事実だ。

FA645 300mmF5.6ED[IF]FA645 300mmF5.6ED[IF]

「PENTAX 645D」+「FA645 300mmF5.6ED[IF]」作例

カメラ:PENTAX 645D/レンズ:FA645 300mmF5.6ED[IF]/露出モード:絞り優先AE/絞り:F16/シャッタースピード:1/125秒/露出補正:-0.7EV/ISO感度:400/WB:太陽光/カスタムイメージ:リバーサルフィルム/JPEG(L/画質 スーパーファイン)
35mm判換算で約240mm相当であるから、一般の被写体よりも遠景や朝夕の太陽などの被写体が多くなるため、描写性の判断はしにくいが、実用上は十分な画質が得られているといえるだろう。また、日光が画面内に入るような場合や作例のようにゴーストが発生しやすい条件でも逆光特性は極めて優れていた。このあたりはさすがに単焦点レンズならではのメリットだろう。

FA645 マクロ 120mmF4FA645 マクロ 120mmF4

「PENTAX 645D」+「FA645 マクロ 120mmF4」作例

カメラ:PENTAX 645D/レンズ:FA645 マクロ 120mmF4/露出モード:絞り優先AE/絞り:F16/シャッタースピード:1/50秒/ISO感度:200/WB:太陽光/カスタムイメージ:鮮やか/RAW(DNG/Adobe Camera Rawにて現像)
このレンズは645D実写レポートの詳細レビュー編でも作例を使用したが、極めてシャープな描写が得られており、この個体での描写性はまったく問題ないといえる。ただ、このレンズの傾向としては前後のぼけ部分で二線ぼけ傾向がかなり強めに出ていたので、作例のようにマクロ域よりもやや距離を置いた中距離でのぼけ味を生かした撮影では、あまりきれいなぼけは得られないかもしれない。

 今回の中古レンズ購入体験を通していえることは、購入した645用レンズは6本とも性能面で問題は見られず、どのレンズも個体差が少なく非常に優秀な描写結果が得られたことだ。中古レンズの場合、どのような使い方をされたかはわからないのでコンディションの部分で不安な面があるのに加え、レンズ自体の個体差も考えられるので、ある程度のリスクは考慮しておかなければいけないが、幸い今回購入したレンズには不具合は見られず、十分実用に耐えるものばかりであった。これは、ペンタックス645用レンズでは基本的に個体差が少なく、そしてユーザーもカメラ慣れしたユーザーが多く、コンディションが比較的良好に保たれていたからではないかと想像される。
 マニュアルフォーカス時代のAレンズについても、コーティングなどの面で最新のFAレンズには及ばないものの、鏡筒の機械精度としては逆に安心感が高く、トータルの画質面では十分使用に耐える性能を持つことがわかった。また、当然ながら最新のFAレンズなら機能面を含めまったく問題なく使用できることも確認できた。この結果から、従来からのペンタックス645シリーズのユーザーであればボディを購入するだけですぐにでも645Dに移行できるといえる。

 筆者が考えたレンズ構成については、広角側を35mm単焦点と45~85mmズームとしたのは画質面を考えるとおそらく最善の選択であり正解であったといえるが、さらに広角側にもう1本欲しいと感じた。この部分は広角単焦点のD FAレンズがリリース予定とされているので、早期発売を期待したいところだ。また80~160mmズームよりも望遠側を単焦点レンズで構成したことについては、画角調整の自由度や使い勝手の面で筆者的にはやや不満を感じた。そのためゆくゆくはこの焦点域もズーム化を考えていきたいと思う。
 総じて645Dと組み合わせるレンズとしては、機能面も含めて考えれば現行FAレンズが最適であるが、MF方式のAレンズでも十分な画質が得られることがわかった。また、すべてのケースで当てはまるとはいえないが、中古レンズでも程度の良いものを選ぶ限り、十分な性能を期待できる場合が多いこともわかった。今回の「PENTAX 645D」関連のレポートでは、新しい切り口でお送りしたが、「PENTAX 645D」を導入しようとお考えの方々に少しでも参考になれば幸いだ。

各レンズのPENTAX 645D装着時の外観写真

PENTAX 645D + A645 35mm F3.5

PENTAX 645D

A645 35mm F3.5

PENTAX 645D + FA645 45-85mmF4.5

PENTAX 645D

FA645 45-85mmF4.5

PENTAX 645D + A645 80-160mm F4.5

PENTAX 645D

A645 80-160mm F4.5

PENTAX 645D + A645 200mm F4

PENTAX 645D

A645 200mm F4

PENTAX 645D + FA645 300mmF5.6ED[IF]

PENTAX 645D

FA645 300mmF5.6ED[IF]

PENTAX 645D + FA645 マクロ 120mmF4

PENTAX 645D

FA645 マクロ 120mmF4

» 杉本利彦氏がどんな理由でこれらのレンズを購入したかについてはこちら
  PENTAX 645Dレビュー:杉本流レンズシステム構築計画・購入編

撮影/レポート:杉本利彦

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PENTAX 645Dのマガジン記事

ペンタックス PENTAX 645D 実写レポート:詳細レビュー編

公開日: 2010年05月26日

 製品版の「PENTAX 645D」を携えて、新緑の撮影に新潟方面へ出かけた。速報でもお伝えしたとおり「PENTAX 645D」では4,000万画素のCCDイメージセンサーの能力を十分に活用し、極めて高精細な風景撮影が可能になっている。ここでは操作性の印象や画質面の使いこなしを含め、より詳細にレポートしたい。

