アドビ「Lightroom」「Photoshop」を使ってあなたらしい物語を写真で表現する「“その一枚を物語に”フォトコンテスト・テーマ:爽」に入賞し取材対応いただいた15作品のRAW現像・画像編集のレシピを大公開! 作者の皆さんが作品を仕上げるのに、どんな意図で、どんなテクニックを駆使したかを、Before/Afterから読み解いていきましょう。入賞作品作者の思考と現像・画像編集テクニックを学べば、あなたの作品表現の引き出しはもっと広がるはずです。[取材・執筆:吉田浩章](提供:アドビ)
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複数枚の写真に対し、Lightroomで基本的な現像を行い、Photoshop を使って写真を組み合わせて仕上げています。Lightroomで重要だったのは被写体や周辺光量を調整するための複数の[円形フィルター]です。またPhotoshopでは写真を組み合わせるために[レイヤーマスク]を使っています。
Lightroom Classic CC
露光量:-0.56
ハイライト:+54
シャドウ:+75
黒レベル:+100
トーンカーブ:シャドウを締めつつ、それ以外をプラスに調整して明るくした
円形フィルター:周辺減光を効果を与えるために[露光量]と[シャドウ]をマイナス調整、[かすみの除去]はプラスした
円形フィルター:被写体を明瞭にするため[コントラスト]や[明瞭度][テクスチャ]をプラス調整
円形フィルター:太陽周辺の光を表現するため[シャドウ]と[色温度]をプラス調整
円形フィルター:テトラポッドを暗くするため[露光量]と[シャドウ]をマイナス調整
Photoshop CC
レイヤーとレイヤーマスク:スカートとストールを別画像から切り取り、重ねるために使用
ワープ:重ねたスカートやストールの位置合わせなどに使用
遠近法ワープ:空を大きく見せるために被写体を小さくした
レイヤーと描画モード:太陽光を表現するためにオレンジに塗りつぶしたレイヤーを[描画モード]を[スクリーン]にして追加
被写体は小学生の娘。自宅近くの公園で遊んでいたのですが、青空がきれいで夕日も見られそうだったので、海に近い公園に移動し、本コンテストに応募するために撮影を行いました。被写体が子どもで狙い通りの動きにならず、写真を組み合わせたほうが良いと判断して何枚も撮っています。
本コンテストのテーマが「爽」だったので、爽やかな風をイメージし、ストールとスカートをなびかせることで目に見えない風を表現しています。太陽が画角内にあるため、空の色と雲をなるべく白飛びさせないよう露出を下げ、また、ストールが動くためブレないようシャッター速度を速くしています。
肉眼で見ているイメージに近い仕上がりとなることを意識しています。空の青さを活かして爽やかさを出しつつ、夕日の柔らかい光が被写体を包み込んでいるような感じをイメージしています。撮影の段階で最終的な完成イメージができていたので、それに沿って仕上げをしています。
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作者:Kogameさん
「風」の表現が1枚ではうまくいかず、本コンテストはPhotoshopも「可」とのことで、何枚も撮影して良いところを組み合わせて仕上げています。