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ソニー NEX-5 & NEX-3 実写レポート

ソニー初のミラーレスタイプのレンズ交換式デジタルカメラ「NEXシリーズ」が発売された。 

公開日: 2010年07月28日

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ソニー NEX-5 & NEX-3 実写レポート

公開日: 2010年07月28日

 ソニー初のミラーレスタイプのレンズ交換式デジタルカメラ「NEXシリーズ」が発売された。売れ行きは非常に好調のようだが、これはユーザーが次世代のカメラに求める機能や形をいち早く実現できたからではないだろうか。すなわち、デジタル一眼レフカメラの画質をコンパクト機並みの超小型軽量ボディで実現したのをはじめ、小型ボディながらレンズ交換が可能でチルト可動式液晶モニターを採用するなど、一眼レフカメラ並みの機能を備えている点や、ワンタッチで撮影可能なフルハイビジョン動画機能(NEX-5)、コンパクト機ユーザーにもわかりやすい操作体系を取り入れている点など、従来のカメラにはない新しいアプローチを試みている部分がヒットの要因として考えられる。今回は話題のソニー「NEX-5」「NEX-3」を、操作感や新機能も含めてレポートしたい。

「NEX-5」実写画像

画像をクリックすると等倍サイズの画像(3.8~8.5MB)を開きます。

「NEX-5」実写画像:1/4

カメラ:NEX-5/レンズ:E 18-55mm F3.5-5.6 OSS(55mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/160秒/露出補正:-0.7EV/ISO感度:200/WB:太陽光/クリエイティブスタイル:風景/JPEG(L/画質 FINE)
ハギで作られたアーチ。花の季節にはまだ早いが、緑の自然な色再現が目に優しい。豊かな調子再現によって雲の合間から顔を出した太陽の淡い日差しのイメージがよく再現されている。このような奥行きを感じる描写は大型のイメージセンサーならではだろう。「NEX-5」に「E 18-55mm F3.5-5.6 OSS」を装着して撮影しているが、まるでコンパクト機に小型の交換レンズを装着したイメージで、首から下げても邪魔にならず、ハンドリングは極めて良好であった。

「NEX-5」実写画像:2/4

カメラ:NEX-5/レンズ:E 18-55mm F3.5-5.6 OSS(55mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/320秒/ISO感度:200/WB:太陽光/クリエイティブスタイル:風景/JPEG(L/画質 FINE)
梅雨の時期が旬のノウゼンカズラの花。オレンジの花弁の色が記憶色に近い鮮やかで自然な色調で再現され、ハイライトからシャドーにかけてつながりの良い調子再現が得られている。非常にリアルな立体感だ。この花は藤棚のような高い位置に咲く場合が多いが、ライブビュー専用機なので手を伸ばして撮影すれば、高い位置の花もモニターを見ながら苦労なく撮影できる。横位置の場合はチルト可動式液晶モニターを利用すればさらにアングルの自由度が高まるはずだ。

「NEX-5」実写画像:3/4

カメラ:NEX-5/レンズ:E 16mm F2.8/露出モード:絞り優先AE/絞り:F9/シャッタースピード:1/1,250秒/ISO感度:400/WB:太陽光/クリエイティブスタイル:風景/JPEG(L/画質 FINE)
梅雨時のあいにくの天気であったが、話題の東京スカイツリーを最寄りの業平橋駅方向から撮影してみた。「E 16mm F2.8」を使用しているが、湿度が高く遠くがかすむ悪条件ながらシャープな描写が得られている。最周辺部で若干色収差が見られるが、この焦点域のレンズとしては少ない方だろう。東京スカイツリーの表面には何もなさそうなイメージがあるが、近くから見ると意外にいろいろな突起物があることがよくわかる。