「PENTAX 645D」実写画像

画像をクリックすると実写画像(17~55MB)を開きます。

「PENTAX 645D」実写画像:1/10

カメラ:PENTAX 645D/レンズ:FA645 80-160mmF4.5(80mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F16/シャッタースピード:13秒/露出補正:+0.3EV/ISO感度:200/WB:太陽光/カスタムイメージ:鮮やか/JPEG(L/画質 スーパーファイン)
小雨の降る中撮影したブナ林。新緑が鮮やかで美しい。パンフォーカスを得るためF16まで絞り込んでいるが、回折現象の影響など感じられず、画面の隅々に至るまで非常にシャープな描写が得られている。防塵・防滴ボディのため雨対策もレンズ部分に重点を置けばいいのでかなり安心感が高い。

「PENTAX 645D」実写画像:2/10

カメラ:PENTAX 645D/レンズ:FA645 45-85mmF4.5(65mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F16/シャッタースピード:1/13秒/露出補正:-0.7EV/ISO感度:200/WB:太陽光/カスタムイメージ:鮮やか/JPEG(L/画質 スーパーファイン)
鏡のような水面に反射した新緑。中央上部に波紋が発生した瞬間を狙っている。反射した新緑や空の質感と水面の揺らぎによってところどころ水の質感が表れている部分の対比がおもしろい。このような表現が可能なのも高精細な解像感とリアルな階調再現性があってこそだ。

JPEGにて撮影 「PENTAX 645D」実写画像:3/10(JPEGにて撮影) RAW(DNG)にて撮影 「PENTAX 645D」実写画像:4/10(RAWにて撮影)

カメラ:PENTAX 645D/レンズ:FA645 45-85mmF4.5(50mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F11/シャッタースピード:1/125秒/ISO感度:200/WB:太陽光/カスタムイメージ:鮮やか/左:JPEG(L/画質 スーパーファイン)、右:RAW(DNG/Adobe Camera Rawにて現像)
里は春でも遠方の山々はまだ雪が残る。このカットでカメラ内で生成したJPEGデータとDNG形式で記録してAdobe Camera RawでRAW現像したデータを比較してみよう。JPEG画像では輪郭がやや太めで解像感は控えめに感じられるが、DNGデータからRAW現像したものは画素単位ぎりぎりまでの解像感が得られていることがわかる。

「PENTAX 645D」実写画像:5/10

カメラ:PENTAX 645D/レンズ:FA645 45-85mmF4.5(85mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/1,600秒/露出補正:-0.7EV/ISO感度:200/WB:日陰/カスタムイメージ:鮮やか/JPEG(L/画質 スーパーファイン)
霧の中で太陽を撮影。ISO 100の状態で、「D-Range設定」の「ハイライト補正」をオンにして撮影している。これを設定すると設定感度が自動的に1段高くなりISO 200となる。こういう被写体ではグラデーションの再現が難しいが、十分なダイナミックレンジが得られており、ハイライト部が非常に滑らかに再現されている。

「PENTAX 645D」実写画像:6/10

カメラ:PENTAX 645D/レンズ:FA645 マクロ 120mmF4/露出モード:絞り優先AE/絞り:F11/シャッタースピード:1/50秒/ISO感度:100(拡張感度)/WB:太陽光/カスタムイメージ:鮮やか/RAW(DNG/Adobe Camera Rawにて現像)
拡張感度のISO 100で撮影している。ISO 100ではISO 200で撮影した場合に比べハイライト側のダイナミックレンジが狭くなるが、作例のようなハイライト部分の少ない被写体では問題なく撮影可能だ。ISO 200でも十分優秀だが、ISO 100ではさらにノイズ感を少なくできる。

「PENTAX 645D」実写画像:7/10

カメラ:PENTAX 645D/レンズ:FA645 45-85mmF4.5(55mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F16/シャッタースピード:1/13秒/露出補正:-1EV/ISO感度:400/WB:太陽光/カスタムイメージ:リバーサルフィルム/JPEG(L/画質 スーパーファイン)
この場合も輝度比が大きくなるので、「D-Range設定」の「ハイライト補正」をオンにして撮影している。そのためハイライト部は余裕の描写だ。ISO 400ではノイズがわずかに乗るが、等倍観察でも十分常用可能なレベルなので印刷時など実用上はまったく気にならないレベルだ。

「PENTAX 645D」実写画像:8/10

カメラ:PENTAX 645D/レンズ:FA645 80-160mmF4.5(108mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F11/シャッタースピード:1/250秒/ISO感度:1600/WB:太陽光/カスタムイメージ:リバーサルフィルム/JPEG(L/画質 スーパーファイン)
風のある条件などでは風景撮影でもできるだけ早いシャッタースピードを使用したい場合がある。そんなときには拡張設定でISO 1600まで設定可能なのはありがたい。ISO 1600でのノイズ感は予想していたよりは目立たず、印刷など実際の使用時には多画素による画面効果もあってほとんどノイズ感は気にならないだろう。

