“その一枚を物語に”フォトコンテスト/テーマ 麗| GANREF

“その一枚を物語に”フォトコンテスト/テーマ 麗

結果発表

「“その一枚を物語に”フォトコンテスト/テーマ 麗」の入賞作品を発表!!

写真ファンが愛用する「Lightroom」「Photoshop」を提供しているアドビと写真投稿&共有サイト「GANREF」のコラボレーション企画として、Lightroom・Photoshopを使ってあなたらしい物語を写真で表現していただく「“その一枚を物語に”フォトコンテスト/テーマ 麗」の入賞作品が決定いたしました。
コンテストについて詳細はこちら

最優秀賞
賞品:金10万円

作品

完成(After)

作品

撮影(Before)

夏の思い出

作者:Kogame

選評
大きめの帽子で隠れた片目、半開きの口元、少しだけ乱れた髪の毛、そして、しなやかな身のこなし……。艶っぽく品のある女性だなと思って眺めていましたが、なんと、作者の小学生のお嬢さんと知りビックリです。大口径の単焦点を使い、花火を完全に玉ボケで表現したことが成功していて、まるで彼女から放たれるオーラのように見えるのが素敵です。夕日に染まる空の色を残すためにアンダーで撮影し、後処理で作者がイメージする色味と明るさを作り上げています。花火と波の音が混ざり合った心地よい雑音が聞こえてきそうです。人物がシルエットになっているアンダーなBeforeの写真のほうもまた違った魅力的な写真だと思います。

優秀賞
賞品:金5万円

作品

完成(After)

作品

撮影(Before)

月夜の蝶

作者:katsu camera

選評
何気ない真夏の一場面を切り取った風景に過ぎないかもしれませんが、なぜか気持ちがざわつきます。葉に止まっているアゲハ蝶に強い太陽が差し、微妙に羽が透けている姿は可憐で妖艶で美しく、同時に儚さと孤独を感じます。撮影の時点から逆光をアンダーで記録している画像にブルーとノイズを足すことで、非現実とまではいかない、猛暑で朦朧となった脳が作り出す現実と夢の間のような曖昧さが出ています。Beforeの写真は、高いビルや晴天の空を説明していますが、正方形のトリミングで都心に住む悲しいアゲハ蝶の物語に変化しています。正方形にしたことが大成功です。

作品

完成(After)

作品

撮影(Before)

凧揚げ大好き!

作者:junichi

選評
多くの子どもが集まっている場所にはエネルギーを感じますね。バリ島の素朴さ、写っている人々のワクワク感など、この場の雰囲気が伝わってきます。そして、現地の人々に馴染んで何気に撮影した空気感が気持ち良いです。人々の飾らない様子、いい光、ちょうど中央の大きな凧にできた親子の影、奥行きある構図と、写真として良い要素がたくさん詰まっています。夕方の光の色を再現し、周辺光量を落とし歩道に当たる光と影が強調されています。肉眼で見るよりもドラマチックに、しかし過剰でない画像処理が絶妙です。作者は写真を撮ることの楽しさや意味がわかっているようです。

入選
賞品:アドビ特製グッズ

作品

完成(After)

作品

撮影(Before)

大山祇神社 02

作者:HIDE

選評
撮影意図は「ゆっくりスケッチでもしたいところだが」、そして画像処理をして「スケッチしたかのような気分を味わえた」という作者のコメントが面白い。自由な方です。もはや絵ですが、これもひとつの表現ですし、絵に変えてしまう潔さが良い。別に撮影したツツジの写真で下地を作り、カンバスにスケッチしたように見せていて、かなり凝った画像処理をしています。淡い色合いで優しい雰囲気、絵心がありますね。

作品

完成(After)

作品

撮影(Before)

孤高の鉄塔

作者:sk1954

選評
ローアングルで捉えたススキに冷たい風を感じます。その向こうに立つ鉄塔も物悲しい。とことん、寂しさを感じさせようとする作者の意図が伝わります。彩度をマイナスにしていることで効果が表れています。昨今では彩度を上げる方が流行りのようですし、その方が一見見栄えが良くなることもありますが、惑わされることなく、自分のイメージする世界を目指して仕上げているのが良いですね。

作品

完成(After)

作品

撮影(Before)

雨の教林坊

作者:細江貴寛

選評
実際には存在しな池が出現しています。このコンテストならではの、テーマに沿った麗しい物語を作り上げました。これほどの加工が施されていなければ違和感のある色合いに感じるところですが、架空の新しい世界ですので、現実的ではない色合いでも不思議としっくりきてしまう魅力がありました。構図を的確に考えた元の写真があってこそ、後処理で優れた作品が完成するのだと思いました。

作品

完成(After)

作品

撮影(Before)

夕暮れの残像

作者:kent

選評
長秒露光で湖面をフラットに見せた表現が美しく、流木が写ることでよりストーリー性を感じさせ、画面に立体感と奥行きができています。実際よりも透明感のある湖面に仕上げ、雲の様子もドラマチックに変化し、流木も堂々とした存在となました。とても美しい風景です。現場でよく観察していることが想像でき、画像編集を経て自分がイメージする世界を丁寧かつ的確な方法で作り上げています。

作品

完成(After)

作品

撮影(Before)

雨に唄えば

作者:チョロぽん

選評
初見でどこか違和感を感じましたが、画像を上下反転しているからですね。雨に濡れてしっとりとしたカマキリと葉脈だけが残った鬼灯というマッチングが不気味。遅めのシャッター速度によってぶれた片手が静かに「生」を物語っています。スポットライトを浴びているように見える光に「雨に唄えば」というタイトルもまた絶妙です。昆虫の写真でこれほど物語を考えながら作品を作るとは、お見事です。