「NEX-5」実写画像:4/4

カメラ:NEX-5/レンズ:E 18-55mm F3.5-5.6 OSS(55mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F6.3/シャッタースピード:1/800秒/露出補正:-1EV/ISO感度:800/WB:太陽光/クリエイティブスタイル:スタンダード/JPEG(L/画質 FINE)
ポンテデリアという水生植物の花。紫の花弁が非常に鮮やかでクリアに描写されている。花弁はひとつ1.5cmほどと小さいが、「E 18-55mm F3.5-5.6 OSS」の最短撮影距離付近ではここまで寄ることができる。マクロ撮影では被写体がぶれやすくなるのでできるだけ感度を上げて撮影したいが、ISO 800域ではまったく問題なく使用できるといえるだろう。このあたりの高品位な画質には大型イメージセンサーの威力を感じる。

「NEX-3」実写画像:1/4

カメラ:NEX-5/レンズ:E 16mm F2.8/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/800秒/ISO感度:1600/WB:太陽光/クリエイティブスタイル:スタンダード/JPEG(L/画質 FINE)
「E 16mm F2.8」による街でのスナップ。「E 16mm F2.8」はパンケーキレンズのような薄型設計で、NEXシリーズに装着するとよりコンパクトな組み合わせとして相性が良い。16mmは35mm判換算で24mm相当で、スナップ用としてはやや広角寄りになるが「E 18-55mm F3.5-5.6 OSS」の広角側を補う意味もある。手ぶれ補正機構はないが、単焦点レンズだけあって周辺部までシャープな描写が得られている。ISO 1600で撮影しているが、多少ノイズ感は感じるものの十分常用範囲だろう。

「NEX-3」実写画像:2/4

カメラ:NEX-5/レンズ:E 18-55mm F3.5-5.6 OSS(25mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F7.1/シャッタースピード:1/1,000秒/露出補正:-1.7EV/ISO感度:3200/WB:太陽光/クリエイティブスタイル:スタンダード/JPEG(L/画質 FINE)
街角で見かけた古いアパート。ISO 3200で撮影している。高感度域ではノイズリダクションはかなり強めに働くようで、アパートの壁面部分などを見ると、多少のディテールの消失感が伴う。しかし、ノイズ感はよく抑えられていて十分常用可能な画質が得られているといえるだろう。この感度域が常用可能になるとスナップ撮影では非常に心強い。ノイズリダクションが強めに感じられる場合は高感度ノイズリダクションの設定を「弱」にすることもできる。

「NEX-3」実写画像:3/4

カメラ:NEX-5/レンズ:E 18-55mm F3.5-5.6 OSS(48mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/640秒/露出補正:-1.7EV/ISO感度:6400/WB:太陽光/クリエイティブスタイル:スタンダード/JPEG(L/画質 FINE)
御影石の花壇に飾られたアガパンサス(ムラサキクンシラン)の花。ISO 6400での撮影だが、淡い紫のグラデーションが見事に再現されている。この感度域としてはノイズ感はかなり少ない方だといえるだろう。緑の葉の部分を見ると多少の消失感が感じられるが、印刷した場合の印象に近い50%観察で十分な画質が得られているので、十分実用範囲と判断できる。

「NEX-3」実写画像:4/4

カメラ:NEX-5/レンズ:E 18-55mm F3.5-5.6 OSS(24mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F10/シャッタースピード:1/125秒/露出補正:-0.7EV/ISO感度:12800/WB:太陽光/クリエイティブスタイル:スタンダード/JPEG(L/画質 FINE)
NEX-5で設定可能な最高感度ISO 12800で撮影してみた。さすがにシャドー部ではノイズリダクションでも抑えきれないノイズが出てくると同時に、ディテールの消失感も大きくなる。しかし、大きく扱うのでなければ使用可能な範囲だろう。ちなみにRAWデータから現像する場合はノイズリダクションの効果を自由に設定できる。ディテールの消失感を少なくしたい場合や意図的にノイズ感を残したい場合などに活用したい。