「D FA645 55mmF2.8 AL[IF] SDM AW」
を使用
「PENTAX 645D」実写画像:9/10(「D FA645 55mmF2.8 AL[IF] SDM AW」を使用)
「FA645 45-85mmF4.5」
を使用
「PENTAX 645D」実写画像:10/10(「FA645 45-85mmF4.5」を使用)

カメラ:PENTAX 645D/露出モード:絞り優先AE/絞り:F16/シャッタースピード:1/25秒/露出補正:+1EV/ISO感度:200/WB:太陽光/カスタムイメージ:リバーサルフィルム/JPEG(L/画質 スーパーファイン)
「D FA645 55mmF2.8 AL[IF] SDM AW」は、デジタルに最適な設計で超音波モーターの採用と絞り環の省略、防塵・防滴性能など最新スペックを有しているが肝心の画質はどうなのかを「FA645 45-85mmF4.5」の55mm域と比較してみた。その結果「D FA645 55mmF2.8 AL[IF] SDM AW」では画面中央部では非常にシャープな描写が得られるが周辺部ではわずかに「FA645 45-85mmF4.5」の方が優れていると感じられた。テストレンズの個体差も考えられるがズームレンズが単焦点レンズより優れているという一般常識とは逆の結果が出たのが興味深い。

 「PENTAX 645D」を風景撮影の実戦に投入してみてまず感じるのは、撮影機能面において同社のデジタル一眼レフカメラ「K-7」とほぼ同様の簡単な操作が可能で、水平方向だけでなくアオリ方向の検出も可能な水準器機能やレリーズ時の振動を抑えるミラーアップ機能、そして野外の撮影ではうれしい防塵・防滴性能など、風景撮影での使い勝手が非常に優れているということだ。また、バッテリーの持ちが大変優れていて、筆者のペースでは丸1日の撮影をバッテリー1本で済ませることができた点も高く評価したい。ただ、4,000万画素ともなると画像サイズが展開時で約113MB、記録サイズでもJPEGで18MB前後、RAWで40~50MBにもなるため、さすがに画像処理とメモリーカードへの記録に時間がかかる。バッファメモリーはかなり積んでいるようで、連続撮影も可能なので撮影自体にストレスを感じることはなかったが、撮影後の再生はデータの記録が完了するまでできないので、ピントや露出などの詳細確認を行うまでは少々待たされることになる。CFカードなどの採用により少しでも書き込みが速くなるのなら今後改善を希望したい部分だ。

 画質面は作例をご覧いただければ明らかなように、いずれも極めて解像感が高く高精細な画像が得られている。しかし、遠景の木々など細かな空間周波数成分の多い絵柄では微細部分の描写にやや不足を感じることもあるだろう。これは、おそらく偽色やジャギーなどが目立たないようにシャープネスの輪郭を太めに設定しているのと、ペンタックスでは従来からシャープネスをやや控えめにした絵作りを基本としているためだと思われる。
 そこで、DNG形式で記録したRAWデータをAdobe Camera Rawで現像してみた。その結果、画像処理の設定にもよるが非常に高精細な仕上がりが得られた。このクラスのカメラを使うユーザーでJPEGオンリーで撮影するという方は少ないと思うので、解像感を最優先する場合はDNG形式で記録してDNG形式に対応するRAW現像ソフトで現像するのが、現時点では「PENTAX 645D」の解像感をフルに生かす手段としておすすめである。
 ダイナミックレンジについては特に広めという印象はないが、通常レベルのレンジは確保しているように感じられる。また「D-Range設定」の「ハイライト補正」をオンにすると、ISO感度は1段分上がってしまうが、ハイライト側のダイナミックレンジを約1段分拡張でき、明暗差の大きな被写体にも十分対応可能となる。このあたりの詳細については後日性能テストでも検証したい。
 新しく加わったカスタムイメージ「リバーサルフィルム」は、既存のカスタムイメージでは描写が柔らかすぎると感じているカラーリバーサルフィルムユーザーの声を反映したというだけあって、強烈なコントラストと彩度が特徴だ。一般的なデジタル一眼レフカメラでここまで彩度やコントラストを上げると色飽和などアラが目立つものだが、高精細な描写の「PENTAX 645D」では不自然さは感じられない。もちろん被写体や条件によっては彩度が高すぎるという場合もあるのでほかのカスタムイメージを使うことも多いが、曇天や雨天時など画面がフラットになりがちなシーンには非常に効果的だ。また、撮影時の記録方式を「RAW+」(RAW+JPEG)に、カスタムイメージを「リバーサルフィルム」にしておくと、RAW現像時の彩度決定の目安になり、非常に参考になった。

