アドビ「Lightroom」「Photoshop」を使ってあなたらしい物語を写真で表現する「“その一枚を物語に”フォトコンテスト・テーマ:麗」に入賞し取材対応いただいた15作品のRAW現像・画像編集のレシピを大公開! 作者の皆さんが作品を仕上げるのに、どんな意図で、どんなテクニックを駆使したかを、Before/Afterから読み解いていきましょう。入賞作品作者の思考と現像・画像編集テクニックを学べば、あなたの作品表現の引き出しはもっと広がるはずです。[取材・執筆:吉田浩章](提供:アドビ)
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雲が多く晴れのイメージではなかったので、逆に赤を強調する方向で調整しています。そのために[色温度]や[色かぶり補正]をプラスにし、また色のコクを出すために[彩度]や[自然な彩度]も強調しています。山の緊張感や迫力を出すのに[明瞭度]や[かすみの除去]が効果的で、その[かすみの除去]はモルゲンロートを印象づけるのにも有効でした。最後に[段階フィルター]で湖面を明るくふわりと仕上げています。
色温度:8000
色かぶり補正:+10
明瞭度:+20
かすみの除去:+60
自然な彩度:+30
彩度:+40
ノイズ軽減/輝度:30
ノイズ軽減/輝度/ディテール:50
段階フィルター:湖面に対して明るくふわっと見えるように[露光量]は[+2.45]とし、[明瞭度]は[−60]とした
冠雪を迎えて間もない富士山を撮りたいと思い、冠雪のシルエットが綺麗な富士山東側の湖面の写真を企図しました。構図には富士山以外の要素を省きたかったので、障害物の少ない山中湖畔を撮影場所に選定しています。色合いに意外性を持たせたかったので、朝日の影響を受ける明け方の時間帯を選びました。
山体のシルエットと冠雪のバランスが綺麗な時期で、お約束のような富士山の構図に朝日の要素をプラスしたいと考えての撮影です。冠雪部のモルゲンロートと明け方の空の赤から青に変わるグラデーションで、富士山との迫力と美しさをできる限り引き出し、強調しようと思いました。
撮影した朝は空に雲が多く出ており、澄んだ晴れやかなイメージの写真にすることは難しいと思いました。そこで発想を変え、朝日をイメージさせる赤を強調すると共に、山体の大きな富士山が覆いかぶさってくるような緊張感や、その迫力が強調されるような方向で画像調整をしています。
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作者:ちゃんさん
はじめは雲に隠れていた山頂が、日の出の頃に顔を出して赤く染まる一方で、空に残った雲が画面に緊張感を与えてくれました。