「NEX-3」実写画像

画像をクリックすると等倍サイズの画像(4~5.1MB)を開きます。

「NEX-3」実写画像:1/4

カメラ:NEX-3/レンズ:E 18-55mm F3.5-5.6 OSS(18mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/1,600秒/露出補正:-0.3EV/ISO感度:1600/WB:太陽光/クリエイティブスタイル:スタンダード/JPEG(L/画質 FINE)
「NEX-3」と「NEX-5」の違いは動画撮影機能が多少異なるだけで、画質面ではまったく共通である。作例はISO 1600で撮影しているが、「NEX-5」と同様に十分常用可能な画質が得られている。「NEX-5」よりもボディサイズは若干大きめだがシンプルで親しみやすいデザインなので、前衛的なデザインの「NEX-5」よりも幅広いユーザーに受け入れられるのではないだろうか。

「NEX-3」実写画像:2/4

カメラ:NEX-3/レンズ:E 18-55mm F3.5-5.6 OSS(41mmで使用)/露出モード:絞り優先AE/絞り:F8/シャッタースピード:1/160秒/露出補正:-0.7EV/ISO感度:800/WB:太陽光/クリエイティブスタイル:白黒/JPEG(L/画質 FINE)
スナップ撮影でおすすめのクリエイティブスタイルとして「白黒」を挙げておこう。ソニーの絵作りでは調子再現を重視しているのが特徴だが、白から黒にかけての階調だけで表現する「白黒」モードでは調子再現の秀逸さがより際立つといえるのだ。作例の場合も、使い込まれた業務用自転車のリアルな質感が深みのある階調でよく再現されている。

NEX-5&NEX-3の注目撮影機能

手持ち夜景モード

 夜景を手持ちで撮影する場合、手ぶれを防ぐには従来は高感度に設定して速いシャッタースピードで撮影したり、手ぶれ補正機能をオンにしてスローシャッターを切るしかなかった。しかし、これらの方法では画質面や機能面で撮影できる明るさには限界がある。そこで第3の技術として、同じシーンを高速連写で撮影し、各画像のずれを補正しながら合成することにより、通常よりも高感度で撮影しながら低感度並みの高画質を得る「手持ち夜景」機能が開発された。1回の撮影で手ぶれを防ぐには画質が荒れ気味の超高感度で撮影しなければならないが、超高感度域の画質でも連写して合成すればノイズが緩和され通常感度並みの画質が得られるというわけだ。また、手持ち撮影で連写すると1コマごとの画像は微妙にずれてしまうが、NEXシリーズでは自動で位置合わせを行って合成するので、画像のずれは最小限に抑えられ、結果的に手ぶれの少ないきれいな描写が得られるのである。この機能はサイバーショットシリーズで実用化され、今回NEXシリーズにも適用された。

手持ち夜景モードで撮影 手持ち夜景モードで撮影 ISO 1600で通常撮影 ISO 1600で通常撮影

(共通データ)カメラ:NEX-5/レンズ:E 18-55mm F3.5-5.6 OSS(55mmで使用)/WB:オート/クリエイティブスタイル:スタンダード/JPEG(L/画質 FINE)

スイングパノラマ

 これもサイバーショットシリーズで先行したパノラマ合成機能を移植したものだ。撮影モードをスイングパノラマモードにセットし、シャッターボタンを押しながらパノラマで写し込みたい風景をカメラを右横方向にスイングさせながら取り込む。その間カメラは高速連写モードで小刻みな撮影を繰り返し、各カットは位置合わせをしながら、つなぎ目がわからないように自動合成され、程なくパノラマ写真ができあがる。カメラをスイングさせる方向は右横方向のみで、できるだけまっすぐスイングさせる必要があるが、アングルは横でも縦でも自由に設定可能だ。うまく撮影できればかなり高画質なパノラマ画像を撮影することができ、実用的な機能といえる。

スイングパノラマ(1/2)
スイングパノラマ(2/2)

(写真上)カメラ:NEX-5/レンズ:E 18-55mm F3.5-5.6 OSS(25mmで使用)/絞り:F13/シャッタースピード:1/320秒/露出補正:-1EV/ISO感度:200/WB:曇天/クリエイティブスタイル:ビビッド/JPEG(画質 FINE)