 「PENTAX 645D」の高画質を支えているのが交換レンズの性能の高さである。「PENTAX 645D」はレンズの色収差と歪曲収差の補正機能を持っているが、これらの機能はほとんど必要としないほど645交換レンズの基本性能は高レベルである。これは、もともとは645フルサイズ(56×41.5mm)の画面サイズ用に設計されたレンズの中央部の44×33mmの範囲だけを利用しているので、画面中央部の画質の良い部分だけを使用しているというメリットも大きいのであろう。今回の試写では掲載していないものも含めると、同時発売の「D FA645 55mmF2.8 AL[IF] SDM AW」のほか、単焦点レンズは「FA645 35mmF3.5AL[IF]」「FA645 マクロ 120mmF4」、ズームレンズは「FA645 33-55mmF4.5AL」「FA645 45-85mmF4.5」「FA645 80-160mmF4.5」「FA645 150-300mmF5.6ED[IF]」の7本を使用した。このなかでは特に「FA645 マクロ 120mmF4」「FA645 45-85mmF4.5」「FA645 80-160mmF4.5」「FA645 150-300mm F5.6ED[IF]」の4本の描写は申し分なく、画面全域で極めてシャープな描写が得られていた。一方広角ズームの「FA645 33-55mmF4.5AL」も中央部ではシャープな描写が得られるものの周辺部で多少の乱れが感じられた。

まとめ

 85万円前後という、中判デジタルカメラとしては衝撃的な価格で登場した「PENTAX 645D」であるが、その実力は想像をはるかに超えていた。4,000万画素の画素数は35mm判デジタル一眼レフカメラの最多画素機の2倍弱に相当するためおおよその画質は予想していたが、実際の撮影結果を見るとローパスフィルターの省略による効果はやはり大きく、画素単位での解像感が圧倒的であり、さらに高性能な645交換レンズとの組み合わせによって、実際の画質差は画素数の違い以上に大きく感じられた。フィルムカメラ時代に35mm判と645判の違いで感じていた画質差と同じかそれ以上の開きがあるように思う。かつてフィルムカメラにおいて一度大中判の高画質を体験すると35mm判には戻れなくなってしまったように、一度中判デジタルカメラの高画質の世界に身を置いてしまうともう後には戻れない気がする。それゆえ、「PENTAX 645D」は風景撮影をデジタルカメラで撮影し、究極の高画質を求めるユーザーにとって、他に代え難い最上の1台となるだろう。

撮影/レポート:杉本利彦

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PENTAX 645Dのマガジン記事

ペンタックス PENTAX 645D 実写レポート:速報編

公開日: 2010年05月19日

 約4,000万画素のCCDイメージセンサーを搭載し、アマチュアの風景写真家を主なターゲットとした中判デジタル一眼レフカメラ「PENTAX 645D」がついに発売されるが、製品版が入手できたので早速レポートしよう。「PENTAX 645D」の特徴はなんといってもその解像感の高さだ。4,000万画素の画素数の多さもさることながら、ローパスフィルターが省略されているため、画素当たりの解像感も一般のデジタル一眼レフカメラよりも優れているものと期待できる。また、ペンタックス645用交換レンズは優秀と聞いているので、その実力も大いに興味ある部分だ。

「PENTAX 645D」実写画像

画像をクリックすると実写画像(16~58MB)を開きます。

「PENTAX 645D」実写画像:1/4

カメラ:PENTAX 645D/レンズ:FA645 45-85mmF4.5(45mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F16/シャッタースピード:0.3秒/露出補正:-0.7EV/ISO感度:200/WB:太陽光/カスタムイメージ:鮮やか/JPEG(L/画質 スーパーファイン)

「PENTAX 645D」実写画像:2/4

カメラ:PENTAX 645D/レンズ:FA645 45-85mmF4.5(75mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F16/シャッタースピード:1/13秒/ISO感度:200/WB:太陽光/カスタムイメージ:リバーサルフィルム/RAW(DNG/Adobe Camera Rawにて現像)

「PENTAX 645D」実写画像:3/4

カメラ:PENTAX 645D/レンズ:FA645 150-300mmF5.6ED[IF](200mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/60秒/ISO感度:200/WB:太陽光/カスタムイメージ:リバーサルフィルム/JPEG(L/画質 スーパーファイン)

「PENTAX 645D」実写画像:4/4

カメラ:PENTAX 645D/レンズ:FA645 マクロ 120mmF4/露出モード:絞り優先AE/絞り:F5.6/シャッタースピード:1/1,000秒/露出補正:+0.3EV/ISO感度:800/WB:太陽光/カスタムイメージ:リバーサルフィルム/JPEG(L/画質 スーパーファイン)