作品

完成(After)

作品

撮影(Before)

秋の夜長

作者:hevonacci

選評
暗闇に浮かび上がる花たち。人工光で照らされていることで花の色がより鮮やかに写り、自然光で見る優しい雰囲気とは異なるキリッとした美しさが魅力です。周囲の暗闇を生かした構図がとても効果的に使われており、撮影現場でほとんどの作業を終え、後処理ではよりこの光景を美しく見せるためのコントラストやホワイトバランス、彩度、シャープネスなどを過度な調整をせずに仕上げたのが素晴らしいです。

作品

完成(After)

作品

撮影(Before)

天翔る勝利の翼

作者:はねっち

選評
ニケ像と星空との組み合わせにロマンを感じます。作者はニケ像と天体が大好きなようで、はくちょう座やケフェウス座などの背景に写る星の意味を関連付け「翼と勝利」というキーワードを持って作品に独特な物語を添えています。星空は柔らかく、色をさりげなく強調し表現したことで、よりロマンチックな印象も与えています。「麗」というテーマにふさわしく、華やかで美しい作品です。

作品

完成(After)

作品

撮影(Before)

秋の気配に

作者:Mislin

選評
奈良公園の鹿は、早朝に山からゆっくりと降りてくる姿が一番美しいと思います。神様の使いとされる鹿。鹿の頭上から降り注ぐ朝の光でさらに神々しく見えてきます。フォルムが際立ついいタイミングで捉えているところ、芝生に写る影も見逃さずに考えて作った構図も素晴らしいです。光芒が際立つ補正と、夏の朝らしい色合いの表現、景と影を生かした「麗」を感じる作品です。

作品

完成(After)

作品

撮影(Before)

ひと夏の思い出

作者:ko-kato1973

選評
キスする出目金、可愛いです。周りに波紋が広がって二匹だけの世界ができているようで和みます。露出量、明暗補正を行い、水と金魚の透明感を出し、コントラストやシャドウの調整で金魚の鮮やかさを際立たせた手法が成功しています。甘酸っぱい印象のタイトルが、さらにキュートな印象を与えています。一層のこと、画面左上の水槽の枠は消してしまいスッキリさせても良かったと思います。

作品

完成(After)

作品

撮影(Before)

訪問者

作者:季の香

選評
大きな葉っぱに留まるアゲハ蝶。この作品をモノクロ化したことの効果は、アゲハ蝶の特徴的なフォルムや模様が際立ったのはもちろんですが、カラーではどうしても色味に目がいってしまう大きな葉っぱのフォルムにも注目できることと、柔らかい光でも写真の中に明暗があることが確認できることです。極端なコントラストをつけずに、自然かつ力強い仕上がりも良かったです。

アドビ賞
賞品:アドビ特製カメラバッグ

作品

完成(After)

作品

撮影(Before)

不漁の網

作者:kawagarasu

選評
時間も経過していることもあるでしょうが荒々しい蜘蛛の巣です。モノクロに変換しコントラストを強く調整したことで、よりワイルドさが強調されています。背景の黒の締まりが繊細な糸の線を際立たせています。葉っぱの色だけを残した手法が、糸に掛かっているのは落ち葉のみという寂しい現状をちょっぴりコミカルな物語に仕上げています。タイトルもそのイメージにマッチしています。

作品

完成(After)

作品

撮影(Before)

有為転換

作者:orfeu

選評
霧の中で柿の木がポツンと立つ素朴な風景。前日の雨で霧が発生することを確信して撮影に挑んだとのこと。豊かな経験によって捉えられた秀作です。色調整でより幻想的で温かみのある雰囲気を増し、「生あるものすべて変化していく」という作者の撮影意図を上手く表現しています。スナップとしてみると背後のブルーシートが面白く感じますが、それを消して落ち着いた美しい風景に変わりました。

作品

完成(After)

作品

撮影(Before)

萼の鎧

作者:₥.ush

選評
ファインダーを通すことで枯れた紫陽花の美しさに惹かれ、現像するにあたり紫陽花について調べると花と思っていた箇所は花を守る萼(がく)であることを知った作者の色々な感情によって、作者が写真を通してもう一度咲かせています。紫がかった青に変え、思い切りトリミングを行い繊細な葉脈を目立たせた画像がとても強烈で印象的です。BeforeとAfterとの比較で見るコンテストだからこそ、この作品の魅力を知ることができました。

作品

完成(After)

作品

撮影(Before)

Lock on

作者:kazuchin

選評
幼鳥のダルマイワシだそうですが、子どもの時点で既に迫力と気品を持ち合わせています。真正面から切り取っていることでユニークな見え方になり、一見何が写っているのかと不思議な印象を持ってしまうところもこの作品の魅力です。明るさと彩度を上げたことで、幼鳥らしい柔らかく美しい羽のグラデーション、澄んだ瞳から感じるピュアさが表現されています。

作品

完成(After)

作品

撮影(Before)

朝焼けの富士山

作者:ちゃん

選評
作者の狙いどおり、山体と冠雪のバランスが見事で朝日がさらにそれを強調しました。「かすみの除去」による処理によって、冬の澄み切った空気がより感じられ、青からピンク色のグラデーションを作り出す色調整は、不自然になる寸前の良い塩梅で自然に仕上げています。富士山と湖畔の組み合わせの写真は数多く撮られていますので、かなり印象的に仕上げなければ目に止まることは難しかったと思います。

GANREFで募集した、“その一枚を物語に”フォトコンテスト/テーマ 麗にたくさんの写真をご応募いただきありがとうございました。作品が入賞された作者の皆さま、おめでとうございます。
また、今回ご応募いただいた作品の一覧はこちらです。GANREFメンバーの力作をご覧ください。

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