(写真左)カメラ:NEX-5/レンズ:E 18-55mm F3.5-5.6 OSS(28mmで使用)/絞り:F5.6/シャッタースピード:1/125秒/露出補正:-1EV/ISO感度:200/WB:太陽光/クリエイティブスタイル:スタンダード/JPEG(画質 FINE)

オートHDR

 HDRの機能はデジタル一眼レフカメラの「α550」でも搭載されていたが、「α550」では露出アンダーと露出オーバーの2枚の画像を合成していたのに対し、NEXシリーズでは露出オーバー、標準露出、露出アンダーの3枚の画像を撮影し合成するようになった。これにより「α550」ではHDR機能によって拡張できるダイナミックレンジが最大で約3段であったのに対し、NEXシリーズでは最大約6段まで拡張できるようになっている。作例はHDRなしの標準露出とオートHDR時の比較であるが、ダイナミックレンジの拡張効果は明らかだ。

オートHDR オートHDR 通常撮影 通常撮影

(共通データ)カメラ:NEX-5/レンズ:E 18-55mm F3.5-5.6 OSS(38mmで使用)/絞り優先AE/絞り:F7.1/ISO感度:200/WB:曇天/クリエイティブスタイル:ビビッド/JPEG(L/画質 FINE)

妥協のない小型軽量化が推進された、ソニーらしい究極のレンズ交換式カメラ

 これまではコンパクトデジタルカメラからデジタル一眼レフカメラへステップアップしようと考えているユーザーにとって、デジタル一眼レフカメラの高画質や交換レンズによって広がる表現の世界には大いに興味があるが、デジタル一眼レフカメラの大きくて重いボディや、初心者にわかりにくい複雑な操作体系などが移行に際しての高いハードルになっていた。

 そこでNEXシリーズでは、従来のデジタル一眼レフカメラと同じAPS-Cサイズの大型イメージセンサーを搭載し、画質面ではデジタル一眼レフカメラと同様の高画質を確保しながらも、小型軽量化にフォーカスして開発が進められたという。その過程でまず一眼レフカメラの象徴であるが小型軽量化に対する最大の障壁となっていたミラーと光学ファインダーを廃止し、いわゆるミラーレス構造を選択。これだけでもかなりの小型軽量化が可能になるはずだがこれに飽き足らず、αシリーズの大きな特徴であるボディ内手ぶれ補正機構まで取り去るなど、サイバーショットシリーズの小型化技術を取り入れ、妥協のない小型軽量化が推進された。その一環として、フランジバックがわずか18mmの新レンズマウントシステム「Eマウント」が生み出され、一層の小型軽量化が可能になった。カメラの基本構成が決まれば、具体的な小型軽量化の作業はソニーが最も得意とするところでもあり、これを最大限に活用することで余分な部分を極限まで削ぎ落とし、いかにもソニーらしい究極のレンズ交換式カメラを完成させた。なかでも上位モデルの「NEX-5」の小型化は、ボディの高さがレンズマウントの外径を下回るほどの徹底ぶりで、ミラーレス構造で先行したオリンパスとパナソニックのマイクロフォーサーズ機を凌駕するばかりか、このクラスのレンズ交換式カメラとしては過去に例がないほどの小型軽量化を達成している。