 実写結果を見ると、どのカットを見ても多画素のイメージセンサーと高性能レンズの組み合わせによって、画面の隅々まで極めて高精細な描写が得られており、まるでデジタル一眼レフカメラの画像を何枚もステッチでつなぎ合わせたようにも見える。それだけでなく、等倍観察でも十分な解像感が得られており、空間周波数の高い木々の描写性を見ても、デジタル一眼レフカメラにありがちな、ある周波数から急激に解像感がなくなるような描写傾向はまったく見られず、画素当たりの解像感をぎりぎりまで生かした描写が得られている。実際の目で見た記憶よりはるかに高精細であり、その場の臨場感までそのまま記録しているように感じられるのだ。このあたりは、ローパスフィルターを省略した効果が大きいように思われる。ローパスフィルターがないことで色モアレなどが気になるかと心配したが、自然風景では同じパターンの繰り返しは少ないので今回の撮影では気になるシーンは見られなかった。
 また、色再現についても新規に加わったカスタムイメージの「リバーサルフィルム」では緑の鮮やかさが際立っており、その名のとおりリバーサルフィルムで撮影した写真を見ているかのような美しい期待色が得られている。
 高感度域のノイズについては解像感を生かす方向のノイズリダクションが行われているため平均的だが、ISO 800で撮影したカットをA3ノビでプリントしてもほとんどノイズ感は感じられない。多画素による画面効果がノイズ感の上昇を吸収し、実際の使用時にはほとんど気にならないレベルであった。

次回「ペンタックス PENTAX 645D 実写レポート:詳報編」では、より多くの実写画像のほか、「D FA645 55mmF2.8 AL[IF] SDM AW」と「FA645 45-85mmF4.5」の描写比較なども行う予定です。お楽しみに!

撮影/レポート:杉本利彦

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PENTAX 645Dのマガジン記事

PENTAX 645Dレビュー:杉本流レンズシステム構築計画・購入編

公開日: 2010年05月14日

 44×33mmサイズ・4,000万画素の大型CCDイメージセンサーを搭載した中判デジタル一眼レフカメラ「PENTAX 645D」(以下「645D」)がいよいよデビューするが、新しいシステムを導入するにはレンズ構成をどう組むかが悩ましくも楽しい。カメラの本体価格は85万円前後とアマチュア写真家でもなんとか手にすることができる範囲だが、新規にレンズもそろえるとなるとかなりの予算を組まないといけない。そこで、「645D」で使用可能な最新のD FAレンズ、現行のFAレンズ、旧型のAレンズを中古市場も含めてどのように組み合わせるかを発売前の段階で筆者なりに検討してみることにした。

杉本利彦
杉本利彦
最近では主にカメラ雑誌・書籍などで写真家、カメラ評論家として活動。GANREFでは性能テスト、新機種の実写レポートなどを担当する。ペンタックスの645シリーズはアマチュアの風景写真家に圧倒的支持を得たカメラシステムであり、満を持して登場した「645D」には、アマチュアの世界にかつてない高画質をもたらす実力機として大きな期待を寄せている。
現行の645用純正レンズ
  レンズ名 35mm判換算 希望小売価格・税込み
(予想実勢価格)
広角ズーム FA645 33-55mmF4.5AL 26~43.5mm 294,000円
標準ズーム FA645 45-85mmF4.5 35.5~67mm 262,500円
FA645 55-110mmF5.6 43.5~86.5mm 189,000円
望遠ズーム FA645 80-160mmF4.5 63~126mm 231,000円
FA645 150-300mmF5.6ED[IF] 118~236mm 294,000円
広角レンズ FA645 35mmF3.5AL[IF] 27.5mm 178,500円
FA645 45mmF2.8 35.5mm 120,750円
標準レンズ D FA645 55mmF2.8 AL[IF] SDM AW New! 43.5mm オープン価格
(100,000円前後)
FA645 75mmF2.8 59mm 73,500円
望遠レンズ FA645 150mmF2.8[IF] 118mm 147,000円
FA645 200mmF4[IF] 157mm 115,500円
FA★645 300mmF4ED[IF] 236mm 525,000円
FA645 300mmF5.6ED[IF] 236mm 262,500円
超望遠レンズ FA645 400mmF5.6ED[IF] 315mm 315,000円
A★645 600mmF5.6ED[IF]
(受注生産)
472mm 892,500円
マクロレンズ FA645 マクロ 120mmF4 94.5mm 157,500円
その他 リアコンバーターA645 1.4× 78,750円
リアコンバーターA645 2× 89,250円

メーカーの開発発表に注意しながら予算に応じて考えたい

D FA645 55mmF2.8 AL[IF] SDM AW「PENTAX 645D」と同時発売される予定の「D FA645 55mmF2.8 AL[IF] SDM AW」  「645D」のフォーマットサイズは44×33mmなので、交換レンズの焦点距離換算は645判フルサイズの約1.3倍、35mm判換算で約0.79倍となる。一般的には35mm判に換算するときは0.8倍くらいを目安にするとわかりやすいだろう。
 「645D」には交換レンズとしてデジタル対応で防塵・防滴性能のある新開発のD FA645レンズ、現行のFA645レンズシリーズ、そしてMF時代のA645レンズシリーズがあるが、645D用に開発されたD FA645レンズは、発売時に用意されるのは標準レンズの「D FA645 55mmF2.8 AL[IF] SDM AW」の1本のみで、今後の発売予定もCP+で参考出品されていた超広角の単焦点レンズが1本あるだけだ。そのため当面は現行のFAレンズが交換レンズの中心となる。
 FA645シリーズはもともとフィルムカメラ用に開発されたもので、75mmが標準レンズとなる645判フルサイズに最適化された焦点距離構成をとっている。FA645レンズのラインアップとしてはズームレンズ5本、単焦点レンズ9本(A★645 600mmF5.6 ED[IF]を除く)と中判カメラとしては充実しており、いずれも「645D」の機能にフル対応している。
 このほかにも「645D」にはマニュアルフォーカス時代のA645シリーズも装着可能で、AFは動作しないがフォーカスエイドは働く。その上、自動絞りが使用可能で露出機能はフルに使用できるで、実用上の問題はない。ただしA645レンズはレンズ情報を持たないため、EXIFデータに焦点距離情報が残らないのと、レンズ収差の補正機能などは使用できないという制約がある。

