アドビ「Lightroom」「Photoshop」を使ってあなたらしい物語を写真で表現する「“その一枚を物語に”フォトコンテスト・テーマ:麗」に入賞し取材対応いただいた15作品のRAW現像・画像編集のレシピを大公開! 作者の皆さんが作品を仕上げるのに、どんな意図で、どんなテクニックを駆使したかを、Before/Afterから読み解いていきましょう。入賞作品作者の思考と現像・画像編集テクニックを学べば、あなたの作品表現の引き出しはもっと広がるはずです。[取材・執筆:吉田浩章](提供:アドビ)
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輝度差の強い風景写真を彩り鮮やかに表現するプリセット(デジタルカメラマガジン 2019年10月号に掲載のプリセットナンバー12)を最初に適用した後、ホワイトバランスや明るさ関係のパラメーターを操作して自分の思い描くイメージに仕上げています。他に、下部1/3ほどの範囲を[段階フィルター]で明るくし、また、空の表情が豊かになるように[補正ブラシ]で明るさや色調を調整しました。画像にマッチしたプリセットを見つけ出し、調整や部分補正を加えることで自分のイメージに近づけることはレタッチの醍醐味と言えます。
プリセットの適用:DCM 2019年10月号、プリセットナンバー12「ハイダイナミックビュー」
色温度:5500
色かぶり補正:+10
コントラスト:+50
ハイライト:−70
シャドウ:+80
白レベル:+30
黒レベル:+30
自然な彩度:+50
彩度:−20
段階フィルター:画面の下1/3の範囲を[露光量]で明るくした
補正ブラシ:空に対して明るさや色調の調整をして表情を出す
この撮影現場の周辺には野生のサルが棲息していて、この日もサルの群に遭遇しました。周りに誰もおらず自分一人で少し不安な気持ちになりましたが、無事に撮影を終えることができホッとしました。ダム湖の水位は日々変化していますが、構図的に流木と水位の高さがちょうど良い具合の配置にできたと思います。
撮影現場には誰もいなかったので、秋の夕暮れの静けさや湖面の映り込みのきれいさを、じっくりと長秒露光で引き出すことに留意しました。雲に隠れていた太陽が日没前に少しの間だけ顔を出してくれたのを狙いましたが、明暗差のある被写体なので極力、空が白とびをしないように注意して撮影しています。
当初は空と雲と湖面に夕日の赤みを出して夕暮れの雰囲気を印象的にするというイメージでしたが一部方針転換し、空の部分については赤みの範囲を狭い範囲に限定しています。また、画面左上が明るすぎたので焼き込むと同時に画像全体の周辺光量も下げ、色みとも合わせて全体的な統一感が得られるように仕上げました。
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作者:kentさん
たくさんの流木が流れ着いていることは過去に数回訪れて知っていましたが、形の良い流木と遭遇できるかどうかは運しだいですね。