 操作の面では、一般的なデジタル一眼レフカメラではモードダイヤルをはじめ各種設定用のダイヤルやボタン類が数多く配置され、上級者に使いやすくしているのだが、一方で初心者にとっては操作をわかりにくくしていた面でもあった。そこでNEXシリーズではカメラ操作は背面液晶モニター横に配置したコントロールホイールと2個のソフトキーのみのシンプルな構成に集約すると同時に、各ステップで詳細な撮影アドバイスを参照できるようにした。初心者にも簡単にカメラの詳細設定ができるように配慮されているのだ。この新しい操作体系は、デジタル一眼レフカメラの操作に慣れたユーザーにはややもどかしく感じる面もあると思うが、コンパクトデジタルカメラからステップアップしてきたユーザーには比較的簡単にデジタル一眼カメラの操作にアプローチできる方法として歓迎されるだろう。これらに加え、超小型ボディでありながらソニーのαシリーズの特長であるチルト可動式液晶モニターを継承したのをはじめ、マウントアダプターを介することでαシリーズ用のAマウントレンズを使用可能(現時点ではマニュアルフォーカスのみ)にするなど、αシリーズの操作感の継承や互換性の確保が行われており、初心者だけでなくαシリーズユーザーのサブ機としての役割も果たせるように配慮されている。

ソニーのカメラ技術が惜しげもなく注ぎ込まれた

 NEXシリーズでは、単に小型軽量で簡単操作とするだけでなく、αシリーズで培われた画像処理技術や高速連写のメカニズム、サイバーショットシリーズで培われたライブビュー機能やコントラストAF機能、ハンディカムシリーズの露出調整やAF技術、レンズ駆動技術など、まさにソニーのカメラ技術の集大成ともいうべきハイテク技術が惜しげもなく注ぎ込まれている。その結果、従来のデジタル一眼レフカメラと変わらぬ基本画質と優れた高感度画質を得ているのをはじめ、レスポンスに優れたコントラストAFとタイムラグを最小限に抑えたシャッターが実現され、小型ボディからは想像できない最高7コマ/秒の高速連写が可能なハイスペックなメカニズムも盛り込まれた。撮影機能面でもサイバーショットシリーズとαシリーズの機能を融合させた先進の撮影機能を数多く盛り込んでいる。例えば、手持ち夜景やオートHDR、スイングパノラマなどの便利機能はコンパクトデジタルカメラで先行した技術を取り入れた最新機能だ。

 さてNEXシリーズのもうひとつの大きな特長としては、動画撮影機能を挙げておかなければならない。他社がデジタル一眼カメラに動画撮影機能を次々と搭載する中、ビデオカメラ市場でトップシェアを持つソニーはしばらく沈黙してきたが、NEXシリーズでついにAPS-Cサイズの大型イメージセンサーによるハイビジョン動画撮影を実現した。しかも上面に配置された録画ボタンを押すだけでどの撮影モードからでもすぐに動画撮影に移行できる。あまりに簡単すぎて拍子抜けするほどだ。それでいて「NEX-5」ではフルハイビジョン規格(AVCHD、1,920×1,080、60i)とハイビジョン規格(MP4、1,440×1,080または640×480、30p)、NEX-3ではハイビジョン規格(MP4、1,440×1,080または640×480、30p)にそれぞれ対応しており、大型イメージセンサーによる高画質と大きなぼけ味を生かした本格的なビデオ撮影が可能になっている。特筆すべきは動画撮影中のAF機能であり、ムービーカメラと遜色ないスムーズで動画撮影に最適なAF動作が得られる。一般的なデジタル一眼レフカメラでは動画撮影時はAFが機能しなかったり、動作がぎこちなく作動音が気になるものがあるが、NEXシリーズではほとんど気にならず、ビデオカメラ並みのスムーズなAF動作を実現している。海外では7月14日にNEXシリーズと共通のイメージセンサーとEマウントレンズを採用したレンズ交換式のハンディカムも発表されており、今後のEマウントシステムの発展が大いに期待できそうだ。