 さて、ペンタックス645用の交換レンズといえば、1984年の登場当初からその高性能ぶりが評判で、その実力については当時のハッセルブラッド用交換レンズに勝るとも劣らない性能であることを筆者は内々に画質評価の専門家から聞いていた。その後もAF化されるなど多少の変化はあるが、光学設計の基本姿勢は変わらず、最新のものはコーティングなどの技術面が進化しているはずなので描写性は大いに期待できると考えている。
 そのため潤沢な予算があるならば、最新のD FAレンズやFAレンズですべてそろえるのがベストだろう。しかしズームレンズは希望小売価格ベースで1本当たり18.9~29.4万円、単焦点レンズでも1本当たり7~89万円と比較的高価であるから、必要な交換レンズをすべて新品でそろえるとなるとかなりの予算が必要になってしまう。そこで、将来的には今後リリースされるであろうD FAレンズを中心に順次更新するとしても、とりあえず当面は現行のFAレンズやMF時代のAレンズを、価格が非常にリーズナブルな中古市場から調達することで、低予算で必要な交換レンズを組んでみることにした。
 現状の中古市場でのペンタックス645シリーズ用の交換レンズは、最新のFAズームなどの人気レンズは比較的高価であるが、同じFAレンズでも数の多いズームレンズや単焦点レンズは比較的低価格で手に入るし、MF時代のAレンズはズーム、単焦点ともに格安で手に入る場合が多いので安価にレンズシステムをそろえたい場合にはおすすめなのだ。

基礎知識 1 ペンタックス 645の歴史

645NIIペンタックス645シリーズのフィルムカメラの最新機種「645NII」  ペンタックス645シリーズといえば、プロアマを通じて風景写真家から幅広く支持を集め、現在でもフィルムで風景撮影を行う写真家の中心的なカメラとなっている。初代「645」の登場は1984年であったがその当時はマニュアルフォーカス式の高性能な交換レンズシステム「A645レンズシリーズ」が話題となり本格的な645システムカメラとして大いに注目された。その後1997年には中判カメラとして初めてAF化に成功。「645N」とAF交換レンズの「FA645レンズシリーズ」を発売し、他社の645カメラのAF化に大きな影響を与える。2000年には645Nの改良判の「645NII」をリリースするなど、その後も交換レンズの拡充を含め順次システムを拡張してきたが、2009年にフィルムカメラの製造販売の終了とともにその進化はいったん終えた。しかし、2010年にかねてから開発中であった中判デジタル一眼レフ「645D」として再びよみがえり現在に至る。

基礎知識 2 中古レンズ購入のコツ

 中古レンズは以前は最寄りの中古カメラ店に足を運んで購入するのが普通であったが、最近ではネットオークションや通信販売でも盛んに取引されている。
 さて、中古でレンズを購入する際の注意点は、まず写りに直接影響する光学系にカビや曇りがないか、鏡筒やマウント部分などに不自然なガタやゆるみがないかなどをチェックする。カビや曇りのチェックはお店の蛍光灯ではわかりにくい場合もあるので、小型の懐中電灯などを持参してチェックするといいだろう。ゴミの混入は少量なら問題ないが、あまりに多ければ写りに影響する場合もあるので、清掃のための修理コストなども考慮して価格を判断する。外観や細かな傷はあまり気にする必要はないが、使い込まれたものはガタやゆるみが生じている場合が多く、大きな傷やへこみのあるものは強いショックを受けているのでなるべく避けるようにする。リセールを考える場合はやはり外観の程度の良いものを選んでおくといいだろう。
 ネットオークションや通販の場合は外観以外の点がチェックできないので、不明点は出品者や販売者に事前に必ず質問しておくことをおすすめする。中古カメラ店で購入する場合は上記の点をよくチェックし、試写が可能であれば実際に撮影してみるのがベストだ。また中古カメラ店では保証をつけてくれる場合が多いので、万一のときも安心だ。購入後、明らかにオークションでの説明やお店での説明になかった重大な不具合がわかった場合は遠慮せず速やかに販売者に相談することも大切である。

私はPENTAX 645D用に6本のレンズを約20万円で購入した!

