アドビ「Lightroom」「Photoshop」を使ってあなたらしい物語を写真で表現する「“その一枚を物語に”フォトコンテスト・テーマ:爽」に入賞し取材対応いただいた15作品のRAW現像・画像編集のレシピを大公開! 作者の皆さんが作品を仕上げるのに、どんな意図で、どんなテクニックを駆使したかを、Before/Afterから読み解いていきましょう。入賞作品作者の思考と現像・画像編集テクニックを学べば、あなたの作品表現の引き出しはもっと広がるはずです。[取材・執筆:吉田浩章](提供:アドビ)
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まずは[比較(明)]で合成する。画像全体にメリハリをつけるためにコントラストを強調する。また、蛍の光跡の印象を強めるため、特定色を調整できる[HSL]の[グリーン]や[イエロー]に対して色の印象を強める。
多重露光で15枚撮った画像をPhotoshopのレイヤーを使い[比較(明)]で重ねています。この時点ではそれ以外のレタッチはしていません。その後、レイヤーを重ねた画像をLightroomで編集しています。注目したのは蛍の光跡。[HSL]を使って[イエロー]と[グリーン]を強調した上で、全体的に[コントラスト]も強めています。
Photoshop Elements
レイヤーを使っての[比較(明)]合成
Lightroom Classic CC
コントラスト:+65
HSL/彩度/イエロー:+20、グリーン:+5
HSL/輝度/イエロー:+5、グリーン:+5
シャープネス/適用量:35、半径:0.5
ノイズ軽減/輝度:+20、カラー:+5
毎年のように蛍の撮影に出かけています。この日の夜は快晴。夜空を見上げると無数の星がくっきりと見え、足元付近を飛ぶ蛍と星空の両方を同時に写真に収めたくなりました。下からのアングルになるので土手を下りて三脚をセット、カメラを星空に向け[比較明多重露光](10回)にて15枚ほど撮影。
あまりに美しい星空を見て、蛍とのコラボレーションを思いつきました。星と蛍の光跡とを同時に狙うため、露出に苦労しました(ISO 1600、F 5.0、SS 15秒)。また、蛍がうまく構図に収まってくれるか不安でしたが、時折レンズの前を通り過ぎ、イメージ通りの画になったと思います。
星のゆるやかに流れるイメージと、四方八方に舞う蛍の光跡とが融合するようなイメージを目指しました。静と動のイメージといえばわかりやすいかもしれません。画像全体のコントラストを強めたのと、蛍の光跡の彩度を若干上げることで互いの光にバランスを与えられたように思います。
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作者:チョロぽんさん
星にピント合わせたはずが、いつのまにか少しずれていて…。でも、それが結果的に幻想的な仕上がりにつながりました。