“その一枚を物語に”フォトコンテスト テーマ「爽」 入賞作品レシピ集 | GANREF

“その一枚を物語に”フォトコンテスト テーマ「爽」 入賞作品レシピ集

アドビ「Lightroom」「Photoshop」を使ってあなたらしい物語を写真で表現する「“その一枚を物語に”フォトコンテスト・テーマ:爽」に入賞し取材対応いただいた15作品のRAW現像・画像編集のレシピを大公開! 作者の皆さんが作品を仕上げるのに、どんな意図で、どんなテクニックを駆使したかを、Before/Afterから読み解いていきましょう。入賞作品作者の思考と現像・画像編集テクニックを学べば、あなたの作品表現の引き出しはもっと広がるはずです。[取材・執筆:吉田浩章](提供:アドビ)

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透ける翅を美しく仕上げるための半逆光撮影と暗部調整
タイトル:この広い空の下/作者:Keny

Before Before
After After

詳細な編集内容

使用ソフト:Lightroom Classic CC

半逆光の条件でさらにアンダー気味に撮ったことによって、暗部が暗くなりすぎています。その暗部のディテールがほどよく見えるように明るく持ち上げることが、この作品を完成させるための重要な編集内容になります。それと同時に、暗部の処理によって目立ってくるノイズを解像感が失われないように調整することにも注意を払いました。

Lightroomの[基本補正]パネルでの調整
Lightroomの[基本補正]パネルでの調整

編集項目

シャドウ:+33
黒レベル:+10
テクスチャ:+24
明瞭度:-24
自然な彩度:+20

撮影時のエピソード

愛知県では10月から11月の前半ごろまで長野や東北から南下してきたアサギマダラが見られます。蝶が好きな私は、県内の様々な場所で、アサギマダラの飛翔シーンを撮影しています。この写真の撮影場所は、愛知県東海市にある緑地公園。数え切れないほどシャッターを切ったうちの一枚です。

撮影時のポイント

昆虫写真家の海野和夫さんの作品を拝見し、3年ほど前から魚眼レンズでの撮影に挑戦しています。太陽の光や空の色に透かされた蝶の美しさを虫目線で見るこの撮影方法がとても好きです。半逆光の構図にすることで被写体をあまり暗くせず、また、白飛びしないようアンダー気味に撮っています。

完成イメージについて

光に透ける翅を美しく仕上げることを一番に考えて調整しています。露出をアンダー気味に撮っているので、それを回復した上で、自然の生き物の写真ですので、特に彩度が高くなり過ぎないように注意しつつ、自然な雰囲気になるように仕上げました。イメージにかなり近い仕上がりになり満足しています。

作者:Kenyさん
逆光ではなく半逆光ぎみに撮ることで被写体をそれほど暗くせずに撮ることができます。この撮影方法だと現像で暗部を十分に明るくできます。


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