A645 35mmF3.5

A645 35mmF3.5

FA645 45-85mmF4.5

FA645 45-85mmF4.5

A645 80-160mmF4.5

A645 80-160mmF4.5

A645 200mmF4

A645 200mmF4

FA645 300mmF5.6ED[IF]

FA645 300mmF5.6ED[IF]

FA645 マクロ 120mmF4

FA645 マクロ 120mmF4

 それでは実際に645D用の交換レンズを検討してみよう。交換レンズを選択する場合、画質を優先するなら単焦点レンズでそろえるのに越したことがないことは承知しているが、実際の撮影での利便性や正確なフレーミングを考えるとズームレンズの方が使いやすく感じられることだろう。幸いペンタックスの645用ズームレンズは画質優先でズーム倍率は2倍以内に抑えられているので、画質的には大きな問題はないと思われ、まずはズームを中心に交換レンズを組むことを考えた。
 筆者の場合は風景撮影で35mm判カメラでは70~200mmズームを使う機会が多いので、まずこの焦点域をカバーするレンズとして80~160mmズームを候補に挙げてみる。80~160mmズームを中心に考えると望遠側は150~300mmズーム、広角側は33~55mmズームと45~85mmズームが候補に挙がる。また、近接撮影のためには必須となる120mmマクロレンズも候補に挙げておきたい。
 この時点で一度中古カメラ店に視察を兼ねて足を運んでみた。すると、まず程度の良い「FA645 マクロ 120mmF4」が3万円台前半の価格で売られていたのでこれをまず確保した。「FA645 80-160mmF4.5」は希望の程度のものがなかったが、光学系の程度が良いMFの「A645 80-160mmF4.5」が1万円台後半の格安価格で売られていたので、とりあえず旧レンズのテストの意味も兼ねてその場で購入することにした。

 広角側ズームは33~55mmと45~85mmで迷った。2本とも購入するのは重複する焦点域も多く無駄なのでどちらかになるが、33~55mmの場合は80~160mmまでの間につなぎとして75mmレンズなどの単焦点レンズか55~110mmで補う必要があり、45~85mmを選択した場合は広角レンズとして35mmの単焦点が必要になる。そこで画質面を考えた場合、Aレンズ時代からの実績があり、より無理のない設計と思われる45~85mmの方がベターであると考えられるし、33~55mmの広角端の周辺が気になるとの評価も耳にしていたので、最終的には45~85mmと単焦点35mmの組み合わせを選択した。一方望遠側は、150~300mmとするか、単焦点レンズで刻むかだが、150~300mmは発売が比較的最近で人気があり価格も高めで、思ったほどコンパクトでないところが気掛かりであった。
 ここで再び中古カメラ店に足を運んでみたところ、非常に程度の良い「FA645 45-85mmF4.5」がリーズナブルな価格(4万円台後半)で出ていたのでこれをまずゲット。35mmは一般的な価格(4万円台前半)のAレンズしか在庫がなかったため、より高性能と聞いているFA35mmを別ルートで探すことも考えたが、入手困難であることと価格はAレンズの2倍前後になることから、早期入手とコスト面を優先して「A645 35mmF3.5」を購入した。望遠は最後まで150~300mmにするか迷っていたが、同じ店にあった「FA645 300mmF5.6ED[IF]」を手にしてみると非常に軽量であることがわかり、価格もそれほど高価でなかった(5万円台前半)ためこのレンズに決め、同時に格安(1万円弱)で販売されていた「A645 200mmF4」を購入した。また別の店で、2倍のリアコンバーターを安めの価格(1万円台半ば)で見つけたのでこれも合わせて購入した。

 これにより、広角35mmから300mmまでをカバーする、「A645 35mmF3.5」「FA645 45-85mmF4.5」「A645 80-160mmF4.5」「A645 200mmF4」「FA645 300mmF5.6ED[IF]」「FA645 マクロ 120mmF4」の計6本と、リアコンバーター「A645 2X」を20万円を少し超える程度の低予算で確保できた。とりあえずこれでひと通りのレンズはそろったので当座の撮影には困らないが、実写結果や使い勝手を見ながら広角レンズを追加したり、AレンズをFAレンズに置き換えるなどのアップグレードを考えていきたいと思っている。

※本文中に記載されている価格は筆者が購入したときのものです。中古レンズの価格は変動します。

レンズの描写などについては「PENTAX 645Dレビュー:杉本流レンズシステム構築計画・実写編」にてお届けする予定です。お楽しみに!

購入レンズ撮影/レポート:杉本利彦

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この記事のURL:https://ganref.jp/items/camera/pentax/1865#imp_365

PENTAX 645Dのマガジン記事

ペンタックス、大型イメージセンサーを搭載した「PENTAX 645D」を発表

公開日: 2010年03月10日

「PENTAX 645D」(「D FA645 55mmF2.8AL[IF]SDM AW」装着時)

「PENTAX 645D」(「D FA645 55mmF2.8AL[IF]SDM AW」装着時)

「PENTAX 645D」(正面)

「PENTAX 645D」(正面)

「PENTAX 645D」(背面)

「PENTAX 645D」(背面)

有効画素数約4,000万画素、センサーサイズは35mm判の約1.7倍

 HOYA株式会社PENTAXイメージング・システム事業部は、3月10日、有効画素数約4,000万画素の大型イメージセンサーを搭載したレンズ交換式中判デジタル一眼レフカメラ「PENTAX 645D」を発表した。予想実勢価格は80万円台半ば、発売日は2010年5月中旬を予定している。645判フィルムサイズをカバーするイメージサークルを備えた「D FA645」レンズの第一弾として「D FA645 55mmF2.8AL[IF]SDM AW」も同時に発表された。