NEXシリーズ専用交換レンズの特長

 最後にNEXシリーズ専用の交換レンズシリーズの「Eマウントレンズ」にも触れておこう。現在NEXシリーズとキット販売されているレンズは、標準ズームの「E 18-55mm F3.5-5.6 OSS」と広角単焦点レンズの「E 16mm F2.8」のみであるが、秋には高倍率ズームの「E 18-200mm F3.5-6.3 OSS」が加わる予定だ。
 「E 18-55mm F3.5-5.6 OSS」は35mm判換算で広角域の27mmから中望遠域の82.5mmまでの焦点域を持つポピュラーな標準ズームだ。動画撮影にも配慮した静寂で俊敏な動作が特長で、シャッタースピード換算で約4段分の手ぶれ補正機構も内蔵している。
 「E 16mm F2.8」はパンケーキレンズ並みの薄型デザインで、重量も約67gとNEXシリーズとの相性は抜群だ。35mm判換算で24mm相当の広角レンズで標準ズームより広角側をカバーする。秋に発売予定のウルトラワイドコンバーター「VCL-ECU1」を装着すると35mm判換算18mm相当の超広角レンズにもなる。また専用のフィッシュアイコンバーター「VCL-ECF1」を装着すると魚眼レンズのような効果も楽しむことができ、1本でいろいろな広角レンズとして使えるのが特長だ。
 「E 18-200mm F3.5-6.3 OSS」は35mm判換算で27~300mm相当と、約11倍もの高倍率なズーム域を持ち、これ1本でほとんどの撮影領域をカバーできる。AFや絞り駆動は静寂かつ滑らかで動画撮影時も作動音が気にならないように工夫されているという。もちろん手ぶれ補正機構も搭載している。超小型のNEXシリーズと組み合わせるとどうしても大きめに感じてしまうが、高機能な高倍率ズームとしては比較的コンパクトにまとめられている方だ。

まとめ

 NEXシリーズを初めて触った瞬間から、ソニーらしさを前面に打ち出し、既存のαシリーズとはまったく異なる新しいアプローチのレンズ交換式カメラとして非常に新鮮な感覚を覚えた。従来のαシリーズはデジタル一眼レフカメラとしては極めて正攻法でまじめに作られているのであるが、正直ソニーらしいユニークな発想や冒険的な要素がいささか欠けていたような気がする。ソニーならもっとこうできるはずなのにと感じる部分があったのだ。しかし、今回のNEXシリーズでは開発のキーパーソンが、かつてはサイバーショットシリーズの担当者であったということを聞いて、なるほどと感じた。αシリーズのウリであったボディ内手ぶれ補正機構をはじめ、内蔵ストロボの発光部まで削ぎ落とすという決断は、やはり従来のαシリーズとは異なる視点を持つ開発者であったからこそできたのではないだろうか。その結果、ソニーらしさという点ではこれ以上ないほどソニーのエッセンスが凝縮されたカメラができあがった。
 NEXシリーズのカメラを周囲の人間に見せると、一様に反応がいい。特に従来は一眼レフカメラには目もくれなかった女性陣の反応がいつもとは違った。レンズ交換のできる本格的なカメラがこんなに小さくて軽く、しかも簡単にきれいな写真や動画が撮れるところがいいらしい。デジタル一眼レフカメラに慣れた身としては、正直シビアな目で見てしまい、いろいろと小言を言いたくなる部分もなくはないが、仕上がりのきれいな写真や動画が簡単に手に入るという点をこれほどまでに追求したカメラはかつてないだろう。使い手によって、コンパクト機のように取り扱うこともできれば、詳細設定による本格的な撮影までもこなせる。そんな柔軟性と豊富な機能がこのカメラには備えられている。

撮影/レポート:杉本利彦

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この記事のURL:https://ganref.jp/items/camera/sony/1892#imp_373

NEX-5のマガジン記事

ソニー、APS-Cセンサー搭載ミラーレス一眼カメラ2機種を発表

公開日: 2010年05月11日

「NEX-5」(ブラック・E 16mm F2.8装着時)

「NEX-5」(ブラック・E 16mm F2.8装着時)

「NEX-5」(シルバー・E 18-55mm F3.5-5.6 OSS装着時)

「NEX-5」(シルバー・E 18-55mm F3.5-5.6 OSS装着時)

「NEX-3」(ホワイト・E 18-55mm F3.5-5.6 OSS装着時)

