アドビ「Lightroom」「Photoshop」を使ってあなたらしい物語を写真で表現する「“その一枚を物語に”フォトコンテスト・テーマ:爽」に入賞し取材対応いただいた15作品のRAW現像・画像編集のレシピを大公開! 作者の皆さんが作品を仕上げるのに、どんな意図で、どんなテクニックを駆使したかを、Before/Afterから読み解いていきましょう。入賞作品作者の思考と現像・画像編集テクニックを学べば、あなたの作品表現の引き出しはもっと広がるはずです。[取材・執筆:吉田浩章](提供:アドビ)
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[レイヤーマスク]やレイヤーのグループ化機能を多用して仕上げています。「ガラス」「その他」「消失点」という3つのマスクを作り、個別に彩度や明るさなどを調整しています。全体に彩度を落としていますが、特にガラス部分は酸素をイメージし、「べた塗り」調整レイヤーで青みを加えています。
ガラス部分
多角形選択ツール:ガラス部分を選択し、レイヤーマスク化
色相・彩度/彩度:-50、明度:+25
トーンカーブ:反射像を明るくする。
カラーバランス/中間調:シアン側に-50、グリーン側に+20、ブルー側に+40
べた塗りレイヤー:青みを加える(R=149、G=191、B=199)
その他、必要に応じてレイヤーの[描画モード]を[比較(明)][比較(暗)]に設定したり、[不透明度]を調整
ガラス以外の部分
「ガラス部分」のレイヤーマスクを反転
下処理でコントラストを落とさずに明るくした元画像の複製をレイヤーグループに配置
色相・彩度/色相:-5、彩度:-40
消失点
多角形選択ツール:消失店付近を選択し、レイヤーマスク化
明るさ・コントラスト/明るさ:150、コントラスト:-50
実家が川崎にあり、親も歳を取ったので週末は様子を見に行くようにしています。ときどき帰りにチネチッタで映画を見ることがあるのですが、つくづく面白い空間だと感じるようになり、いつか撮ってみたいと思っていました。そのシンボルタワーは、中から見上げると様々な想像が喚起されます。
SF的なスケールを現わす構図を実現するため。あまり広い範囲が写らない50mmを選択。またエスカレーターに乗ったまま見上げての撮影なので、絞りは絞らずF5.6としています。日が当たると編集が大変なので薄曇りのときに40枚ほど撮り、組写真を作ってみました。そのうちの1枚です。
もとの組み写真では、イタリア語で到着を意味する「Arrivi」と、出発を意味する「Partenze」というタイトルでそれぞれ3枚ずつ「川崎宙港」のイメージを作っています。この作品は組写真「Arrivi」の1枚目です。地球についてひと安心した安堵感、酸素を感じさせるような色合い表現しようと思いました。
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作者:HIDEさん
はじめ「Arrivi」はハイキー、「Partenze」はローキーというイメージでしたが、最終的に前者は安心、後者は期待と不安がテーマとなりました。