アドビ「Lightroom」「Photoshop」を使ってあなたらしい物語を写真で表現する「“その一枚を物語に”フォトコンテスト・テーマ:爽」に入賞し取材対応いただいた15作品のRAW現像・画像編集のレシピを大公開! 作者の皆さんが作品を仕上げるのに、どんな意図で、どんなテクニックを駆使したかを、Before/Afterから読み解いていきましょう。入賞作品作者の思考と現像・画像編集テクニックを学べば、あなたの作品表現の引き出しはもっと広がるはずです。[取材・執筆:吉田浩章](提供:アドビ)
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相当暗く撮影したので、この作品で最も重要な調整は[シャドウ]や[露光量]で暗部を起こすことでした。それと同時に主題である虹は、全体の色味を整えた後に[ハイライト]をマイナス調整してハッキリと見せるようにしています。また、岩の濡れた感じや雨上がりの森の色の鮮やかさを出すために[明瞭度][かすみの除去][彩度]なども強調しています。ただ、その影響で森の緑の印象が強くなりすぎてしまったので、[HSL]でイエローとグリーンの彩度を抑えました。イメージ通りの画像が描けたと思います。
色温度:5826
色かぶり補正:+15
露光量:+2.65
ハイライト:−71
シャドウ:+87
明瞭度:+81
かすみの除去:+25
彩度:+23
HSL/彩度/グリーン:−40、イエロー:−40
アリゾナ州のセドナは原住部族・ホピ族の祖先の聖地。ホビ族の親友家族との儀式の準備中に降ったものすごい雷雨の後、西日が射して美しいダブルレインボーが現れました。あたかもホビ族の祖先が私たちを雨で浄化し、虹で祝福してくれた、と感じられた瞬間でした。
ダブルレインボーの外側の虹までとにかく美しく収めたいと思いました。避難した洞窟内と外の明るさのコントラストが強かったため、虹が鮮やかに出るように後の現像処理を頭に入れながら、ISOを100にして画質低下を抑え、虹に合わせて意図的に暗く撮影しています。
虹の美しさ、濡れた岩の質感、豪雨に洗われた緑を鮮やかに表現したいと想いました。ただ、虹に合わせて暗く撮ったので、現像するまでどうなるかわからない状態でした。しかしながら、現像で微調整を繰り返すことで、イメージ通りの画像に現すことができたと思います。
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作者:Nana Suzukiさん
避難した洞窟の中でも雨水が滝のように落ちてきてずぶ濡れでしたが、その後で現れたダブルレインボーはとても感動的で、みんな幸せな気分になりました。