「NEX-3」(ホワイト・E 18-55mm F3.5-5.6 OSS装着時)

動画撮影も可能で、「NEX-5」はフルHDに対応

 ソニー株式会社は5月11日、コンパクトさと一眼レフカメラと同等の画質を両立した、APS-Cセンサー搭載のレンズ交換式デジタルカメラ「NEX-5」「NEX-3」の2機種と、「E 16mm F2.8」「E 18-55mm F3.5-5.6 OSS」「E 18-200mm F3.5-6.3 OSS」の3本の交換レンズを発表した。

 「NEX-5」「NEX-3」はともに、有効画素数約1,420万画素のCMOSセンサー(APS-Cサイズ)を採用。静止画のほか、動画の撮影も可能になっている。さらに「NEX-5」は、フルHD動画撮影にも対応している。なお、「NEX-5」と「NEX-3」の違いはこの動画に関するスペックとボディのサイズのみで、静止画撮影に関するスペックの差はない。
 レンズマウントは超小型化を実現するために新開発された「ソニー Eマウント」を採用。ソニー Eマウントレンズは上記の3本のみとなっているが、同時発表されたマウントアダプター「LA-EA1」を使用すればソニー Aマウントレンズも装着できる。

 性能としては、速度優先連続撮影設定時で最高約7コマ/秒の高速連写、最高ISO感度12800などの高い基本性能のほか、カメラをスイングさせながら撮影することによりパノラマ写真が撮れるスイングパノラマ機能、「α550」でも好評だった手持ちでも可能なオートHDR機能など、多彩な写真を楽しめるようになっている。
 背面液晶モニターには上方向に80度、下方向に45度のチルトが可能なチルト可動式液晶モニターを採用。内蔵フラッシュは搭載されていないが、すべてのキットに外付けフラッシュが同梱されている。また、センサー前に配置されているローパスフィルターの振動を活用したアンチダスト機構が搭載されている。

 サイズは「NEX-5」が約110.8×58.8×38.2mm(W×H×D)で、重さは本体のみで約229g。「NEX-3」が約117.2×62.6×33.4mm(W×H×D)で、重さは本体のみで約239g。カラーバリエーションは「NEX-5」がブラックとシルバーの2種類、「NEX-3」がホワイト、ブラック、レッド、シルバーの4種類となっている。また、記録メディアはともにメモリースティック PRO デュオ、メモリースティック PRO-HG デュオ、SD/SDHC/SDXCメモリーカードに対応している。

 発売は「NEX-5」が6月3日、「NEX-3」が6月10日を予定しており、ともに「E 16mm F2.8」が付属する薄型広角レンズキット、「E 18-55mm F3.5-5.6 OSS」が付属するズームレンズキット、両レンズが付属するダブルレンズキットが用意される。

 また、光学ビューファインダーやボディケースなどのカメラ用アクセサリーのほか、フィッシュアイコンバーター、ウルトラワイドコンバーターなどのレンズアクセサリーも発表された。