 「PENTAX 645D」は有効画素数約4,000万画素のKodak社製CCDセンサーを採用。センサーサイズは35mm判の約1.7倍となる44×33mmとなっている。この大型センサーにより、広範なダイナミックレンジによる階調再現性や質感の描写に優れた超高精細画像が得られるという。また、解像力を最優先するため、ローパスフィルターレスのCCDユニットとなっている。画像処理エンジンは、中判デジタル一眼レフ用アルゴリズムにより大容量の画像データの高速転送などを可能とした「PRIME II」を搭載している。

 ボディの外装には軽量かつ堅牢なマグネシウム合金を、シャーシには熱による膨張、伸縮が小さいアルミダイキャストを採用。また、70カ所にシーリングを施した防塵・防滴構造となっていて、さらに-10℃まで動作を保証する耐寒性能を実現している。
 ファインダーにはガラス製のトラピゾイド(台形)プリズムを採用し、視野率は約98%となっている。
 背面液晶モニターには3型・約92.1万ドットの高精細液晶モニターが採用されている。

 AFセンサーには新開発の11点ワイドAFセンサーを搭載。AF測距用の光学系を一新するとともに、撮影時の光源情報も加味することで、中判デジタル一眼レフカメラに求められる高精度なオートフォーカスに対応しているという。また、測光センサーには77分割測光センサーを採用。本体内のセンサー情報により、構図の縦横情報、被写体までの撮影距離情報、被写体の撮影倍率情報などを加えることで露出精度を高めているという。
 ISO感度については、常用感度はISO 200~1000、感度拡張により最低がISO 100相当、最高がISO 1600相当まで設定できるようになっている。

 センサーダスト対策としては、UV・IRカットフィルター部を圧電素子で超音波振動させるゴミ除去機構「DR II」、およびゴミの付着状況を確認できる「ダストアラート機能」が搭載されている。
 メモリーカードスロットについては、SD/SDHCメモリーカード用のスロットを2基装備。順次記録のほか、RAWとJPEGを分けての記録や、同じデータを2枚のメモリーカードに記録するバックアップ記録が可能だ。

 「K-7」などに搭載されているカスタムイメージ機能は、「PENTAX 645D」でも引き続き搭載され、バリエーションはリバーサルフィルムで撮影したような色調が楽しめる「リバーサルフィルム」を追加した全8種類となった。
 また露出設定機能として、「ハイパープログラム」「ハイパーマニュアル」「感度優先モード」「シャッター速度&絞り優先モード」などが「K-7」と同様に備えられている。
 バッテリー寿命は、専用リチウムイオン充電池「D-LI90」使用時で、1回のフル充電で約800枚の撮影が可能となっている。
 ボディのサイズは156×117×119mm(W×H×D)、重さは本体のみで約1,400g。マウントは、従来からのペンタックス645システムに対応したペンタックス645AF2マウントで、これまでの資産を効果的に活用したシステム構築も可能だ。

 「D FA645 55mmF2.8AL[IF]SDM AW」は645判フィルムサイズをカバーするイメージサークルを備えた単焦点タイプの標準レンズ。デジタル画像の特性に最適化され、十分な周辺光量と高い解像力を実現し、またゴーストやフレアの発生が抑えられているという。

 今回発表された各製品の発売予定日と価格は下にある表のとおりとなっている。

レポート:GANREF編集部

製品名 希望小売価格
(予想実勢価格)
発売予定日
PENTAX 645D オープン価格
(80万円台半ば)
2010年5月中旬
D FA645 55mmF2.8AL[IF]SDM AW オープン価格
(10万円前後)
2010年5月中旬
「PENTAX 645D」(正面)

「PENTAX 645D」(正面)

「PENTAX 645D」(背面)

「PENTAX 645D」(背面)

「PENTAX 645D」(上面・「D FA645 55mmF2.8AL[IF]SDM AW」装着時)

「PENTAX 645D」(上面・「D FA645 55mmF2.8AL[IF]SDM AW」装着時)

「PENTAX 645D」(グリップ側側面・「D FA645 55mmF2.8AL[IF]SDM AW」装着時)

「PENTAX 645D」(グリップ側側面・「D FA645 55mmF2.8AL[IF]SDM AW」装着時)

「PENTAX 645D」(端子カバー側側面・「D FA645 55mmF2.8AL[IF]SDM AW」装着時)

「PENTAX 645D」(端子カバー側側面・「D FA645 55mmF2.8AL[IF]SDM AW」装着時)

「PENTAX 645D」(メモリーカードスロット開放時)

「PENTAX 645D」(メモリーカードスロット開放時)

「PENTAX 645D」シーリング図

「PENTAX 645D」シーリング図

「D FA645 55mmF2.8AL[IF]SDM AW」

「D FA645 55mmF2.8AL[IF]SDM AW」

「D FA645 55mmF2.8AL[IF]SDM AW」シーリング図

「D FA645 55mmF2.8AL[IF]SDM AW」シーリング図

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