レポート:GANREF編集部

カメラ
製品名 希望小売価格
(予想実勢価格)
発売予定日
NEX-5 薄型広角レンズキット
(ブラック/シルバー)
オープン価格
(79,800円前後)
2010年6月3日
NEX-5 ズームレンズキット
(ブラック/シルバー)
オープン価格
(84,800円前後)
2010年6月3日
NEX-5 ダブルレンズキット
(ブラック/シルバー)
オープン価格
(94,800円前後)
2010年6月3日
NEX-3 薄型広角レンズキット
(ホワイト/ブラック/レッド/シルバー)
オープン価格
(64,800円前後)
2010年6月10日
NEX-3 ズームレンズキット
(ホワイト/ブラック/レッド/シルバー)
オープン価格
(69,800円前後)
2010年6月10日
NEX-3 ダブルレンズキット
(ホワイト/ブラック/レッド/シルバー)
オープン価格
(79,800円前後)
2010年6月10日
レンズ/レンズ関連アクセサリー
製品名 希望小売価格
(税込み)
発売予定日
E 16mm F2.8 31,500円 2010年6月24日
E 18-55mm F3.5-5.6 OSS 36,750円 2010年6月3日
E 18-200mm F3.5-6.3 OSS 99,750円 2010年秋
マウントアダプター LA-EA1 21,000円 2010年6月
フィッシュアイコンバーター VCL-ECF1 15,750円 2010年6月
ウルトラワイドコンバーター VCL-ECU1 13,650円 2010年秋
その他のアクセサリー
製品名 希望小売価格
(税込み)
発売予定日
ステレオマイクロホン ECM-SST1 12,600円 2010年6月
光学ビューファインダー FDA-SV1 23,100円 2010年6月
液晶保護カバー PCK-LH1EM 1,260円 2010年6月
液晶保護シート PCK-LS1EM 1,050円 2010年6月
ボディケース(NEX-5専用) LCS-EMB1A
(ブラック/ブラウン/ホワイト)
4,725円 2010年6月
ボディケース(NEX-3専用) LCS-EMB2A
(ブラック/ブラウン/レッド/ホワイト)
4,725円 2010年6月
レンズジャケット(E 16mm F2.8専用) LCS-EML1A
(ブラック/ブラウン/レッド/ホワイト)
5,250円 2010年6月
レンズジャケット(E 18-55mm F3.5-5.6 OSS専用) LCS-EML2A
(ブラック/ブラウン/レッド/ホワイト)
5,775円 2010年6月
ショルダーストラップ STP-XH1
(ブラック/ブラウン/レッド/ホワイト)
3,675円 2010年6月
ラッピングクロス LCS-WR2AM
(ブラック/ブラウン/レッド/ホワイト)
1,575円 2010年6月
リチャージャブルバッテリーパック NP-FW50 8,400円 2010年6月
ACアダプター AC-PW20 10,500円 2010年6月
アクセサリーキット ACC-FWCA 10,500円 2010年6月
「NEX-5」(ブラック・E 16mm F2.8装着時)

「NEX-5」(ブラック・E 16mm F2.8装着時)

「NEX-5」(ブラック・E 18-55mm F3.5-5.6 OSS装着時)

「NEX-5」(ブラック・E 18-55mm F3.5-5.6 OSS装着時)

「NEX-5」(ブラック・正面)

「NEX-5」(ブラック・正面)

「NEX-5」(ブラック・上面)

「NEX-5」(ブラック・上面)

「NEX-5」(ブラック・背面)

「NEX-5」(ブラック・背面)

「NEX-5」(ブラック・背面液晶モニターチルト時)

「NEX-5」(ブラック・背面液晶モニターチルト時)

「NEX-3」(ホワイト・E 18-55mm F3.5-5.6 OSS装着時)

「NEX-3」(ホワイト・E 18-55mm F3.5-5.6 OSS装着時)

「NEX-3」(ブラック・E 18-55mm F3.5-5.6 OSS装着時)

「NEX-3」(ブラック・E 18-55mm F3.5-5.6 OSS装着時)

「NEX-3」(レッド・E 18-55mm F3.5-5.6 OSS装着時)

「NEX-3」(レッド・E 18-55mm F3.5-5.6 OSS装着時)

「NEX-3」(シルバー・E 18-55mm F3.5-5.6 OSS装着時)

「NEX-3」(シルバー・E 18-55mm F3.5-5.6 OSS装着時)

「E 16mm F2.8」

「E 16mm F2.8」

「E 18-55mm F3.5-5.6 OSS」

「E 18-55mm F3.5-5.6 OSS」

「E 18-200mm F3.5-6.3 OSS」

「E 18-200mm F3.5-6.3 OSS」

フィッシュアイコンバーター「VCL-ECF1」

フィッシュアイコンバーター「VCL-ECF1」

ウルトラワイドコンバーター VCL-ECU1

ウルトラワイドコンバーター VCL-ECU1

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